映画『凪待ち』は2019年6月28日より、TOHOシネマズ日比谷を皮切りに全国ロードショー公開!
監督・白石和彌。そして、俳優・香取慎吾。両雄が初のタッグを組んだ映画にして、震災後の宮城県石巻市を舞台に描かれる重厚なヒューマン・サスペンスドラマ。
それが、2019年6月28日にとうとう劇場公開を迎えた映画『凪待ち』です。
このたび、本作の主なロケ地である宮城県・石巻への感謝を込めて、初日舞台挨拶を石巻からスタートすることが決定。2019年6月28日、イオンシネマ石巻にて公開初日舞台挨拶イベントが行われ、映画『凪待ち』の主演を務めた香取慎吾と白石和彌監督が登壇しました。
また舞台挨拶イベントの前には、イオンモール石巻・緑の広場という多くの人々が訪れる場での初日一般公開向け記者会見という前代未聞の会見も実施。初日舞台挨拶に残念ながら参加できなかった『凪待ち』ファンも作品の魅力に触れることができる機会が設けられました。
本記事では、宮城県・石巻で行われた公開初日舞台挨拶と一般公開向け記者会見の模様をお届けいたします。
CONTENTS
映画『凪待ち』舞台挨拶in石巻リポート
【開催日】
2019年6月28日
【開催時間・会場】
舞台挨拶:13時15分~/14時00分~(イオンシネマ石巻にて)
記者会見:12時30分〜(イオンモール石巻・緑の広場にて)
【登壇者】
香取慎吾、白石和彌
お互いに“感謝”を交わしたイベント
映画『凪待ち』主演のである香取慎吾と白石和彌監督の姿を一目見ようと会場に訪れた人々は、なんと約1500人。
イベントが始まり登壇した香取が第一声「皆さんこんにちはー!」と挨拶すると、会場には割れんばかりの大歓声が起こりました。
二人が手を振り、笑顔で応える度に声援はさらにふくらんでいきましたが、ひとたび二人が語り始めると、一言一句聞き逃すまいとするかのように来場者の方々は集中して二人の言葉に耳を傾けていました。
まずはじめ、白石監督は「ちょうど1年前おじゃまして撮影をさせていただいた石巻で、こうして初日を迎えられたことをとてもうれしく思います」と、石巻やそこに暮らす人々へ感謝を伝えました。
また、2011年に発生した東日本大震災の被災地でもある石巻。
そのような場所で2018年に撮影された映画『凪待ち』について、白石監督は「東日本大震災から7年経った風景の中で再生というものをこの映画の中で紡いでいけたらと思いました。石巻をはじめ他の地域の方々にも、撮影の前に取材でも大変お世話になり、その間に皆さんから伺った話を台詞の中に生かしたりしました」と語り、被災地・石巻に対する自身の想いとそれを『凪待ち』という作品へと込めたことを明かしました。
一方、香取も「石巻の撮影現場の横の民家でおいしいものをたくさんいただいて。おじいちゃんは震災の話をしてくださるけれどおばあちゃんは震災の話になると奥の部屋に入るということがあったり、短い時間でしたがいろいろなことを感じさせてくれる時間を過ごせました」とコメント。撮影当時の思い出を振り返りながら、石巻に暮らす人々への感謝の言葉を述べました。
イベントが無事終了し、二人が名残惜しそうにその場を去ろうとした際には会場中から「ありがとう!」という声が沸き起こり、石巻に暮らす人々、石巻に訪れた人々の間で“感謝”の言葉を交わすという素晴らしいイベントとなりました。
記者会見での質疑応答
また記者会見では、宮城県・仙台のマスコミ各社の方々から多くの質問が寄せられ、登壇した香取と白石監督の二人その質問一つ一つに丁寧に回答。
本記事では、その記者会見内での質疑応答の一部を掲載させていただきます。
──本日のイベントを迎えての感想をいただけますか。
白石和彌監督(以下、白石):一般公開会見をやると言い出したのはいいものの、スタッフがずっとそわそわしていたので、このようにたくさんの方が集まってくださりうれしいです。映画をこんなに多くの方々に見ていただけるとはうれしいです。
香取慎吾(以下、香取):公開後のイベントをこのようなところでやることができて、たくさんの方が集まって下さり感謝です。ここ(イオンモール)は震災の時には避難場所として使われたと聞きました。そうしたところでイベントを開くことができてみなさんの笑顔があふれる会見をひらくことができていることに心から感謝します。
──石巻をよくぞロケ地に選んでくださった、と思っております。ロケ地選定のポイントなどをうかがえますか。
白石:ドキュメンタリーを見ているのかと思うような映画にしたかったのでそういう場所を選びました。例えば道もこういうところを郁男は歩いているのだろうな、というところを選びました。
香取:それぞれのロケ地が固まりすぎず、遠すぎず、ロケ地巡りをするのにはちょうどいい距離だと思います。
よりディープな石巻を知ってもらえると思うので映画をさらに楽しむためにもぜひロケ地をまわっていただきたいです。
──ロケ地の中で特に印象に残っているシーンは?
白石:ぜひエンドロールまで見てほしいです。
香取:朝が明ける前の防潮堤を歩いている姿です。いろいろな思いで押しつぶされそうになっている中、台詞はないのですが心の中でいろいろな会話をしているあのシーンが好きでした。
映画『凪待ち』の作品情報
【公開】
2019年6月28日(日本映画)
【監督】
白石和彌
【脚本】
加藤正人
【キャスト】
香取慎吾、恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー
映画『凪待ち』のあらすじ
ギャンブル依存症を抱えながら、その人生をフラフラと過ごしていた木野本郁男(香取慎吾)。
彼は恋人の亜弓(西田尚美)が故郷である石巻に戻ることをきっかけに、ギャンブルから足を洗い、石巻で働き暮らすことを決心します。
郁男は亜弓やその娘・美波(恒松祐里)と共に石巻にある家へと向かいますが、そこには末期ガンを宣告されてからも漁師の仕事を続ける亜弓の父・勝美(吉澤健)が暮らしていました。
郁男は小野寺(リリー・フランキー)の紹介で印刷工の仕事を。亜弓は美容院を開業。美波は定時制の学校へ。それぞれが、石巻で新たな生活をスタートさせました。
けれども、郁男は仕事先の同僚に誘われたのがきっかけとなり、再びギャンブルに、それも違法なギャンブルに手を染めてしまいました。
やがて些細な揉め事から、美波は亜弓と衝突してしまい、家を出て行ってしまいます。
その後、夜になっても戻らない彼女を郁男と亜弓は探しに行くものの、二人はその車中で口論となってしまい、郁男は車から亜弓を降ろしてそのままどこかへと去ってしまいました。
そして、ある重大な事件が起こります…。
まとめ
石巻でのイベント後、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた公開初日舞台挨拶にて
石巻に暮らす人々、石巻に訪れた人々の間で“感謝”の言葉を交わす。
ロケ地・石巻に暮らす人々に感謝を伝えるために行われた今回のイベントにとって、これ以上の成功の形は存在しないでしょう。
また石巻でのイベント後には、香取と白石監督は東京へ。恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキーとともに都内での公開初日舞台挨拶イベントに登壇しました。
そのイベントでは、登壇者メンバーがとある企画を通じて、撮影中には内緒にしていた意外なエピソードの数々を披露。石巻のイベント同様に大盛況だったその模様は別記事にてご紹介しますが、香取と白石監督の映画『凪待ち』ファンに対する誠実さと行動力には感服させられます。
ロケ地・石巻に暮らす人々も感謝を伝えるほどの映画『凪待ち』。それが果たしてどのような作品なのかは、ぜひ劇場に足を運びその目で確かめてみてください!
映画『凪待ち』は2019年6月28日(金)より、TOHOシネマズ日比谷を皮切りに全国ロードショー!
石巻市役所では映画『凪待ち』石巻市ロケ地マップを配布!
映画『凪待ち』公開に併せて、石巻市役所・観光課では『凪待ち』のロケ地巡りマップを作成いたしました!
宮城ふるさとプラザ、石巻市役所本庁および各総合支所、イオンシネマ石巻などをはじめ、市内各所で随時配布中です!
また石巻市公式ホームページではデータ(PDF)のダウンロードも可能です!
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