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Entry 2021/12/31
Update

レッドクリフ パート1|ネタバレあらすじ感想とラスト結末評価。日本人の中村獅童も熱演する歴史スペクタクル・アクション!

  • Writer :
  • 秋國まゆ

『三国志演義』を完全映画化した歴史スペクタクル・アクション巨編第1部!

ジョン・ウーが脚本・監督を務め、製作費100億円をかけて挑んだ入魂作、2008年製作のアメリカ・中国・日本・台湾・韓国合作の歴史スペクタクル・アクション映画『レッドクリフ PartⅠ』。

今から1,800年前の乱世の時代、蜀の劉備軍と呉の孫権軍が同盟を結び、天下統一を目論む曹操率いる80万の大軍に対抗しようとする姿とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。

長江の赤壁で繰り広げられた、三国志最大の激戦「赤壁の戦い」の序章を描いた歴史スペクタクル・アクション巨編第1部、映画『レッドクリフ PartⅠ』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

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映画『レッドクリフ PartⅠ』の作品情報


(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

【公開】
2008年(アメリカ・中国・日本・台湾・韓国合作映画)

【脚本】
ジョン・ウー、チャン・カン、コー・ジェン、シン・ハーユ

【監督】
ジョン・ウー

【キャスト】
トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、フー・ジュン、中村獅童、リン・チーリン、ユウ・ヨン、ホウ・ヨン、バーサンジャプ、ザン・ジンシェン、トン・ダーウェイ、ソン・ジア、チャン・サン

【作品概要】
「男たちの挽歌」シリーズや『ミッション:インポッシブル2』(2000)、「ザ・クロッシング」シリーズなどを手掛ける、ジョン・ウーが脚本・監督を務めたアメリカ・中国・日本・台湾・韓国合作の歴史スペクタクル・アクション作品です。

『非情城市』(1989)や『レイダース 欧州攻略』(2018)などに出演しているトニー・レオンが主演を務めるほか、『グリーン・デスティニー』(2000)のチャン・チェンや、『ピンポン』(2002)の中村獅童らアジア映画のトップスターが多数出演しています。

映画『レッドクリフ PartⅠ』のあらすじとネタバレ


(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

今から1,800年前、400年続いた漢王朝は既にその力を失い、ただ崩壊へと向かっていました。

各地では次々と反乱が起きましたが、もはや朝廷に成す術はありませんでした。天下はまさに、乱世の時代へと突入したのです。

そんな世にのし上がってきた男が1人。のちの魏の曹操です。圧倒的な力を誇る曹操率いる軍はその勢力を伸ばし続け、ついに朝廷までも支配し、幼い皇帝を操り巨大な権力を欲しいままにしました。

今や曹操の天下統一を阻む者は、2万の兵を率いる蜀の劉備と3万の兵を率いる呉の孫権を残すのみとなりました。

人望の厚い劉備は、生死を共にすることを誓った関羽と張飛、忠誠心の厚い趙雲、そして天才軍師・孔明を従えていました。

一方、若くして君主となった孫権は、最高司令官の周瑜と共に、自分の領土を固く守り続けていました。

ついに曹操は、80万の兵を率いて動き出します。まず標的となったのは劉備です。

追い詰められた劉備は、自分を慕う民と共に南へと向かいましたが、勢いに勝る曹操軍に追いつかれてしまいます。

三国志最大の激戦「赤壁の戦い」に向け、時代はまさに大きく動き出そうとしていたのです。

建安13年(西暦208年)、漢の都・許昌。呑気に鳥と戯れていた漢の皇帝・献帝の元に、彼を操る漢の丞相・曹操が現れます。軍を率いて劉備と孫権を討伐する許可を貰いに来たのです。

献帝は劉備と孫権討伐に気が進まず、もう少し考えさせてほしいと言いましたが、曹操に押し切られてしまい、やむを得ず2人の討伐を承認してしまいました。

すると、今まで黙っていた漢の政治家であり儒学者・孔融がこう進言します。「劉備は陛下の遠縁、孫権の治める呉は辺境の地。陛下への反乱などあるはずがない」

「曹操殿こそ権力を独占し、各地で戦を起こしていますが、それはどれも大義名分のたたぬ出兵」

「“帝位を奪う意図はない”といくら口で誓っていても、天下の信用は得られません」「今後“逆賊を討て”と命令を受けるのは、劉備と孫権でしょう」

この言葉が曹操の逆鱗に触れ、孔融は出陣のための生贄として、処刑されてしまいました。

後漢の末、「乱世の奸雄」曹操は皇帝を操り、世の乱れに乗じて立ち上がりました。狙いは漢の末裔・劉備と、呉の孫権です。

曹操軍はまず、劉備軍の本拠地・新野へ侵攻し、劉備軍の兵を圧倒的な力で蹂躙しねじ伏せていきます。

劉備軍の将軍・趙雲は槍を巧みに操り、新野と新野にいる民を守るべく、曹操軍と激闘を繰り広げていきました。

多くの民が山を越えた頃、劉備の元に新野を守っていた趙雲が帰還。2人の元に1人の兵が来て、劉備の妻である糜夫人と甘夫人、劉備の子供・阿斗がまだ村に取り残されていることを報告します。

劉備軍の軍師・諸葛亮孔明は、劉備軍の将軍・張飛の元へ向かい、間もなく新野を攻め滅ぼした曹操軍がくさび型の陣で攻めてくることを伝えました。

そこで孔明は、反射光線を使った戦術で時間を稼ぎ、劉備と彼の民を逃がそうと、張飛に進言します。その防備にはあと1,000人の兵が必要でした。

孔明は劉備の元へ向かい、民を守っていた兵から1,000人出兵させてほしいとお願いしましたが、劉備は「曹操の統治を嫌い、我々を慕ってきた民を見捨てるわけにはいかん」と言い拒みます。

そうこうしているうちに、曹操軍は劉備の妻たちと子供がいる村へ侵攻。劉備の妻子を護衛していた兵と、甘夫人が殺されてしまいました。

阿斗を抱いた糜夫人が殺されかけたその時、家族を助けに行きたくても行けない劉備の意を汲んだ趙雲が2人の元へ到着。

趙雲は2人を守るべく奮闘しましたが、赤子を片手で抱いたままでは力が十分に奮えず、次から次へと沸いて出てくる曹操軍の兵に苦戦を強いられてしまいます。

自分たち親子を守るために戦う趙雲と兵たちを見て、糜夫人は自分が彼らの足手まといになっていると思い、阿斗と趙雲をここから逃がすため、背後にあった井戸の中へ自ら落ちていきました。

同時刻。くさび型の陣で攻め入る曹操軍を前にした張飛率いる部隊は、裏が反射板となっている盾を翻し、孔明が言っていた太陽を反射した光線を使った戦術で撃退しようとします。

それによりいくらか兵を落馬させた張飛たちは突撃を開始。反射光線を使った戦術を続けつつ、曹操軍と激闘を繰り広げていきます。

趙雲は、阿斗を包んでいた布を使って彼を背負い、自由になった両手で槍を振るい、曹操軍の残党を撃退。愛馬の白龍に跨り、その場から立ち去ります。

奮戦する張飛の元へ、1,000人分の兵力に相当する力を持つ劉備の将軍であり、張飛の次兄・関羽を連れて戻ってきた孔明が合流。さらにそこへ趙雲も加わり、張飛たちを後押しします。

このまま形勢逆転できるかと思いきや、曹操軍のさらなる増援に気づいた孔明は、趙雲たちに撤退して民を守ろうと進言しました。

関羽を残し、張飛たちは撤退。張飛と孔明と共に、劉備の元へ帰還した趙雲は、命を懸けて守り抜いた阿斗を手渡します。

その間、孔明は自分の命令で、民を守る肉壁となってくれた多くの兵たちが、凄惨な死を遂げていくのを目の当たりにしました。

関羽はたった1人になろうとも戦い続け、曹操軍に踏まれた劉備軍の軍旗と、槍を両手に携え曹操の前に躍り出てから、劉備軍の元へ撤退。

そんな関羽を見送った曹操は、「敗戦一方の劉備を慕う猛将たちを、いつの日か服従させたい」と配下に言っていました。

その後、無事南にある劉備軍の軍営地「夏口」に、多くの民と共に辿り着いた劉備軍。「曹操に天下は渡さん。この私に命がある限り、非道なことをする奴から漢を守り抜く」と誓う劉備に、孔明は孫権に助力を求めに行くと言いました。

孫権が治めた呉の地の民は豊かであり、曹操と戦う兵力を持っているからです。「それに孫権は今、(曹操を共に倒すための)友を求めている」と言い、孔明は孫権に不信を抱く劉備たちを説得します。

「孫権と同盟を結んで戦えば、曹操軍は敗走」「主君は機に乗じて西に進み、北の曹操、江東の孫権、三者の鼎立を狙う。それが、曹操の侵攻を阻む唯一の道です」

以下、『レッドクリフ PartⅠ』ネタバレ・結末の記載がございます。『レッドクリフ PartⅠ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

一方その頃、荊州に軍営を構えた曹操は、降伏した荊州の将軍・蔡瑁と張允を、自分の配下に引き入れようとしていました。蔡瑁たちには30万人の水軍と、大小合わせて約2,000ある軍船を有していたからです。

孫権軍と同盟を結ぶべく、孔明は単身呉へ向かい、孫権を説得しに行きました。彼を迎え入れた孫権軍の総参謀・魯粛は、「主君は若年ながら勇気と知恵のあるお方だが、老臣たちが面倒だ」と忠告します。

弁が立つ孔明はまず、曹操軍に怯え弱腰となっている老臣たちを説き伏せ、孫権が兄と呼び慕っている孫権軍の大都督・周瑜と交渉しました。

初めは孔明を警戒していた周瑜でしたが、自分と同じ戦術に長けているほか、難産だった周瑜邸の雌馬のお産を助けてくれたほど医術にも精通している彼を信用し、彼と即興で音合わせした琴の音で「共に戦おう」と返事しました。

また孔明も、自分と同じぐらい戦術に長け音曲の才にも恵まれ、自分が忠誠を誓う劉備と同じく兵を大事に想っている周瑜を信頼し、彼が琴の音で同盟の意思を伝えてくれたことを感じ取っていました。

一方孫権は、蔡瑁たち降伏兵が大半を占めるとはいえ、水軍・騎兵合わせて80万の大軍を率いる曹操相手に、戦える自信がありませんでした。

そんな孫権を奮起させるべく、周瑜は孫権ただ1人で、たった1本の矢だけで虎を狩るという荒療治をすることに。

それが功を奏し、曹操と戦う決心がついた孫権は、宝剣を使って老臣たちを黙らせ、周瑜たちにある命令を下しました。

「周瑜は全軍の大都督、程普は都督、魯粛は総参謀。劉備と組み、曹操を撃破せよ!」

この時、孫権たちは知りませんでした。曹操が降伏するよう勧告したのは、周瑜の妻・小喬を、曹操が我がものとしようとしているからだということを………。

先の戦いで負った趙雲たちの傷が癒えた頃、孫権から預かった周瑜・程普・魯粛、そして孫権軍の老将軍・黄蓋を連れた孔明が夏口へ帰還。趙雲・関羽・張飛・劉備の順に彼らを紹介します。

改めて同盟の意思を劉備に伝えた周瑜・魯粛・孔明の元に、男勝りな性格の孫権の妹・尚香が「自分も一緒に戦う」と名乗り出ました。

一方その頃、呉へ侵攻中の船で開いた宴で、曹操は小喬と似た美女・驪姫が舞を踊る姿に心を奪われます。

呆けた顔をして驪姫に声を掛ける曹操の元へ、呉へ使いに出した曹操軍の使者が帰還。

孫権から届いた返事の書状が白紙だったのを見て、曹操は激怒し使者を処刑。その生首を劉備・孫権連合軍に送りつけ、彼らの士気を削ごうとします。

ところが、曹操の狙いは外れ、周瑜の駐屯地・赤壁に陣営を構えた劉備たち連合軍は、曹操からの脅しに怯むことなく、より一層曹操を滅ぼさんと心を1つにし団結力を強めました。

周瑜は曹操の用法の鍵は「速さ」であると推測し、明朝ではなく今晩攻め入ってくるだろうと読みます。

曹操軍が新野に侵攻できたのは、5,000の騎兵が3日で500里を駆け、劉備軍の虚を突いたからです。

さらに周瑜は、曹操は蔡瑁ら降伏兵を先頭に立たせ、彼の腹心である曹洪と張遼、夏侯雋と魏蕡を後方に残すだろうと推測。

この周瑜の読みを聞いた孔明は、曹操軍の攻撃主目標であるここ赤壁で、八卦の陣という古い戦術を水上に敷き、曹操軍を迎え撃とうと提案します。

ただ曹操は、連合軍の指揮を執る周瑜が水上戦を好むと知っただけで、主戦場である川での水上戦に全兵力を割くわけではありません。

曹操軍が得意とするのは、騎兵による陸での戦いです。そこで曹操は、蔡瑁ら降伏兵の水軍を囮に使い、曹洪と張遼を水軍の後方へ。

夏侯雋と魏蕡が率いる2,000の騎兵隊を赤壁の裏山から回り込もうと企んでいましたが、それも全て周瑜たちに読まれていました。


(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

突如夏侯雋たちの進路にリクガメと、武装した侍女たちを率いる尚香が立ちはだかり、連合軍の虚を突いたつもりでいた夏侯雋たちの虚を突き、先制攻撃を食らわせたのです。

まんまと周瑜たちの策略に嵌った夏侯雋たちは、戦略的撤退を行う尚香たちを猛追。別働隊が馬につけた藁で砂塵を作り、その先に待ち構える連合軍の主力部隊を隠します。

連合軍が砂塵の先に待ち構えているなど思っていない夏侯雋たちは、そのまま連合軍に真正面から特攻。連合軍の弓兵が一斉に放った矢の雨を受け、先頭にいた曹操軍の兵は次々と倒れていきました。

たとえ矢の雨から逃れられたとしても、連合軍が敷いた八卦の陣に誘い込まる。これこそ、周瑜たちが八卦の陣を使って考えた戦術でした。

退路を塞ぎ、夏侯雋たちの戦力を分散させ、八卦の陣内に閉じ込めることに成功した連合軍。八卦の陣とは、まさにリクガメの甲羅に描かれた文様そのものです。

罠にかかった夏侯雋たちをさらに追い詰めるべく、周瑜たちは太鼓の音を使って、八卦の陣を敷く兵たちに陣形を変えるよう命じます。

夏侯雋たちに無理にでも突破しようものなら、連合軍は孫権軍の将軍・甘興、劉備軍が誇る一騎当千の3人の猛将・関羽と趙雲、張飛を援護に向かわせます。

異なる戦法で戦う劉備軍と孫権軍を、甘興と趙雲が訓練を通して1つの軍に纏め上げてくれたおかげで、連合軍は数で勝る曹操軍の騎兵隊を圧倒していきました。

追い込まれた夏侯雋たちは、1つに固まって外側を盾で防備した陣形を取り、盾の隙間から攻め込んできた連合軍の兵を槍で突き刺していきます。

これで形勢逆転できたと笑みを浮かべる夏侯雋たち。しかし、周瑜たちからの合図で動き出した趙雲と張飛は、金棒のようなものを取りつけた縄を使い、曹操軍の兵が構える盾を突破。

鉄壁の守りを失い特攻するしかなくなった夏侯雋たちに、今度こそ止めを刺そうとします。

そこに加わった周瑜は、趙雲を狙った矢に射抜かれてもなお立ち上がり、曹操軍の兵から奪った敵の軍旗を使って、敵兵を圧倒していきました。

こうして連合軍は、曹操軍が誇る騎兵隊の大半を殲滅、残る敵兵を退かせることに成功したのです。

勝利を収めた連合軍の元に、「曹操軍の水軍が赤壁に向かってきている」という伝令が届きます。


(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

一方その頃、曹操率いる水軍の元に、夏侯雋たち騎兵隊の敗北が伝えられました。それでも余裕綽々といった表情を浮かべる曹操は、赤壁の向かいに陣営を設置するよう命じます。

今なら陸での戦いに戦力の大半を割いてしまったせいで、防備が薄い連合軍の陣営・赤壁に総攻撃を仕掛けることもできますが、曹操軍の兵は相次ぐ出兵で疲弊していたため、曹操は万全の状態を整えてから攻め入ろうと思ったのです。

その後、陸での戦いを終えた劉備たち連合軍の主力部隊が、赤壁に帰還。赤壁の向かいに陣営を構えようとする曹操軍の水軍相手に、周瑜と孔明はどう策を講じるか考えます。

しかし、孔明たちの前で気丈に振舞っていますが、周瑜が趙雲を庇って負った矢傷は、「ただのかすり傷だ」なんて言葉じゃすまないほど重傷でした。

それを知っているのは、周瑜を手当てした医師と小喬だけです。周瑜が重傷を負ったことを知らない劉備たちは、功労者である彼を称賛し、1日でも早い回復を祈る宴を開きました。

宴の最中、劉備は孫権にあるお願いをします。「我々は十数万の難民を従えていますが、安住の地を持ちません」

「曹操を撃退した後、荊州の地をお借りできないでしょうか?」………曹操に落とされた荊州は、孫権軍が持つ長江一の戦略上の拠点でした。

それに対し孫権は、劉備にこう返事しました。「私の妹は、昔から天下を背負って立つ英雄を好むのだ。ただ負けん気が強いため、嫁の貰い手が無くて困っている」

「もし劉と孫の両家が結ばれれば、領土や兵の区別はなくなる」………つまり、劉備が尚香を後妻に娶ってくれればいいと、孫権は劉備に暗に言ったのです。

孫権が酒を飲んで酔っ払っているとはいえ、兄のこの言葉が許せなかった尚香は、劉備にこう言いました。

「いいわ。そういうことなら、侍女100人に刀を持たせ、私の寝室を守らせる」「そこへ振踏み入る勇気が、あなたにはあるの?」

それに劉備が苦笑を浮かべ、何も答えずにいると、尚香は彼の首元を突いて失神させます。長兄である劉備に、慌てて駆け寄る関羽と張飛。

劉備を関羽たちに任せ、孔明は怒って飛び出していった尚香を宥めに行きました。「私は政略結婚が大嫌い。女を将棋の駒のように勝手に動かすなんて」

「(孔明が飼っている鳩を愛でながら)出来ることなら、私は自由に空を飛べる鳩になりたい」

「館で暮らしていると、退屈で息が詰まりそう」「そう思ってしまうのは、あなたの身に備わった才能が埋もれているからだ」

翌朝。この3日間、驪姫に小喬の代わりを務めさせ、寵愛する曹操の姿を目の当たりにした曹操の医師・華陀と曹操軍の大将・曹洪は、「女一人を手に入れるためだけに、この戦を始めたのか」と呆れ果てていました。

驪姫も曹操が自分自身を愛しているのではないと気づき、目に涙を浮かべながら、彼が恋焦がれる小喬に内心嫉妬していました。

その頃周瑜と孔明は、赤壁の対岸にある曹操軍の陣営を眺めながら、今後の戦略を練っていました。

「曹操といえど、水上戦は蔡瑁と張允に頼るほかないだろう」「あの2人は江南に住み、長江の沿岸を熟知しているからな。でも逆に、その2人を取り除くことができれば、敵水軍の戦力は半減する」

「曹操は刺客に殺されないかと警戒し、曹操の部下は彼に殺されないかと警戒している」

「どんな陣立てにも弱点がある、そこを突こう」と言う周瑜の言葉に、「お任せを」と返事した孔明は、1羽の鳩を曹操軍の陣営に放ちます。

曹操軍も英気を養い、万全を期しました。曹操軍と連合軍による赤壁での激戦「赤壁の戦い」の開戦もあと少し、続編『レッドクリフ PartⅡ~未来への最終決戦~』に続きます。

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映画『レッドクリフ PartⅠ』の感想と評価


(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

2人の軍師の友情と戦術

呉の孫権軍と同盟を結ぶため、蜀の劉備軍の天才軍師・諸葛亮孔明は、単身呉へ向かいました。

孫権の返答を待つ間、孔明が次の交渉相手に選んだのは、孫権軍の軍師である周瑜でした。

最初は周瑜が孔明を警戒していたため、ギスギスした関係だった2人。次第に、互いに戦術を考えるのに長けており同じ手を考える点や、音曲にも才があるなどの共通点があることに気づいて以降、周瑜と孔明は互いの知性と人徳に惹かれ友情が芽生えます

天才軍師である周瑜と孔明がタッグを組んだことで、連合軍は曹操軍の2,000の騎兵隊を見事撃退。砂塵が舞う陸での激闘は、観ているだけで心躍るアクション場面です。

さらに、両軍の猛将と曹操軍に劣る兵力を上手く駆使した戦術「八卦の陣」が敷かれ、状況に合わせて変化していく様はとっても格好良く感嘆させられます。

天下統一を企む曹操の目的


(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

幼い漢の皇帝を操り、抵抗を続ける劉備軍と孫権軍を討伐し、天下統一しようと企む敵・曹操。

ただ漢の支配者となりたくて戦を始めたのかと思いきや、曹操には別の目的があったことが物語の後半で明かされます。

曹操の真の目的、それはたった一度幼い時に会っただけの周瑜の妻・小喬を我がものとすることです。

小喬に似ている驪姫に、彼女の代わりを演じさせるほど小喬にベタ惚れな曹操の戦う理由を知った時、華佗たち同様、観ている人も驚きのあまり呆れ果ててしまうことでしょう。

まとめ


(C)2008 Three Kingdoms Ltd. (C)Bai Xiaoyan

たった1人の惚れた女を手に入れるため、天下統一をかけた戦を始めた曹操率いる80万の大軍と、彼の野望を阻止するべく立ち上がった劉備軍と孫権軍の戦いの始まりを描いた歴史スペクタクル・アクション作品でした。

三国志最大の激闘「赤壁の戦い」の序章を描いた本作の見どころは、打倒曹操のために手を組んだ劉備軍と孫権軍の共闘と、両軍が誇る猛将たちの活躍です。

また、同盟を組む前に孔明が魅せた反射光線を使った戦術は、同盟を組んだ後に天才軍師2人が魅せた八卦の陣を使った戦術と引けを取らないほど、素晴らしいアクション場面で描かれていました。

圧倒的な兵力を誇る曹操軍相手に、最後まで諦めず立ち向かっていった趙雲たち連合軍の猛将。その中の1人、孫権軍の将軍・甘興を演じた中村獅童の鬼気迫る演技とアクションは、観ていて惚れ惚れするほど格好良いです。

三国志最大の激闘「赤壁の戦い」の開戦前を描いた、ワクワクドキドキするアクション場面満載の歴史スペクタクル・アクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品となっています。

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