Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

ディズニー映画『ノエル』キャスト【アナ・ケンドリックとシャーリー・マクレーンのインタビュー】FILMINK-vol.29

  • Writer :
  • FILMINK

FILMINK-vol.29「The First Noelle」

オーストラリアの映画サイト「FILMINK」が配信したコンテンツから「Cinemarche」が連携して海外の映画情報をお届けいたします。


Disney+配給映画『Noelle』

今回お届けするのはDisney+配給作品『Noelle(原題)』にて共演するアナ・ケンドリック、ビル・ヘイダー、シャーリー・マクレーンのインタビューです。

【連載レビュー】『FILMINK:list』記事一覧はこちら

スポンサーリンク

映画『Noelle』について

サンタ姿のアナ・ケンドリックがクリスマス・イヴに煙突を通ってやってくる…。そんな話にワクワクしない人なんていないでしょう。

彼女をサンタクロースであるクリストキントの娘・ノエル役にキャスティングしたのはマーク・ローレンス監督です。

Filminkがバンクーバーのスタジオでこの魅力的なキャスト達にインタビューした時は雪が降っていて、あたりはヒイラギが飾られていました。

ポリー役シャーリー・マクレーンのインタビュー


Disney+配給映画『Noelle』

シャーリー・マクレーンは250歳!?

御年85歳のシャーリー・マクレーンはエルフのコスチュームを脱ぎ捨てて、知恵に関するクリスマスの言葉をシェアしてくれました。

彼女が演じる乳母のエルフ・ポリーはなんと250歳。ですが、ウォーレン・ベイティの姉でもある大女優マクレーンは、ポリーに匹敵するほどの人生経験の持ち主です。

ハリウッドを敬遠しニューメキシコのサンタフェで神秘体験の執筆に人生の半分を費やしている彼女は、クリスマスを商業化することに反対しています。

「私は旅をすることが多いので、世界各地でクリスマスを祝ってきました。近年物質主義からくる多くの問題を目にします。ですから今ではクリスマスも私にとってはあまり意味が感じられないものです。プレゼントを確実に時間内に送ってもらうことを除いてはね」

と愛情を込めた言葉で、オスカー女優のマクレーンは語りました。

女性が社会進出する時

フェミニストである彼女は女性のサンタに会えて嬉しいと言います。

「あらゆる点において女性が声をあげ社会進出をする、そんな時が今まさに来ています」

そうは言っても、興業面で女優にとって何が大幅に改善されているかは不明瞭な状態です。

「私はベティ・デイビスやジョーン・クロフォードが活躍していた黄金時代と比べて業界が良くなったとは感じていません。彼女たちは映画そのものを作りあげていたスターで、劇場でのみ目にすることができるような人たちでした。今ではあまりそのような人は見受けられません。彼女たちはスタジオを作り、壊しもしました。今ではリビングルームに座り、何が大衆を劇場に引きつけるかをただ見ているだけです」

本作が放映されるDisney+のようなストリーミングサービスが年上の女優たちにとって救世主のような存在として歓迎されていますが、マクレーンはよく分からないと答えます。

「全ての優れたプログラミングはただ家にいてNetflixを視聴できる、ということでしょう」

配信がスターの意味を取り除いた

本作の撮影中、彼女のトレーラーのドアは誰でも訪問できるようにいつも開かれています。約60年のキャリアをもつ女優はこう語ります。

「才能のある若い方々に私のアドバイスが必要だとは思いません。しかし彼らはかつて業界がどうであったか知りたがっているんです。彼らの多くは私が出演していた映画の半分以上を覚えていません。私自身もよく覚えていないのですが(笑)。それでも彼らは全てに魅了されています。現実の世界にはハリウッドやショービジネスのような魔法はありませんから。ですからドアを開けて質問をしたい人誰もが入ってこれるようにしたのです。いろいろな意味でこの機会がもっと多ければ良かったのに、と思っています。彼らは私の時間をとっちゃいけないと少し緊張していたようで…。でも私だってかつてあったことを忘れたくありませんから話すことを望んでいます。いつも誰かがダイレクトに質問して下さる時、より多く考えます」

マクレーンはストリーミングサービスとテレビがハリウッドスターであることの意味と輝きを取り除いたという興味深い点を指摘します。

「かつての役者たちをリビングルームで鑑賞することなどありませんでした。ですから実存的な分離があり、文字通り”スター”だったんです。彼らは皆私のことを小さな女の子のように扱い、またたくさん助けてくれました。ベティ・デイビスは特にとっても面白い人でした。ジョーン・クロフォード(デイビスとは犬猿の仲)も興味深い人だったわ…」

マクレーンは自身をスターには分類しませんが、『アパートの鍵、貸します』(1960)『スイート・チャリティ』(1968)『マグノリアの花たち』(1989)などに出演してきた彼女は確かに伝説的存在です。

「当時は才能に対する態度や評価も今と異なっていました。女性と男性の報酬ももっと平等でした。それは多くの人が覚えている時代よりもっと前のことですが、女優たちは多くの利益をスタジオにもたらしていたんです」

スポンサーリンク

ニック役ビル・ヘイダーのインタビュー


Disney+配給映画『Noelle』

サンタの家に生まれながらクリスマスから遠ざかる男ニックを演じるビル・ヘイダーは、彼の子どもたちが映画をどう思うかについて少し心配している様子。

「今のところ、大丈夫です。私は子ども達に嘘をつきません。娘のひとりが「パパはサンタの家に行ったの?」という感じだったので私は「まあ、みんなでサンタの家を建てたってとこかな」すると娘は「じゃあサンタの家に行って、測ったりしたの?すごいクールだね!」って…」

彼が演じるキャラクター、ニックはヨガの研修に行って自分自身を見つけようとしますが、ヘイダーは個人的にその魅力が理解できなかったようです。

「ヨガは少しやったのですが、この映画で見るような人達とは全然違う感じでした。みんな互いの上で狂ったみたいに逆立ちしてるんですよ。私は全然体も柔らかくないしできません。それでも経験は素晴らしかったです。よし、毎日続けてみよう!と思ったのですが、撮影が私がヨガをした最後の日になりました」

ノエル役アナ・ケンドリックのインタビュー


Disney+配給映画『Noelle』

ノエルのキャラクターについて

一方、赤と白のサンタの衣装に身を包んだアナ・ケンドリック。

彼女はノエルを成長してもまだエルフ・ポリーを待っている、少々甘やかされていて退屈したキャラクターだと説明します。

「彼はあちらこちらを飛び回りノエルが望むことをなんでもしてみせます。ノエルは人生を愛しています。ノエルの弟のニックはいやいやサンタクロースの訓練を受けていますが、彼女はクリスマスまでにはどうにか彼はサンタになれると思っています。しかしニックが消えると、物事は起こり始めるんです」

「トワイライト」シリーズや『マイレージ、マイライフ』(2009)「ピッチ・パーフェクト」シリーズに出演するケンドリックはユーモア混じりに語ります。

またサンタクロースを扱う本作にあるいくつかのルールも楽しんだというケンドリック。

「小さな神話が込められている映画はいつも素晴らしいです。それに多くの子供達がサンタを知った時するであろう質問の多くにも答えます。例えば煙突の幅が足りなかった時はどうするの?とかね。実は煙突を広げる魔法のキャンディがあるんです。それにサンタはあらゆる言語を話すことができます!」

自己発見の旅

そしてケンドリックは、本作は何よりもノエルの自己発見の旅の物語と言います。

「自己中心的なところがあった彼女は自分もたくさんの魔法と温もりがある力を持っていることに気がつきます。色々な人々が彼女と話をし、彼女を解放してゆきます。バーテンダーみたいにね」と笑うケンドリック。「この映画は家族向けのフレンドリーな物語…というわけではありませんが、人々が自分自身を知るためのセラピストのような要素を持ちます。ノエルはただ人々を幸せにしたいんです。彼女は自分が思っているよりも思いやりがあります。しかし彼女が目的を見つけ始めると、自分の心にはもっと多くの人々を受け入れるキャパシティがあることを学ぶのです」

アナケンがNG連発!?

映画の多くを占めるクリスマスの楽園のシーンで、ケンドリックは何回もミスをしてしまったそう。

「ソリに乗ったのですが本当に楽しくて…。大きなジンバルに取り付けられて、部屋の向こう側にいる男性がリモコンを持ってただ投げ回していて。笑うのを止めることができなくて、何回もテイクを重ねなければなりませんでした。だって私専用のジェットコースターみたいな感じだったんですよ。怖いだろうと思っていたのですが、本当に楽しかったんです!」

ケンドリックは彼女の制作過程と同じくらい、観客が『Noelle』を楽しむことを望んでいます。

「私はクリスマス映画が大好きです。作品を作りたいかどうか、観たいかどうかのリトマス用紙のようなものでもあります。『Noelle』の答えはもちろんイエス!とても楽しかった」

『Noelle』はDisney+にて2019年11月19日より配信。

FILMINK【The First Noelle

英文記事/Gill Pringle
翻訳/Moeka Kotaki
監修/Natsuko Yakumaru(Cinemarche)
英文記事所有/Dov Kornits(FilmInk)www.filmink.com.au

本記事はオーストラリアにある出版社「FILMINK」のサイト掲載された英文記事を、Cinemarcheが翻訳掲載の権利を契約し、再構成したものです。本記事の無断使用や転写は一切禁止です。

スポンサーリンク

映画『Noelle』の作品情報

【配信日】
2019年11月19日(アメリカ映画)

【原題】
Noelle

【監督】
マーク・ローレンス

【キャスト】
アナ・ケンドリック、ビル・ヘイダー、キングスリー・ベン・アディール、ビリー・アイヒナー、ジュリー・ハガティ、シャーリー・マクレーン

映画『Noelle』のあらすじ

サンタクロースであるクリストキントの娘・ノエル(アナ・ケンドリック)。

ノエルの兄、ニック(ビル・ヘイダー)はサンタの家業のプレッシャーから逃走を考えていました。

ノエルは兄を仕事に引き戻そうしながらも、従兄弟のガブリエル(ビリー・アイクナー)がサンタのワークショップをオンライン配信にしようとするのを阻止しようと奮闘す。

あらゆる責任を負うことになってしまったノエルは、子ども時代の乳母、エルフ・ポリー(シャーリー・マクレーン)に助けを求めますが…。

【連載レビュー】『FILMINK:list』記事一覧はこちら

関連記事

連載コラム

映画『BEYOND BLOOD』あらすじと感想レビュー。フレンチホラーのニューウエーブに小林真里監督が斬り込む!|夏のホラー秘宝まつり:完全絶叫2019⑥

2019年8月23日(金)より、キネカ大森ほかで開催される「第6回夏のホラー秘宝まつり2019」。 世界中のホラー映画ファンを熱狂させた、0(ゼロ)年代に巻き起こった“ニューウェイヴ・オブ・フレンチホ …

連載コラム

映画『サクリファイス』あらすじと感想。青木柚×五味未知子×半田美樹らキャストが演じた心境とは【壷井濯監督と出演陣のQ&A収録】2019SKIPシティ映画祭8

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019エントリー・壷井濯監督作品『サクリファイス』が7月20日に上映 埼玉県・川口市にある映像拠点の一つ、SKIPシティにて行われるデジタルシネマの祭典が、2019年 …

連載コラム

映画『ミッドウェイ 運命の海』ネタバレあらすじと感想評価。アメリカ視点で描く海戦の陣形術と歴史に埋もれた実像|未体験ゾーンの映画たち2020見破録51

連載コラム「未体験ゾーンの映画たち2020見破録」第51回 「未体験ゾーンの映画たち2020見破録」の第51回で紹介するのは、歴史に名高い大海戦を描いた戦争映画『ミッドウェイ 運命の海』。 特殊効果や …

連載コラム

宇宙戦隊キュウレンジャーに影響を与えた映画『宇宙からのメッセージ』|邦画特撮大全2

連載コラム「邦画特撮大全」第2章 (C)2018 Lucasfilm Ltd. All Rights reserved 前回、特撮という技術はほとんどの映画で用いられることを記しました。 しかし特撮が …

連載コラム

映画『元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件』感想解説と内容評価レビュー。タイトルの意味(邦題)に隠された意図を考察|SF恐怖映画という名の観覧車147

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile147 車や電車など人類は長い歴史の中で長距離を移動できる手段を手に入れ、空間的距離が生み出す問題は以前に比べ少なくなりました。 しかし、その一 …

U-NEXT
CINEMA DISCOVERIES【シネマディスカバリーズ】
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
タキザワレオの映画ぶった切り評伝『2000年の狂人』
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学