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Entry 2018/09/28
Update

映画『食べる女』ネタバレ感想。結末までのあらすじで女性あるあるのキャラたちが見つけた幸せとは

  • Writer :
  • もりのちこ

「恋」も「ごはん」も食べてみないとわからない!

もっと貪欲に欲しいものは欲しい!美味しいごはんを食べて、健やかに前に進もう!転んでも失敗しても、もがいて泣いても、そこにはきっと、おいしくなった自分がいるはず。

年齢も職業も性格もバラバラな女たちの日常を通して、「食」と「性」について丁寧に描いている映画『食べる女』をご紹介します。

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映画『食べる女』の作品情報


(C)2018「食べる女」倶楽部

【公開】
2018年(日本映画)

【原作】
筒井ともみの短編小説集「食べる女」「続・食べる女」

【監督】
生野慈朗

【キャスト】
小泉今日子、沢尻エリカ、前田敦子、広瀬アリス、山田優、壇蜜、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香、ユースケ・サンタマリア、池内博之、勝地涼、小池徹平、笠原秀幸、間宮祥太朗ほか

【作品概要】

「失楽園」などの脚本で知られる筒井ともみの短編小説集を映画化した『食べる女』は、「食」と「性」をテーマに8人の女性の日常を描いた映画です。

主人公トン子こと餅月敦子役を演じた小泉今日子、トン子担当の編集者ドド(小麦田圭子)役の沢尻エリカ、飲み仲間の白子多実子役の前田敦子、ごはんやの女将・鴨舌美冬役の鈴木京香さんら豪華女優陣の共演もみどころです。

映画『食べる女』のあらすじとネタバレ


(C)2018「食べる女」倶楽部

とある東京の片隅、古書店を営む、古びた一軒家「モチの家」がありました。玄関には立派なモチの木があります。

雑文筆家のトン子(小泉今日子)は、迷える女たちに美味しいゴハンを食べさせて元気にするのが大好きな女主人です。そんな「モチの家」には、夜な夜な悩める女性がふら~りやってくるのでした。

トン子と幼なじみで「ごはんや道草」の女将、美冬(鈴木京香)。トン子と同じ「食」を愛する大人の女性だが、若い男子にも母性愛を振りまいてしまう、フェロモン女将なのでした。見習いの可愛い男の子のつまみ喰いが止まらない。

トン子の担当編集者で、素直じゃない性格から恋愛はご無沙汰なドド(沢尻エリカ)。恋愛に臆病になり、その分貯蓄に励みマンションを購入する、こじらせ女子。

一人が楽だし、一人でも平気だし、そりゃちょっと寂しい時もあるけど美味しいごはんを食べれば大丈夫。

そんなドドの前に、料理の得意な冴えないサラリーマン・タナベ(ユースケ・サンタマリア)が登場します。胃袋を掴まれるのは男性だけではない!ドドの恋愛は発展するのでしょうか?

ぬるい彼に物足りなさを感じつつも別れられない、ドラマ制作会社APの多実子(前田敦子)。

アラサーの多実子は、職場では下から憐れまれ、上からは面倒な仕事ばかりまわされ、心はへとへと。彼にプロポーズされるもこれでいいのか?刺激が足りない、と今の自分の現状に不満がいっぱいです。

とりあえず、美味しい酒と美味しいごはん!と今宵も「モチの家」か、行きつけのBar「ロマ」に顔を出します。

多実子の行きつけのBar「ロマ」では、離婚した元旦那・Barのオーナー(眞木蔵人)の子供を身ごもる愛に一途すぎる女店員、珠美(山田優)が美味しいつまみと酒を提供してくれます。

別れてもなお、彼を愛し彼の子どもを産みたい、心底惚れるとはどうゆうことなのでしょうか?

Bar「ロマ」の常連にはもう一人、酒に飲まれる弱い女性がいます。古着ショップ店員あかり(広瀬アリス)は、家に来る男に、ひき肉料理ばかり食べさせ飽きがきたらポイされるという「ひき肉恋愛」がやめられない女子。

そんな中、ステーキを焼きたい男性が現れます。大事にしたい恋なのに、ありのままの自分、ひき肉は受け入れられるのでしょうか。

一方で「モチの家」に居候がやってきます。料理下手が原因で離婚を叩き付けられた女性マチ(シャーロット・ケイト・フォックス)。

マチは、身も心もボロボロの状態で、「道草」に流れ着きます。美冬の手料理に感銘を受けたマチは、トン子の家に居候しながら、美冬の店「道草」で働くことになります。

料理を作るということ、美味しいと感じること、誰と食べるかということ、「食」の大切さに目覚めていきます。

「モチの家」には大人の女だけではなく、女の子もやってきます。井戸に引き寄せられてやってきた女の子たちは、大人の女より健気に生きている子供たちなのです。

そんなひとりの女の子の母親は、夫と別居中の耳のパーツモデルのツヤコ(壇蜜)でした。

夫は外で別の家族を作り生活をしているにもかかわらず手放せない彼女は、子供達をつれてピクニックへ彼を誘います。美味しいはずのサンドイッチの味も悲しい味になってしまいます。

「食」と「愛」に飢えながらも、自分なりの幸せを見つけていく彼女たち。8人の女性たちは、それぞれどんな決断をするのでしょうか…。

以下、『食べる女』ネタバレ・結末の記載がございます。『食べる女』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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それぞれの事情を抱えた8人の女性たちは、現実に向き合うことで少しづつ前に進んで行きます。

彼の料理の腕に胃袋を掴まれたドドは、一緒に食事をしていくうちに幸せを感じるようになります。

そんな時、タナベの転勤が決まります。離れ離れになるが、東京に来る際は会いたいと手紙を残すタナベに、ドドは悲しみますが、あせらず自分の生活を大切にする道を選びます。

一方、ぬるい恋愛に浸かる多実子は、彼と別れ仲間との美味しい時間を大切に、自分にあった恋をあきらめないことにしました。

ひき肉女あかりは、お手軽な恋じゃなく本気の恋に駆け出していました。見栄を張り、自分をステーキのように振る舞うことをやめ、ひき肉のままの自分を愛してくれる存在に出会えたのです。

離婚を突きつけられボロボロだったマチは、トン子と美冬から「食」の大切さを学び、食べることの喜びを知り、料理の腕も成長していきます。

「ごはんや道草」で修行中のマチの所に、プライドの高い旦那が連れ戻しにやってきます。

そこで、マチが丁寧に仕上げた一品を食して、感動するのでした。「私の覚悟と向き合えるのならもう一度迎えに来てください。」マチには立派な料理人のプライドが宿っていたのです。

さて、マチが独立し、居候がいなくなった「モチの家」には、新たな同居人が住むことになります。

出て行った旦那を忘れられずにいたツヤコの家族でした。旦那の帰りを待っていた家を引越し、どっしりと根をはるモチの木のように現実に向き合う覚悟を決めたのです。

とある東京の片隅にある「モチの家」には、相変わらず迷える女性たちが夜な夜な集まっては、美味しいごはんと美味しい酒でおしゃべりを楽しんでいるのでした。

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映画『食べる女』の感想と評価


(C)2018「食べる女」倶楽部

映画『食べる女』には、それぞれ頑張っている8人の女性が登場します。女性なら誰でも、彼女たちの姿に「あれっ?!私じゃないの?!」と感情移入してしまうに違いありません。

忙しい日々の中で、あなたは何を大切にしていますか?生きていく上で「食」は欠かせないものです。旬なものを美味しく調理する、美味しい料理を好きな人と食べる、その幸せが心を満たし、体を健康にするのです。

「食べる女」=「生きる女」。何を食べるか?どう生きるか?どうせなら、少しこだわって自分を満たして暮らしたいですよね。食にこだわると、暮らしが少し丁寧になるのかもしれません


(C)2018「食べる女」倶楽部

辛いことがあっても、好きな人たちと美味しいごはんを食べて、いっぱい笑えば元気になれる!

美味しそうな料理を美味しそうに食べる彼女たちを見るだけでも、満たされた気持ちになる映画です。

まとめ


(C)2018「食べる女」倶楽部

映画『食べる女』は、もちろん料理にもこだわっています。本作で登場する料理は50品以上と言うから驚きです。

いつもの家庭料理にひと工夫された料理の品々は、素材の良さを生かしたこだわりが感じられます。「今夜は手料理の和食が食べたい!」と思うはずです。

また、小泉今日子をはじめ、豪華女優陣の体当たり演技にも注目ですが、個性派揃いの男性キャストも必見です。本作での共演がきっかけで、勝池涼さんと前田敦子さんが結婚されたのも話題になっています。

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