新旧の肉体派アクションスターが集結した大ヒット戦争アクション!
シルヴェスター・スタローンが監督と、デヴィッド・キャラハムと共同脚本、そして主演を務めた2010年製作のアメリカの戦争アクション映画『エクスペンダブルズ』。
アメリカ・ニューオーリンズに拠点を置くエリート傭兵団「エクスペンダブルズ」は、ソマリアの凶悪な海賊から人質を救出。
仲間の暴走により危機に陥ったものの、結果的に仲間や人質の犠牲なく海賊を殲滅することができました。
その後、南米の島国の軍事独裁政権打倒のため、現地に赴いたエクスペンダブルズ。しかしそこには、かつてない危機が彼らを待ち受けていたのです。
映画『エクスペンダブルズ』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。
映画『エクスペンダブルズ』の作品情報
(C) 2010 Alta Vista Productions,Inc All Rights Reserved.
【公開】
2010年(アメリカ映画)
【脚本】
デヴィッド・キャラハム、シルヴェスター・スタローン
【監督】
シルヴェスター・スタローン
【キャスト】
シルヴェスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、ランディ・クートゥア、テリー・クルーズ、ミッキー・ローク、エリック・ロバーツ、スティーブ・オースティン、ゲイリー・ダニエルズ、デイヴィッド・ザヤス、ジゼル・イティエ、カリスマ・カーペンター、アーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリス、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ
【作品概要】
「ランボー」シリーズや「大脱出」シリーズなどに出演する肉体派アクションスター、シルヴェスター・スタローンが監督と、アメリカの脚本家デヴィッド・キャラハムと共に共同脚本、そして主演を務めたアメリカの戦争アクション作品です。
シルヴェスター・スタローンをはじめ、「トランスポーター」シリーズや「ワイルド・スピード」シリーズのジェイソン・ステイサムや、『少林寺』(1982)のジェット・リーら新旧の肉体派アクションスターが集結した本作はR15+指定作品であるため、15歳以上の方が視聴できます。
映画『エクスペンダブルズ』のあらすじとネタバレ
(C) 2010 Alta Vista Productions,Inc All Rights Reserved.
アメリカ・ニューオーリンズに拠点を置くエリート傭兵団「エクスペンダブルズ」は、ソマリアの凶悪な海賊から人質を救う任務を行います。
リーダーのバーニー・ロス率いるチームは手際よく進めますが、射撃の名手であり空手技なども使えるものの、好戦的で薬物依存症であったチームの1人ガンナー・ヤンセンの暴走により、仲間や人質を危機に陥れてしまうのです。
結果として仲間や人質の犠牲なく海賊を殲滅できましたが、バーニーはガンナーをチームから追放することを決めました。
それから数日後。チームの仲介屋であるツールから仕事の依頼を受けたバーニーは、仕事の詳細を聞くため依頼人のチャーチに会いに行きました。
さあ仕事の話をしようと思ったその時、トレンチ・マウスがやってきます。バーニーとトレンチは昔、同じ釜の飯を食べた傭兵仲間でした。
しかし現在、トレンチは民間軍事会社の経営をしていて、バーニーは商売敵となるため、2人の仲はあまり良くありません。
チャーチはバーニーたちに、ヴェレーナというメキシコ湾の小島の資源を手に入れるため、そこを牛耳っている軍事独裁者のガルザ将軍の排除を依頼します。
ですがトレンチは、「そんなこと命知らずなバカしかやらん」「私は忙しい」と言って断り、バーニーに譲りました。バーニー曰く、「大統領の椅子を狙っているから忙しい」といいます。
500万ドルでこの仕事を受けたバーニーは、チームの1人でメンバー内では一番若く、元SAS(イギリス陸軍の特殊部隊)隊員でありナイフ術のエキスパートであるリー・クリスマスと共にヴィレーナへ偵察しに行きました。
以下、『エクスペンダブルズ』ネタバレ・結末の記載がございます。『エクスペンダブルズ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
(C) 2010 Alta Vista Productions,Inc All Rights Reserved.
ヴィレーナに到着後、バーニーたちは軍の横暴さと、軍隊と行動を共にしている謎のスーツの男をカメラに収めました。
そして美しき案内人のサンドラと落ち合い、ガルザ将軍の宮殿を偵察しようとします。
しかしその道中で軍に見つかってしまい、さらにサンドラがガルザ将軍の娘であることが分かったのです。
サンドラが連れて行かれそうになり、やむを得ず軍と戦うこととなったバーニーたち。追っ手を排除しつつ、ひとまず彼女を連れて島から脱出することにします。
しかしサンドラが故郷を思って拒絶したため、バーニーたちだけでアメリカに帰還することとなりました。
去り際、バーニーたちは飛行機を操縦しつつ、港にいる軍隊を目掛けて機銃掃射。さらにガソリンを散布して爆破しました。
バーニーは島で得た情報をもとに、チャーチの背後にいるのはCIAであり、本当の標的はガルザ将軍ではなく、彼を操り麻薬取引を独占している元CIA局員のジェームズ・モンローであることを突き止めました。
CIAが収入源が減ったからといって、身内の始末に特殊部隊を送り込めばマスコミに騒がれて面倒なことになります。
だからバーニーたちにモンローを殺させ、再び麻薬取引の独占権を握る。つまりバーニーたちは使い捨ての駒、500万ドルの報酬など支払う気などさらさらないのです。
この仕事を断ることにしたバーニーでしたが、サンドラのことが頭から離れません。そのことをツールに相談しました。
ツールは昔、ボスニアでバーニーたちと共にセルビア人と戦った時のことを語り始めます。
皆ハデにやられて血だらけになり、ツールもバーニーも生きて帰れないと覚悟したほど過酷な戦いでした。
死んだような気分で頭の中が真っ暗になったツールは、スリボビッツという名前の地元の酒をあおりました。
痛みが消えた後、ツールは古い木の橋のところで女性が立っているのを見かけました。ツールは手摺りに手をかけている彼女と目が合いました。
一目で橋から飛び降りようとしているのだと気づいたにもかかわらず、ツールは彼女に背を向けて歩き始めました。その直後に水しぶきの音がしました。
敵の命を奪った自分が、1つの命を救えるかもしれなかったのに救わなかったことを、ツールはずっと後悔していました。
もしあの時、彼女の命を救っていたなら、自分の魂も救えたかもしれないとツールはいいます。
ツールの話を聞いて、バーニーはサンドラの救出を決意。1人で島に戻ろうとします。
クリスマスはそれに反対しましたが、小柄ながら少林拳などマーシャルアーツ(東洋の武術全般)の使い手であるチームメンバー、イン・ヤンは助力を申し出ました。
しかし空港へ向かう途中、モンローの手下たちの襲撃に遭います。その中には、なんとチームをクビにされたガンナーの姿がありました。
実はガンナーは、バーニーたちが操縦していた飛行機の中に忍び込んでいました。
そしてバーニーたちが去った後、ガンナーはチームをクビにされた腹いせに彼らを裏切り、モンローに自ら傭兵として雇って欲しいと申し出たのです。
激しいカーチェイスの末、バーニーたちはガンナー以外のモンローの手下を排除しました。
逃げ込んだ工場内にて、ヤンは、馬が合わず度々対立することが多かったガンナーと格闘戦を繰り広げていきます。
しかし容赦ないガンナーに追い詰められ、ヤンが殺されかけたその時、バーニーは彼の胸を撃ちました。
あえて心臓をギリギリ外したことを伝え、バーニーはガンナーを諭し重要な情報を聞き出します。
空港に到着したバーニーたちが飛行機に乗り込むと、いないはずのクリスマスと、他のチームメンバーのトール・ロードやヘイル・シーザーの姿がありました。
チーム全員でヴィレーナに行くこととなったバーニーたち。バーニーたちは見張りを排除しつつ、宮殿内部とその地下室に爆弾を仕掛けていきます。
一方ガルザ将軍は、バーニーたちが島にきたのは島民が雇ったのではなくモンローの差し金であること、彼らがサンドラを拷問したのも邪魔な自分を苦しめるためだと考えました。
もうこれ以上モンローの思い通りにはさせまいと、兵士たちを鼓舞して彼と決別することを決意。今すぐ地下室に幽閉されたサンドラを連れ戻してこなければお前を殺すと脅します。
バーニーはサンドラを救出。しかし直後にモンローの手下であり、元CIA局員でモンローの右腕でもあるダン・ペインと、元イギリス海兵隊員のローレンス・“ザ・ブリット”・スパークスに捕まってしまい、拷問されてしまいます。
バーニーが殺されかけたその時、時間になっても戻ってこない彼を探しに来たクリスマス・ヤン・トールが登場。
マーシャルアーツの達人であるザ・ブリットと、格闘術のエキスパートでパワーもあるペインに苦戦を強いられつつ、バーニーたちは激闘を繰り広げていきます。
激闘の末、ペイン以外のモンローの手下を倒したバーニーたちでしたが、駆けつけた兵士たちに銃撃され窮地に陥りました。
そこへフルオート射撃が可能な軍用散弾銃「AA-12」を持ったシーザーが遅れて登場。仲間の窮地を救いました。
しかし地下室から脱出したバーニーたちを、大勢の兵士が待ち構えていたのです。
サンドラを取り戻したガルザ将軍は、モンローに手切れ金を渡して島から追い出そうとします。その際、ガルザ将軍は「お前が正しかった」と、娘に謝罪しました。
ガルザ将軍の命令に従うふりをして、モンローは兵士たちに演説する彼を背後から射殺。サンドラを連れて島からの脱出を図ります。
ガルザ将軍の死を受け、大勢の兵士はバーニーたちを目掛けて一斉射撃を開始。バーニーたちはサンドラが宮殿から去る姿を確認した上で、宮殿を爆破します。
形勢逆転したバーニーたちは大勢の兵士を蹴散らしつつ、サンドラを連れて逃げるモンローとペインを追跡。
燃え盛る炎の中でペインとの一騎打ちとなったトールは、服に引火し火だるまとなって悶えている彼に鉄拳を叩き込み倒しました。
バーニーたちによって逃げ道を断たれ追い詰められたモンローは、サンドラを人質にとってバーニーを脅します。
バーニーはモンローの脅しに屈さず、彼を銃撃。銃撃を受けて仰け反った彼の背後から、クリスマスがナイフを投擲して止めを刺しました。
ついにモンロー一味の打倒とサンドラの救出を果たしたバーニーたち。バーニーは島の復興に役立ててほしいと言い、サンドラに自らの口座を教えてから仲間と共に島を出ました。
後日。ニューオーリンズに無事帰還したバーニーたちは、ツールが営むタトゥーショップ兼バーで任務達成を祝います。
その中にはガンナーの姿もありました。和解したバーニーたちから、ガンナーはセラピーを受けるよう勧められます。
ナイフをダーツの矢として使う的当て勝負をツールとしていたクリスマス。最後に大遠投して的にナイフを突き刺しました。
映画『エクスペンダブルズ』の感想と評価
(C) 2010 Alta Vista Productions,Inc All Rights Reserved.
作中では、シルヴェスター・スタローンやジェイソン・ステイサムら肉体派アクションスターならではのド派手かつ迫力あるアクションが多く描かれており、どの場面も格好良いです。
シルヴェスター・スタローンが演じるバーニーは早撃ちの名手。物語の終盤では、ヘイルに頼んで空中に放り投げた大きい弾丸を撃ち、飛行機を爆破してモンローの退路を断ちました。
シルヴェスター・スタローン自身の身体能力を活かしたペインとの一騎打ちを含め、どれも格好良すぎて観客の目を釘つけにします。
バーニーと共闘する場面が多いクリスマスが、軍やモンローの手下たちとの交戦時に見せた華麗なるナイフ術。
これまで数多くのアクション映画に出演してきたジェイソン・ステイサムによるガンアクションと格闘戦とはまた違った魅力があり、観ていて惚れ惚れします。
そして物語の後半で見せる、ヤンとザ・ブリットによるマーシャルアーツの使い手同士の戦い、トールとペインによる格闘技を得意とする者同士の戦い、己の肉体の身で戦うこのアクション場面も本作の見どころの一つです。
また作中では、バーニーたちの悩みや恋愛事情も随所で描かれています。
クリスマスは自身の頭髪が薄いことを、ヤンは身長が低いことを悩んでおり、他のチームメンバーからよくネタにされていました。
元レスラーであるトールは見た目に反して、レスリングをやっていて変形した両耳のことを昔バカにされたことを今でも引き摺っているほどナイーブな性格でした。
クリスマスはツール同様、恋人ができてもすぐに破局してしまうと、バーニーに愚痴をこぼしていました。
クリスマスが恋人と破局するのは、さほど会えないどころか、職業さえ教えていないことが原因でした。
ですがバーニーに恋人にフラれたことを茶化され、2人は口論に。そんなバーニーたちの意外な一面にギャップ萌えしますし、男同士ならではのじゃれ合いは微笑ましくて面白いです。
まとめ
(C) 2010 Alta Vista Productions,Inc All Rights Reserved.
射撃・格闘・武器のエキスパートでもあるエリート傭兵団「エクスペンダブルズ」が、ヴィレーナというメキシコ湾の小島の独裁者ガルザ将軍の軍隊と、彼を操り麻薬取引を独占する元CIA局員と激闘を繰り広げていく、アメリカの戦争アクション作品でした。
本作の見どころは、ソマリアとヴィレーナでのエクスペンダブルズの戦いと、その中で繰り広げられる格闘のエキスパート同士による格闘戦です。
ジェイソン・ステイサム演じるリー・クリスマスと同様、恋人ができてはすぐに破局してしまうツール。作中ではこれまで51人の女性と交際し破局してきたと語っています。
この女性交際のエピソード、実はツール役を演じるミッキー・ローク自身のパロディ。バーニーたちのキャラクターには、それを演じるキャストそれぞれの実生活のエピソードや事件がもとになっているのです。
そしてエンドロールの序盤には、ツールの店を出て、バイクに乗って街に繰り出すバーニーたちの姿が描かれています。
シルヴェスター・スタローンやジェイソン・ステイサムら新旧の肉体派アクションスターによるエリート傭兵団と、格闘家のノゲイラ兄弟や元WWEのスティーブ・オースティンら屈強な面々が集った敵チームが激突する、ド派手かつ迫力ある戦争アクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。