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映画『百万円と苦虫女』あらすじネタバレと感想!動画無料視聴方法も

  • Writer :
  • 山田苺

数多くのドラマや映画、CMなど出演していることで知らない人はいないほどの女優の蒼井優。

かざりっけのない姿が好印象な、彼女の雰囲気が存分に発揮されている映画『百万円と苦虫女』をご紹介します。

1.映画『百万円と苦虫女』の作品情報


(C)2008「百万円と苦虫女」製作委員会

【公開】
2008年公開(日本映画)

【監督】
タナダユキ

【キャスト】
蒼井優、森山未來、ピエール瀧、竹財輝之助、齋藤隆成、笹野高史、佐々木すみ江

【作品概要】
『ロマンス』『お父さんと伊藤さん』のタナダユキ監督が蒼井優を主演に迎えた異色の青春ロードムービー。

何の変哲もない女性が、うっかり前科ものになるという、若干ショッキングな内容であるにも関わらず、独特のテイストで移り行くヒロインの心境や環境を温かみ溢れる演出で描いています。

あと、人生お金があればなんとかなるなと前向きな気持ちにもなれます(個人差あり)

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2.映画『百万円と苦虫女』のあらすじとネタバレ


(C)2008「百万円と苦虫女」製作委員会

就職活動に失敗し、レストランでアルバイトをしている鈴子は、ある日同じバイト先の女性に、ルームシェアをしないかと提案されます。

実家住まいのうえ、受験を控えた弟もいる鈴子は、この提案に乗ります。

新居に行くと、そこには見知らぬ男性が。彼は友人の彼氏で、鈴子に許可無く一緒に住むことになっていました。

程なくして友人は男と別れ、鈴子と男が残されるようになりました。

無愛想な男と息の詰まる共同生活を送る鈴子は、捨てられていた子猫を見つけて家に向かいいれます。

しかし鈴子が家を開けている際に、男が勝手にまた子猫を捨ててしまい、怒った鈴子は仕返しに男の私物を勝手に処分します。

その男の私物には黒いバッグがあり、中には100万円入っていたと警察に通報されてしまう鈴子。

警察は鈴子と男に肉体関係があれば民事として取り扱うことが出来るが、なければ刑事告訴されてしまうと伝えます。

それでも鈴子は関係はないと正直に答え、なんと刑務所へ。

まもなく出所しますが、狭い地域に住む鈴子には、あっという間に「前科者」のレッテルが貼られていました。

家族は鈴子に優しく接しているように見えますが、それはまるで触れてはいけない者を極端に避けているかのようです。

しかし弟だけは露骨に、前科の出来た姉を罵ります。

すると鈴子は100万円たまったらこの家を出て行くと宣言するのでした。

弟は家では偉そうですが、学校生活ではいじめにあっていますが、下校中、鈴子が同級生に嫌がらせをされているのを見かけます。

すると、鈴子は同級生に反撃をし、弟は驚きます。

鈴子を見直した弟、引っ越したら住所を教えてくれと頼むのでした。

100万円たまった鈴子が訪れたのは海の見える町。

海の家で働き、また100万円たまったら町を出ることにした鈴子ですが、そこでユウキという青年からナンパされます。

そっけなく返事をする鈴子をよそに、ユウキは海の家のマスターの息子をパーティーに誘って、鈴子が連れてくるように言いくるめます。

マスターの息子とパーティーに訪れるも、鈴子は馴染めず、さらに100円が給ったとなると、すぐに次の町へと移動していきました。

鈴子が次に来た場所は田舎町で、たまたま寄った喫茶店のマスターの紹介で、桃農家の住み込みとして働くことになります。

自分の部屋はあるものの、悪気が無いとはいえ勝手に部屋に入ってくる農家の長男・春夫の行動に戸惑い、後期高齢者特有のジョークもなかなか馴染めない鈴子。

それでも仕事は熱心に行い、素質があると褒められます。

そんなある日、町長は村おこしのキャンペーンとして、鈴子にキャンペーンガールを務めて欲しいと、鈴子に話が行きます。

やりたくないと喫茶店のマスターに話をするも、勝手に鈴子がキャンペーンガールを勤める方向で話が進んでしまいます。

集会で鈴子がやるつもりはないと、再度意思表示すると、突然、町民たちは町に居座るだけ居座って協力しないのかと鈴子を責めはじめます。

耐えられなくなった鈴子は、自分が前科者であると言い放ち、集会場を飛び出していきます。

見かねた春夫は、なんでも人任せにする町民にも責任があるといい、鈴子を庇うと同時に、もっと自分達で工夫していくべきだと訴えかけます。

結局鈴子は、収穫期ではあるものの、村を出て行くことに決めました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『百万円と苦虫女』ネタバレ・結末の記載がございます。『百万円と苦虫女』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
次に越してきたのは、地方都市。

鈴子はホームセンターの園芸コーナーでバイトを始めますが、ここでは以前のようになかなか上手く仕事をすることが出来ません。

主任に怒られてばかりの鈴子ですが、同僚である中島亮平は、そんな鈴子の面倒をよく見てくれました。

職場の飲み会で、鈴子は相変わらず馴染めずにいると、そこで亮平が自然に、自分と鈴子は用事があるといい抜けます。

亮平も内心は職場の人たちとつるむのがイヤだったのです。

鈴子は買い物中に、亮平とばったり会い、一緒にお茶をすることに。

そこで鈴子は自分が前科者で、今は100万貯まると、次の町へ転々とする人生を送っていることを話します。

亮平に自分探しの旅か何かか聞かれると、むしろ自分を探したくないから転々としていると、喋りすぎたと思った鈴子は店を飛び出していきます。

するとものすごい勢いで亮平は後を追ってきます。

鈴子に追いつくと、亮平は彼女に告白をし、2人は付き合うことに。

人とかかわりを持った鈴子ですが、ある日、職場に新人が入ってきます。

新人は亮平の大学の後輩であり、2人が仲良く話していると、鈴子はそれが気になってしまいます。

しばらくすると、亮平は鈴子にお金を貸してもらうことが増えてきます。

どんどん変っていく亮平は、今ではお金目当てにしか思えなくなり、鈴子はとうとう別れを告げます。

そんな中、今まで送ってはいたが返事の無かった弟から、手紙が届きます。

内容は、自分がいじめられていて、机の上に過敏を置かれた際、とうとう怒ってそれを叩き割り、虐めてきた連中に仕返しを行い怪我をさせたこと。

その後児童相談所につれていかれたこと、逃げずにいじめっ子と同じ中学に通うことを決めたと綴られていました。

自分は他人に本心が伝えられない人間になっていたと気付いた鈴子は、バイトも辞めて、アパートも引き払います。

それを知った亮平は、今まで借りていたお金を鈴子に返して、去っていく鈴子を見送ります。

しかし、亮平は、100万円貯まって鈴子が去っていかないよう、わざとお金を借りていただけでした。

それを知っている後輩に背中を押され、亮平は急いで鈴子の後を負います。

歩道橋を上って、階段を見下ろす鈴子と、階段を見上げる亮平。

しかし2人は対向車線の階段にいるため、最後まで近くにいることに気付きませんでした。

諦めて去っていく亮平。鈴子は独り「来るわけないか」とつぶやき、少し笑顔で駅へと向かうのでした。

3.映画『百万円と苦虫女』の感想と評価

タナダユキ監督の独特のトーンは今作から既に健在で、肩の力を抜いて見れるけど、ちゃんとメッセージ性というか、余韻があって素敵な作品です。

ラストは表面的に見るとバッド・エンドなのでしょうが、次の町とは言わず、こうして人生経験を積んでいく鈴子が、いずれは幸福になるときがきっと来るだろうなと期待させる終わり方でもあります。

これは観る者に解釈を想像させた雰囲気の残るラスト・シーンでした。

さらに蒼井優だけでなく、亮平役を演じた森山未來も凄くはまり役でよかったです。

役柄も相まって、今作でだいぶ好感度爆上げしたのではないでしょうか。海の家でナンパしていた男は是非参考にして、今後のナンパに生かしましょう。

まとめ

それにしてもバイトで100万貯めるって、相当切り詰めた生活しないと、まず無理な気がしますが、あの華奢で素朴な蒼井優のどこにそんなガッツがあるのか・・・

私も見習わねばという、作品の趣旨とは全く関係ないエールを受け取りました。

とにもかくにも、個人的にはタナダユキ監督作の中ではダントツで好きな作品です。

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