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Entry 2017/01/12
Update

映画『アウトバーン』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も

  • Writer :
  • yukimura

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映画『アウトバーン』作品情報

【公開】
2016年(アメリカ/ドイツ)

【原題】
Collide

【監督】
エラン・クリ―ヴィー

【キャスト】
ニコラス・ホルト(ケイシー)、フェリシエィ・ジョーンズ(ジュリエット)、マーワン・ケンザリ(マティアス)、ベン・キングズレ―(ゲラン)、アンソニー・ホプキンス(ハーゲン・カール)

映画『アウトバーン』あらすじとネタバレ

危険な仕事

アメリカで自動車泥棒としての才能を生かし、荒稼ぎをしていたケイシー。ドイツのケルンへ渡ってからは、マフィアのゲランの下で危ない仕事に手を染めていました。

ある晩ケイシーは、同じアメリカ人のジュリエットと運命的な出会いをします。彼女のために心を入れ替え、真面目な人間になろうと誓ったケイシーは、スクラップ工場の仕事を見つけて新しい人生をスタートさせます。

クリスマスの夜。発作を起こして倒れたジュリエットを病院へ連れていったケイシー。彼女は人口透析が必要な体であり、腎臓移植をしなければ命に関わると宣告されます。手術には大金が必要でした。思い余ったケイシーは、ゲランのもとを訪ねます。

お金に困窮しているケイシーに、ゲランはある取引きを持ちかけます。自分のボスである実業家のハーゲン・カールは、慈善家の顔を持つ一方、コカインの闇商売で莫大な利益を得ている。そのコカインを輸送するトラックを強奪しろと言うのです。

報酬が25万ユーロと聞いたケイシーは、相棒のマティアスと計画を立てることにします。ジュリエットは「私のために危険なことはしないで」と言って止めようとしますが、彼女が眠る真夜中、ケイシーは置手紙を残して家を出ます。

ケイシーとマティアスは、輸送トラックの運転手を襲います。トラックのGPSを外し、マティアスが湖へ捨てに車を走らせた後、ケイシーがトラックの運転席に乗り込みます。しかし車内には監視カメラがあり、トラックはまたたく間に追跡されます。

カールの部下の車に追突され、ケイシーはカールのアジトに監禁されます。ケイシーの手首のリストバンドでジュリエットの名前と住所を知ったカールは、彼女の命も狙うことを匂わせます。ケイシーは脱走、車を盗んでケルンに向かって走ります。

ケルンの街中で、逃げる追うの激しいカーチェイスが繰り広げられます。ケイシーが盗んだ車の中には、コカインのお金の一部が入っていました。ケイシーは携帯からマティアスに電話し、ジュリエットをアパートから連れ出してくれるよう頼みます。

ジュリエットはその頃、病院で透析を受けていました。ケイシーから電話が入りますが、手紙だけ残して去ったケイシーを責め、電話を切ってしまいます。病室を出たジュリエットの背後を、カールの部下が二人、ゆっくりと歩いていきます。

取引き

ケイシーの携帯にカールから電話が入ります。金は返すから彼女にだけは手を出さないでくれと懇願するケイシーを、カールは嘲笑。さらにゲランからも電話が入りますが、ケイシーはゲランにもジュリエットをかくまってくれと頼み、承知させます。

ガス欠になり、ケイシーはガソリンスタンドに入りますが、追ってきたカールの部下と店内で銃撃戦になります。そこへカールがやって来て、店員を撃ちます。ケイシーにも銃を向けますが、慌てることもなく微笑んでいるケイシーを見てひるみます。

実はトラックをすり替えていて、本物のトラックは自分が隠していると言うケイシー。カールがふいをつかれた隙に、ガソリンスタンドから飛び出します。再びゲランに電話をすると、ジュリエットを連れ出したから競馬場まで来いと指示されます。

ところがゲランの手下のミスで、連れてきた女性は全くの別人。そこにカールの部下が乱入し、ゲランとケイシーに向けて発砲してきます。なんとか部下を倒して車に取り込むケイシーに、カールから電話が入り、街中のバーまで来いと言われます。

バーに行くとジュリエットは無事でした。そこにゲランもやって来て、カールと話します。しかしその間に警察が店を取り囲み発砲、店内は大混乱になります。お金を持って逃げたケイシーとジュリエットは、地下鉄の構内に隠れます。

ジュリエットだけを電車に乗せて逃がし、ケイシーは警官に捕まります。取調室でケイシーは、警官を相手に取引きを持ちかけます。カールがドイツ最大の麻薬王であるという証拠を握っている。コカインでいっぱいのトラックの隠し場所を自分が教えれば、マスコミが騒いであんたは英雄になれるぞ、と。

警官は取引きに応じました。「麻薬王、捕まる」の文字が新聞に踊り、カールは逮捕されます。ケイシーとジュリエットも姿を消しました。その後、マティアスのもとに、ケイシーと思われる人物から多額の現金の入った封筒が届きました。

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『アウトバーン』の感想と評価

愛する女性を救うため、堅気の道を踏みはずしてでも命を懸ける男。カーアクションが見どころの作品ですが、意外にも純愛が大きなウェイトを占めていました。

絵葉書のように美しいケルンの街中を、風のように疾走する高級車。一瞬、車のCMを見ているのかと錯覚しましたが、とにかくドイツの景観が美しい。出てくる車もなぜか超お高い車ばかり。車好きの方にはたまらないシチュエーションでしょうか。

非常にテンポよく、緊張感あるストーリー展開。ただ、中盤のドンデン返しがさほど新鮮なトリックでもないため、アンソニー・ホプキンスとベン・キングスレーという二大名優の使い方に、若干のもったいなさを感じる部分もありました。

しかし、劇中のホプキンスによる一人語りが素晴らしいです。知的で優雅な物腰の中に、非人道的な素顔を隠し持つ男。どんな状況でもシェイクスピアやモーツァルトなどを引用し、会話に教養と皮肉を織り込んで相手をけむに巻く様子は、まるでレクター博士が蘇ってきたかのような衝撃でした。

長年、ワルの世界で腕を磨いてきたはずが、人生180度の方向転換。毎日こつこつ働いていたところ、命を賭けた大勝負の到来で、またもやワルの道へカムバック。まさかの警察まで味方につけてドヤ顔でエンド。ケイシー、人生の振れ幅スゴすぎです。

無茶苦茶やってるんですけど、それもこれも己れの欲のためではなく、全て愛するジュリエットのため。チャラそうな見かけのため侮っていましたが、冷静に考えると、ケイシーほど順応性があって使える男はなかなかいないのではないでしょうか。ヘンに感動しました。

まとめ

『アバウト・ア・ボーイ』(2002)でヒュー・グラントとの掛け合いが可愛らしかったあの丸顔少年が、ここまで美青年になったかと驚かされますニコラス・ホルト。

子役が陥りがちな成長過程のジレンマも切り抜けて、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)や『ウォーム・ボディーズ』(2013)などで好演。ついには『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)の強烈キャラ・ニュークスで、日本でもブレイクを迎えました。

美形は美形でもこの人の場合、大きな瞳がどこか漫画チックというか、非常にキャラクターが立っています。そのせいか、『X-MEN』のビースト、ハンク・マッコイや『ウォーム・ボディーズ』の青年ゾンビなど、異形の者を演じると抜群に絵になります。

また『Kill Your Friends(原題)』(2015)では、出世を邪魔する仕事仲間を次々に消していくという、冷徹非情な音楽業界人を好演。愛嬌のある顔が一転、良心のかけらもない冷笑に変わります。善と悪、どちらの役も非常にうまく乗りこなせる器用なタイプとお見受けしました。

そして今回の相手役、恋人のジュリエットはフェリシティ・ジョーンズ。今をときめく『ローグワン/スターウォーズ』(2016)のヒロイン、ジン・アーソです。陰影のある美しさの中に芯の強さが垣間見える、これからが楽しみな女優です。

もうだめだ!の危機的状況に陥るたびにケイシーの脳裏をよぎる、ジュリエットの笑顔。非常事態の真っ最中に、美しい妄想シーンがこれでもかと続きます。ああ、なんて純な奴なんだケイシーよ。フレッシュな二人のカップル演技も、見どころの一つです。

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