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Entry 2016/12/22
Update

映画『ヒメアノ〜ル』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も【森田剛が殺人犯シリアルキラーを怪演】

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

森田剛の演技力が新たに開花した殺人鬼映画『ヒメアノ〜ル』

『行け!稲中卓球部』や『ヒミズ』で知られる古谷実による、同名コミックを実写化した映画『ヒメアノ〜ル』

ジャニーズのアイドルグループ「V6」の森田剛を主演に、次々と殺人を重ねていく主人公を演じています。

また演出は『純喫茶磯辺』『銀の匙 Silver Spoon』などの吉田恵輔監督。その他、キャストも豪華に濱田岳、佐津川愛美、ムロツヨシと個性的な面々にも注目です。

吉田監督の『ヒメアノ〜ル』は、何といってもジャニーズアイドル「V6」の森田剛が、そこまでやるの?え⁉︎ジャニーズのアイドルじゃないの?と心配するほど、殺人鬼の怪演を見せた、恐怖にのけ反る作品です。

『ヒメアノ〜ル』のあらすじネタバレと共に、映画のみどころ解説をご紹介いたします。

映画『ヒメアノ〜ル』の作品情報


(C)古谷実・講談社/2016「ヒメアノ~ル」製作委員会

【公開】
2016年(日本映画)

【脚本・監督】
吉田恵輔

【キャスト】
森田剛、濱田岳、佐津川愛美、ムロツヨシ、駒木根隆介、山田真歩、大竹まこと

【作品概要】
『行け!稲中卓球部』『ヒミズ』などで知られる漫画家 古谷実による同名コミックを、ジャニーズの「V6」の森田剛の主演による実写映画化。

森田剛が、狂った殺人鬼の森田正一役を演じ、『純喫茶磯辺』『銀の匙 Silver Spoon』などの作品で知られる吉田恵輔監督の作品です。

映画『ヒメアノ〜ル』のあらすじとネタバレ

ヒメアノ〜ル
(C)古谷実・講談社/2016「ヒメアノ~ル」製作委員会

ビルメンテナンスの清掃会社で働く岡田進は、特に目標もなく、恋人もつくれない日々を過ごしています。

岡田は、同じ職場で働く変わり者の先輩の安藤勇次から恋愛相談を受けました。

恋した相手(阿部ユカ)を見に行くために、岡田と安藤は連れ立って、彼女が働くカフェに行きます。

そこで、安藤は、愛しい彼女をストーカーしている男がいると、岡田に言い出します。

しかし、岡田が見た先にいたのは、かつての中学校の同級生の森田正一でした。

岡田は偶然に再開した森田と、連絡先を教え合うことにします。

やがて、先輩安藤に連れ、岡田は毎日のようにカフェに通うようになると、少しずつ阿部ユカと親しくなっていきます。

ある日、岡田は、ユカの方から愛を告白されます。

先輩安藤のユカへ思いを知りつつも、まんざらでもない岡田は、安藤に内緒でユカとの交際を始めます。

岡田とユカは、2人だけの秘密を楽しみながら、食事やデートで愛を育んでいきます。

2人は性行為に至ると、ユカの喘ぎ声がアパートの外まで漏れ聞こえます。

その窓を離れたところから見つめている森田…。「MORITA GO」

以下、『ヒメアノ〜ル』ネタバレ・結末の記載がございます。『ヒメアノ〜ル』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
森田は、ユカのストーカーだったのです。

ユカを殺害することに決めた森田。自宅に戻り、高校時代の同級生に電話をかけます。

森田と同じように高校の頃に虐めをを受けていた和草浩介。

和草は、恐喝されお金を巻き上げられるだけではなく、今度はユカを殺す手伝いをする命令をします。

過去にも森田は、和草と共に虐めていた同級生を殺害した弱みを和草は握られていたのです。

和草と婚約者の彼女は、このまま森田との関係が続くことを危惧。森田を殺そうと、彼のアパートへ乗りみます。

しかし、何もすることが出来ずに、和草と彼女は返り討ちに合ったあげく、和草は殺されてしまう。

人を殺害することに、性的興奮を得ている森田。その異常性が、和草の彼女を撲殺していきます。

2人を殺した森田は、自宅に灯油を撒き、火を放ってその場を去ると、次々に快楽連続殺人を犯していきます。

一方での岡田とユカは、先輩安藤に交際を目撃されても微笑ましい関係を続け、忍び寄る森田の影には気が付きません。

ユカの住むアパートの隣人の男性は森田に殺され、先輩安藤も瀕死の重傷で入院すると、岡田とユカは恐怖に怯えます。

岡田は、森田に狙われて怯えるユカを、自分のアパートに避難させますが、森田の企みで住所を知られてしまう。

何も知らないユカは、買い物を終えて岡田のアパートの部屋に帰宅。

しかし、風が吹き込むことで、ユカは、窓ガラスが割れていることに気づきます。

潜んでいた部屋の奥から森田が現れると、ユカを襲いベットにねじ伏せます。

危機を察知した岡田は、警察に電話をかけ、自身も自宅に向かいます。

森田がユカを強姦しようとした間一髪のところで、ユカを救いますが、森田と岡田は乱闘。

怯えるユカ。岡田と森田は、もみ合いながら勢い余ってアパートの2階から落下。

怪我を負って思うように歩けない岡田を人質にする森田。

駆けつけた警察官から逃げ出す森田。

車に乗った男を殺傷して奪った車に、岡田を強引に乗せて逃走。

たまたま、通りかかった犬を急ハンドルで避けた森田。あえなく、電柱に激突。

意識が朦朧とする森田は、岡田が初めて家に遊びに来たことを思い出します。

居間で高校生の森田と岡田は、楽しそうにテレビゲームをしています。

森田は、岡田をねぎらい、「お母さん、麦茶2つ持って来て〜〜!」。

居間から見える縁側の庭には、森田が可愛がっていた愛犬の姿があった…。

映画『ヒメアノ〜ル』の感想と評価

ヒメアノ〜ル
(C)古谷実・講談社/2016「ヒメアノ~ル」製作委員会

映倫のR15+作品という判定があり、15歳以上でないと観ることができません。

だとしたら、15歳の誕生日を過ぎた中学生は、劇場や DVDで、直ぐに、一刻も早く、観ていただきたい映画です。

映画は、観る年齢によって、感じられる思いの大切さ、出会いのタイミングがあります

この作品は、ゼッタイに大人になってから観るよりも、断然、思春期に観た方が楽しめ流のではないでしょうか。

それは、子ども騙しな作品とかではなく、人間の抱える闇を見つめた寂しさのある作品だからです。

高校生になったばかりの森田が、不安と期待で、新しくできた岡田を自宅に招いた時を思い起こす場面は、やはり切ない。

そのことを思い出させた、逃走劇での森田の運転する車の事故。

“通りすがる犬”は、天使なのか?悪魔なのか?

森田と岡田の初め一緒にテレビゲームで遊んだ日を、森田の愛犬が導いてくれたのかも知れませんね。

また、主演の森田剛の名前クレジットと、メインタイトルが中盤で入るのは、素晴らしいの一言。

「Morita Go」=「森田行く、森田向かう」です。

作品の持つ世界観の日常と非日常の転換は、日本映画史に残る面白いアイデアですね。

岡田役の濱田岳と先輩安藤役のムロツヨシの日常の会話劇は秀逸。絶妙なコンビネーションです。

また、岡田の抱く清純派を裏切るような小悪魔な言動の佐津川愛美は、可愛らしく笑いがこぼれます。

そのような細かい日常の会話の積み重ねが、「メンドクセェ〜」という森田の怖さとの上手いバランスは見どころです。

まとめ


(C)古谷実・講談社/2016「ヒメアノ~ル」製作委員会

この作品は、ジャニーズの中では、演技派俳優として知られる森田剛の新境地。その演技が、魅力的に開花された作品でした。

過去にもジャニーズでは、「関ジャニ∞」のメンバー錦戸亮が、『ラスト・フレンズ』の中で、及川宗佑役としてストーカー役を演じていました。

しかし、それをはるかに凌ぐ、悪人ストーカーぶりにファンの方でなくても驚くはず。

個人的には好きなショットは、森田剛の顔のアップ。その「口角の上がった唇」は殺人鬼として最大の効果をあげています。

長年の間、ジャニーズのアイドル・スターを続けて来た彼が、口に唾の泡を貯めた口角は、殺人鬼として、あれほど怖いものはありません。

ぜひ、この作品はレイトショー、オールナイト上映で観ていただきたい作品。

もし、家で独りでDVDで鑑賞するなら、戸締りはお忘れなく。カーテン裏やドアなどの隙間にも、お気をつけください。

面白くて、コワイ映画、ぜひ、オススメの1本です!

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