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Entry 2020/04/27
Update

映画『ワイルドスピードX2』ネタバレ感想と結末までのあらすじ。カーアクションに日本車も活躍のシリーズ第2弾!

  • Writer :
  • 薬師寺源次郎

『ワイルド・スピードX2』はカー・アクション映画第2弾。

映画『ワイルド・スピードX2』は、ストリート・レースに燃える若者たちを描いたカー・アクション映画の第2弾

演出は『ボーイズ’ン・ザ・フッド』(1991)『ハイヤー・ラーニング』(1995)『シャフト』(2019)のジョン・シングルトン監督。

主人公・ブライアンと新キャラクター・ローマンが麻薬密売人を追いマイアミの街を駆け抜けるストーリー。カー・アクションの連発に瞬きは禁止です。

キャストは前作に続きポール・ウォーカー、シンガー出身のタイリース、『トレーニング・デイ』(2001)のエヴァ・メンデス、『ジャスティス』(2002)のコール・ハウザー、モデル出身のデヴォン青木らが脇を固めます。

映画『ワイルド・スピードX2』作品情報


(C)2003 Universal Studios. All Rights Reserved. Film: ©2004 Mikona Productions GMBH & CO., KG. All Rights Reserved.

【日本公開】
2003年(アメリカ映画)

【原題】
2 Fast 2 Furious

【監督】
ジョン・シングルトン

【キャスト】
ポール・ウォーカー、タイリース、エバ・メンデス、コール・ハウザー、リュダクリス、トム・バリー、ジェームス・レマー、デボン青木、アマウリー・ノラスコ、マイケル・イーリー

【作品概要】
『ワイルド・スピードX2』はストリート・レーシングをテーマとしたカーアクション映画のシリーズ第2弾です。前作『ワイルド・スピード』(2001)から監督がジョン・シングルトンになりました。

主人公・ブライアンを演じるのは、前作に引き続きポール・ウォーカー、ブライアンの旧友・ローマンは歌手でもあるタイリースが演じます。また、後のシリーズにも登場するリュダクリス演じる、テズにも注目。ドミニクを助け、追われる立場になったブライアンが自らの自由を手にするため、ローマンと協力し麻薬密売人、べローンを追う姿を描きます。

映画『ワイルド・スピードX2』のあらすじとネタバレ


(C)2003 Universal Studios. All Rights Reserved. Film: ©2004 Mikona Productions GMBH & CO., KG. All Rights Reserved.

深夜のマイアミでストリートレースに興じる集団がいました。その日のレースが間もなく始まろうとするころ、レースの参加者が1人、急に参加できなくなります。

そこでレースを取り仕切るテズ・パーカー(リュダクリス)はある人物に電話をかけ、その日のレースに参加しないかと誘います。

数分後に現れたブライアン・オコナー(ポール・ウォーカー)は、愛車の日産・スカイラインGT‐Rでレースに参加し、他のレーサーとデッドヒートを演じながらも勝利を手にしました。

レースの興奮に沸く観客たちの中に、自分を見つめる女に気が付いたブライアンはその女に声を掛けます。しかし、遠くから聞こえるパトカーのサイレンに観客やレーサーは逃げ出しました。

ブライアンもGT‐Rに飛び乗り逃げ出しますが、警察が使用する自動車の電子機器を破壊する兵器、通称ジャマーを撃ち込まれ、GT‐Rは走行不能になり、ブライアンは警察に捕まってしまいます。

ブライアンが警察の取り調べを受けていると、そこへ思いがけない人物が現れます。それは、FBI捜査官のビルキンス(トム・バリー)でした。

ビルキンスは、かつてロサンゼルス警察の警官だったブライアンをFBIにスカウトし、武装強盗団への潜入捜査を命じた人物です。

ビルキンスは、マイアミを拠点にする麻薬密売人のカーター・べローン(コール・ハウザー)が運び人を探していることを知り、税関のマーカム捜査官(ジェームス・レマー)と協力し、腕の立つドライバーを潜入させようとしていました。

以前の潜入捜査で強盗団のリーダーであるドミニク・トレッド(ヴィン・ディーゼル)を逃がし、FBIから追われる身のブライアンは、その罪を帳消しにすることを条件に協力を仰ぎます。

協力を了承するブライアンですが、無能なFBI捜査官と組まされそうになり、相棒は自分で探すと言い、ビルキンスを説得します。

ブライアンはビルキンスを連れ、カリフォルニア州、バーストーへ向かいました。そこで、かつての友、ローマン・ピアーズ(タイリース)と再会します。が、ローマンはブライアンを見るなり殴り掛かってきました。

ローマンはブライアンが警察官になったばかりの頃、車の窃盗と強盗幇助で逮捕されており、ブライアンに裏切られたと思っていたのです。

その前科のせいで足に発信機を付けられ、自宅から100m以内で暮らさなければならないローマン。ブライアンは協力すれば発信機を外すことができると説得し、ローマンの協力を取り付けます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ワイルド・スピードX2』ネタバレ・結末の記載がございます。『ワイルド・スピードX2』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2003 Universal Studios. All Rights Reserved. Film: ©2004 Mikona Productions GMBH & CO., KG. All Rights Reserved.

マイアミに戻ったブライアンとローマンは潜入用の車を与えられます。ブライアンは三菱・ランサーエボリューションⅦ、ローマンは三菱・エクリプス スパイダーを選びます。

そこに女捜査官、モニカ・フェンテス(エバ・メンデス)が現れました。ブライアンはモニカが以前、ストリートレース会場にいた女だと気が付きます。

モニカはべローンのもとに11ヶ月潜入し、今では秘書として信頼を得ていたのです。

モニカに案内され、ベローンの屋敷にやってきたブライアンとローマンは、そこでべローンと対面し、集まった他のドライバー達と腕試しのテストを受けます。

テスト内容は警察に接収されたベローンの車の中から封筒を取ってくることでした。他のドライバーと競り合いながら、ブライアンとローマンは封筒を手に入れます。しかし、そこにマーカムが部下を連れて現れました。

マーカムは2人の車にGPSを仕込んでおり、逃走したと思っていました。そのままでは身元がばれると思ったローマンは、所持していた拳銃を発砲し、2人は逃走しました。

屋敷に戻った2人は封筒をべローンに渡します。べローンは2人を運び人に採用することを告げます。そして、ある荷物を飛行場まで運ぶよう指示するべローンですが、荷物の中身と日時は明かしません。

2人は帰り際、べローンをその夜にクラブで開かれるパーティに招待します。屋敷を後にした2人はテズが営むガレージを訪れました。

2人の車に仕掛けられたGPSを外せないか調べてもらいますが、簡単には取り外せないことがわかります。その後、2人はFBIのアジトを訪れます。2人が入るなり怒り心頭のマーカムは銃を突きつけました。

ローマンに殺されかけたと勘違いするマーカムに、べローンのテストだったことを告げるブライアン。合わせて潜入捜査の進捗を伝えます。

アジトを後にしたブライアンとローマンは、2人を信用していないマーカムの横槍で自分たちの命が危うくなることを心配します。

ブライアンは「もしものための逃げる方法」を考えました。その夜、テズに頼み、車をかけたレースを開催して、2人は参加します。対戦相手はべローンの採用試験にも参加していたドライバーで2人への雪辱に燃えていました。

レース方法は2人でのチーム戦。直線コースを折り返しスタート位置に戻り、2人目にバトンタッチし、同様のコースを走り、先にゴールしたチームの勝利となります。

対戦相手の車はカマロ・イェンコS/C 427とダッチ・チャレンジャー R/t 426。HEMIは2人の車に比べ圧倒的に高馬力であるため、直線勝負では分がありません。

ブライアンとローマンは前半、相手についていき、後半にニトロターボで追い上げて逆転することを考えていましたが、先発のローマンが対戦相手の妨害に会い、大幅に差をつけられてしまいます。

後発のブライアンはすでに折り返していた対戦相手の進路上を走行し、チキンレースを挑みます。対戦相手はギリギリでブライアンを避け、路肩に乗り上げます。

その間に折り返し、差を縮めて並んだブライアンはニトロを点火、鼻先僅かに先行して何とか勝利を手にします。その後、2人はクラブに向かい、べローンと対面しました。

そこで、マイアミ市警の刑事ホイットワースを呼び出していたべローンは、自身の監視をゆるめるように命令します。

賄賂を受け取りそれまで言いなりだったホイットワース。べローンの命令を拒否しようとしますが、拷問の上、家族の身の安全を保証しないという脅しに屈し、命令を聞き入れます。

拷問の一部始終を見せ、ブライアンとローマンをけん制したべローンは、2日後に仕事を行うことを告げます。その後、べローンはブライアンと親しげに話していたモニカを呼び出し、二度とブライアンに近づくなと警告します。

翌朝、ブライアンは物音で目覚めると、そこにはモニカの姿がありました。

モニカは、べローンが部下に翌日仕事を終えたブライアンとローマンを始末するようにと指示しているのを知り、危険を承知でそれを伝えに来たのです。

また、べローンは荷物を飛行場に届けさせようとしている事を伝えます。この時、べローンの部下がモニカを探しに、ブライアンの部屋に迫っていました。

ローマンと協力し、モニカを逃がすことに成功したブライアンは、ビルキンスとマーカムに報告に向かいます。

2人の命の危険を知ったビルキンスは計画の中止を考えますが、マーカムは計画を強行し、表向きブライアンとローマンの命の保証をしますが、マーカムが2人を捨て石にしようとしているのは誰の目にも明らかでした。

ブライアンはテズを呼び出し、ある計画を話します。2人とテズは仲間を集めその計画に向け準備し始めました。

その日の夕方、ブライアンはかつて、ローマンが逮捕された時、何もできなかったことを謝罪し、知っていればどんなことをしてでも助けようとしたことを伝えます。

ローマンもまた自らの非を認め、過去を水に流す決意をし、二人の友情を確かめ合います。翌朝、べローンに指定された場所に向かった2人はベローンの部下に案内されて、トレーラーハウスに向かいます。

その様子をマイアミ市警のホイットワースが監視していました。そこで大量の金を入れたバックを積み、べローンの待つ飛行場へ向かおうとします。

その頃、マーカムは飛行場へ部下を率いて到着します。べローンのプライベートジェットとべローンが乗っているであろう車を発見すると、ブライアンたちの到着を待って現行犯逮捕に踏み切ろうと準備を始めました。

時を同じくして、ホイットワースはベローンに反旗を翻す決意をし、部隊をトレーラーハウスに向かわせます。パトカーに包囲されるブライアンとローマンはべローンの部下を乗せて逃走します。

先に市警が動いたことを知ったビルキンスですが、もはや見ていることしかできません。2人はマイアミの市街地で壮絶なカーチェイスが繰り広げる大きなガレージに逃げ込みます。

たちまち警察に包囲されるガレージですが、そこから飛び出てきたのはマイアミ中のストリートレーサーたちが駆るスポーツカーでした。

はじめは混乱する警察ですが、その中でランエボⅦとエクリプスの姿を見つけ、ほかの車には構わず、2台を追います。ほどなく2台を追い詰めた警察ですが、運転席から降りてきたのはテズとその仲間でした。

その頃、ブライアンとローマンはレースで手に入れたカマロ・イェンコとダッチ・チャレンジャーに乗り、飛行場を目指していました。

その途中ローマンは同乗していたべローンの部下を、助手席の下に仕込んだニトロによる仕掛けで車外に放り出します。

ブライアンとローマンを見失ったことを知ったマーカムは、べローンの身柄だけでも確保しようと、べローンの車を襲撃しますが、そこにべローンの姿はありませんでした。

ブライアンも同じく、別の部下をニトロの仕掛けで排除しようとしますが、その部下から行先の変更を告げられます。その行先は船着き場でした。

そこで、ブライアンはべローンと対面。行先変更を聞く前に部下を排除し、ローマンの行方を尋ねますが、ベローンはすでに2人が潜入捜査員だと気づいていました。

また、飛行場が襲撃されたことを知り、それを唯一教えた人物モニカも捜査員だと知っていました。べローンは金を回収すると船に乗り込み、ブライアンの始末を部下に命令します。

さらに人質にするためにモニカを船に連れていきました。ブライアンはべローンの部下に殺害されそうになりますが、駆け付けたローマンに助けられます。

2人はすぐさまブライアンが乗っていたカマロ・イェンコに飛び乗り、船を追います。傾斜を利用して車を高く跳躍させると船に突っ込ませました。

抵抗するべローンをモニカの助けもあり逮捕することに成功します。しばらくして現場に駆け付けたビルキンスとマーカムにべローンと金を引き渡し、2人は晴れて自由の身を約束されます。

しばらくマイアミで暮らすというローマンにブライアンは、2人でガレージを始めることを提案します。

「元手がない」というローマンに「とぼけるな」とブライアン。ローマンがシャツをめくると、ズボンの間にくすねたべローンの金が挟まっていました。

映画『ワイルド・スピードX2』の感想と評価


(C)2003 Universal Studios. All Rights Reserved. Film: ©2004 Mikona Productions GMBH & CO., KG. All Rights Reserved.

カーアクション映画「ワイルド・スピード」シリーズの第2弾となる本作は前作『ワイルド・スピード』よりも迫力のレースシーンが展開されています。

冒頭のストリートレースの場面でスタート直後にマシンがすり抜け、風圧で視界が揺れる演出は、その場にいるような臨場感です。

また、ニトロブーストを使用する場面がたびたび登場しますが、運転席に近い目線で周りの景色が一気に後方に流れていく映像は、リアリティ溢れるものです。

レースやカーチェイスで、走るのに余裕がなくなってきたり緊迫した場面になってくると、セリフが少なくなると同時に視線がせわしなく動く表情など、俳優陣の演技においての工夫も見られます。

とりわけ、ブライアンを演じたポール・ウォーカーの瞳に焦りや興奮の色を感じさせる見事な演技は、カーアクションシーンに一層の緊迫感を添えます。

ストーリー面においては、本作では主人公・ブライアンの心境の変化、成長が見られました。

前作では「レーサー」というより「走り屋小僧」といった感じのブライアンでしたが、今回はヴィン・ディーゼル演じるドミニクに導かれ、レーサーの流儀や血を超えた家族(ファミリー)への思いを学びます。

絶交状態の旧友・ローマンへの協力の申し出も、かつてのブライアンであればきっと出来なかったことです。

また、ブライアンが本作で見せた大胆で命知らずなドライビングも印象深いです。ドライビングの中に垣間見える高度な技術を駆使する姿は、どこかドミニクの姿を感じさせました。

ブライアンは以降、シリーズ第4作『ワイルドスピード MAX』でカムバックするドミニクの頼れる相棒へと成長を遂げます。ここでは、その兆しを感じられるのではないでしょうか。

まとめ


(C)2003 Universal Studios. All Rights Reserved. Film: ©2004 Mikona Productions GMBH & CO., KG. All Rights Reserved.

映画『ワイルド・スピードX2』は映画ファンのみならずモーターファンからも強い注目を集めました。前作、本作と多くの日本車が登場しており、日本において根強い人気を誇っている作品です。

本シリーズでは、ストリートレースを舞台にカスタムカーが活躍します。当時の欧米ストリートレース事情において、安く購入できてカスタム性が高く、ファンに定評のある日本車にスポットライトが当たるのは必然だったようです。

その証拠に物語の中盤にブライアンが乗っていた三菱・ランサーエボリューションⅦは、本作公開当時、北米での発売が始まったばかりの新車でした。ある意味での「主役」に抜擢されたわけで、日本車への関心の高さが伺えます。

本作ではそんな日本車の数々が活躍する様子も必見です。




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