Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

アクション映画

映画『ザ・クロウ』あらすじ感想と評価解説。1994年版リブート作が描く血と涙にまみれた純愛に圧倒されるスタイリッシュな極上ダークファンタジー

  • Writer :
  • 谷川裕美子

映画『ザ・クロウ』は2026年3月6日(金)新宿バルト9、池袋シネマ・ロサほか全国公開!

カルト的人気を誇るアクション映画『クロウ 飛翔伝説』(1994)のリブート作品『ザ・クロウ』が、2026年3月6日(金)新宿バルト9、池袋シネマ・ロサほか全国公開されます。

愛する人と共に惨殺され、死の国からよみがえった青年の容赦なき復讐劇を『ゴースト・イン・ザ・シェル』(2017)のルパート・サンダース監督が描き出します。

主演は『IT イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)のビル・スカルスガルド。

ヒロインを演じるのは、グラミー賞ノミネート経験を持つシンガーソングライターであるFKAツイッグスです。

映画『ザ・クロウ』の作品情報


(C)2024 Yellow Flower LLC

【日本公開】
2026年(イギリス・フランス・アメリカ合作映画)

【原作】
ジェームズ・オバー

【監督】
ルパート・サンダース

【脚本】
ザック・ベイリン、ウィリアム・スナイダー

【キャスト】
ビル・スカルスガルド、FKAツイッグス、ダニー・ヒューストン

【作品概要】
愛を奪われた男が死者の国からよみがえり、恋人を救い出すためにすべてを投げ打って敵に立ち向かう復讐劇です。

ジェームズ・オバーの同名コミックを原作とした、カルト的人気を誇るアクション映画『クロウ 飛翔伝説』(1994)を、『ゴースト・イン・ザ・シェル』(2017)のルパート・サンダース監督がリブート。ビジュアルにこだわったスタイリッシュな演出が光ります。

主演は『IT イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)で知られる、北欧の最強俳優一家の三男ビル・スカルスガルドが務めます。

ヒロイン役には、グラミー賞にノミネートされたシンガーソングライターのFKAツイッグス。

映画『ザ・クロウ』のあらすじ


(C)2024 Yellow Flower LLC

恵まれない家庭環境に育ち、非行を繰り返す青年エリックは、更生施設で同じく暗い過去を持つ女性シェリーと出会います。

瞬く間に燃えるような恋に落ちた二人。追手の姿をみつけて激しく怯えるシェリーの手をとり、エリックも一緒に施設を脱走しました。

誰も知らない場所で二人だけの時間を過ごすうちに、お互いの中に生きる意味を見出して深く愛し合うようになります。しかし、謎の組織が隠れ家を襲撃し、二人は惨殺されてしまいました。

やがて命を落としたエリックの怨念に引き寄せられるように、彼の魂の下へ死の国の使者であるカラスが現れ、“復讐のための力を持って生き返る代わりに、目的を遂げた後は魂を永遠に捧げる”という取引を持ちかけます。

激しい憎悪に駆られたエリックはこれを承諾して蘇り、シェリーを抹殺した組織を滅ぼすことを強く誓って夜の闇へと飛び出していきますが……。

映画『ザ・クロウ』の感想と評価


(C)2024 Yellow Flower LLC

血と涙にまみれた純愛ストーリーです。恋人と共に謎の組織に殺された青年エリックが、恋人シェリーを生き返らせるために、黄泉の国から死人のまま蘇り孤軍奮闘します。

エリックは心が繊細過ぎたからこそ、タトゥーという形で体を傷つけずにはいられなかったのでしょう。外と自分を分ける殻そのものだったに違いありません。

そんな心も体も壊れかけている彼の真の姿を、シェリーは一瞬で理解します。自然に互いに吸い寄せられていく二人。ごく平凡な若者たちと同じく、恋の喜びが伝わってきます。

しかし、彼らの幸せな時間はあっという間に終わりを告げます。突然シェリーと共に命を奪われたエリックは、一人黄泉の国で目覚めました。前半は、”シェリーが抱える秘密とは何なのか”に焦点が当てられ物語が進行します

その謎解きと並行して描かれる、シェリーへの深い愛ゆえにエリックが変貌していく様が衝撃的です。孤独なエリックが、愛ゆえに恐ろしい沼にはまっていく姿に戦慄を覚えることでしょう。

主演のスカルスガルドの全身タトゥーに覆われた凄まじいほどの筋肉美が、エリックが得た永遠に戦い続けられる不死の体に信憑性をもたらしています。ラストの壮絶なバイオレンスアクションシーンは必見です。

また、黒く隈取られた間から覗く美しい大きな瞳が、エリックの持つ純粋さを映し出しています

シンガーソングライターのFKAツイッグスも、音楽を愛する心と子鹿のような体を持つシェリーを魅力的に好演。エリックの深い愛に説得力を持たせています。

まとめ


(C)2024 Yellow Flower LLC

血塗られた復讐劇であると同時に、愛と喪失、自己犠牲という大きなテーマをスタイリッシュに追った映画『ザ・クロウ』

居場所のなかった主人公エリックがやっと見つけたのは、魅力的なシェリーという女性の隣でした。光そのものだった恋人を奪われた青年が、彼女を取り戻すために身を投げ打って深い闇へと墜ちていきます。

大切なもののために、いったい何を自分は差し出せるのか。愛について深く考えさせられる作品です。

映画『ザ・クロウ』は2026年3月6日(金)新宿バルト9、池袋シネマ・ロサほか全国公開です。



関連記事

アクション映画

映画『アメリカン・ソルジャーズ闇に葬られた真実』ネタバレあらすじ感想と結末の解説評価。多くの消息不明のベトナム戦争捕虜と生き抜こうと戦う米兵たちの姿

アメリカ人戦争捕虜が語る闇に葬られた真実を描いた戦争アクション シドニー・J・フューリーが監督を務めた、2006年製作のカナダ・アメリカの戦争アクション映画、『アメリカン・ソルジャーズ 闇に葬られた真 …

アクション映画

映画『ブルーダイヤモンド』感想レビュー。キアヌリーヴスならではの表情と演技力にファン必見の快作

映画『ブルー・ダイヤモンド』は2019年8月30日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかで全国ロードショー! 極寒の地ロシアで罠にはまった男は、マフィアを相手に一世一代の取引に挑んだのでした。 ロシアを …

アクション映画

映画『オーバードライヴ』ネタバレ感想と結末解説のあらすじ。実話に挑んだロック様ことドウェインジョンソンが肉体とアクションで魅了!

2人の男が麻薬組織と激しいバトルを繰り広げるアクション・サスペンス スタントマン出身のリック・ローマン・ウォーが監督を務めた、2013年製作のアメリカのアクション・サスペンス映画『オーバードライヴ』。 …

アクション映画

【ネタバレ】マーベルズ|あらすじ感想評価と結末の解説考察。ラストシーン最後で明かされる“新たな世代”の結成とシリーズの“合流”

“光”でつながった3人のヒーローが宇宙を救う! 「マルチバース(多元宇宙)」の概念を取り入れ、大人の事情を飛び越えたコラボを実現したことで、さらなる世界観の拡張に成功した「マーベル・シネマティック・ユ …

アクション映画

【ネタバレ】マッドマックス(1979)|結末あらすじ感想と評価解説。ラスト16分の復讐リベンジは妻子を殺されたことでシリーズ伝説化へ!

凶悪な暴走族に妻子を奪われた、警官マックスの復讐劇 荒廃した近未来を舞台に、無法者たちとの激しい戦いを描いた「マッドマックス」シリーズ。 その1作目となる『マッドマックス』は、妻子を奪われ「処刑人」と …

Cinemago|想像力の海へ、シネマダイビング。
ACT1|次の物語は、人からはじまる。
Cinemagoオンラインショップ|DVD・鑑賞チケット・オリジナルグッズ
【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学