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Entry 2022/09/17
Update

『優しさのすべて』あらすじ感想と評価解説。二田絢乃(にたひろの) ×田中一平で描く、孤独を抱えた“恋人たちが大切にするもの”

  • Writer :
  • 谷川裕美子

優しい男と孤独を持て余す女の恋

安達勇貴監督による東京で生きる恋人たちの真摯で不器用な恋を描く青春映画『優しさのすべて』が2022年10月1日よりシアター・イメージフォーラムにてレイトショー上映されます。

第22回TAMA NEW WAVEコンペティション部門で特別賞を受賞した秀作です。

二田絢乃、田中一平、黒住尚生らが出演。

愛し合いながらもどこか心の隙間を埋められずにいるカップルの心情を丁寧に綴ります。

映画『優しさのすべて』の作品情報


(C)光と音

【公開】
2022年(日本映画)

【脚本】
四本研祥

【監督・編集】
安達勇貴

【出演】
二田絢乃、田中一平、黒住尚生、はぎの一、なぎじょうじ、KAZUKI、佐々木美佳、清水かなえ、白山ゆり、所七海、四本茜

【作品概要】
東京で生きる一組のカップルの真摯で不器用な恋を描くドラマ。

監督は安達勇貴。第22回TAMA NEW WAVEコンペティション部門で特別賞を受賞しました。

マアサ役を舞台、映画、CMと活動の場を広げる二田絢乃が演じ、カイ役は『閃光』(2018)、『ぬけがら』(2021)の田中一平、アキ役は『東京バタフライ』(2020)『片袖の魚』(2021)などで活躍中の黒住尚生が務めます。

映画『優しさのすべて』のあらすじ


(C)光と音

東京で暮らすマアサとカイのカップルは地元の友達のアキと一緒に飲みに行きました。カイが席を外した隙にマアサはアキにキスします。アキはそのまま今日のバスで地元に帰って行きました。

帰宅したマアサとカイは、アキはいつか結婚するのだろうと話し、自分たちの結婚についても話題にします。しかし、いつしか話はマアサが別の男と寝た日の話になっていました。それでもその後、ふたりは撃ちあいっこをしてはしゃいで笑い、そのまま夜の街に飛びだしていきます。

昔飼っていた犬の墓の前で手を合わせる二人。犬はまだどこかで生きていると言うマアサに、カイは自分たちの中ではもう死んだとこたえます。カイは自分で終わらせることしかできないのだとマアサは責め、自分はこれからは墓に来るのをやめると言いました。

家でマアサはいつもノートに何かを書き綴っていました。のぞき込もうとしたカイには見せず、彼女はノートを引き出しにしまいます。

見知らぬ男と寝たり、ダンス教室に飛び込んで体験授業を受けて熱心にレッスンを受けるマアサ。

そんなある日、アキが失踪して一週間誰とも連絡がとれていないことがわかり…。

映画『優しさのすべて』の感想と評価


(C)光と音

男の優しさに惹かれてやまない不器用な女

東京に生きる恋人同士の心の動きを繊細にリアルに描き出す『優しさのすべて』。

若き新鋭・安達勇貴が監督を務め、第22回TAMA NEW WAVEコンペティション部門で特別賞を受賞しました。

主人公のマアサとカイは一緒に暮らし、時にぶつかり合ってケンカし、それでもすぐに仲直りをして笑い合う一見ごく普通のカップルです。

しかし、二人の価値観や性格は大きく異なっていました。一途にマアサを愛し続けるカイに対し、マアサは孤独を持て余してほかの見知らぬ男と寝たり、突然ダンス教室に飛び入りしてレッスンを受けたりともがき続けます。

その一方で、彼女はカイの優しさを心から愛しており、彼の優しさには永遠に勝てないと思うと告白します。

自身の心の内面をみつめて綴ったノートを「ここが私の部屋」と呼ぶマアサ。自分に正直でいようという思いに胸打たれます。

そんなつかみどころのない魅力的なマアサを、映画やCMで活躍する二田絢乃が好演。

仕事もみつけられず、それでもマアサを愚直に愛し続けるカイを、映画やドラマ、モデルなど幅広い分野で活躍する田中一平が切なく演じます。

一見、カイの方が不器用に見えますが、実はよほどマアサの方が生きることに不器用であることが浮き彫りになっていきます。観るほどに彼女への愛着が湧くに違いありません。

まとめ


(C)光と音

行き違いを繰り返しながらも、共に暮らし笑い合うひと組の恋人の日々を丁寧に追った作品『優しさのすべて』。

埋められない孤独の切なさとともに、一緒に生きることの喜びが鮮烈に映し出されます。

優しい男を前にして、自分がそこまで優しくなれない人間だということを実感させられる女。引け目を感じながらも、彼の優しさにどうしようもなく惹かれる彼女の思いが共感を誘います。

青春映画『優しさのすべて』は2022年10月1日よりシアター・イメージフォーラムにてレイトショー上映です。




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