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『私にふさわしいホテル』映画原作小説のあらすじネタバレ感想と評価解説。のん主演作は“山の上ホテル”に憧れる作家の下剋上をユニークに活写

  • Writer :
  • 星野しげみ

作家の下剋上人生を描いた柚木麻子の人気小説が映画化!

作家の新人賞を受賞しながら不遇な道を歩む中島加代子を主人公に、華やかな文壇の裏側を詳細に描いた柚木麻子の小説『私にふさわしいホテル』。

本作を、『ファーストラヴ』(2021)や『望み』(2020)を手がけた堤幸彦監督が映画化。バイタリティあふれる加代子を、のんが演じています。


(C)2012柚木麻子/新潮社(C92024「私にふさわしいホテル」製作委員会

映画『私にふさわしいホテル』は2024年12月27日(金)に全国ロードショー!

映画公開に先駆けて、小説『私にふさわしいホテル』をネタバレありでご紹介します。

小説『私にふさわしいホテル』の主な登場人物

【中島加代子(私)】
新人賞を受賞したがその後はさっぱり売れない作家。相田大樹、有森樹李のペンネームを持つ。

【遠藤先輩】
加代子の大学時代の先輩。『小説ぱるす』の編集者。

【東十条宗典】
直林賞受賞者のベテラン作家。

【島田かれん】
加代子と同時に新人賞を受賞。元人気アイドル。

小説『私にふさわしいホテル』のあらすじとネタバレ


柚木麻子『私にふさわしいホテル』(新潮文庫)

第一話 私にふさわしいホテル

山の上ホテルのエントランスへと続く坂道を売れない作家・中島加代子は、ゆっくり歩いています。

「ただいま。私のためのホテル」胸の中でつぶやく加代子に、ドアマンやページボーイが「ようこそいらっしゃいませ」と歓迎してくれました。

池波正太郎、石坂洋二郎、井上靖、川端康成、高見順、壇一雄、松本清張、三島由紀夫etc……このホテルを愛した昭和の文豪を挙げればキリがありません。

こんな文豪御用達として有名な「山の上ホテル」に、加代子は自分の力量と向き合うために、執筆の依頼もないのに自腹で二泊三日のカンヅメになりにきたのです。

加代子が部屋へ入ってしばらくすると、大学時代の遠藤先輩がやってきました。遠藤先輩は『小説ぱるす』の編集者であり、駆け出し作家の加代子は彼に泣きつき、短編を書かせてもらっています。

加代子は自身を「日本の文芸史上、もっともついていない新人作家」と感じていました。

3年前の冬、文学新人賞に応募し受賞を果たすも、同時受賞した新人作家・島田かれんは元人気アイドル。「アイドルが文学賞を受賞した」というニュースに、同じ初受賞でありながら無名の加代子はその陰に埋もれてしまったのです。

その後、華々しくデビューした島田かれんとは対照的に、今なお加代子の作品は一向に形にしてもらえないでいます。それでも売れっ子作家気分に浸りたくて、山の上ホテルに宿泊しにきたのに……どういうわけか、加代子がここにいることを知った先輩がやって来たのです。

そして先輩から、真上の部屋に大御所作家・東十条宗典が泊まっていると教えてもらいました。遠藤先輩はホテルで書き上げるはずの東十条先生の原稿を取りにきたのです。

その作品が仕上がらなければ、加代子の小説が『小説ぱるす』に載るかもしれません。彼女は大学時代のツボ騒動を思い出し、ある計画を思いつきました。

加代子はホテルのルームサービスに変装して東十条先生の部屋へ。サービスだと言ってシャンパンのコルクを抜く際、事故のフリをして原稿を打ち込んでいるパソコンにシャンパンをぶっかけました。

それから、慌てふためいて謝りました。東十条先生のファンだからと話を聞いてもらう約束を取り付け、実際に朝までべらべらと他愛もない話をし続け、東十条の執筆を妨害しました。

その後、『小説ぱるす』には、東十条の作品の代わりに「相田大樹」という新人作家の小説が掲載されました。

掲載された小説の内容は「新人作家がメイドのふりをして大御所の執筆を妨害する」というものであり、実際に起こったことだと東十条は『小説ぱるす』編集部に怒りの電話をかけます。

ですが、編集部の遠藤はそんなことはないと、のらりくらりと相手をかわしました。無論、「相田大樹」というのはペンネームであり、その正体は遠藤の大学サークルの後輩である加代子でした。

サークルの夏合宿で、シャンパンのコルクで室内にあった高価なツボを割ってしまったことがあった加代子。しかし持ち前の執念とハッタリと演技力で仲居になりすまし、隣の部屋のよく似たツボとすり替え、部屋で酔っ払い騒いでいた宿の上客たちのせいにしました。

遠藤は、加代子のそんなところを高く評価していました。遠藤と加代子がかつて在籍していたサークル……それは「演劇部」だったのです。

第二話 私にふさわしいデビュー

加代子は、大手出版社「文鋭社」主催の『小説ぱるす』新人賞授賞式に出席しました。

遠藤の誘いを受けてやってきたのですが、無名の貧乏新人作家と、編集者に取り囲まれた受賞者たちや島本理生・山本文緒らの有名作家たちとは、華やかさが違います。

おどおどとパーティー会場の隅っこにいる加代子に、遠藤が話しかけてきました。遠藤は『小説ぱるす』に名もない新人の作品を載せてくれただけでなく、この1年で何回も連作を掲載してくれました。

遠藤は以前「今までに掲載した作品を合わせたら、単行本としてデビューができる」と加代子に教えてくれました。けれども、加代子が以前新人賞をとったプーアール社の女性担当者が「待った」をかけました。

加代子と同時受賞した例の元アイドル作家・島田かれんが2冊目の単行本を刊行するらしく、その時期が加代子のデビュー単行本の刊行予定時期と同じのため、プーアール社としては同受賞者の刊行が被るのを避けたいらしいのです。

その時、加代子を見つけた東十条がこちらに向かってきて「おまえは相田大樹だろう」「おまえのしたことをこの会場にいる出版関係者にぶちまけて、どこからも出版できないようにしてやる」とがなりたてられました。

上手くその場を逃げた加代子は、その時気が付きました。本を出すのは作者である自分が決めることだと。加代子は「こうなったら使えるものは何でも使おう」と決心しました。作家は「作り話」は得意なのです。

しばらくして、「有森樹李」という作家が第88回小説ぱるす新人賞を受賞。その受賞パーティー会場でまたしても「有森樹李は相田大樹なんだろう」と東十条が遠藤にくいさがっていました。

そんなことはないと、遠藤は言い切って東十条から離れていきます。遠藤にはこれから「有森樹李を売り込む」という大切な役割があるのです。

有森樹李こと中島加代子に、別人になることを提案したのは、遠藤その人でした。「外見とペンネームを変えるしか、お前に残された道はない」と遠藤は加代子にアドバイスしたのです。

ペンネームを変え、全くの振り出しに戻って、一から小説を書き始められたのは、加代子のたくましさに他ありません。「これからもあいつをサポートしていってやろう」と遠藤はステージ上の加代子を見つめました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには小説『私にふさわしいホテル』ネタバレ・結末の記載がございます。小説『私にふさわしいホテル』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

第三話 私にふさわしいワイン

有森樹李にペンネームに変えて以来、加代子の仕事は軌道に乗りはじめました。育ちも容姿も文句ナシの恋人・錦織聡一郎を得るなど、プライベートも絶好調です。

片や、宿敵ともいえる東十条の作家人生は下り坂。仕事もプライベートも上手くいかず、女優の萌木志保子を気晴らしに呼び出して食事をしたのですが、さっぱり燃え上がりません。

薬を飲もうと高級レストランの個室から出た東十条は、廊下でばったりと相田大樹、いや有森樹李こと加代子と鉢合わせに。上昇気流にのっている彼女の姿をみて、東十条の頭には有森樹季を頂点から引きずり降ろす計画が浮かび上がってきます。

担当の編集者・門川響子との電話のために席を外した加代子が聡一郎が待っている席に戻ると、彼に見知らぬ美女がキスをしていました。

びっくりする加代子ですが、そこへ東十条も登場。萌木志保子が東十条に言われてやったこととわかり、再び東十条に激しい怒りを覚えます。

また加代子に会いに来た門川は、私と東十条の口論を聞いた上で東十条から「有森樹李との関わりを絶つなら、新作を門川の出版社で書く」という交換条件を出されました。

それを門川は承諾してしまい、聡一郎からも「別れよう」と言われた私はがっかりしますが、自分が大物の作家になればいいだけの話だと、健気に自分を振るいたたせます。

慰めに来た遠藤に、自分のことを「有森先生」と呼ぶように言うと、加代子は白ワインを一気飲みしました。

第四話 私にふさわしい聖夜

加代子は、クリスマス直前のオーバカナルで、宮木あや子・南綾子といった作家友だちに不満をぶちまけています。ついさっき、パーティー会場で大御所書評家・大和田浪江に面と向かって罵倒されたのです。

おまけに今年の『小説ぱるす』新人賞受賞者は、北海道の高校に通う18歳の有森光来でした。名前が似ている「有森樹李」はよく間違えられ、加代子の胃痛の種となっています。

不満たらたらぼやく加代子のそばに、同じ店にいた作家の朝井リョウが話しかけてきました。

その後、立ち寄ったバーで加代子は東十条と出会ってしまいます。挨拶もそこそこにむだ話をしていると、有森光来と遠藤が親し気に話し込んでいるのを目撃。

腹を立てた加代子は、東十条と組んで彼を地獄の底へ追い込む作戦をたてました。それは、サンタクロースの存在を自分の娘に信じ込ませている遠藤に、サンタクロース伝説の真実を娘に伝えるというものでした。

しかし、加代子たちは芝居を遠藤の娘たちに見破られ、彼女たちに「実はサンタクロースはいないと知っているが、父である遠藤を喜ばせるためにサンタクロースを信じているふりをしている」という真実を知らされます。

夢をいつまでも見せてあげたいと願っている遠藤と、彼を思いやる子どもたちの優しさに触れた加代子と東十条。「夢をみさせることも大切なんだ」という東十条を、加代子はちょっぴり見直します。

第五話 私にふさわしいトロフィー

その後加代子は、全国の書店員が選ぶ業界注目の文学賞「書店員大賞1位」をめでたく受賞しました。思い起こせば、受賞作となる三作目の単行本を売り出す時、加代子は熱心に書店めぐりをしていました。

その日も出向いた書店で、加代子は山ほどの単行本を万引きする男を発見。男が本を手にして店を出ようとするのを「万引きだ」と捕まえ、彼の横っ面を殴りつけます。

「どうせ盗むなら売れっ子以外の本もちゃんと盗め」と思いっきり胸に詰まっていたことを言うと、すかっとしました。

その男は新刊ばかりを狙う窃盗グループのボスであり、東京のあらゆる大型書店が被害に遭っていたと言います。万引き犯が捕まり喜んだ書店員は、加代子……有森樹李の専用棚を作って、他の書店員にもアピールすると言いました。

このエピソードは、売れない作家が作品の出来と関係のないところで、東京中の書店員を味方につけたとして有名に。それにつれて単行本の売れ行きも上昇し、その結果が「書店員大賞1位」の受賞でした。

そして、とうとう「鮫島賞」の候補に入ったという知らせが。けれども、選考委員は宿敵・東十条だから、受賞は100%無理……ですが、「この出来レース、私がひっくり返してみせますよ!」と加代子は叫んでいました。

ある日、東十条が旅行先から自宅に戻ってみると、妻から自分と娘が懇意にしている「お嬢さん」を紹介されました。なんと、そのお嬢さんとは加代子でした。おまけに東十条が懇意にしている銀座のママにプレゼントした、ねずみ色の総絞りまで着込んでいます。

そのまま夕食まで一緒にすることになり、東十条は開いた口が塞がりません。妻がワインを取りに部屋をでたスキに、加代子を怒鳴りつけました。

加代子は「銀座のママからこの着物はレンタルした」と言い、女子と仲良くなるコツはよく知っているから、東十条の妻や娘たちともすぐに仲良くなったと言います。

東十条は自分の秘密を加代子が握っていることを思い知らされ、加代子の脅迫めいた行動に恐怖を感じました。その後、彼女はめでたく「鮫島賞」まで受賞したのでした。

第六話 私にふさわしいダンス

島田かれんは、39歳とうたっていますが、本当は43歳の中途半端なタレント。9年前に『小説ぱるす』新人賞を受賞し、2冊の著作を出版しましたが、その後はあまり作家活動はしていません。

そんなかれんに、小説家・有森樹李こと加代子からのオーディションの誘いがきました。かれんは、勇んで呼ばれた「山の上ホテル」に出向きます。

そのオーディション内容とは、上の部屋で仕事をしている作家・東十条の原稿を落とさせること。彼の原稿が『小説ぱるす』5月号に掲載されるのを阻止することでした。

「そんなこと無理だ」というかれんに、加代子は「過去に一人だけ、この課題をクリアした女性がいた」と言います。不安を抱きながらも、映画の主役がほしいかれんは東十条がいるという部屋へ行きました。

そこにいた東十条に「話を聞いてほしい」とせがみ、これまでの一部始終を話し、挙句の果てに色仕掛けで注意を引こうとするかれん。するとクローゼットから加代子が現れ、東十条はカツラをとって、遠藤の姿に戻りました。

樹李こと加代子が、自分の正体について「新人賞を同時受賞した女だ」と言うと、かれんは驚きます。その後、加代子とかれんは心中を暴露し合います。

その最中、かれんが放ったセリフが、映画の主役・美也子と全く同じセリフであったことで、かれんはオーディションに合格となりました。

完成した映画は、カンヌ映画祭に出品されました。ですが、準主役の方が際立って評判がよく、主役を演じたかれんは相変わらず、なかず飛ばずの評判でした。

これこそが、加代子の復讐劇でした。コートダジュールの老舗ホテルで偶然であった加代子と東十条の間で、この映画の話が始まります。

映画についての一連の出来事を知った東十条。「ほんとに女は……」と言いかけた東十条に、加代子は「女は怖い。みたいは陳腐でダサいことは言わないでね」「怖いのは女じゃなくて、この私、有森樹李よ」と言い放ちました。

復讐は済んだはずなのに、心は晴れないと言う加代子に、東十条は「これからが本当の戦いだろ」と励まします。「信じられない、東十条が私を励ますの?」と驚く加代子。

その時、ブラスバンドがタンゴを演奏しはじめました。「一時休戦だ。踊ろう」と東十条に誘われ、加代子は一緒に踊り出します。

ですが、テーブル席に腰かけ、2人を見守っていた遠藤には、ダンスというよりもまるで2人が格闘技をしているようにしか見えませんでした。

小説『私にふさわしいホテル』の感想と評価

作家をめざす中島加代子は、新人賞を受賞しながら全く鳴かず飛ばずの不運な作家人生を歩みます。その後、死に物狂いで外見と名前を変え、全くの別人の作家「有森樹李」となり、再び新人賞を受賞。作家としての成功の道を新たに歩み出すのです。

不遇時代に自分の作品を雑誌に掲載させるために利用した文壇の大御所・東十条は、それ以降加代子の天敵に。ですが、次第に戦友のようなライバルのような、奇妙な感情で惹きつけられていく様子がユニークに描かれていました。

自分の仕事として加代子を利用する編集者・遠藤は、彼女の学生時代の先輩です。ですが、こちらも加代子にとって敵か味方かわからない存在で、時には加代子の復讐のターゲットになったりします。

作家として成功するためにはなんでもやってやろうと、加代子は大奮闘大学の演劇部で培った演技力に、小説家ならではの発想と実行力を駆使して、ライバルの小説家や大御所作家・東十条たちに復讐していきます。

転んでもただでは起き上がらない、とてもタフでたくましい加代子。彼女は、作家は読者に夢を与える家業と信じて、いばらの道の作家人生を歩むスーパーレディでした。

本作では、主人公が「新人作家」ということもあり、作家という仕事の大変さとその業界の裏の顔が鮮明に描かれています。

辛い境遇にもめげずに自分の夢を叶える努力をする型破りな作家の加代子に、困難に立ち向かう勇気をもらえる作品と言えます。

また、本好きなら誰もが知る作家の名前なども登場し、時にはクスリとしつつも興味深く読めることでしょう。

映画『私にふさわしいホテル』の見どころ

多くの文豪に愛された「山の上ホテル」。ホテルに泊まりこんで執筆することは、人気作家をめざす加代子にとって‟憧れ”でした。

人気作家になりたいのになかなかなれず、そのために絶え間ない作戦や演技を惜しみなくする、バイタリティあふれる中島加代子のキャラを、のんがどのように魅力的な女性として演じるのか、興味あるところです。

物語後半に登場する加代子を悩ませる天才高校生作家・有森光来を演じるのは、映画『ミッドナイトスワン』(2020)で、バレエの上手い少女・一果役を好演した服部樹咲。

当時は新人ながらも堂々とした演技を披露した、服部樹咲の本作での成長ぶりが楽しみです。

また本作は、本作は2024年2月に惜しまれながら全面休館を迎えた「山の上ホテル」で撮影されました。

「山の上ホテル」は神田にある閑静なホテルとして実在し、川端康成、池波正太郎、松本清張など多くの文豪の常宿として知られています。

「直木賞や芥川賞の受賞後、一作目を『山の上ホテル』で執筆するとヒットする」というジンクスが生まれたことで、このホテルに作家が集まるようになったそうです。

本作で「山の上ホテル」のそんな部屋が披露されるのも、見どころの一つとなりました。

映画『私にふさわしいホテル』の作品情報

【日本公開】
2024年(日本映画)

【原作】
柚木麻子『私にふさわしいホテル』(新潮文庫)

【監督】
堤幸彦

【脚本】
川尻恵太 

【音楽】
野崎良太(Jazztronik)

【企画協力】
新潮社 

【特別協力】
山の上ホテル

【キャスト】
のん、田中圭、滝藤賢一、田中みな実、服部樹咲、髙石あかり、橋本愛、橘ケンチ、光石研、若村麻由美

まとめ


(C92012柚木麻子/新潮社(C)2024「私にふさわしいホテル」製作委員会

小説『私にふさわしいホテル』は、新人賞を受賞したものの、華々しいデビューを飾ることなく、小説を発表する場も得られなかった文学史上最も不遇な新人作家・加代子が、文壇への返り咲きを狙う文壇下剋上エンタテインメントです。

たくましく業界の荒波を乗り越えていく強い精神の持ち主・加代子を演じるのは、俳優・アーティストと様々な分野で活躍するのん。残酷なほど強かな加代子を、美しくチャーミングに演じてくれることでしょう。

文壇の裏側もしっかり描かれ、オシゴト本としても役立つ小説でした。2024年2月に惜しまれながら全面休館を迎えた「山の上ホテル」でのロケもあり、映像化が楽しみです。

映画『私にふさわしいホテル』は2024年12月27日(金)に全国ロードショー! 




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