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映画『聖なるもの』あらすじとキャスト一覧。岩切一空監督紹介も

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

映画『聖なるもの』は、4月13日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー!

「フェリーニmeets 庵野秀明!?」、このキャッチーな見出しがなんとも凄い!

映画『花に嵐』で知られる岩切一空監督が贈る”映画の向こう側へと突き抜ける強烈な映像体験”とは?

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1.映画『聖なるもの』とは


©2017『聖なるもの』フィルムパートナーズ

若手監督の登竜門としても知られている音楽と映画の祭典「MOOSIC LAB2017」において、全7回の上映チケットがすべてソールドアウト

しかも「長編部門」のグランプリをはじめ、小川紗良は最優秀女優賞、ボンジュール鈴木はミュージシャン賞

そして、男優賞には岩切一空といった4冠に輝きます。

この”映画の向こう側へと突き抜ける強烈な映像体験”と言われる作品が、待望の単独劇場公開となります。

2.映画『聖なるもの』の監督は


©2017『聖なるもの』フィルムパートナーズ

本作『聖なるもの』で、脚本・編集・監督を務めた岩切一空(いわきりいそら)。

1992年生まれの東京都出身で、早稲田大学文化構想学部文化構想学科に入学後、映画サークルに入部すると映画制作を始めます。

処女作『ISOLATION』は、早稲田映画まつりで当時審査員だった吉田大八監督の激賞を受けて、グランプリを受賞

PFFアワード2016準グランプリ『花に嵐』

3作目となる『花に嵐』は、PFFアワード2016において準グランプリとジェムストーン賞。日本映画ペンクラブ賞の3冠に輝きます。

また同作はカナザワ映画祭では観客賞と俳優賞(りりか)を受賞を果たします。

そして、MOOSIC LAB 2017にて発表した本作『聖なるもの』はグランプリと最優秀女優賞(小川紗良)、ミュージシャン賞(ボンジュール鈴木)、男優賞(岩切一空)の4冠に輝きました。

岩切監督はインタビューのなかで、「何のために映画を撮っているのか?」という問いに対して、このように話します。

「それしか人間の社会で、生きていく方法がないからじゃないでしょうか」(笑)

なんともオチャメなコメントですが、新時代の到来を感じさる注目の若手監督の1人として、岩切一空は頭角を現しています。

要チェックですよ!

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2.映画『聖なるもの』のキャスト一覧紹介

南美櫻(みなみみお)*南役


©2017『聖なるもの』フィルムパートナーズ
プロフィールは非公開となっています。

ダブルヒロインを演じた南美櫻のキャスティングについて、岩切一空監督は次のように述べています。

「南さんは5年間「僕の映画に出てほしい」と口説き続けていたのですが、なかなか実現しませんでした。今回、最後の自主映画にすると決めていたこともあり、なんとか念願叶って実現した次第です」

岩切監督が5年間にわたりオファーを続け、キャスティングが実現した本作『聖なるもの』の南美櫻の演技に注目ですね。

小川紗良(おがわさら)*小川役

監督作品『あさつゆ』

1996年の東京都生まれ。早稲田大学に通いながら女優、監督として活動中です。

監督作品『あさつゆ』『BEATOPIA』は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で上映されました。

初主演作品『イノセント15』

また、初主演作品『イノセント15』(甲斐博和監督)は国内外でロングラン上映。

本作『聖なるもの』は、MOOSIC LAB 2017において最優秀女優賞を受賞しています。

岩切監督はダブルヒロインの1人に選んだ小川紗良のキャスティングについて、このように語っています。

「小川さんは大学のサークルの後輩だったこともあって、出演をお願いしました。当初から「小川」は劇中の映画制作に参加するキャラでしたが、そこまで出演シーンが多くなくて、ヒロインは「南」一人でした。(中略)現場で直前にシーンを作り変えたりしたことで、結果的にWヒロインになっていました」

岩切監督が現場でどのようにいくつかのシーンを追加したのか、想像するのも楽しいかも知れませんね。

山元駿(やまもとしゅん)*平田役

『ゴロン・バタン・キュー』

1993年の大阪府生まれ。映画美学校アクターズ2期で演技を学び、双子で映画監督山元環と初主演作品『ゴロン・バタン・キュー』を制作します。

東京学生映画祭や京都国際学生映画祭など、計8つの映画祭で賞を受賞しています。

東京学生映画祭では最優秀役者賞を受賞。出演作としては『植物図鑑』(三木康一郎監督)や『帝一の國』(永井聡監督)があり、ほかにも『セトウツミ』(大森立嗣監督)では関西弁指導としてスタッフ参加。

縣豪紀(あがたごうき)*橘先輩役

1992年の静岡県生まれ。Google、Softbank、ネスカフェ、花王ケープなど、各種大手企業のCM広告を総なめにするネクストブレイクの1人です。

2017年は俳優としても活動を開始し、本作『聖なるもの』は俳優としての処女作となります。

希代彩(きたい あや)*南が街で出会う少女役

講談社「ミスiD2017」自己紹介動画

1996年に東京都生まれ。ミスiD2017ファンタジスタさくらだ賞

デビューして1年ほどでにも関わらず、雑誌、ミュージックビデオ、コマーシャル、映画、ラジオと多岐に渡って活躍中です。

ケツメイシの「僕らの暮らしっく」(主演)に出演中のほか、2017年10月には初主演となる松上元太監督の映画『JKエレジー』の公開されました。

半田美樹(はんだみき)*舞先輩役

1993年の東京都生まれ。21歳で初舞台を経験し、その後マームとジプシー、バストリオ、ピンク・リバティなどの多数の舞台で活動を行います。

また、岩切一空監督の『花に嵐』にも出演しています。

佐保明梨(さほあかり)*莉奈役

1995年の東京都生まれ。「ハロー!プロジェクト」の研修過程を経て、2011年からアイドルグループ「アップアップガールズ(仮)」として活動。

ホノルル駅伝への参加や富士山山頂ライブなど破天荒な活動でも注目を集め、2016年初の日本武道館単独公演を開催しており、女優としてもドラマや映画や舞台などに出演しています。

青山ひかる(あおやまひかる)*青山役

1993年の長崎県生まれ。2013年にグラビアアイドルとしてデビューして以来、絶大な人気を誇っています。舞台やテレビ番組の出演してきたが、映画は本作『聖なるもの』が初出演作となります。

松本まりか(まつもとまりか)*松本役

あざとかわいいと話題のドラマ『ホリディラブ』井筒里奈役

1984年の東京都生まれ。2000年にNHKドラマ『六番目の小夜子』で女優デビューを果たします。

その後、多くのドラマや映画への出演やアニメ声優、舞台など幅広いジャンルで活躍。

代表作は映画『ノロイ』(白石晃士監督)、『退屈な日々にさようならを』(今泉力哉監督)、『はらはらなのか。』(酒井麻衣監督)、『22年目の告白-私が殺人犯です-』(入江悠監督)、アニメ『シュガシュガルーン』、舞台『水仙の花』(演出:山内ケンジ)、Netflix「深夜食堂:Tokyo Stories」などがあります。

3.映画『聖なるもの』のあらすじ

大学の映画研究会に所属はするものの、1本の映画も撮れないまま、3年生を迎えてしまった岩切。

橘先輩が制作する新作の主演女優を探し始めた彼は、ある日、舞先輩から4年に1度現れるという“新歓の怪談”の話を聞きます。

それは新歓合宿時に現れる黒くて長い髪、大きな目、透き通るような白い肌を持った少女でした。

「彼女を見た者は、衝動的に映画を撮りたくなり、唯一彼女に選ばれ、彼女を被写体に撮った映画は必ず大傑作になる」という噂がありました。

だが、それにはにルールがありました。

①彼女のために脚本を書くこと。
②何があっても撮影を止めないこと。
そして、③は今だに誰もわからないとい言われていました。

そして、迎えた新歓合宿当日、岩切の目の前に“怪談の少女は現れ、彼は思わず、「僕の、映画に、出てくれませんか?」と声をかけてしまいます。

無口どころか、名前も名乗らない彼女に自宅にあったマンガから「南」と名付けた彼と彼女のための映画製作が始まった…。

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3.映画『聖なるもの』の見どころ


©2017『聖なるもの』フィルムパートナーズ

本作『聖なるもの』は、庵野秀明監督へのオマージュということで、劇中に登場する渋谷の場面は、1998年の庵野作品『ラブ&ポップ』を意識したものになっています。

庵野監督へのオマージュについて、岩切一空監督はこのように述べています。

「あのシーンは脚本もなくて、ただやりたいことをやっただけなんですが(笑)、今回は全編庵野さんの作品をイメージして撮っていたように思えます。破壊シーンはもちろん、『シン・ゴジラ』ですが、庵野さんが「DAICON FILM」時代に撮った自主映画(『帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令』)で、庵野さん自身がウルトラマンをやられたことに対するオマージュでもあるんです。あと、海岸は『エヴァ』の旧劇場版をイメージしています。あと、幾原邦彦監督の「少女革命ウテナ」も、かなり意識していて、「小川」の工房にはポスターが貼られています」

岩切監督は前作『花に嵐』では、イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督に関する要素が多かったようですが、今回は庵野秀明監督と幾原邦彦という2人の映像作家にこだわりを持って描いたようです。

また、庵野作品のリスペクトとしては、ダブルヒロインである南美櫻と小川紗良、そして3人目のヒロインとも呼べる松本まりかをメタファー的に役回りにしています。

それは『新世紀エヴァンゲリオン』における、綾波レイ、葛城ミサト、惣流・アスカ・ラングレーのような関係性になっているのです。

そのことについて岩切監督は、このように思いのたけを語ります。

「最初の脚本の段階から、まりかさんありきで、「松本」のキャラは存在していたのですが、彼女も「小川」同様に、撮影が進むうちに出演シーンが増えていきました。3人以外の女性キャストも、前作から引き続き、みんな猫目。青山ひかるさんのように自覚のある方もいたり、自覚がない方もいたり、個人的にはいろいろなタイプの猫目女優さん大集合だと思っています。綾波とアスカ、ミサトのような関係性は、自分の好きだったものが自然と知らぬうちに、具現化されてしまった感じでしょうか」

このように淡々と天才肌で語る岩切監督は、国内の映画作家の登竜門として知られるPFFアワードや、熱いマニアを持つカナザワ映画祭などでも注目を集める鬼才と呼ばれる才能の持ち主です。

新しい映像とは何か。新しい表現とは何か。

そのようなことを、ふと思ったあなたは、まずは新しい岩切一空に刮目してみるのはいかがでしょう。

まとめ

本作『聖なるもの』は、“最後の自主映画”ということを公言している岩切一空監督。

そのことについてもこのような発言をしています。

「最後ということで、春夏秋冬、四季を全部入れたかったので、どう使っていいか分からないまま、まずは雪山から撮り始め、男に対する女、水に対する火、海に対する松本の家のある山だったり、自分が考えられる二項対立の要素を極力盛り込んだつもりです」

岩切監督は“最後の自主映画”とする自身作品に日本の四季を取り入れつつ、俳優たちとフェイクドキュメントのような作風を見せています。

そこに映画の文法としてはある種理解しやすい二項対立の要素を、極力盛り込んだと語っています。

自主映画に自らが出演することなど、これらの要素が合間って、岩切一空ワールド全開の「フェリーニmeets 庵野秀明!?」を作りあげたのでしょうか。

映画『聖なるもの』は、4月13日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー されます。

ぜひ、この機会に劇場での鑑賞をオススメします!お見逃しなく!

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