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Entry 2022/03/03
Update

バットマン フォーエヴァー|ネタバレ感想評価と結末あらすじ解説。リドラー&トゥーフェイスに炙り出す正体は“憎悪に満ちたコウモリ男”?

  • Writer :
  • 秋國まゆ

ボブ・ケイン作の大人気DCコミックスの実写映画版「バットマン」シリーズ第3弾!

ジョエル・シュマッカーが監督を務めた、1995年製作のアメリカのヒーローアクション映画『バットマン フォーエヴァー』。

ゴッサム・シティの大富豪とダークヒーロー「バットマン」という2つの顔を持つブルース・ウェインに、自身が発明したマインド・コントロール装置を売り込んだ際、冷たくあしらわれたことに憤慨した男エドワード・ニグマが怪人リドラーとなって襲い掛かる物語とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。

実写映画版「バットマン」シリーズ第1弾と第2弾とは違う、新たなキャストとスタッフで製作された映画『バットマン フォーエヴァー』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

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映画『バットマン フォーエヴァー』の作品情報


(C) DC Comics.

【公開】
1995年(アメリカ映画)

【原作】
ボブ・ケインの『バットマン』

【監督】
ジョエル・シュマッカー

【キャスト】
ヴァル・キルマー、トミー・リー・ジョーンズ、ジム・キャリー、クリス・オドネル、ニコール・キッドマン、ドリュー・バリモア、マイケル・ガフ、パット・ヒングル、デビ・メイザー、エド・ベグリー・Jr、ルネ・オーベルジョノワ、ジョー・グリファシ、ジョン・ファヴロー、デニス・パラディーノ

【作品概要】
依頼人』(1994)や『フローレス』(1999)などを手掛けるジョエル・シュマッカーが監督を務めた、アメリカのヒーローアクション作品。

原作はボブ・ケインの大人気DCコミックス『バットマン』であり、本作は同名キャラクターをベースに実写映画化した「バットマン」シリーズ第3弾です。

トップガン』(1986)や『ミッシング・タワー』(2017)などに出演するヴァル・キルマーが主演を務めています。

映画『バットマン フォーエヴァー』のあらすじとネタバレ


(C) DC Comics.

凶悪なヴィランや犯罪者が蔓延るアメリカの犯罪都市ゴッサム・シティ。そこで暮らす大富豪ブルース・ウェインには、もう1つの顔がありました。それは、悪人から街の人々を守るダークヒーロー「バットマン」としての顔です。

夜空に照らされたコウモリマークのサーチライト「バットシグナル」に呼び出され、バットマンはゴッサム・シティ市警の警視総監ジェームズ・ゴードンの元へ向かいます。

銀行前に到着後、バットマンは早速、ゴードンに何があったか尋ねます。顔の左側に焼け爛れた痕がある怪人トゥー・フェイスに銀行を襲われ、銀行の守衛が1人人質にされてしまったのです。

ゴードンはバットマンの他に、異常心理や多重人格を専門とする精神医チェイス・メリディアン博士に協力を依頼していました。

バットマンはチェイスとの挨拶もそこそこに、人質救出へ向かいます。トゥー・フェイスの手下たちを倒し、人質がいる金庫の中へ入りました。その瞬間、金庫は外から施錠され、バットマンたちは閉じ込められてしまいます。

その金庫を早々に銀行から出ていたトゥー・フェイスがヘリを使って、銀行から引きずり出し宙吊りにします。そして金庫内に仕掛けた硫酸を放出させ、トゥー・フェイスは自分と同じ苦しみをバットマンに味わわせようとしました。

時を遡ること数年前、ゴッサム・シティの地方検事バービー・デントは、法廷で悪のボスに硫酸を浴びせられました。

バットマンが助けに駆けつけるも間に合わず、顔の左側に硫酸を浴びたバービーは、左脳に損傷を受けたせいで人格が変わってしまい、怪人トゥー・フェイスへと変貌を遂げてしまったのです。

自分がこうなった原因である硫酸で、守れなかったバットマンを殺そうとするトゥー・フェイス。

しかしバットマンは守衛の補聴器を使って、難なく金庫の扉を開錠し、アンカー付きのワイヤーを使って金庫を元に戻して人質を救出します。

それに地団駄を踏んだトゥー・フェイスは、ヘリにしがみつくバットマンごと、自由の女神像に向けてヘリを飛ばしました。そしてこのまま自由の女神像に激突するよう、操縦桿を工具で固定し、トゥー・フェイスはパラシュート降下で脱出します。

バットマンが乗り込んだヘリは、自由の女神像に激突。間一髪のところでヘリから脱出したバットマンは、海へ飛び込みました。

トゥー・フェイスとの戦いから一夜明け、自社「ウェイン社」の社長として、ブルースは快進撃の電子部門へ視察に訪れます。

電子部門の研究員エドワード・ニグマはこの好機を逃すまいと、自身が発明した人間の脳を操作する装置「マインド・コントロール」を、ブルースに売り込みました。

彼ならきっと自分の発明を分かってくれる。そう信じ期待の目を向けるニグマでしたが、ブルースから「倫理上問題が多すぎる」として、危険な人体実験を必要とするマインド・コントロールの開発の中止を命じられました。

これに憤慨したニグマはその日の夜、上司フレッドを実験台にしてマインド・コントロールを完成させ、用済みとなった彼を高層階の窓から突き落とします。

ニグマはフレッド殺害の様子を映した監視カメラの映像を、フレッドの自殺映像に変え、それを裏付けるために遺書まで用意して、自分が殺した彼の死を偽装しました。

さらにニグマは、ウェイン社とブルースが住むウェイン家の屋敷に1通ずつ、奇妙なナゾナゾを送りつけます。

「数字の並んだ顔だけど、13がない物は何だ?」「僕を1つちぎってこすると、黒い頭が赤になる」

その答えは「時計」と「マッチ」です。しかしブルースには、これを送りつけてきた人物も、送りつけてきた意図も分かりません。

そこでブルースは、ゴードンからの助言に従い、バットマンに夢中なチェイスに相談することに。ブルースからそのナゾナゾを見せてもらったチェイスは、こう言いました。

「送り主は、潜在的な殺意を有し妄想癖のある精神患者」「(送り主の)あなたへの執着は、妄想を実行すれば消える」………その妄想とはつまり、ブルースを殺すことでした。

以下、『バットマン フォーエヴァー』ネタバレ・結末の記載がございます。『バットマン フォーエヴァー』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C) DC Comics.

その日の夜。ブルースはチェインを誘い、ゴッサム・シティの慈善サーカスを見物しに行きました。

空中ブランコ乗りのグレイソン一家が、華麗な技を披露した直後、トゥー・フェイスとその手下たちが襲来。瞬く間に小屋を占拠したトゥー・フェイスはこう言いました。

「ご来場の紳士淑女の皆さん!愉快で楽しいサーカスはこれで終わりです」「代わりに究極の恐怖、本物の道化を見せましょう!」

「新しい出し物は名付けて、“テントの中の惨殺”!」「リングの中央をご覧ください。何の変哲もない球の中には、何と200本ものダイナマイトが入っています」「そしてこの手の中には、(そのダイナマイトを起爆させる)リモコンの起爆装置!」

「(サーカス見物に来ていた市長に、“何が望みだ?”と尋ねられて)私の望みは血まみれで粉々に吹っ飛んだバットマンの死体だ!」「ここには街の名士が集まっている、きっと奴の正体を知っているはずだ。あるいは客の中に奴がいるかもしれん」「2分やる、言え!」

トゥー・フェイスの手によって、時限爆弾であるダイナマイトのタイマーがセットされ、カウントダウンが始まりました。

ブルースは「僕がバットマンだ」と言うも、観客たちの悲鳴にかき消されてしまいます。やむを得ず、ブルースは素の自分のままで、トゥー・フェイスに立ち向かうことにしました。

それを見たグレイソン一家は、ブルースを援護するべく、小屋の天井へ引き揚げられていく球を回収し、爆発を阻止しようとします。

しかし、それを見たトゥー・フェイスが真下から銃を発砲。一家の末息子ディック以外全員、足場を崩され転落してしまいました。

唯一生き残ったディックのおかげで、ダイナマイトは近くの海で水中爆発。小屋に戻ったディックは、真下にある兄と両親の死体を見て愕然とします。

翌日。事情聴取を終えたディックは、現場にいたゴードンの計らいにより、ウェイン家の屋敷に住むことになりました。

家族を殺した怨敵トゥー・フェイスへの憎しみでいっぱいのディックは、その後街を離れたサーカス団に戻るつもりも、このまま屋敷に住むつもりもありません。

早々にバイクに乗って屋敷から立ち去ろうとするディックに、ブルースは「復讐なんてしても苦しむだけだ」と説きます。

屋敷にあるブルースのバイクコレクションに惹かれ、その日は屋敷に留まることにしたディックでしたが、トゥー・フェイスへの復讐心を忘れることはできません。

そんな時、ウェイン家の執事アルフレッド・ペニーワースが入っていった秘密の部屋が気になり、ディックは扉が閉まる前に中へ滑り込みます。

するとその部屋は、アルフレッドが作った、悪人を恐怖させるためにコウモリのイメージを内包したバットマンのコスチューム「バットマンスーツ」や、バットマン愛用の特殊車両「バットモービル」などが置いてありました。

そう、そこはブルースとアルフレッドしか知らない、バットマンの活動のために作られた地下の秘密基地「バットケイブ」でした。


(C) DC Comics.

一方トゥー・フェイスは、手強いバットマンをどうすれば殺せるのか策を練っていました。

そこへ怪人「リドラー(ナゾの男)」に変貌を遂げたニグマが襲来。サーカスでの騒動を見たニグマ改めリドラーはトゥー・フェイスが気に入り、一緒にバットマンを倒そうと提案します。

「取り引きだ、資金調達を手伝ってくれ」「僕はその金で完成したマインド・コントロールを量産し、ゴッサム一(いち)の切れ者の大富豪になってやる!」

「そのお礼に、僕がバットマンの正体は誰か、謎を解いてやる!」………トゥー・フェイスがこの取引に興味を持ったことで、2人は結託。

早速資金調達のため、宝石店とカジノを襲撃し、数百万ドルするダイヤと、10万と220ドルの現金を盗みました。そしてリドラーは、新たなナゾナゾを現場に置いていきました。

「前にだけ進む8人が、王様を敵の手から守る」………答えは「チェスのポーン」です。

そのナゾナゾを受け取った後、ブルースは未だにトゥー・フェイスへの復讐心が拭いきれないディックにこう言いました。

「(家族を殺した)敵を殺しても、憎しみは増すばかりだ」「そして敵を捜し求める、1人、また1人と」「復讐だけが生きがいだと気づき、ある日愕然とする」「仇討ちできた後に残るのは、虚しい気持ちと孤独だけ」

「君と同じ、僕も両親を殺された」………ブルースが自分と同じ思いを抱いていることを知ったディックは、彼の相棒に志願しましたが、即座に断られてしまいました。

一方リドラーは、集めた金を元手に会社を作り、量産したマインド・コントロールを新型3D装置として世に売り出しました。

それは瞬く間に反響を呼び、市民の間でブームに。これに味をしめたリドラーは、高周波の電波が直接脳に送られてできる装置「双方向ホログラム」を開発しました。

その完成披露パーティーに街の名士が招待され、ブルースは一目惚れしたチェイスを連れて、パーティーに出席しました。

リドラーはブルースを挑発し、それにまんまと乗せられてしまったブルースは、1人双方向ホログラムを試すことに。ブルースの心の底にある闇が暴かれようとしたその瞬間、トゥー・フェイスが愛人と手下たちを連れて、会場を襲撃。

リドラーはパーティーを台無しにされたと糾弾するも、トゥー・フェイスはいつまで経っても、リドラーがバットマンを寄越さないことにしびれを切らしていたのです。

この混乱に乗じて、ブルースはバットスーツに着替え、バットマンとして再登場。トゥー・フェイスとの2度目の対決に挑みます。

トゥー・フェイスは前回の失敗を踏まえ、より確実にバットマンを殺すために、地下鉄に大仕掛けの罠を仕掛けていました。

地下鉄へ誘き寄せられたバットマンは、バットスーツのおかげで何とかガスの大爆発から生還できたものの、苦戦を強いられてしまいます。

そこへ、サーカス団のスーツを着たディックが登場。バットマンを蟻地獄から救い出します。

翌日。ブルースはアルフレッドの助言に従い、チェイスに自分の過去と秘密を明かすことにしました。

「自分の目の前で殺された両親の通夜では、司祭の祈りも僕には苦痛だった。当然だ」「僕は父の机で、赤い革表紙の本を見つけた。父の日記だ」「父の日記には僕のことばかり記されていて、その時父の死を悟ってたまらなくなった」

「怒りや苦痛を払おうと、嵐の中へ飛び出したら、洞穴(ケーブ)に一直線に落ちた」「不気味で古い洞穴で、真っ暗な闇の奥から僕の方へ向かってくるコウモリを見た」

「最初はそのコウモリが怖かったが、今思えばそれは僕の運命だった」「コウモリを見て以来、人生が変わった僕は、あの時自分が見たもので悪人を怯えさせ、人々を悪から守ってきた」

「それが(両親を殺された)僕の復讐だ」………そう語るブルースに、チェイスはキスをしました。

チェイスはこの時確信したのでしょう。自分が本当に愛しているのはバットマンではなく、ブルースなのだと。

するとそこへ、トゥー・フェイスとリドラーが襲来。ブルースの脳波にあったコウモリを見て、ブルースがバットマンの正体だと気づいたからです。

リドラーが自作の小型爆弾を使って、バットケイブをめちゃくちゃにして、憂さ晴らししている間に、トゥー・フェイスは手下を使ってチェイスを誘拐しようとします。

倒れたブルースの息の根を止めたかったトゥー・フェイスでしたが、合流したリドラーに制止され、失敗。新たなナゾナゾを置いて、トゥー・フェイスたちは退散することにしました。


(C) DC Comics.

「僕らはおなじみの5人組」「テニス・コートにいる」………答えは「母音」です。

このナゾナゾの文章のスペルの中には、「A」「E」「I」「O」「U」という5つの母音が入っていました。そして、全てのナゾナゾには「13」「1」「8」「5」と数が示されていました。

ブルースとアルフレッドは、この数字はアルファベットの順番だと考えました。そして「13」は「M」、「5」は「E」、「1」と「8」は18番目のアルファベット「R」だとするならば、導き出される答えは「Mr.E」。

これをミステリーと読んだ2人は、「E・ニグマ(ナゾ)」、つまりリドラーがナゾナゾを送りつけた犯人であることに気がつきました。

フレッドの自殺映像も、リドラーが作った偽物だということに気づいたブルースは、アルフレッドに修理させたバットスーツを身に纏い、バットマンに変身。

新しいバットモービルでリドラーたちの元へ向かおうとすると、そこへアルフレッドお手製のスーツを身に纏ったディックが現れます。

「復讐心を持つ若者には師となる者が必要」と考えたアルフレッドの計らいにより、リチャードは「ロビン」という名のバットマンの相棒となりました。その証拠に、ロビンの頭文字であるRが、スーツの左胸のところに縫われていました。

名前の由来は、昔落下した兄を飛んで受け止めたディックを、彼の父親が「コマドリ(ロビン)」と呼んでいたことからきています。

最初は反対していたものの、命の恩人であり友であるリチャードのことを相棒と認めたブルースは、彼と一緒に空と海から、バットシグナルがあがった場所へ向かいました。

ゴードンたちゴッサム・シティ市警がバットシグナルをあげてくれたおかげで、海上に浮かぶ敵のアジトを発見できたバットマンとロビン。

街中の者から脳波を吸収したマインド・コントロールのエネルギーを使い、リドラーたちはまるでゲームを楽しんでいるかのように、バットマンたちの侵入を阻んできます。

ロビンが操縦していた水上移動用のバットモービル「バットボート」と、バットマンが操縦していた航空機「バットウィング」が撃墜されましたが、バットマンは潜水機能のある「バットサブマリン」に切り替え、先に撃墜されたロビンを救出しました。

水中に潜んでいたトゥー・フェイスの手下たちを網で一網打尽にした後、バットマンたちは海に浮かぶ島にあがり、塔の中にいるトゥー・フェイスたちの元へ向かおうとします。

しかし突如、錆びた鉄でできている島の土台が浮上。同時に先に塔に入ったバットマンと、塔へ入ろうとしたロビンが分断されてしまいました。

ロビンの元へ現れたトゥー・フェイスは、マインド・コントロールによって会得した読心術を使って騙し討ちし、彼の手足を拘束。ロビンとチェイスはそれぞれ筒状の檻に閉じ込められ、その真下には硫酸で満ちた水槽が設置されました。


(C) DC Comics.

バットマンと対峙したリドラーは、彼にこう言いました。

「お前の脳の中を見たぜ、ナゾだらけだ」「ブルースとバットマンは本当に同一人物か?」「解答者(ロビンとチェイス)の真下には、僕の大好きな水死(硫酸による死)への道がある」

「このステッキにあるボタンひと押しで、5秒後に2人は真っ逆さま、ドボンと沈没するのさ」「両方は救えない。さて、ブルースの女かバットマンの相棒か、お前はどちらを選ぶ?」

リドラーにそう問われたバットマンは、逆に彼へ「“闇の中でも、はっきりと光を感じる僕はだれ?”」とナゾナゾを出します。

リドラーが正解の「コウモリ」と答えると、バットマンはバットエンブレムを模した手裏剣「バットラング」を使い、マインド・コントロールを破壊。

その影響をもろに受けたリドラーは、ステッキのスイッチを押し、2人を落とします。それをバットマンが間一髪のところで、アンカー付きのワイヤーを使って救出しました。また、バットマンは大量のコインを投げ、いつものようにコイントスを始めたトゥー・フェイスを混乱させます。

バットマンはチェイスから、「トゥー・フェイスの弱点は、いつもコイントスに使っているコイン」だと事前に聞いていたため、これが彼を倒す鍵だと睨んでいました。

案の定、トゥー・フェイスはどれが自分のものか分からなくなり、錯乱し自ら硫酸が入った水槽へと転落。彼を倒したバットマンは、リドラーにこう言いました。

「僕はブルースでバットマン。これは必然ではなく、自分でそう選択したからだ」

するとリドラーは、バットマンが植えつけた恐怖のイメージにより発狂。精神病院「アーカム精神病院」へ送られました。

後日。「僕がバットマンだ」とリドラーが嘯いていることから、ブルースたちはバットマンの秘密が守られていることを確認しました。

チェイスたちのおかげで、両親が殺された日の幻に苛まれることがなくなったバットマンは、ロビンと共に悪人との新たな戦いに挑んでいきました。

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映画『バットマン フォーエヴァー』の感想と評価


(C) DC Comics.

打倒バットマンのために結託したヴィランたち

法廷で悪のボスに硫酸を浴びせられ、左脳が損傷を受け怪人トゥー・フェイスとなってしまった地方検事ハービー・デント。

シリーズ第1弾『バットマン』(1989)では、ハービーは市長ボルグと共に、マフィア撲滅を公約として掲げた姿ぐらいしか描かれていませんでした。

それが本作では、物語の序盤からバットマンと戦うヴィランとして登場するなんて、誰も予想できなかったことでしょう。

ハービー改めトゥー・フェイスと手を組むのは、怪人ナゾの男リドラーです。リドラーの名前の由来は、はてなマークが散りばめられた緑色のスーツと、現場に奇妙なナゾナゾを残していくことから、市民にそう呼ばれるようになりました

リドラーもトゥー・フェイスも、バットマンことブルースに相手にされなかった、助けて貰えなかったことへの怒りからくる強い殺意があります。

そのため、1人では手ごわい相手でも、2人でならば勝てるのではないかと考えたヴィランたちは、凶悪なコンビとしてバットマンに立ちはだかっていきました。

リドラーとトゥー・フェイスによる怒涛の奇襲攻撃は、迫力と臨場感があるアクション場面で描かれているため、観ているこちらまでハラハラドキドキしてきます。

最強の相棒を得たバットマン


(C) DC Comics.

トゥー・フェイスだけでなく、リドラーも相手にしなくてはならないとなると、さすがのバットマンでも手に負えません。

そのため、物語の後半では、バットマンはヴィランコンビの攻撃に苦戦を強いられてしまいます。そんなバットマンを助けてくれたのが、ロビンことディックです。

ディックとブルースは、2人とも目の前で家族を殺され、殺した相手への強い復讐心に囚われているという共通点があります

同じ境遇をもつ2人は、復讐に囚われるのがどんなに苦しく、孤独なものかをきっと分かり合える、2人を見守るアルフレッドはそう考えたのでしょう。

だからディックを、バットマンの相棒ロビンになるよう取り計らったのです。コンビを組んだバットマンとロビンの戦いは本作で一番盛り上がる見どころとなっています

まとめ


(C) DC Comics.

執事の計らいにより、初めて共に戦う相棒を得たバットマンが、凶悪なヴィランコンビに立ち向かっていく、アメリカのヒーローアクション作品でした。

本作の見どころは、ヒーロー側とヴィラン側がそれぞれコンビを組み、シリーズ初の2対2で激闘を繰り広げていくアクション場面と、バットマンの内に秘めた心の闇です。

幼い頃、目の前で両親を殺されたブルースは、敵への強い復讐心に囚われる一方、自分のことばかり日記に書いていたほど愛してくれた両親を救えなかった後悔の念が渦巻いていたのでしょうか。

敵への怒り、両親を失った、助けられなかったことへの苦痛を吐きだそうと、ブルースは通夜を抜け出し、嵐の中へ飛び出しました。

そうして落ちた洞穴の中で見たコウモリへの恐怖を、ブルースは今でも忘れていないからこそ、その恐怖を悪人に植えつけ倒すバットマンとなったのではないかと考察します。

心に闇を抱えるバットマンが、同じ境遇をもち、同じ苦しみを分かち合えるかけがえのない相棒と出会うヒーローアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。

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