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Entry 2021/10/07
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映画『ブッチャー・ボーイ』ネタバレあらすじ感想と結末評価。少年殺人鬼フランシーとはいかなるものか?|B級映画 ザ・虎の穴ロードショー60

  • Writer :
  • 秋國まゆ

連載コラム「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第60回

深夜テレビの放送や、レンタルビデオ店で目にする機会があったB級映画たち。現在では、新作・旧作含めたB級映画の数々を、動画配信U-NEXTで鑑賞することも可能です。

そんな気になるB級映画のお宝掘り出し物を、Cinemarcheのシネマダイバーがご紹介する「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第60回は、ニール・ジョーダン監督が演出を務めた、映画『ブッチャー・ボーイ』

ニール・ジョーダンが脚本・監督を務めた、1998年製作のアイルランドのブラックコメディ映画『ブッチャー・ボーイ』。

アル中の父親と精神を病んだ母親と暮らす少年が、突然の両親の死と頼りにしていたワル仲間の親友に裏切られたことにより、邪悪な闘志が芽生え凶悪な殺人鬼に変貌してしまう物語とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。

闇落ちした凶悪な少年殺人鬼の狂気を笑いに変え、キリスト教や世相をぶった切っていく、R15+指定のブラックコメディ映画『ブッチャー・ボーイ』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

映画『ブッチャー・ボーイ』の作品情報


(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

【公開】
1998年(アイルランド映画)

【原作】
パトリック・マッケーブの『The Butcher Boy』

【監督】
ニール・ジョーダン

【キャスト】
イーモン・オーウェンズ、スティーヴン・レイ、フィオナ・ショウ、ショーン・マッギンレイ、ピーター・ゴーウェン、アラン・ボイル、アンドリュー・フラートン、ジョン・カヴァノー、ブレンダン・グリーソン

【作品概要】
『マイケル・コリンズ』(1996)や『プルートで朝食を』(2005)、『ビザンチウム』(2012)などを手掛けた、ニール・ジョーダンが脚本・監督を務めたアイルランドのブラックコメディ作品。

原作は1960年代初頭にアイルランドの小さな町を舞台に、問題のある家庭生活が崩壊するにつれて、暴力的なファンタジーの世界に後退する少年の姿を描いた、パトリック・マッケイブの小説『The Butcher Boy』です。

『マグダレンの祈り』(2003)や『プルートで朝食を』(2005)などに出演する、イーモン・オーウェンズが主演を務めています。

映画『ブッチャー・ボーイ』のあらすじとネタバレ


(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

1960年代初頭のアイルランド。アル中の元ミュージシャンの父親ベニーと、精神を病んだ母親アニーと暮らしていた少年フランシー・ブレイディーは、厳しい現実から逃避するかのように、頼りにしている親友ジョー・パーセルといつも悪さばかりしていました。

そんなある日、フランシーたちはいつものように、英国帰りを鼻にかけ町の主のように歩く夫人ニュージェントの家から林檎を盗み、同年代の物知りで大人しい息子フィリップ・ニュージェントをいじめていました。

それを見たニュージェント夫人は、怒り心頭でフランシーの家を訪れ、何も知らないフランシーの両親を罵倒しました。

ニュージェント夫人が去り際に言った「ブタ!」という言葉に怒ったベニーは、酒場から帰ってくるなりフランシーを怒鳴りつけ、アニーが怯えて何も言えないことを言いことに、体罰します。

元々精神を病んでいたアニーは、アル中で子供に暴力を振るう夫と、不良少年のフランシーがやったことへのニュージェント夫人からの罵詈雑言に耐えられなくなっていったのでしょう。

アニーはとうとう自殺しようとしましたが、その前にフランシーが帰宅したことで未遂に終わり、精神病院に入院することになりました。

フランシーはそれを機に、さらにニュージェント夫人とフィリップへ嫌がらせをしていきます。

そんなフランシーも、2人で暮らすことになったベニーが上機嫌にトランペットを演奏し、その演奏に合わせてテレビで西部劇を見る時は、無邪気な子供のように喜びました。

しかし久々に訪れた平穏な親子の団欒も束の間、テレビの調子が悪く映らなくなってしまうと、ベニーはたちまち機嫌が悪くなり、テレビを壊してしまいます。

クリスマスを目前に控えたある日、アニーは元気になってフランシーの元に帰ってきました。

ただアニーは、お土産にと買ってきた「ブッチャー・ボーイ」という曲のレコードを流しながら、クリスマスにやってくるフランシーの叔父アロのために、まるで機械のように永遠と彼の好物であるケーキとお菓子を作り続けました。

イギリスで成功を収めているアロがやって来て、フランシーの家は客人で溢れ、アニーが作ったケーキやお菓子を食べて談笑するパーティーは大賑わい。客人たちは皆、アニーたち夫婦の馴れ初めを話して大盛り上がりでした。

しかしベニーは、ハネムーン先でターザンとジェーンの顔パネルで写真を撮ったことを笑い話にされたことで、機嫌は一気に急降下。そうとは知らず、アロは客人を見送るアニーと隠れてキスをしていました。

ベニーは客人が皆帰った途端、酒に酔ったのも相まってアロを罵倒しはじめ、それを庇ったアニーと口論となり、フランシーの目の前で彼女の頬を叩きました。

いつまでたっても終わらない両親の喧嘩に嫌気がさし、フランシーは家出することにしました。

アイルランドの首都ダブリンまでやって来たフランシーは、レストランのレジからお金を盗み、そのお金で映画を観に行きました。

母親が恋しくなったフランシーは、ダブリンでオルゴールを買い、アニーにプレゼントしようと思って家に帰りました。

すると町では、アニーの葬式が執り行われている最中でした。アニーはフランシーの家出で、張りつめていた精神が限界を迎え、自殺してしまったのです。

アニーの死因をフランシーが知ったのは、憔悴したベニーから「母ちゃんは川底で見つかったそうだ、親を自殺に追いやり、葬儀までぶち壊すとは一体何を考えているんだ」と罵倒された時でした。

それからというもの、フランシーのフィリップへのいじめはエスカレートし、鶏が鳴く暗い小屋に連れて行き、暴力を振るい殺そうとします。

そこへジョーが駆けつけ、フランシーたちを引き離し、フランシーに二度とフィリップに近づかないよう誓わせました。

互いの手の平を少しだけ切り、流した血によって「ずっと一緒の血の兄弟」と誓うフランシーたち。そんな2人の元へ、ニュージェント夫人が自身の兄弟2人を差し向け、二度と自分たち親子に近づかないよう懲らしめさせます。

しかし、これが逆に事態を悪化させてしまうのです。怒ったフランシーは、ニュージェント夫人の家へ侵入し、ケーキ作りで有名な彼女が焼いたケーキを床にぶちまけたり、滅茶苦茶にしたりします。

さらにフランシーは、家中に「ブタ」と赤いクレヨンで落書きしました。そして頭の中に響く謎の声に従い、リビングのカーペットに放尿します。

それを帰宅したニュージェント夫人に見つかり、警察に捕まったフランシーは、更生施設に送られました。

入って早々、更生施設の最古参の4人組の少年を手下にし、フランシーは更生施設の労働作業に明け暮れる日々と送っていました。

そんなある日、フランシーの元にジョーから一通の手紙が届きました。嬉々として手紙を読んだフランシーでしたが、そこにはジョーがフィリップと仲良くなったという内容が書かれており、深く落ち込みました。

以下、『ブッチャー・ボーイ』ネタバレ・結末の記載がございます。『ブッチャー・ボーイ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

フランシーはジョーたちを忘れたい一心で、更生施設での学習態度を良くし、悪童卒業証書の獲得を目指していきました。

そのためにまず、フランシーは更生施設にいる神父サリバンの手伝いをすると決めました。すると、サリバンの手伝いをするようになったフランシーは、聖母マリアの幻影を見るようになったのです。

そしてフランシーは、マリアの幻影にジョーたちのことを相談すると、彼女は「何も心配はいらないわ。ジョーはあなたの最高の親友でしょう?」と回答。これを聞いたフランシーは、一刻も早く更生施設を出て、ジョーの元に帰ろうと心に決めました。

教会でのミサの手伝いの後、サリバンはフランシーを呼び出し、マリアの幻影を見たという話を何度も聞いてきました。

しかしサリバンは、マリアの話で自慰行為をしたり、フランシーに女装させたりと変態でした。

その際、サリバンが執拗に母親のことを聞いてくるため、フランシーの堪忍袋の緒が切れ、女装したままサリバンに襲い掛かります。

施設側はサリバンに謹慎処分とし、フランシーには口止めとして、更生施設から出ることを許可しました。ようは厄介払いです。

更生施設から出て町へ戻ってきたフランシーは、嬉々としてジョーに会いに行きましたが、フランシーのいない間に悪童を卒業していた彼に、素っ気ない態度をとられてしまいます。

アル中だったベニーは、愛する妻の死をきっかけに心を入れ替えたのでしょう。帰宅したフランシーにベニーは何度も謝り、一度来た面会ではか細い声で「どんな父親よりもお前を愛している」と言いました。

真人間に生まれ変わったベニーは、フランシーの知らぬ間に病気を患っていました。翌日、フランシーはベニーの知り合いのレディーが営む屠殺場で働くことになりました。

そしてフランシーは、病気で衰弱していくベニーの代わりに、家事をこなすようになりました。

ジョーとフィリップが仲良くしていたなんて夢か幻かのように思えたほど、フランシーとジョーはまた昔のように笑い合い、一緒に遊ぶようになりました。

そこへ、またもやニュージェント夫人の兄弟たちが、フランシーを懲らしめに来ました。兄弟の迫力に怯えたジョーは、兄弟たちにフランシーと友達かと尋ねられ、咄嗟に「友達じゃない、しつこく誘われて仕方なく遊んでいただけだ」と言ってしまうのです。

これを聞いたフランシーは怒り、自分を蹴ってきた兄弟たちを、河原で拾った石で殴り倒します。

ジョーは必死にフランシーにやめるよう叫びます。しかし次第に、兄弟たちを痛めつけていくフランシーが怖くなり、「本当に友達じゃないって思っていないよな?」という彼の問いかけに答えず逃げ出してしまいました。

フランシーはジョーの言葉が信じられず、フィリップから祭りで金魚を貰ったという手紙の内容を思い出し、祭りの射的で大量の金魚を手に入れます。

しかし、大量の金魚を手にフランシーはジョーの家を訪ねますが、結局ジョーとは会えず、玄関先で追い返されてしまいました。

その後、リビングの椅子に座ったまま、ベニーは病死。フランシーは父親の死に気づいていないのか、永遠の眠りについた父親との暮らしを続けていきました。

フランシーは内心、町で見かけたジョーとフィリップが仲良く音楽を学んでいる姿を見て、「ニュージェント一家が母親も親友との関係も壊したんだ」と、沸々と怒りを募らせていきます。

そんなある日の夜、診察に来なくなったベニーを心配した彼の主治医ボイドが通報したのか、父親の死体と一緒に暮らしていることが警察にバレた挙句、フランシーは警察に取り押さえられ鎮静剤で眠らされてしまいました。

気を失ったフランシーは、終焉間近の世界をジョーと一緒に歩く幻想を見ました。精神病院に送られたフランシーは、マリアだけでなく、以前ジョーと一緒に見たドラマに登場するエイリアンの幻想まで見るようになってしまいます。

電気ショックによる治療とカウンセリングを受けるフランシーは、教会のミサをサッカーだと思って騒ぐ患者たちを見て、何としてでも脱出したいと強く願いました。

病院を脱走し町に戻ったフランシーは、真っ先にジョーに会いに行きましたが、ジョーの家には何故かニュージェント夫人がいて、ジョーの両親と一緒にお茶していました。

その光景に驚愕するフランシーはジョーのおじから、ジョーとフィリップが一緒に、アイルランド・バンドランの寄宿学校の寮に入ったことを聞きました。

フランシーはニュージェント夫人が町に来てから幸せな日常が壊れ、両親もジョーも失ったと叫び、全てを失った元凶として彼女を逆恨みします。

その後、フランシーは自転車に乗り、両親がハネムーンで過ごしたホテル「波の上のホテル」を訪れました。

フランシーがホテルの従業員から聞いたのは、当時ベニーは酔っ払った際、アニーをまるでブタのような扱いをしていたという、幸せとは程遠い酷いハネムーンであったという衝撃的な真実でした。

この両親の本当のハネムーンの思い出を知ったフランシーの心の中で、何かがプツリと切れてしまいました。


(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

闇落ちしたフランシーは自転車に乗り、寄宿学校「聖ビンセント学院」の寮に侵入し、ジョーを連れ出そうとします。

自分を探し出すためだけに寮へ侵入し、大騒ぎするフランシーを見て、ジョーはとうとう愛想を尽かし、「フランシーは僕の友達じゃない」と突き放しました。

寮にいた神父たちに取り押さえられ、寮を追い出されてしまったフランシー。彼は再び戻った町の広場では、「マリア様が終末の話をする」と町のキリスト教徒が皆、聖人像を持って集まっていました。

フランシーは屠殺場へ行き、キリスト教徒のレディーに店番しているから広場に行ってくるよう促し、彼が広場へ出て行った隙に屠殺用の銃を持ち出します。

町の皆がマリアが来るのを待ちわびている中、フランシーはニュージェント夫人の家に侵入。彼女の背後から襲い掛かり、屠殺用の銃で射殺します。

フランシーは射殺後、屠殺用の包丁で惨殺したニュージェント夫人の遺体を、屠殺場のたい肥用の腐った野菜の中に隠しました。

ニュージェント夫人の親族が彼女を呼びに家へ入ると、家中に血文字で落書きされたブタという字と、血が飛び散った凄惨な殺人現場を目撃。

ニュージェント夫人の親族が家から飛び出してくる姿を見て、「マリア様がニュージェント夫人の家に来た」と勘違いした町の住民や警察がやって来て、家の中の惨状を見て騒然とします。

ニュージェント夫人の家に隠れていたフランシーは警察に捕まるものの、警察に隠した遺体の場所を案内するふりをして脱走。

警察犬を投入した警察の大捜索が行われる中、フランシーは家へ戻り、ガソリンを撒き散らし家を燃やそうとします。

同時刻、フランシーに騙された町の悪ガキたちが、屠殺場の裏庭に積まれた腐った野菜の山から、バラバラに切断されたニュージェント夫人の生首を発見。

焼身自殺を図ったフランシーでしたが、火事に気付いた消防士に救助され失敗。その後、何年も精神病院に入院することになりました。

大人になったフランシーはようやく、精神病院を出ることができました。牧場を呆然と眺めながら歩くフランシーは、再びマリアの幻影を見てしまうものの、彼女に諭され正気を保ちます。

そんなフランシーに、マリアの幻影は一輪の小さな白い花を贈りました。

映画『ブッチャー・ボーイ』の感想と評価


(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

闇落ちした凶悪な殺人鬼フランシー

精神を病んだ母親と、アル中で妻子に暴力を振るう父親との生活は、フランシーにとって精神的に辛いこともありましたが、それでも愛する両親との生活は幸せだったのでしょう。

普通の家族とは違うけれど幸せだった日々を思い出して、フランシーは深い悲しみに暮れ、亡くなった母親を想い号泣しています。

病死した父親の死は、母親の死だけで既に限界に達していたフランシーには、とても受け入れられない現実でした。

ようやく親子の関係を取り戻せそうだった矢先の出来事ですから、フランシーが父親の死を受け入れられないのも無理はありません。

両親の突然の死というだけで精神的にくるというのに、心の拠り所として頼りにしていた親友のジョーが、フランシーを「友達じゃない」と言って彼を裏切ります。

そして幸せだと思っていた両親のハネムーンも、実はその頃から父親が母親に暴力を振るっていたという真実を知り、張りつめていたフランシーの心の中の糸はプツリと切れてしまいました。

短期間で大事な人たちもその人たちと過ごした幸せな日常も、何もかも失ってしまったフランシーが、闇落ちしてしまった姿は悲しいし辛いです。

フランシーに逆恨みされるニュージェント夫人


(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

イギリス帰りを鼻にかけて、まるで町の支配者かのように町中を歩くニュージェント夫人。

ニュージェント夫人は自分が育てた林檎を、フランシーとジョーに盗まれるだけでも怒っていましたが、愛する息子が彼らにいじめられているのを知って、堪忍袋の緒が切れたのでしょう。

ニュージェント夫人はフランシーの家に行き、フランシーとそれを育てた彼の両親に罵声を浴びせまくり、最後は「ブタ!」と言って立ち去っていきます。

ただこのニュージェント夫人の行為は、元々精神を病んでいたフランシーの母親をさらに追い詰めることになるのですが、彼女はそんなことに全く気がつきません。

ニュージェント夫人の怒りは収まることを知らず、自分の兄弟たちを使ってフランシーを懲らしめます。

1人の子供に寄ってたかって暴力を振るう兄弟たちもですが、自分の手は汚さずにフランシーを懲らしめようとするにニュージェント夫人も充分悪者です。

フランシーがニュージェント夫人を殺害したのは、「ジョーも両親も全て失ったのはニュージェント夫人のせいだ」という逆恨みによるものですが、彼女がフランシーにしたことを思えば恨まれても仕方ないのかもしれません。

まとめ


(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

全てを失い闇落ちした少年が、邪悪な心を宿し凶悪な殺人鬼となって、諸悪の根源を断とうと1人の女性を惨殺してしまうという、アイルランドのR15+指定のブラックコメディ作品でした。

本作の見どころは、少年フランシーが闇落ちするまでの過程と、フランシーとニュージェント夫人の因縁です。

フィリップ殺害未遂以降、ジョーはフランシーの内に眠る凶暴性と狂気を悟ったのでしょう。それでもジョーは、そんなフランシーを親友として接していました。

ジョーが心のどこかで、フランシーが凶暴性を抑えただのイタズラする悪童に戻ってくれることを、自分が知る彼に戻ってくることを願っていたと思うと泣けてきます。

フランシーは結局、自分のせいでジョーが離れてしまったことに気づかぬまま、闇落ちして凶悪な殺人鬼へと変貌を遂げてしまいました。

そんなフランシーの狂気を演じるイーモン・オーウェンズの怪演が、凶悪な殺人鬼をさらに恐ろしく感じさせる、R15+指定のブラックコメディ映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

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