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Entry 2024/08/30
Update

『サウンド・オブ・フリーダム』あらすじ感想と評価解説。子供たちの未来を想うジム・ガビーゼルが見せた秀逸な表情

  • Writer :
  • 桂伸也

2024年9月27日(金)より、映画『サウンド・オブ・フリーダム』全国順次公開!

人身売買の闇に立ち向かう捜査官の奮闘を、実話に基づいて描いた映画『サウンド・オブ・フリーダム』

児童誘拐を発端に、さまざまな犯罪の闇がはびこる世界に対峙する、ひとりのアメリカ政府捜査官の姿を描きます。

製作総指揮にはメル・ギブソンが参加、さらに、彼の監督作品『パッション』で主演を務めたジム・カビーゼルが主人公役を務め、久々の名タッグを見せています。

映画『サウンド・オブ・フリーダム』の作品情報


(C)2023 SOUND OF FREEDOM MOVIE LLC ALL RIGHTS RESERVED

【日本公開】
2024年(アメリカ映画)

【原題】
Sound of Freedom

【監督】
アレハンドロ・モンテベルデ

【キャスト】
ジム・カビーゼル、ミラ・ソルビノ、ビル・キャンプほか

【作品概要】
アメリカの元政府職員が、児童誘拐、人身売買、性的虐待といった国際的性犯罪のターゲットである少年少女を救い出すミッションに挑んだ実話奮闘劇をもとに描いたアクションドラマ。

作品を手がけたのは『Bella』(2006:日本未公開)『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』のアレハンドロ・モンテベルデ監督。製作総指揮には「マッドマックス」シリーズのメル・ギブソンが名を連ねています。

主演を務めたのは『パウロ 愛と赦しの物語』『大脱出』などのジム・カビーゼル。本作のモデルとなったティム・バラード本人の実際の職務に同行し、役作りに励んだといいます。

映画『サウンド・オブ・フリーダム』のあらすじ


(C)2023 SOUND OF FREEDOM MOVIE LLC ALL RIGHTS RESERVED
国際性犯罪組織に誘拐された少年少女たちの追跡捜査に従事するアメリカ国土安全保障省の捜査官ティム・バラード。

ある日彼は一人のブローカーを逮捕し、その糸口からホンジュラス出身という一人の少年を救出することに成功しますが、その家はもう一人の少女の娘が誘拐されていることを突き止めます。

親としての立場から強い使命感をおぼえたティムは、上司から特別な捜査許可を受け、該当組織の温床となっている南米コロンビアに単身潜入します。

そこで彼は、いわくつきの前科者や捜査の資金提供を行う資産家、地元の警察などと協働し大胆なおとり作戦を実行に移します。

しかし計画は成功するものの、娘の行方は思わぬ場所であることが判明、ティムの捜査はさらに命がけの使命となっていくのでした。

映画『サウンド・オブ・フリーダム』の感想と評価


(C)2023 SOUND OF FREEDOM MOVIE LLC ALL RIGHTS RESERVED
人身売買、性的虐待といった子供たちへの重大犯罪が大きな社会問題となっている今日。その意味でアメリカの元政府職員による捜査の実話というテーマは、非常に関心を寄せずにはいられないポイントあります。

一方で本作の最後には「アメリカは人身売買における最大の消費国」とのメッセージがふと現れ、その皮肉めいた文言には本作に描かれるテーマにより深く注意を向ける要素となっています。

そして注目すべきは、主人公ティム・バラードが赤の他人である一人の少年・少女を救うという使命に対していかに自身の意思を向けていくか、その過程にあるといえるでしょう。

自身の命を省みず突き進んだティムの行動は、視点を変えれば「いくら使命感にかられたからといっても危険すぎる。行き過ぎた行動ではないか」と批判的に見られる可能性もあるかもしれません。

それでも身を挺して困難に挑んだ彼の意思、モチベーションこそ、物語のメインとなるポイントであるといえるでしょう。


(C)2023 SOUND OF FREEDOM MOVIE LLC ALL RIGHTS RESERVED
ジム・カビーゼルは、揺るがない目標に向かって突き進む一人の男性・ティムの姿を描いており、物語は彼の視点で展開していきます。

ガビーゼルが本作への参加を決めた要因としては、彼自身に中国から受け入れた三人の養子がいること、そしてこの物語の企画に出会ったことがきっかけで、自らこの役に身を投じたという経緯があることが大きなポイントになっているといえるでしょう。

このことは、カナダの臨床心理学者、トロント大学心理学教授として著名なジョーダン・ピーターソンのインタビューに、カビーゼルが語っている内容で明らかにしています。

物語では上官との衝突、家族、妻との会話などさまざまな人との交わりに揺らぐ表情を見せながらも、子供を救うという使命に奮闘する姿を見せる一人の男性を演じるカビーゼル。

まさに本作が扱うテーマに対して、目を背けられない立場にあるからこその演技が見られる作品と見ることもでき、非常にクオリティーの高い演技を見せていることもうなずけるところであります。

全体にシンプルな展開でまとめられている印象のある作品でありますが、だからこそ逆にそのメッセージ性をダイレクトに受け入れられる作品であるといえるでしょう。

まとめ


(C)2023 SOUND OF FREEDOM MOVIE LLC ALL RIGHTS RESERVED
また本作を手がけたアレハンドロ・モンテベルデ監督は、これまで一つのトピックスをベースとして人同士の繋がりを描いているところに特徴を持った作品を生み出してきました。

前作『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』では、徴兵で離ればなれとなった父を取り戻すべく「すべて達成することができれば願いがかなう」というリストを司祭から受け取り奮闘する少年の姿を描きました。

本作とこの作品を比較すると、全く同じ系統ではないものの親子という繋がりとその絆を守るための奮闘劇であるという点において共通するものがあることを見いだせます。

その意味ではモンテベルテ監督の作品作りに対するモチベーションの一端を感じる物語であり、監督作品を語る上では重要なポイントとなる作品であるといえるでしょう。

映画『サウンド・オブ・フリーダム』は2024年9月27日(金)より全国順次公開!





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