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Entry 2019/08/04
Update

映画『愛と青春の旅だち』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【リチャード・ギア×デブラ・ウィンガー】

  • Writer :
  • もりのちこ

人は変われる。
自分を信じ諦めず進むその先に、幸せが待っている。


1982年製作、リチャード・ギア主演の映画『愛と青春の旅だち』を紹介します。

士官養成学校生の友情と恋を描いたこの作品は、35年以上経ってもなお愛される名作のひとつです。

やんちゃな主人公が、厳しい訓練を乗り越え、恋と友情に悩みながら、本物の紳士に成長していく姿に心打たれます。

そして、若かりし頃のリチャード・ギアの鍛えられた肉体と、甘い眼差しにうっとりして下さい。

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映画『愛と青春の旅だち』の作品情報


© 1982 – Paramount Pictures

【日本公開】
1982年(アメリカ)

【監督】
テイラー・ハックフォード

【キャスト】
リチャード・ギア、デブラ・ウィンガー、デビッド・キース、リサ・ブロント、ルイス・ゴセット・Jr.、リサ・アイルバッハー、ロバート・ロジア、トニー・プラナ、ハロルド・シルベスター、デビッド・カルーソー、ビクター・フレンチ、グレイス・ザブリスキー

【作品概要】
1982年製作のアメリカ映画。士官養成学校生の愛と友情を描いた作品です。

監督は『アイドルメイカー』のテイラー・ハックフォード監督。音楽はジャック・ニッチェが担当し、ジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズによる主題歌「愛と青春の旅だち」はアカデミー歌曲賞を受賞しています。

主演は、リチャード・ギア。当時リチャード・ギアは30代前半で、20代前半の役柄を若々しく演じています。

そして、ヒロインのポーラ役は、『愛と追憶の日々』『永遠の愛に生きて』のデブラ・ウィンガーが演じています。

映画『愛と青春の旅だち』のあらすじとネタバレ


© 1982 – Paramount Pictures

ワシントン州シアトル。その日、ザック・メイヨは、夢だったパイロットになるために、海軍航空士官養成学校への入学を決意していました。

ベッドには、女性と裸で寝ている父親。その光景をザックは見慣れているかのようです。自分の幼少期が蘇ります。

海軍の兵曹だった父・バイロンは、基地から基地への生活で家族のことを顧みることはありませんでした。そして、ザックが13歳の時に母親が自殺。

ザックは、フィリピンの駐屯地にいた父の元に引き取られます。酒に溺れ、女を買い、だらしない生活を送る父の背中を見て育ったザックは、喧嘩を覚え、自由気ままに堕落的な人生を送っていました。

息子の海軍航空士官養成学校への入学を聞いた父は、「お前には無理だ」。と笑います。

海軍航空士官養成学校の入学の日。ザックは、腕の刺青を隠し意気込んで参加したものの、鬼教官のフォーリーに見抜かれ目を付けられます。

士官候補生は丸刈りにされ、狭い部屋で共同生活です。13週間の過酷な訓練生活が始まりました。

ザックは同室の、オクラホマ出身のお坊ちゃま・シドと、妻子持ちの黒人ペリーマンと交流を深めていきます。

しかし、育ってきた境遇から心を閉ざし、人とのなれ合いを嫌うザックは、いつもどこか孤独です。

フォーリー教官のしごきにも耐え、訓練も4週が過ぎたころ、候補生は懇親パーティーの参加を許されます。

「町の女たちは、将来有望な士官候補生を訓練生活のうちに落とそうと狙っているから注意しろよ」。教官のフォーリーは男たちにクギをさします。

そのパーティーでザックとシドは、町の製紙工場で働くポーラとリネットと知り合います。自然にザックとポーラ、シドとリネットのカップルが出来上がりました。

厳しい訓練が続くなか、週末のデートに2人は夢中です。

すべてを包み込むように優しく、わがままを言わないポーラとの関係はザックを癒してくれました。ポーラはザックの心の闇の部分さえも理解していました。

ポーラに、自分の生い立ちを話すザック。薬で亡くなった母親のこと、自分に何も言わず死んでしまったことへの怒り、寂しさ、抱える孤独感。「人間は所詮ひとりなんだ」。

士官候補の訓練では任意除隊(DOR)で脱落するものが増えていきます。

ザックはフォーリー教官に、こっそりやっていた、こずかい稼ぎを見つかってしまい、DORを迫られます。

辞めたくないと言い張るザックに、厳しいしごきを与えるフォーリー教官。「お前には無理だ。辞めると言え」。

日が暮れても続くしごきに、ザックは限界に達します。「俺は辞めない。もう行くところがないんだ」。ひとりでも平気な振りをし、カッコつけて生きてきた男の本音が漏れます。

しごきに耐えたザックは、本気でパイロットになるために訓練に集中していきます。

以下、『愛と青春の旅だち』ネタバレ・結末の記載がございます。『愛と青春の旅だち』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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ザックはポーラの自宅へと食事に招かれますが、あまり歓迎ムードではない父親の対応に戸惑います。

その理由は、今の父親は2番目の父親で、ポーラの本当の父親はザックと同じ士官候補生だったからでした。

ポーラが自分を選んだ理由は、父親と同じ士官候補生で、やはり玉の輿を狙っただけなのではないか。ザックはまた孤独の淵に落ちようとしていました。

その後、ポーラからの連絡を無視するザック。友のシドから、リネットが妊娠しているかもしれないと打ち明けられると、「女はやっかいだ。楽しむだけじゃすまない。縁を切れ」。と助言し、シドと喧嘩になります。

リネットを愛するシドは、訓練にも身が入らずパニックに陥ります。そして、士官候補生を除隊してしまいます。

指輪を買い、リネットの元へ駆け付けるシド。結婚しようとプロポーズするシドにリネットは、「妊娠は間違いよ。士官じゃない人とは結婚したくない」。と、シドを突き放します。

突然、除隊したシドのことが心配で、ザックとポーラはシドを探していました。リネットが振ったことを知り、彼の泊まるモーテルへと向かいます。

シドは、首を吊りすでに死んでいました。シドを抱きかかえ大声で泣くザック。「お前まで俺に何も言わず死んでしまうのか」。自分のせいだ。愛なんか、誰も、いらない。

ザックの怒りはシドの除隊を受け入れたフォーリー教官へも向けられます。フォーリー教官とリングの上で殴り合うザック。行き場をなくした悲しみがザックを襲います。

海軍航空士官養成学校の卒業の日です。訓練生から少尉に任官した卒業生ひとりひとりに敬礼するフォーリー教官。

そこには、ザックの姿もありました。「君のことは忘れない」。敬礼をし別れます。

ザックはその足で、ポーラのいる製紙工場へ向かいました。制服姿で工場内を歩くザックは、女性達の注目の的です。

ポーラを見つけたザックは、彼女に突然キスをし、抱きあげます。そのまま外へと歩き出すザック。ポーラは喜びに満ち溢れていました。2人の前には綺麗な大空が見えます。

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映画『愛と青春の旅だち』の感想と評価


© 1982 – Paramount Pictures

1982年製作のアメリカ映画『愛と青春の旅だち』。35年以上前と現代とでは、時代も変わり、女性の社会的地位も確立されてきました。

映画の中では、士官候補生の中に、シーガーという女性士官候補生が登場します。それまで女性のパイロットは一人もいない時代で、シーガーは時代の先駆者的存在です。

まだまだ、女性は男性に幸せにしてもらう立場で、結婚して子供を産むのが普通とされた時代。士官との結婚を夢見るリネットと、製紙工場で働く女性達のまなざしがそれを現わしています。

始めザックはシーガーに対して素っ気ない態度で接します。しかし最後は、自分の記録よりも彼女を励まし一緒にゴールを目指します。性別を超え、本当の仲間になった瞬間でした。

ザックは生い立ちから孤独を愛し、他人に心を開かない性格でした。それが、厳しい訓練を通して、肉体的にも精神的にも鍛えられます。

他人の痛みを分かり、手を差し伸べる優しい心を培います。

それは、シーガーに対する態度の変化だけではなく、ポーラに対しても心を開くようになります。

自分を心から愛してくれる人を、自分もまた大切にしたい。幸せにしたい。自分の心に素直になる勇気を身に付けます。

ザックはパイロットという夢を叶えると同時に、真実の愛も見つけるのです。

どうしようもなく堕落的な生活に身を落としていても、人は諦めなければ変われる。ザックの成長を通してこの映画は教えてくれます。

まとめ

1982年製作、リチャード・ギア主演の映画『愛と青春の旅だち』を紹介しました。

主人公のザックが友情と恋に悩み、それでも諦めず人として成長していく姿に清純な気持ちになります。

若い頃の辛い経験は、その後の人生で大きく羽ばたくための糧となることでしょう。

自らの人生を切り拓いて進む強さを、映画『愛と青春の旅だち』は教えてくれます。

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