Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2024/04/12
Update

『りりかの星』あらすじ感想と評価解説。廣木隆一と三池崇史たちの怪演が見もののストリッパー・ムービー|映画という星空を知るひとよ202

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第202回

ストリッパーになりたいという娘と、それに反対する父との葛藤と和解を描く『りりかの星』。

ヒロインは映画初出演の水戸かなです。映画評論家の塩田時敏の初監督作品であり、廣木隆一と三池崇史といった監督たちが重要な役どころで出演。みごとな怪演ぶりを披露しています。

黒沢清映画などで知られる名手撮影監督・芦澤明子のフイルム撮りにも注目したい本作。2人の監督の名演技も必見で、元気をもらう作品となりました。

映画『りりかの星』は、2024年6月15日(土)シアターイメージフォーラムほか全国順次公開!

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

映画『りりかの星』の作品情報


(C)ぴんくりんくフイルム プロダクションGOZU 2023

【日本公開】
2024年(日本映画)

【監督】
塩田時敏

【脚本】
沢木毅彦

【照明】
永田英則

【キャスト】
廣木隆一、水戸かな、長谷川千紗、小室りりか、三池崇史

【作品概要】
突然ストリッパーになりたいと言い出した高校3年生の娘と、看護師になってごく普通の生活をしてほしい父親との葛藤を描く『りりかの星』。

監督は、本作が初監督作品となる塩田時敏。マドンナレーベルの大人気の俳優、水戸かなが映画初主演を飾り、『ヴァイブレータ』(2003)『夕方のおともだち』(2022)等のベテラベテラン監督・廣木隆一がその父親役を熱演しています。また、『怪物の木こり』(2023)などを手がけた監督の三池崇史も出演しています。

第26回プチョン国際ファンタスティック映画祭XL部門正式出品 第19回大阪アジアン映画祭インディ·フォーラム部門正式出品。

映画『りりかの星』のあらすじ

泰造と萌はごく平凡な親子です。

18歳になった娘の萌が、突然ストリッパーになりたいと言い出し、激しく同様する父親の泰造。

泰造は人の命を救いたいという萌の望みを叶えるべく、看護専門学校への入学資金を積み立てていたのにと、怒ります。

萌は実の母がいない理由も知らされぬまま、幼い頃より父との二人暮しで、誰よりも好きなお父さんでした。

お父さんの期待に沿おうとしますが、ある日、ネットで拾った映像を見たとき、萌の夢が変わります。それは、被災者を慰問する踊り子・小室りりかの艶やかな舞い姿でした。

夢だって変わるのです。萌のなりたい職業を知ったあと、萌の母の秘密を初めて語る泰造。

娘のことを思い、眠れぬ夜を過ごす泰造はあるとき、女体の胎内にも似ためくるめく異界へと誘われます。そこで体感したこととは……。

現世へと回帰した父・泰造は、娘・萌に言います──。

映画『りりかの星』の感想と評価


(C)ぴんくりんくフイルム プロダクションGOZU 2023

映画史に於いて一つのジャンルを形成すると言われるストリッパーものの本作。

女性が女性の真の美しさを発見できるストリッパーの美しさを新たに作品に詰め込んで、そんな踊り子になりたい娘とそれに反対する父との葛藤と和解を描き出します。

自分の夢を貫きたい娘の思いと職業への偏見から反対する父との激しい対立から見えてくるのは、昔も今も変わらない親子愛。これによって、本作はこれまでのストリッパーものとは少し違った作品になっています。

さらに、父親を演じるのは、映画監督作品も多数生み出している廣木隆一。作品後半に登場する劇場客を、ヒット作多数ある三池崇史監督が演じて、作品を盛り上げます。

キャストとして登場して役を熱演する2人の監督にぜひ注目してください。

また、名手撮影監督の芦澤明子による、踊り子に扮する小室りりかのなまめかしい踊りの美しいフイルム撮りに見入ってしまうことでしょう。

まとめ

映画評論家の塩田時敏初監督作品『りりかの星』をご紹介しました。

映画『りりかの星』は、2024年6月15日(土)シアターイメージフォーラムほか全国順次公開されます。

本作に出演した三池崇史監督作品の『牛頭』(2003)も同時上映されますので、乞うご期待!

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。



関連記事

連載コラム

『七人樂隊』あらすじ感想と評価解説。香港映画の巨匠監督たちが1980年代から未来までの様々な物語を紡ぐ|映画という星空を知るひとよ118

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第118回 『七人樂隊』は、香港で活躍する7人の監督が1950年代から未来まで、さまざまな年代の香港をつづった7作で構成されたオムニバス。 プロデュースは監督も …

連載コラム

【ネタバレ】仮面ライダーリバイス バトルファミリア|あらすじ結末感想と解説評価。家族の絆をテーマに盛り込まれたアクション炸裂の集大成作|邦画特撮大全110

連載コラム「邦画特撮大全」第110章 今回の邦画特撮大全は、映画『仮面ライダーリバイス バトルファミリア』(2022)を紹介します。 “仮面ライダー生誕50周年記念映画”として製作された『仮面ライダー …

連載コラム

地獄が呼んでいる1話ネタバレあらすじ感想とラスト結末解説。Netflix配信にて激コワホラーに新感染シリーズのヨンサンホ監督が挑む

Netflixドラマ『地獄が呼んでいる』を各話完全紹介 『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)を発表し、ホラー映画ファンの注目を集めたヨン・サンホ。その前日譚となる長編アニメーション映画『ソ …

連載コラム

映画『インフィニット 無限の記憶』ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。考察から紐解く“2つの無限と輪廻転生”|Amazonプライムおすすめ映画館9

連載コラム「Amazonプライムおすすめ映画館」第9回 今回ご紹介する映画『インフィニット 無限の記憶』は、アメリカの小説家D・エリック・マイクランズのデビュー作『The Reincarnationi …

連載コラム

『Cosmetic DNA』ネタバレあらすじ感想とラスト結末の解説。藤井愛稀×大久保健也監督が描くシスターフッドな復讐劇が社会をぶっ壊す| タキザワレオの映画ぶった切り評伝「2000年の狂人」4

連載コラム『タキザワレオの映画ぶった切り評伝「2000年の狂人」』第4回 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020にて北海道知事賞を受賞したことで話題を呼び、若き奇才・大久保健也監督が撮影当時24 …

Cinemago|想像力の海へ、シネマダイビング。
ACT1|次の物語は、人からはじまる。
Cinemagoオンラインショップ|DVD・鑑賞チケット・オリジナルグッズ
『血を吸うスマトラオオコンニャク』
【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学