Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2023/08/30
Update

『トンソン荘事件の記録』あらすじ感想と評価解説。韓国ホラー映画はフェイクドキュメンタリーで“あるはずのない未知の恐怖”を与える|映画という星空を知るひとよ168

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第168回

「台湾史上最も恐い映画」と言われた『呪詛』(2022)や、韓国・タイ合作『女神の継承』(2022)に続く衝撃作『トンソン荘事件の記録』。

1992年、旅館「トンソン荘」で起きた殺人事件の犯人が残したビデオに映っていた、いるはずのない“何か”……それを追って取材班が調査をする過程が、フェイクドキュメンタリー形式で描かれていきます。

リアルな恐怖と予測不能な展開が話題を呼んだ本作は、韓国での劇場公開時にはハリウッド作品が並ぶ中で、初登場5位にランクインしました。

映画『トンソン荘事件の記録』は2023年10月27日(金)より、シネマート新宿・心斎橋ほかにて全国ロードショーです。

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

映画『トンソン荘事件の記録』の作品情報


(C)2020 KT ALPHA Co., Ltd., BALPO PLAN INC. & BROTHER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED

【日本公開】
2023年(韓国映画)

【原題】
마루이 비디오(英題:Marui Video)

【監督】
ユン・ジュンヒョン

【キャスト】
ソ・ヒョヌ、チョ・ミンギョン

【作品概要】
30年前に旅館トンソン荘で起こった猟奇殺人事件の一部始終を記録したビデオが見つかりました。そこに映った“何か”を追って取材班が調査する姿を、フェイクドキュメンタリー形式で描いたホラー映画。

監督はユン・ジュンヒョン。キャストにはソ・ヒョヌ、チョ・ミンギョン。そのリアルな恐怖と予測不能な展開が話題を呼び、韓国公開時にはスマッシュヒットを記録しました。

映画『トンソン荘事件の記録』のあらすじ


(C)2020 KT ALPHA Co., Ltd., BALPO PLAN INC. & BROTHER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED

1992年、釜山の旅館「トンソン荘」で殺人事件が起きました。

旅館のアルバイトの男が恋人を連れ込み、隠しカメラで部屋の様子を撮影。しかし、男はその部屋で恋人を殺害してしまいました。

逮捕された男は、心神耗弱による無罪を主張しましたが、判決は無期懲役となり、仮釈放の1年前に男は自ら命を絶ちました。

その殺害の一部始終が収められたビデオは、その残虐性から当局によって封印されていました。しかし検事の間で話題になったのは、殺害の様子ではなく、部屋の鏡に映った“あるモノ”でした。

それは、事件の犯人の男でもその恋人でもなく、そこにいるはずのない“何か”の姿……。

取材班は、その真相を突き止めるべく調査を開始。その様子を記録映画として撮影しますが……。

映画『トンソン荘事件の記録』の感想と評価


(C)2020 KT ALPHA Co., Ltd., BALPO PLAN INC. & BROTHER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED

30年前、旅館「トンソン荘」で起きた殺人事件。事件の一部始終を捉えた映像の中には、とんでもないものが映っていました。

その正体を突き止めようと取材班が動き出し、やがてトンソン荘にまつわる秘密が暴かれていきます。

旅館の映像に映っていた“何か”が訴えたかったこととは、いったい何なのでしょう。

事件の真相に迫るはずが、いつのまにかそこに隠された秘密に迫ることになる本作。あくまでも“フェイク”ドキュメンタリーとして作られた作品ですが、リアリティあふれる恐怖感は絶品です。

真相を追い求める取材班にもその影は襲いかかり、いつ、何時、自分たちもそんな被害に遭うかもしれないという不安に掻き立てられることでしょう。

黒い四角で目元を隠した集合写真、血を用いた呪術の様子など、薄気味悪さを増大させる演出も功を成し、スリル満載のホラー映画となっています。

まとめ


(C)2020 KT ALPHA Co., Ltd., BALPO PLAN INC. & BROTHER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED

「1992年に起きた殺人事件を追った記録映像を編集し、完成させた」というフェイクドキュメンタリーが展開されていくホラー映画『トンソン荘事件の記録』をご紹介しました。

事件のあらましを録画したビデオを再生しているうちに、映ってはいけないものが映っていることに気が付いた取材班。

ビデオを基に真相を追究する取材を始めますが、やがてとんでもない事実が判明します。

旅館トンソン荘に隠されたある一家の秘密が分かった時、恐怖に慄くことでしょう。

映画『トンソン荘事件の記録』は2023年10月27日(金)より、シネマート新宿・心斎橋ほかにて全国ロードショー!

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。



関連記事

連載コラム

鬼滅の刃名言/名シーン最終章|ネタバレ有で童磨・黒死牟戦の決着×不死川・継国兄弟の絆を振り返る【鬼滅の刃全集中の考察23】

連載コラム『鬼滅の刃全集中の考察』第23回 大人気コミック『鬼滅の刃』の今後のアニメ化/映像化について様々な視点から考察・解説していく連載コラム「鬼滅の刃全集中の考察」。 今回も前回記事に引き続き、「 …

連載コラム

映画『ブラック・ボックス』ネタバレ結末あらすじと感想評価。”怪物の正体”と記憶障害の後遺症で悩むシングルファザーの真相|Amazonプライムおすすめ映画館19

連載コラム「Amazonプライムおすすめ映画館」第19回 エマニュエル・オセイ=クフォーJrが脚本・監督を務めた、アメリカのホラーサスペンス映画『ブラック・ボックス』。 交通事故で妻を亡くし、自分も記 …

連載コラム

映画『アジア三面鏡2018Journey』感想と考察。長谷川博己&松永大司監督作品「碧朱」を中心に|映画道シカミミ見聞録22

連作コラム「映画道シカミミ見聞録」第22回 こんにちは、森田です。 東京国際映画祭も閉幕し、つづいて報知映画賞を皮切りとする映画賞シーズンを迎えようとしています。 1年の流れを総括する前に、映画祭の現 …

連載コラム

映画『マックイーン :モードの反逆児』感想と評価。コムデギャルソン・川久保玲の反骨精神との比較から|映画道シカミミ見聞録39

連作コラム「映画道シカミミ見聞録」第39回 こんにちは、森田です。 今回は、英国の天才的ファッションデザイナーと謳われたアレキサンダー・マックイーンの生涯をたどるドキュメンタリー映画『マックイーン:モ …

連載コラム

『スペース・スウィーパーズ』ネタバレ感想評価と結末解説のあらすじ。韓国映画初のスペースオペラでソン・ジュンギ熱演|Netflix映画おすすめ16

連載コラム「シネマダイバー推薦のNetflix映画おすすめ」第16回 『私のオオカミ少年』、『探偵ホン・ギルドン 消えた村』のチョ・ソンヒ監督が構想に10年をかけて作り上げた映画『スペース・スウィーパ …

『還り花』
Cinemago|想像力の海へ、シネマダイビング。
ACT1|次の物語は、人からはじまる。
Cinemagoオンラインショップ|DVD・鑑賞チケット・オリジナルグッズ
『血を吸うスマトラオオコンニャク』
【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学