アントニオ・バンデラス主演で贈るハイアドレナリン・アクション!
ジョン・キーズが製作・監督を務めた、2022年製作のアメリカのハイアドレナリン・アクション映画『コードネーム:バンシー』。
バンシー=死神のコードネームで名を馳せた元CIA最強の暗殺者デライラ。
彼女はスパイ反逆罪の容疑をかけられ亡くなった父の真実を突き止めるため、同じ容疑でCIAから巨額の懸賞金をかけられている暗殺の師匠である元CIA最悪の暗殺者ケイレブを捜します。
一方、彼に因縁を持つ現CIA最凶の暗殺者アンソニーも、CIAに雇われた傭兵たちを率いて追跡していて………。
アントニオ・バンデラス主演の映画『コードネーム:バンシー』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。
CONTENTS
映画『コードネーム:バンシー』の作品情報
【公開】
2023年(アメリカ映画)
【脚本】
マシュー・ロジャーズ
【監督】
ジョン・キーズ
【キャスト】
アントニオ・バンデラス、ジェイミー・キング、トミー・フラナガン、キム・デロンギ、キャサリン・デイヴィス
【作品概要】
『レッド・ブレイク』(2022)のジョン・キーズが製作・監督を務めた、アメリカのハイアドレナリン・アクション作品。
ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田にて開催された「未体験ゾーンの映画たち2023」で、2023年1月13日(金)より上映された作品です。
『デスペラード』(1995)や「スパイキッズ」シリーズのアントニオ・バンデラスが本作の主演を務め、「大脱出」シリーズや『シン・シティ 復讐の女神』(2015)のジェイミー・キングや、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)のトミー・フラナガンら豪華キャスト陣と共演しています。
映画『コードネーム:バンシー』のあらすじとネタバレ
バンシー=死神のコードネームで名を馳せた、2丁拳銃の元CIA最強の暗殺者デライラは、ロシアにスパイを引き渡したというスパイ反逆罪の容疑をかけられ亡くなった父ジェレミーの真実を突き止めるため、ある人物を捜していました。
ジェレミーと同じ容疑で、CIAから1000万ドルと巨額の懸賞金をかけられている元CIA最悪の暗殺者ケイレブ・ナバロです。
ケイレブはバンシーを訓練した暗殺の師匠であり、CIAの極秘任務を率いた男でした。
一方、ケイレブに因縁を持つ現CIA最凶の暗殺者アンソニーは、CIAに雇われた傭兵たちを率いて追跡していました。
それから5年後。デライラは数年前からコンビを組んでいる一流のハッカー、クロノスの協力のもと、100万ドルの懸賞金がかけられた賞金首のファウラー議員を暗殺しようとします。
しかし、デライラが到着する頃には、ファウラー議員はアンソニー率いる傭兵たちに捕まっていました。
ですがアンソニーはデライラの手柄を横取りするつもりはなく、彼女との取引材料にするためにファウラー議員を襲ったのです。
アンソニーはデライラに、「この男を暗殺する手柄も懸賞金もお前にやる。代わりにケイレブを見つけ出し、奴の身柄を我々に引き渡せ」と取引を持ちかけます。
デライラにとって、父の友人であり仕事仲間でもあるケイレブは、身内同然の存在でした。
それを知っているアンソニーは、デライラならばどんなに捜しても見つからなかったケイレブを見つけ出せるのではないかと考えたからです。
そのためだけに仕事を横取りしたアンソニーをこれ以上好きにはさせまいと思い、デライラは彼からの申し出を拒否します。
アンソニーの態度が豹変し、デライラを殺すよう傭兵たちに命じました。
銃撃戦の末、数人の傭兵たちがデライラによって殺され、デライラは無傷でその場から車で逃走しました。
女1人相手になんてざまだと激怒するアンソニー。クロノスに狙いを定め、すぐさま彼の素性と居場所を調べろと傭兵たちに命じます。
その頃デライラは、クロノスにケイレブを捜してほしいとお願いしていました。
クロノスにケイレブを見つけ出す手掛かりとなるものはないかと尋ねられ、デライラは昔一緒にアメリカ・ニュージャージ州ウェルバーグにある酒場で酒を飲んだ時のことを思い出します。
調べた結果、5年前にウェルバーグで家を購入し、「オールド・ウェル酒場」という酒場を開業した人物がいることが判明。
オールド・ウェル酒場の店主の名前はケイレブと違う名前でしたが、3年前に店舗を購入していました。
それを聞いたデライラは、ケイレブが2年間の潜伏生活を経て、新しい生活を送り始めたのだと推測。すぐさまウェルバーグへ向かいました。
デライラは、途中休憩を挟みながら車を走らせ、ウェルバーグに到着。ここからは私的なことだからと言い、クロノスとの通信を切断しました。
そしてついに、デライラはオールド・ウェル酒場の店主となったケイレブと、5年ぶりの再会を果たします。
一方アンソニー一行は、クロノスの素性を何もかも調べた上で、彼が暮らす植物とパソコンしか置いていないボロ屋敷を訪れました。
そしてアンソニーは、「お前たちが手に入れそびれた100万ドルをやる。代わりに俺の目と耳となり、デライラとケイレブの居場所を捜し出せ」と、クロノスに取引を持ちかけます。
自分の本名がマイケル・トムソンで、コンピュータサイエンスの学位を取得後に政府機関に勤め、ロシアのサイバー攻撃を防いでいたことも。
その後にもっと稼げる仕事に鞍替えしたことも。両親はすでに他界し、彼には脅しに使えそうな愛する人もいないことも。
そしてギャンブル好きで、数年前からコンビを組んでいるデライラから、暗殺成功時に貰う報酬が少ないことも、全て調べられていたことを知ったクロノス。
ちょうどこの時ギャンブルで負けていたため、彼は大金欲しさに、アンソニーに「俺をハッカーとして雇ってくれるなら、バンシーたちを引き渡す」と言いました。
アンソニーたちの取引は成立し、アンソニー一行は二手に分かれてケイレブの家と店を襲撃することにしました。
映画『コードネーム:バンシー』の感想と評価
暗殺者に訓練された2人の女性
理由は違えど元CIA最悪の暗殺者ケイレブに訓練されたデライラとヘイリーは、初めてタッグを組んだとは思えないほどのコンビネーションでアンソニー一行を圧倒していきます。
物語の前半にあるバンシーことデライラが、2丁拳銃を巧みに使って、次から次へと襲い掛かってくる傭兵たちを倒していくアクション場面は爽快でとても格好良いです。
ですが、それ以上に迫力とスリルが楽しめるのは、物語のクライマックスでデライラたちが魅せたアクション場面です。
デライラには元CIA最強の暗殺者たる実力がありますが、ヘイリーにとって銃を持って戦うのは初めてのはず。
なのに、家の中から外に停められた車の後部座席、アンソニーの隣に座っていた傭兵の男を狙撃したのは、さすが暗殺者の娘だと感心します。
まさかの人物の退場が衝撃的すぎる
元CIA最強の暗殺者と、現CIA最凶の暗殺者が5年間捜し続けた人物、元CIA最悪の暗殺者ケイレブ。
酒場で圧倒的な強さを見せつけてくれた彼が、まさかアンソニーと戦わずして退場するとは思いもしませんでした。
5年前に起きた出来事で友を失い、逃亡生活中には最愛の妻を失ったケイレブは、最後の最後で父親として、宝物であり唯一の家族である娘を守って死んでしまいました。
ですがケイレブの最期の顔は、愛娘の膝の上というこの世で最も安心する場所で息絶えることができることができたからか、とても穏やかなものに見えました。
物語の終盤、デライラによって明かされた彼女の父の真実も、ケイレブの死とはまた違った意味で驚かされます。
まとめ
CIAの裏で暗躍する凄腕の殺し屋たちが、生き残りを懸けた壮絶な戦いを繰り広げていく、アメリカのハイアドレナリン・アクション作品でした。
作中、ケイレブへの憎悪と執着を口にするアンソニー。アンソニーとケイレブの因縁の原因は、アンソニーの弟がジェレミーを、ケイレブがアンソニーの弟を殺したからにありました。
アンソニーは、弟を殺したケイレブを自らの手で殺すという目的のためなら、どんな非道な手段も厭いません。
自分たちを捨て駒のように扱うアンソニーの言動に、銃撃戦を生き伸びた傭兵2人は困惑していたのがその証拠です。
そんなアンソニーを倒したのがケイレブではなく、彼に訓練されたデライラとヘイリーだというのが予想外の展開でした。
また、壮絶な戦いを繰り広げていく3人の暗殺者を演じた、アントニオ・バンデラスとジェイミー・キング、トミー・フラナガンが魅せる銃撃戦や格闘戦はともに見応え十分です。
ハリウッド屈指の俳優陣がCIAの最強・最凶・最悪の暗殺者に扮し、過去の陰謀を清算するための熾烈な殺し合いを繰り広げていく本格的なアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品となっています。