ボブ・ケイン作の大人気DCコミックスの実写映画版「バットマン」シリーズ第2弾!
ティム・バートンが製作・監督を務めた、1992年製作のアメリカのヒーローアクション映画『バットマン リターンズ』。
クリスマスを間近に控えたゴッサム・シティを舞台に、ゴッサム・シティを守るダークヒーロー「バットマン」が、怪人ペンギンと野心を燃やす実業家、復讐に燃える妖艶なキャットウーマンと激闘を繰り広げていく物語とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。
前作『バットマン』(1989)同様、ティム・バートンがマイケル・キートン主演で、ボブ・ケイン作の大人気DCコミックス『バットマン』を実写映画化させた、映画『バットマン リターンズ』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。
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CONTENTS
映画『バットマン リターンズ』の作品情報
(C) DC Comics.
【公開】
1992年(アメリカ映画)
【原作】
ボブ・ケイン『バットマン』
【監督】
ティム・バートン
【キャスト】
マイケル・キートン、ダニー・デヴィート、ミシェル・ファイファー、クリストファー・ウォーケン、マイケル・ガフ、パット・ヒングル、マイケル・マーフィ、ヴィンセント・スキャヴェリ、クリスティ・コナウェイ、ポール・ルーベンス、アンドリュー・ブリニアースキー、スティーヴ・ウィッティング
【作品概要】
前作『バットマン』(1989)同様、『シザーハンズ』(1990)のティム・バートンが製作・監督を務めた、アメリカのヒーローアクション作品。
原作はボブ・ケインの大人気DCコミックス『バットマン』であり、本作は同名キャラクターをベースに実写映画化した「バットマン」シリーズ第2弾です。
前作『バットマン』(1989)同様、『ビートルジュース』(1988)や『アメリカン・アサシン』(2017)などに出演するマイケル・キートンが主演を務めています。
映画『バットマン リターンズ』のあらすじとネタバレ
(C) DC Comics.
雪の降る日。大富豪タッカー・コブルポット卿とその妻コブルポット夫人の間に、かぎ爪の手に尖った鼻という畸形な赤ん坊が生まれました。
普通の赤ん坊と違う我が子をどうしても愛せなかった2人は葛藤の末、赤ん坊を乗せた乳母車ごと、橋の上から川へ捨てることにしました。
その赤ん坊は海へと流れ、やがて動物園から捨てられてしまったペンギンの群れが暮らす氷河へと流れ着きました。
それから33年後。大きく成長した赤ん坊は自分のことをペンギンと名乗り、自分を捨てた両親と、畸形ゆえに自身を虐げる街の人たちに復讐するべく、サーカスギャング団として暗躍していきます。
クリスマスを間近に控えたゴッサム・シティでは、クリスマスのイベント会場で、ゴッサム・シティの市長や実業家マックス・シュレックたちがスピーチを披露していました。
するとそこへ、突如プレゼント包装された大きな箱が運ばれてきました。すぐさま爆発した箱の中からは、次々と仮装した男たちが現れ、イベント会場で暴れまわります。
大混乱に陥った会場に駆けつけたゴッサム・シティ市警の警官は、この街を守るダークヒーロー「バットマン」を呼ぶためのサーチライト「バットシグナル」を夜空に照らしました。
このバットシグナルを見た大富豪ブルース・ウェインは、特殊な黒いスーツ「バットマンスーツ」に着替え、特殊車両「バットモービル」に乗って会場へ向かいます。
バットマンはバットモービルに搭載した武器で、次々と暴徒と化した仮装した男たちを倒していき、自分を呼んだ警官と合流。彼から、マックスが攫われてしまったことを聞きました。
マックスは仮装した男たちによって地下の下水道へ連行され、彼らを率いる怪人ペンギンと遭遇。ペンギンはマックスに、「地下暮らしをやめて、人間として生きて尊敬されたい」と言いました。
さらにペンギンは、マックスの会社が汚職している証拠を突きつけ、自分が人間として生きて尊敬されるために協力するよう脅迫しました。
一方その頃、うだつの上がらないマックスの秘書セリーナ・カイルは、激務を終えやっとこさ自宅のアパートに帰ったものの、やり残した仕事を思い出して会社に戻ります。
セリーナが仕事に必要な資料を探していると、マックスが推し進めている原発設置に関する資料を見つけ、彼が不正していることを知りました。
そこへ突如マックスが現れ、彼はセリーナが自分の不正を知ったことに気づくや否や、口封じのため、セリーナをオフィスビルの高層階の窓から突き落としたのです。
雪が積もった地面に叩きつけられたセリーナの元に、彼女が可愛がっていた猫をはじめ、多くの野良猫たちが集まってきます。
猫たちに咬まれたセリーナは、猫たちの魔力によって息を吹き返し、自作の黒いスーツを身に纏った妖艶なスーパーヴィラン「キャットウーマン」へと変貌を遂げました。
セリーナはキャットウーマンとして、自分を陥れたシュレックや、女性を軽視し虐げる男たちへの復讐を誓います。
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映画『バットマン リターンズ』の感想と評価
(C) DC Comics.
キャットウーマンに惹かれるバットマン
上司であるマックスに窓から突き落とされ、不思議な魔力を持つ野良猫たちに咬まれたことによって、妖艶なスーパーヴィラン「キャットウーマン」へと変貌を遂げたセリーナ。
変わる前の彼女も充分魅力的ですが、キャットウーマンとなってからは大胆不敵になり、女性ならではのしなやかさと身軽さを駆使して、憎き男たちを圧倒していきます。
そんなキャットウーマンと対峙したバットマンは、ヴィランとヒーローとしての敵対関係を無視して、1人の男として美しい彼女に魅了されていきます。
前作『バットマン』(1989)とは違い、モテ男ブルースことバットマンが、キャットウーマンに翻弄されていく様はギャップがあって、また一段とバットマンを好きになること間違いなしです。
悲しきヴィランの野望
(C) DC Comics.
サーカスギャング団として、ゴッサム・シティ中で暴れまわったり、子供を誘拐しようとしたりする怪人ペンギン。しかし彼には、悲しき過去があったことが物語の冒頭で語られています。
ペンギンは普通の赤ん坊とは違い、畸形で生まれてきてしまったが故に、実の母親と父親に生まれて間もなく、無慈悲に川へ捨てられてしまったのです。
そんな過去があったとなると、ヴィランであっても同情してしまいます。ペンギンたちがそばにいてくれたとはいえ、ペンギンもまた人間です。
地上で暮らす人間たちに触れあいたい、人間として認められたい、虐げられてきた分尊敬されたいとペンギンが思うのは、至極当然のことでしょう。
ただ悲しいかな、ペンギンが一番恨み節をぶつけたかった実の両親は既に亡くなっていました。両親の墓前に立った時やバットマンに敗れ死んでしまった時のペンギンの姿は、どこか哀愁が漂っています。
まとめ
(C) DC Comics.
平和が戻ったはずのゴッサム・シティを舞台に、バットマンが怪人ペンギンとキャットウーマンと激闘を繰り広げていく、アメリカのヒーローアクション作品でした。
本作の見どころは、前作『バットマン』(1989)とはまた違った新たなヴィラン、怪人ペンギンとキャットウーマンの登場と、バットマンが彼らにどう立ち向かっていくかというところです。
前作『バットマン』(1989)に登場したスーパーヴィラン、ジョーカーが毒ガスを武器としていたのに対して、ペンギンは自身が率いるサーカスギャング団による暴動と人攫い、キャットウーマンは爆弾としなやかな肉体を使った猫のような戦い方を武器にしていました。
ヴィランそれぞれの個性が活かされた戦い方に、バットマンは苦戦を強いられてしまいます。また作中で一番衝撃的なアクション場面は、何といっても普通のペンギンたちがロケットを体に括りつけて、街を襲撃するところです。
「バットマン」シリーズの悪役史に残る怪人ペンギンと、人気がある女性ヴィランのキャットウーマンとの戦いに挑むバットマンの姿を描いた、笑いあり涙ありのヒーローアクション映画が観たい人にとてもオススメな作品となっています。