実写映画『クルエラ』は2021年5月27日ロードショー予定。
ディズニー映画の人気ヴィラン、クルエラ・デ・ビル。
アニメ映画『101匹わんちゃん(旧邦題:101匹わんちゃん大行進)』(1961)、それを実写化した『101』(1996)と続編『102』(2001)で、ダルメシアンの子犬で毛皮を作ろうとする悪役です。
彼女を主人公にした映画『クルエラ』が、エマ・ストーン主演で製作され、2021年5月27日に公開を予定しています。
『クルエラ』公開前に、彼女が登場する作品から、クルエラとはどんなキャラクターなのかをご紹介します。
CONTENTS
映画『101匹わんちゃん』
ウォルト・ディズニーが『眠れる森の美女』(1959)につづいて製作した長編アニメ映画。
ドディ・スミスの同名小説を原作に、ビル・ピートが脚色、ウォルフガング・ライザーマン、ハミルトン・S・ラスク、クライド・ジェロニミの3人が監督しました。
音楽は作曲がジョージ・ブランス、編曲がイブリン・ケネテケィ。
アニメーション製作過程で、手書きの原画をセルに複写する装置「トレスマシン」を初めて全面的に導入し、101匹にも及ぶダルメシアンを始め、動物たちの躍動感あふれるアクションを可能にしました。
映画『101匹わんちゃん』のあらすじ
舞台はロンドン。作曲家のロジャーと愛犬ポンゴは、アニータという女性とその愛犬パディータに出会います。
やがてロジャーとアニータは結婚。ポンゴとパディータの間にも15匹の子犬が生まれました。
ところがその子犬たちが、アニータの旧友であり、毛皮好きの悪女クルエラに誘拐されてしまい…。
映画『101匹わんちゃん』でのクルエラ
本名はクルエラ・デ・ビル。変わりもので非情な悪女。アニータの大学時代の旧友です。
毛皮が大好きで、ダルメシアンの子犬たちの毛皮で特製のコートを作ろうとたくらみます。
目的のためには手段を選ばない性格で、手下のホーレスとジャスパー・バダンを使い、ポンゴとパディータの子犬15匹を含む、99匹ものダルメシアン犬を集めます。
クライマックスでは、別のルートで追跡していたジャスパーとホーレスがドジを踏んだお陰で、クルエラの車とジャスパーとホーレスの車が大破。計画は失敗に終わりました。
映画『101』
『101匹わんちゃん』を、実写でリメイクしたファミリー・コメディ。
『危険な情事』(1987)や『危険な関係』(1988)などの悪女役で高い評価を得てきたグレン・クローズが、クルエラ・デ・ビルを怪演しています。日本語吹き替え版を山田邦子が務めたことも話題になりました。
監督は『陽のあたる教室』のスティーヴン・ヘレク、脚本は「ホーム・アローン」シリーズのヒットメーカー、ジョン・ヒューズが担当しています。
動物トレーナー、ゲイリー・グローが訓練した200匹もの犬たちと、クルエラの対決も見どころです。
映画『101』のあらすじ
ロンドンの公園で出会って恋におちたロジャーとアニータ、そしてそれぞれが飼っているダルメシアン犬のポンゴとパーディ。
15匹の子犬も生まれ、ロジャーたちは幸せな新婚生活を送っていました。
しかし、アニータの務める会社の社長である、毛皮マニアのクルエラが子犬の毛皮でコートを作ろうとたくらみ…。
映画『101』でのクルエラ
アニータの働くファッションデザイン会社『HOUSE OF DEVIL』の女社長。
結婚を嫌悪しており、アニータが結婚したことを知り激怒しました。
ファーコート用の上質な毛皮欲しさにダルメシアンを手に入れようと、あらゆる手を尽くします。
最後は、ボンゴに協力した動物たちに返り討ちにされ、警察に逮捕されました。
クルエラを嬉々として演じたグレン・クローズの演技が圧巻です。
映画『102』
『101』の続編。クルエラ役はグレン・クローズが続投しています。
監督は『魔法にかけられて』(2007)のケヴィン・リマ。脚本・原案はクリスティン・バックリーとブライアン・レーガン。
闇毛皮商人を演じたのは『仮面の男』(1998)『ファヒム パリが見た奇跡』(2019)のジェラール・ドパルデューです。
映画『102』のあらすじ
毛皮マニア・クルエラとの戦いから3年。
ダルメシアンなのにブチのない真っ白な子犬のオッドは、いつも仲間はずれにされてばかり。
そんなある日、仮出所中のクルエラが、再び毛皮を狙ってダルメシアンたちを誘拐。
残されたオッドは、仲間を救出すべくクルエラに立ち向かい…。
映画『102』でのクルエラ
前作から3年後、パプロブ博士の治療によって、毛皮を拒み犬を愛する善良な愛犬家・エラとして生まれ変わり、仮釈放を受けます。
もし再犯すれば資産は没収され捨て犬ホームに全額寄付されるという条件をつけられました。
エラは、本来のクルエラとは全く正反対で、心優しくおしとやかで犬を愛する善良な性格。
しかし、治療の欠陥のせいで、かつてのクルエラに戻ってしまい、再びダルメシアンの毛皮でコートを作ろうと目論むも、結局は失敗。
その上に再犯となったため、個人資産を寄付金として全額没収され一文無し、執事にまでも裏切られ天涯孤独の身となってしまいました。
前作以上の大胆な演技を披露したグレン・クローズ。恐ろしくもコミカルなクルエラの活躍と、華やかなファッションにワクワクさせられます。
その他登場作品
ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」シリーズ
7シーズン続いた人気ファンタジードラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」。
物語は、メイン州の架空の海沿いの街、ストーリーブルックで繰り広げられ、住人たちはいろいろなおとぎ話の登場人物たち。彼らは強力な呪いにより記憶を失い現実世界で暮らしています。
クルエラはシーズン4に、動物をコントロールする力を持った悪役の魔女として登場。
『眠れる森の美女』のマレフィセント、『リトル・マーメイド』のアースラと、有名な悪役魔女と力を合わせ、ストーリーブルックを恐怖に陥れます。
演じたのはヴィクトリア・スマーフィット。
映画「ディセンダント」シリーズ
ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーの映画。2015年12月18日に初放送されました。
監督は『ハイスクール・ミュージカル』を手掛けたケニー・オルテガです。
「ディズニー・ヴィランズ(悪役)に子どもがいて、彼らがもし10代だったら…」という設定のもとストーリーが展開。
本作のクルエラには、カルロスという息子がおり、犬は獰猛で恐ろしい生き物と教え込んでいます。
ウェンディ・ラクエルがクルエラを演じました。
映画『クルエラ』の作品情報
【日本公開】
2021年(アメリカ映画)
【原題】
Cruella
【監督】
クレイグ・ギレスピー
【キャスト】
エマ・ストーン、エマ・トンプソン、マーク・ストロング、ポール・ウォルター・ハウザー、エミリー・ビーチャム
【作品概要】
クルエラのオリジンストーリーを、エマ・ストーン主演で描きます。
『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2018)のクレイグ・ギレスピーが監督。
若きクルエラを、『ラ・ラ・ランド』(2016)のエマ・ストーンが演じました。
映画『クルエラ』のあらすじ
パンクムーブメント吹き荒れる70年代のロンドンに、デザイナーを志す少女エステラがやってきました。
情熱と野心に燃える彼女は、裁縫やデザイン画の制作に打ち込み、デザイナーへの道を駆けあがるため切磋琢磨します。
そのままデザイナーへの道を進んでいくと思われたエステラでしたが、カリスマ的ファッションデザイナーのバロネスとの出会いが、エステラの運命を大きく変えることとなり……。
夢と希望にあふれた若きエステラが、なぜ狂気に満ちたクルエラとなったのか。その秘密が明らかにされます。
まとめ
強欲で意地悪なクルエラ。ですが彼女には、観るものを惹きつける悪の魅力が満ちています。
奇抜だけれど抜群のファッションセンスがあり、欲しいもののために真っ直ぐ突き進む行動力と、感情を剥き出すことを恥じないクルエラは、抑圧され世間体に縛られた観客に「自由」という憧れを抱かせるのかもしれません。
『101』『102』でクルエラを演じたグレン・クローズは、『クルエラ』には制作総指揮の一人として参加。エマ・ストーン演じる若き日のクルエラの演技を楽しみにしているとのこと。
キュートな役の印象が強いエマ・ストーンが、どのようなクルエラを演じるのか、公開が待ちきれませんね。
実写映画『クルエラ』は2021年5月28日ロードショー予定です。