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Entry 2025/10/13
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映画『旅と日々』あらすじ感想評価。つげ義春漫画をキャストのシム・ウンギョンと堤真一×河合優実で実写化|映画という星空を知るひとよ275

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第275回

行き詰まった脚本家が、旅先での出会いをきっかけに人生と向き合っていく様子を、繊細なストーリーで描いた『旅と日々』

手がけたのは『夜明けのすべて』(2024)『ケイコ 目を澄ませて』(2022)の三宅唱監督です。

映画『旅と日々』は、2025年11月7日(金)TOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国ロードショー!

脚本家の李をシム・ウンギョン、宿の主人・べん造を堤真一が演じ、河合優実、髙田万作、佐野史郎が共演。

思うように脚本の筆が進まない李は、ひょんなことからひとり北国を訪れます。李がたどり着いたのは、ものぐさな主人・べん造が営む、雪深い山奥の古びた宿。李がそこで経験することとは……。

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映画『旅と日々』の作品情報


(C)2025『旅と日々』製作委員会

【日本公開】
2025年(日本映画)

【監督・脚本】
三宅唱

【原作】
つげ義春『海辺の叙景』『ほんやら洞のべんさん』

【キャスト】
シム・ウンギョン、堤真一、河合優実、髙田万作、佐野史郎、斉藤陽一郎、松浦慎一郎、足立智充、梅舟惟永

【作品概要】
夜明けのすべて』(2024)『ケイコ 目を澄ませて』(2022)の三宅唱が監督・脚本を手がけた本作は、つげ義春の短編漫画『海辺の叙景』『ほんやら洞のべんさん』が原作。

脚本家・李を『新聞記者』(2019)のシム・ウンギョン、宿の主人・べん造を堤真一が演じています。河合優実、髙田万作、佐野史郎らも共演。

本作は第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門で金豹賞&ヤング審査員賞特別賞をダブル受賞しました。

映画『旅と日々』のあらすじ


(C)2025『旅と日々』製作委員会

脚本家の李(シム・ウンギョン)は、とある映画の脚本を執筆していました。

『強い日差しが降り注ぐ夏の海。浜辺にひとりたたずんでいた夏男(髙田万作)は、影のある女・渚(河合優実)と出会い、2人は何を語るでもなく散策する。翌日、再び浜辺で会った夏男と渚は、台風が接近し大雨が降りしきる中、海で泳ぐ……』

とある大学の授業。つげ義春の漫画を原作に、李が脚本を書き上げた映画が上映されました。上映後、質疑応答で学生から映画の感想を問われた李は「私には才能がないと思った」と答えます。

最近の執筆の現状を聞いた魚沼教授(佐野史郎)から「気晴らしに旅行にでも行くといいですよ」とアドバイスをもらった李。

冬になると、旅に出、雪に覆われた山奥を訪れ、おんぼろ宿にたどり着きました。宿の主人・べん造(堤真一)は宿の経営にやる気がなく、暖房もまともな食事もありません。

ある夜、べん造は李を夜の雪の原へと連れ出します。そでこ李が見たものとは……。

映画『旅と日々』の感想と評価


(C)2025『旅と日々』製作委員会

自分の書く脚本に自信の持てない脚本家の李は、ある時教授からのアドバイスを受けて、北国への旅に出ます。

そこで出会ったのは、おんぼろ宿屋の経営者のべん造。寡黙で世の中の動きから背を向けているようなべん造ですが、李の事情については詮索しません。

李は気のすむまで宿に滞在し、脚本執筆にとりかかることにします。李の書く物語の世界と現実の北国での日々の中で、人生を見つめ直すような出来事が起こります。

脚本家の李は、韓国と日本両方で活躍を続けているシム・ウンギョン。べん造は、渋めのオジサン役がいたについている堤真一が演じています。

いろりを囲みながら李とべん造は語ります。ぶっきらぼうに話すべん造とそっけなく返答する李。

かみ合わない会話のようですが、どこか可笑しさも感じる2人に、観客の心も和むのではないでしょうか

現実的な悩みを持ち、仕事や生活に疲れ果てたとき、こんな旅をして見知らぬ人との交流を持つのもいいものだと思える温かな作品でした。

李の物語の女性役で出演している河合優実の可愛い水着姿にも、ご注目ください。

まとめ


(C)2025『旅と日々』製作委員会

脚本家の李(シム・ウンギョン)が旅先でのべん造(堤真一)との出会いをきっかけに、人生と向き合っていく過程を綴っていく『旅と日々』

本作品は、第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門にて、最高賞である金豹賞&ヤング審査員賞特別賞をダブル受賞しました。

旅先での見知らぬ誰かとの出会いが、人生に小さな変化をもたらすかもしれないという、ささやかな願望を秘めた作品で、三宅監督ならではの繊細なストーリー展開で観客を魅了。

また、劇中劇で描かれる李の物語は、つげ義春の『海辺の叙景』を原作とし、海での謎めいた渚という女性と若者の触れ合いが描かれています。

雨の海辺で泳ぐ若い男女を通して、ここでも描かれる‟見知らぬ者同士の交流”に、心温まる想いをすることでしょう。

映画『旅と日々』は、2025年11月7日(金)TOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国ロードショー!

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星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。





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