Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

Entry 2019/07/18
Update

サイモン・ベイカーが監督映画『ブレス あの波の向こうへ』で笑顔を見せた!メイキング&オフショット写真解禁

  • Writer :
  • 石井夏子

こだわりと愛情が随所に溢れる
俳優サイモン・ベイカー渾身の初監督作品に注目!

サーフィンを通して自分と向き合っていく美しき少年たちの姿を描いた映画『ブレス あの波の向こうへ』が2019年7月27日(土)より新宿シネマカリテほかにて全国順次公開いたします。

人気俳優サイモン・ベイカーが、初監督を務めました本作。

彼の熱いこだわりや、より一層引き込まれること必須の本作見どころをご紹介します。

また、サイモン・ベイカーの魅力のひとつでもある笑顔がまぶしい、貴重なメイキング&オフショット写真も解禁されました。

俳優が監督を務めた作品たち

参考動画:ジル・ルルーシュ監督作『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』

近年俳優が現場で実績を積み、映画監督としてデビューを果たした作品が数多く発表されています。

彼らは、その経験を活かし、監督としても新たな才能を発揮し、まさに二刀流として映画界に新たな風を巻き起こしているんです。

『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)や『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007)などに出演する個性派俳優ポール・ダノ。『ワイルドライフ』(2019)で初監督を務めた彼は、壊れゆく家族の絆を、繊細なタッチで描きました。

ほかにも、『それでも夜は明ける』(2013)や『ドクター・ストレンジ』(2016)などの話題作に出演する俳優、キウェテル・イジョフォーが監督を務めた『風をつかまえた少年』(2019)。

実力派俳優ジル・ルルーシュが監督を務め、中年男子たちのシンクロナイズドスイミングチームの奮闘を描いた『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』(2019)など、俳優監督作は数多く挙げられます。

映画『ブレス あの波の向こうへ』監督サイモン・ベイカーについて

『ブレス あの波の向こうへ』でのオフショット

© 2017 Screen Australia, Screenwest and Breath Productions Pty Ltd

この度公開となる『ブレス あの波の向こうへ』の監督を務めたサイモン・ベイカーは、TVドラマ「メンタリスト」(2008-2015)で知られる人気俳優

当時、”最もセクシーなTV俳優“という称号を得るなど、甘いマスクで人気を博し、日本での人気も根強いベイカー。

第61回エミー賞主演男優賞にノミネートされるなど、その演技力もお墨付きです。

本作は、ベイカー監督が原作小説『ブレス:呼吸』に惚れ込み、初監督・製作・脚本、そして主演も務めた渾身の一作。

サーフィンを通し、成長していく少年たちの姿を描いたストーリーにおいて、見どころは、大迫力の波の映像とともに映し出される、サーフィンシーンだけではないんです。

初監督作に込めた想い

『ブレス あの波の向こうへ』でのオフショット


© 2017 Screen Australia, Screenwest and Breath Productions Pty Ltd

監督自身、幼い頃からサーフィンをしており、まるで自伝のように感じたと語る原作への熱い思いが随所に溢れています。

キャスティングにおいては、より自然な演技を求め、メインキャストの少年たちにはプロサーファーを起用するこだわりを見せるベイカー監督。

演技経験のない彼らに、海という大自然を相手にし、過酷な環境の中で、手取り足取りノウハウを教え込むことができるのは、俳優としての実績を積み重ねた上に、サーフィンの腕をも備えたベイカー監督にしかできません。

ベイカー監督の演技指導のもと、磨き上げられた少年たちは圧倒されるほどの存在感を示すことに成功しています。

少年たちの秘めた可能性を見出した、監督の手腕を見てとることができますね。

演出へのこだわり

『ブレス あの波の向こうへ』メイキング写真

© 2017 Screen Australia, Screenwest and Breath Productions Pty Ltd

また、ベイカー監督は、演出にも余念がありません。小物使いなどを用いた、世界観の作り込みも目を見張るものがあります。

自由気ままに暮らすヒッピーがあふれ、独特の雰囲気が流れる1970年を舞台とした本作。

劇中の自転車には、ローチャリの名車シュウィン社のスティングレイが使用されるなど、車、キャストの衣装など、細部においても監督のこだわりが感じられます。

どこか懐かしさを感じられずにはいられない演出もみどころのひとつです。

映画『ブレス あの波の向こうへ』の作品情報


© 2017 Screen Australia, Screenwest and Breath Productions Pty Ltd

【日本公開】
2019年(オーストラリア映画)

【原作】
ティム・ウィントン『ブレス:呼吸』(佐和田敬司訳/現代企画室刊)

【原題】
Breath

【監督】
サイモン・ベイカー

【脚本】
ジェラルド・リー、サイモン・ベイカー、ティム・ウィントン

【音楽】
ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ

【キャスト】
サイモン・ベイカー、エリザベス・デビッキ、サムソン・コールター、ベン・スペンス、リチャード・ロクスバーグ

【作品概要】
ドラマ「メンタリスト」(2008-2015)で知られるオーストラリアの人気俳優サイモン・ベイカーの初監督作品。

オーストラリアで最も栄誉あるマイルズ・フランクリン文学賞を受賞したティム・ウィントンによる自伝的小説「ブレス」を原作に、サーフィンを通して成長していく美しき少年たちの姿が描かれます。

演技経験のない実際のサーファー、サムソン・コールターとベン・スペンスが少年たちを演じており、彼らの迫力あるサーフ・シーンも大きな見どころです。

映画『ブレス あの波の向こうへ』あらすじ


© 2017 Screen Australia, Screenwest and Breath Productions Pty Ltd

オーストラリア西南部の小さな街。

内向的な少年パイクレットは、好奇心旺盛な友人ルーニーの無鉄砲な行動に影響を受けながら、彼の後を追うように日々過ごしていました。

ある日彼らは、不思議な魅力を持つ男性サンドーと出会い、サーフィンを教えてもらうことになります。

暇を見つけてはサンドーと妻イーヴァが暮らす家に通い出す2人。

彼らにとって、大人の女性イーヴァの謎めいた存在感も刺激となっていました。

サンドーはいつしか彼らを命をも脅かす危険な波へと挑ませ、恐いもの知らずのルーニーはスリルを楽しむように果敢に挑戦しますがパイクレットは…。

まとめ

© 2017 Screen Australia, Screenwest and Breath Productions Pty Ltd

俳優だからこその視点で、演技未経験の少年たちを導いたサイモン・ベイカー監督。

初監督作にして、2018年オーストラリア・アカデミー賞では9部門にノミネートするなど高い評価を得ている本作は、通り一遍のスポーツ映画ではありません。

心の機微を繊細に捉え、時代考証を重ねたサイモン・ベイカー監督の演出力に、ぜひご期待下さい。

映画『ブレス あの波の向こうへ』は、7月27日(土)より新宿シネマカリテほか全国順次公開です。




関連記事

新作映画ニュース

映画『すばらしき世界』原作ネタバレあらすじと感想。実在の人物をモデルに小説『身分帳』は人生の再出発を描く

映画『すばらしき世界』は、2021年2月11日より公開。 『復讐するは我にあり』で直木賞を受賞した作家・佐木隆三が、実在の人物をモデルに、刑務所から満期で出所した身寄りのない男の再出発を書いた小説『身 …

新作映画ニュース

吉本芸人くっきーと河本準一が映画『ある船頭の話』にキャスト出演。オダギリジョー監督とは幼馴染の仲!

ヴェネチア映画祭出品作にまさか過ぎる追加キャスト! 文明の波がひたひたと押し寄せ、新しいものが古いものに取って代わろうとしている山奥の村を舞台に、「本当に人間らしい生き方とは何か」を世に問う問題作が完 …

新作映画ニュース

【熊本に虹を架ける映画館】女優小沢まゆ×芋生悠が熊本地震復興支援チャリティーを限定開催《4/14池袋HUMAXシネマズ》

東京・池袋に「熊本に虹を架ける映画館」が1日限定で開館! 支援の輪、拡がる!熊本県出身の女優がたった2人で立ち上げた熊本地震復興支援チャリティー映画イベントが、コロナ禍を経て4年ぶりの対面開催となりま …

新作映画ニュース

映画『どうにかなる日々(2020)』あらすじ/声優キャスト/公開日。主題歌をクリープハイプが担当!

青春群像劇の名手・志村貴子原作。 主題歌・劇伴音楽はクリープハイプが担当! 志村貴子による様々な恋模様を淡く繊細に描いたオムニバス漫画『どうにかなる日々』(太田出版刊)。 (C)志村貴子/太田出版・「 …

新作映画ニュース

『パラサイト』上映館にて草彅剛×ポンジュノ×ソンガンホと共に登壇!映画賞を熱烈祝福

『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月10日(金)より全国ロードショー。 ポン・ジュノ監督と名優ソン・ガンホが4度目のタッグを組み、2019年の第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムド …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学