「めまいがする様な特異な世界観」「これぞ現代の寓話」
令和インディーズ映画の異端児串田壮史監督・長編デビュー作が満を持して公開決定。
2020年9月3日(日本時間)に終了した北米最大規模のファンタスティック国際映画祭【ファンタジア映画祭】の“新人監督賞”にノミネートした映画『写真の女』が、国内外映画祭での多くの歓声を浴び満を持して凱旋公開を果たします。
先に挙げたファンタジア映画祭だけではなく、本年の国内外多くの国際映画祭で、怒涛の受賞ラッシュとなった串田壮史監督作『写真の女』が、2021年初春、渋谷ユーロスペースをはじめ、全国順次公開と決定しました。
あわせて、ポスタービジュアルも解禁となります。
映画『写真の女』について
本作は、『地球は青かった』(2015)、『声』(2017)など短編作品で数々の映画賞を受賞し、高い評価を得てきた、CM制作会社ピラミッドフィルム所属の串田壮史監督の初長編映画。
カメラのレタッチャーとして寡黙に生きる女恐怖症の男(永井秀樹/ながいひでき)と、加工の力で写真の中の美しい自分を必死に守ろうとする女(大滝
樹/おおたきいつき)の、悲しくもロマンチックな愛を描きます。
串田壮史監督が、15年前のCMの撮影時、一人の女優がカメラに収められた自身の姿をレタッチャーに自ら指示し、より美しく、より細く仕上げる事を注文する姿に衝撃を受け、構想に至ったといいます。
スマートフォンで自らを撮影し、加工した姿をSNSに投稿することが当たり前になった今、「本当の美しさとは?」という疑問は誰しもが持ったことがあるのではないでしょうか。
そんな現代の皮肉な風刺を本作は見事映し出しました。
劇団「青年団」所属し、舞台を中心に俳優活動をしている永井秀樹と、劇団「北区AKT STAGE」所属の大滝樹のふたりが、確かな演技力で魅了します。
映画『写真の女』のポスタービジュアル
この度、本作のポスタービジュアルが解禁となりました。
まるでカマキリのオスが、メスに共食いされながらも必死に愛そうとする姿を表現しています。
映画『写真の女』の作品情報
【公開】
2021年(日本映画)
【監督・脚本】
串田壮史
【キャスト】
永井秀樹、大滝樹、猪股俊明、鯉沼トキ
映画『写真の女』のあらすじ
小さな写真館にひとり暮らす“写真レタッチャー(補正加工する人)”械は、ある夏の日、森の奥で不慮の転落で怪我をし、胸元に大きな“傷のある美しい女”キョウコと出会いました。
女性恐怖症の械は、馴れ馴れしく付いてくるキョウコに戸惑うも、行く当てが無く困る彼女を仕方無く一緒に住まわせる事に。
械はキョウコに頼まれ、画像処理によって傷のない美しい姿を生み出しました。その加工された自身の姿に魅了されるキョウコ。
しかしSNS上では、ただ美しいだけでは評価されず、皮肉にも、傷ついた醜い本当の姿をさらす事で沢山の人が興味を抱いてくれました。
「理想の自分」と「現実の自分」、彼女にとっては世界のすべてであったSNSの中で、二つの自分の溝に挟まり精神的混乱に陥ってしまったキョウコは、やがて、完全に自分の存在意義を喪失。
もはや、自分だけがキョウコを救うことができると感じた械は、まるで、メスに共食いされてしまうカマキリのオスの様に、“死を覚悟して”女を愛し、彼女のすべてを写真に収め続ける事を決意し…。
まとめ
映画祭での各国のメディアからは「めまいがするような世界観」「これぞ現代の寓話」と、そのリズミカルで不思議な世界観を評価する声が多く上がっている本作。
本年の【SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020】では国際コンペティションにノミネートされているなど、今秋冬の国際映画祭での評価などにも注目してください。
映画『写真の女』は、2021年初春、渋谷ユーロスペースをはじめ全国順次公開です。