世界的推理作家が、迷宮入りした殺人事件の謎を解くミステリードラマ
テリー・ローンが監督を務めた、2018年製作のイギリスのミステリードラマ映画『アガサと殺人の真相』。
列車内で突如何者かに殺害された従軍看護師、迷宮入りしたその殺人事件の真相を、推理小説に基づいて暴いていく世界的推理作家アガサ・クリスティの姿とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。
アガサ・クリスティが1926年に失踪した史実をもとに、彼女の失踪中の出来事を独自の解釈で描いた映画、『アガサと殺人の真相』のネタバレあらすじと作品情報をご紹介いたします。
映画『アガサと殺人の真相』の作品情報
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【公開】
2018年(イギリス映画)
【脚本】
トム・ダルトン
【監督】
テリー・ローン
【キャスト】
ルース・ブラッドリー、ピッパ・ヘイウッド、スタチャ・ヒックス、ベベ・ケイヴ、ディーン・アンドリュース、ティム・マッキナリー、ルーク・ピエール、ブレイク・ハリソン、サマンサ・スパイロ、ジョシュア・シルバー
【作品概要】
『GOAL!2 STEP:2 ヨーロッパ・チャンピオンへの挑戦』(2007)のテリー・ローンが監督を務めた、イギリスのミステリードラマ作品です。
『IN HER SKIN/イン・ハー・スキン』(2009)やBBCドラマ『ギルティ 人生まっさかさま』(2019)などに出演した、ルース・ブラッドリーが主演を務めています。
映画『アガサと殺人の真相』のあらすじとネタバレ
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1926年12月。『ポアロ』や『ミス・マープル』で知られる世界的推理作家、36歳のアガサ・クリスティは、夫婦生活と次回作の執筆が上手くいかず、苦悩する日々を送っていました。
アガサの悩みの種は、アガサの夫でアーチボルト・クリスティが、ゴルフ場で出会った24歳の女性ナンシーと不倫し、アガサに離婚を申し出ていること。
それと何か月も構想を練って書いた小説の犯人が、読者にたった5分で「一番あり得ない人物が犯人だ」と見破られてしまうことです。
スランプに陥ったアガサは、先生と崇め敬愛する、「シャーロック・ホームズ」シリーズで知られる著名な推理小説家アーサー・コナン・ドイルに、執筆の助言を求めました。
ゴルフが好きなアーサーはアガサに、自身もスランプに陥った時に現状を打開した方法、ゴルフ場の設計をしてみたらどうかと助言します。
その助言を聞いたアガサが、書斎で次回作の構想を練っていると、アーチボルトが離婚話を持ち出してきました。
口論する2人の元へ、アガサの秘書カルロがやって来て、アガサに女性の客が来たことを報告。
アーチボルトが退室後、アガサは渋々来客の女性、元従軍看護師メイベル・ロジャースと面会します。
メイベルはアガサに、「6年前に、友人が列車内で何者かに殺された事件の謎を解明してほしい」とお願いしました。
話を遡ること6年前、第一次世界大戦が終戦したばかりの1920年。従軍看護師フロレンスは、乗っていた列車がトンネルに差し掛かった時、直前に話していた男性に鈍器で頭を殴られて殺されてしまいました。
しかし、フロレンスを殺害した犯人は、茶色の服を着た男性としか分からず、捜査は難航し打ち切られ、事件は迷宮入りしてしまったのです。
しかし、アガサにはメイベルの頼みを聞く心の余裕はなく、話の詳細を聞かずに彼女を追い払ってしまいます。
そしてアガサは、アーサーの助言に従ってゴルフ場の設計をしようと、専門家の元へ訪ねましたが、「女性には無理だ」と言われてしまうのです。
その日の夜、アガサは愛娘のロザリンドを寝かしつけた後、書斎にメイベルが置いていった彼女独自で調べた事件の調査資料を拝見。
事件内容に興味を惹かれた彼女は、その足でメイベルの自宅を訪問し、詳しい話を聞くことにしました。
アガサの来訪を待っていたメイベルは、彼女に自分がこの6年間、執念深く独自で調査した結果、絞り込んだ容疑者候補たちについて話します。
その容疑者候補は5人。1人目は、フロレンスのいとこで、彼女の遺産を相続したランドルフ。
2人目は、フロレンスが、野戦病院で治療に当たった帰還兵で、事件の2週間前に彼女を訪ねたザキ・ハナッチ。
3人目は、フロレンスを殺した犯人として逮捕されましたが、結果無罪放免で釈放された曲者のボクサー、トラビス・ピックフォード。
4人目は、患者を殺しかけた看護師のダフネ・ミラーでした。
そう話すメイベルにとって、フロレンスは26年の付き合いがある友人であり、愛する同性のパートナーでもあると告白。
メイベルの涙の訴えを聞いたアガサは、彼女の依頼を引き受けることにしました。
翌日。アガサとメイベルは、フロレンスが乗っていた列車に乗り、メイベルの記憶を頼りに、事件を一からおさらいしていきました。
メイベルの記憶によれば、汽車嫌いのフロレンスは、常に煙が入ってこない列車の最後尾の車両に乗り、端の席に座っていました。
しかし事件当日、フロレンスがいつも座る席は空いておらず、彼女はやむを得ず、最後尾の隣の車両の端の席に座るしかなかったのです。
そしてフロレンスは、汽車がトンネルを通過中、真っ暗で視界が悪い中、茶色い服を着た何者かに襲われ、殺されてしまいました。
フロレンスは幸い、事件から4日間は生きていましたが、殴られた衝撃が頭骨が脳にめり込んでいたのが致命傷となり、メイベルに看取られながら命を落としました。
そう話すメイベルと一緒に、犯人が降りた駅で下車するアガサ。彼女はその駅のホームで、メイベルから事件当時のフロレンスの予定を尋ねます。
メイベル曰く、フロレンスは事件当日、パメラ・ローズという夫人の家を訪問する予定でした。
フロレンスが野戦病院で、停戦後にも関わらず、ドイツ人に襲撃され殺されたローズ夫人の息子、ジェームズの最期を看取ったからです。
ローズ夫人は、フロレンスに「ジェームズの最期を知りたい」とお願いし、彼女とこの駅で会う約束をしました。
つまりローズ夫人は、フロレンスが何時の便の列車に乗るか知っていました。
その話を聞いたアガサは、「フロレンスの汽車での習慣と、彼女が汽車に乗ることを知る人は全て、容疑者候補だ」とメイベルに告げます。
以下、『アガサと殺人の真相』ネタバレ・結末の記載がございます。『アガサと殺人の真相』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
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後日。アガサとメイベルは、架空の大富豪ダワー氏の遺産相続を口実に、フロレンスの追悼集会で利用した田舎の屋敷に、容疑者たちを招待します。
アガサたちは容疑者たちに目的を悟られぬよう、アガサは「法定代理人のメアリ・ウェストマコット」という人物に、メイベルはダワー氏の家政婦に扮し、集まったランドルフたちと接触。
屋敷に現れたのは、ダフネと彼女の付き添いで来た父親ウェイド、ローズ夫人とその息子で元従軍牧師のフランクリン。
ハナッチとピックフォード、フロレンスの同性愛を嫌悪し、メイベルのことを毛嫌いしているランドルフの7人です。
しかしここで、予想外のアクシデントが発生。ランドルフたちの荷物が行方不明なことと、ここへ来るまでの2日間、家を空けただけのアガサが失踪したと新聞で騒がれる事態になっていることでした。
アガサは、予想外のアクシデントに動揺する気持ちを隠し、ランドルフたちに「ダワー氏の遺産、18万6千ポンド(日本円で約2868万5393円)を相続するに相応しいか、彼の血筋を引く皆さんと明朝、個人面談をさせていただきます」と告げます。
その日の夜、ランドルフたちがそれぞれの部屋で寝静まった後、アガサとメイプルは落ち合い、メイプルが駅から預かった彼らの荷物を調べていきます。
ウェイドの鞄には拳銃の掃除道具だけが入っており、ダフネの鞄には大量の化粧品。パメラとフランクリンの鞄は、数冊の本と聖書だけで特色は無し。
ハナッチの鞄には数着の着替えとコーヒー缶が入っており、医者が持つ鞄を持っているトラビスは、何も荷物を持ってきていないのか中身は空っぽ、ランドルフの鞄には芸術的ではない女性の裸体が載った本が入っていました。
一通り彼らの荷物を調べたアガサは、メイベルにダフネが容疑者候補に上がった理由を尋ねます。
メイベルは、ダフネが犯した失態をフロレンスに知られてしまい、彼女に報告されてしまえば免許取り消しになってしまうと思い、殺害したのではないかと考えたのです。
明朝10時。メイベルの話を聞いたアガサは、一番手を名乗り出たダフネとウェイドを呼び出し、ダワー氏の遺産を引き合いに出して、ダフネが犯した過去の不祥事を尋問します。
その際、ダフネを庇ったウェイドは、こんな発言をしたのです。「娘が犯した行いを通報し、中傷したレズビアンは報いを受けた」
アガサはウェイドの発言により、彼がフロレンスを殺害した犯人だと断定し、ランドルフたちにダフネが大半の遺産を相続すると言い、他の面談を中止にしました。
しかしウェイドは、ダフネを狙った何者かに射殺され、2階の窓から落とされて絶命してしまったのです。
警察が到着するまでの間、広間に集まったアガサたち。そこで、憔悴しきったダフネからの発言により、アガサは自分の推理が間違っていたことに気づきます。
ダフネ曰く、ウェイドは1916年6月から6年間、家を出て海外に行っていたのです。
つまり、ウェイドはフロレンス殺しの犯人ではありません。早合点してしまったせいで、無実の人が殺されてしまったと、自己嫌悪に陥るアガサ。
そんな彼女を慰めたメイベルは、こんな話をしました。「メイベルとフロレンスが野戦病院に勤めていた際、ケラーというドイツ人が運び込まれた」
「悪人は放っておけと指示する本部に対し、フロレンスが直談判をし、彼女がケラーの治療にあたった」。
メイベルの話を聞いて、冷静さを取り戻したアガサは、今度は早合点して犯人を間違えないよう、気をつけることにしました。
それと同時に、アガサは「ウェイドを殺した犯人はもう分かっている。きっと同じ手法でいけば、フロレンスの件も解決できる」と宣言し、個人面談の続行を決意。
するとそこへ、警察が到着したことを知らせに来たランドルフが乱入。その際、チラッとランドルフに調査資料を見られてしまいましたが、2人は上手く誤魔化します。
ウェイドが殺害された事件を担当するのは、警部補のディックスとその部下である、巡査のスペンサーと他の警察官の3人だけです。
ディックス警部補曰く、本来殺人事件には13人の警察官が必要なものの、失踪したアガサの捜索に警官5,000人が投入されることになったため、人手不足に陥った警察署からは3人しか派遣できなかったとのことでした。
そう話すディックス警部補は、アガサたちを1人ずつ部屋に呼び、事情聴取を行いました。
一番最初に事情聴取を終えたアガサは、ピックフォードを呼び出し、飄々とした態度でいる彼に、フロレンス殺害の容疑で逮捕されたことについて尋ねます。
それに対しピックフォードは、「報道されていないが、犯人は血の靴跡を現場に残した。これは俺が逮捕され、警察官に明らかにサイズが違う軍靴を、無理に履かせられたから知っていることだ」と供述。
彼曰く、「警察官がこのことを公にしていないのは、帰還兵が殺人犯じゃ良くないから」だということでした。
新たな犯人の手掛かりを掴んだアガサ。この屋敷の中にいる人物で、軍靴を履いているのはハナッチだけです。
そこでアガサが、ハナッチを個人面談で問い詰めようとしたその瞬間、メイベルの調査資料を持ったランドルフとディックス警部補が乱入。
ランドルフは、「アガサとメイベルは架空の大富豪の遺産を口実に、自分たちを容疑者候補として集め、フロレンス殺害事件について調べているのだろう」とアガサを糾弾します。
アガサは自身の正体を告げず、あくまでもメイベルに雇われた私立探偵だと言い、嘘の相続話を口実に、事件の捜査をしていたことを認めました。
アガサに犯人だと疑われたハナッチは、「黒人である自分を、彼女だけが助けてくれた。そんな恩人を僕が殺すわけないだろう」と容疑を否認。
ディックス警部補はとりあえず、ウェイド殺害事件の捜査中のため、全員自室から出ないよう釘をさします。
ところが、メイベルとピックフォードが、屋敷から忽然と姿を消してしまったのです。
このことで、ランドルフたちから、フロレンスを殺した容疑者として疑われるメイベル。アガサは彼女の無実を晴らすべく、彼女の部屋へ向かい、部屋の中を調べます。
するとメイベルは、アガサが開けたクローゼットの中におり、何者かに両手をベルトで拘束されたまま、銃を握っていました。
アガサはメイベル救出後、彼女に隠れていたことと、銃を持っているのか理由を尋ねます。
メイベルはアガサに、「ランドルフが部屋に入ってきて、資料を見つけ私は隠れた。次に誰かが部屋に入ってきて、銃をベッド上にある枕の下に置いていったの」と答えました。
誰かにウェイドを殺した罪をなすりつけられ、挙句の果てにはフロレンスを殺した犯人に仕立て上げられてしまったメイベル。
彼女の話を聞いたアガサは、「ウェイドに暴力を振るわれているダフネが、彼を殺した」と告げます。
ダフネが持ってきた大量の化粧品は、暴行された際についた痣を隠すためです。誰かが枕の下に置いていった銃は、ウェイドが持ってきた銃でした。
そしてアガサは、メイベルを罠に嵌めたのは、フロレンスを殺した犯人にとって、彼女は邪魔でしかないからです。
アガサとメイベルが、何か見落としていることがないか、フロレンスの日記の内容を調べていると、メイベルを捜索していたディックス警部補とスペンサー巡査が乱入。
ウェイド殺しの罪をなすりつけられたメイベルは捕まり、彼女を救おうとしたアガサも、ディックス警部補に正体を見破られてしまいます。
さらにディックス警部補は、ダフネがウェイドを殺した犯人であることまで突き止めていました。
殺害現場にいたのがダフネだけであり、銃の扱いに不慣れな彼女の右手の怪我が、決定的な証拠です。
アガサは、「フロレンスと、彼女を殺した犯人捜しに執着しているメイベルを救いたい」と言い、ディックス警部補に協力を求めました。
アガサとディックス警部補は手を組み、フロレンスを殺した犯人が誰か、メイベルの逮捕をだしにつかって炙り出そうします。
そしてアガサは自室に籠るダフネと会い、「あなたに、メイベルを陥れろと脅迫した人々を捜しましょう」と協力を求めました。
その証拠に、ダフネがアガサに渡したメモには、「銃をロジャースの部屋へ」と指示が書かれていました。
その結果、まんまとアガサが仕掛けた罠に嵌められ、ダフネ不在の部屋にやって来たのは、ローズ夫人とフランクリンでした。
フロレンス殺害の容疑を否認する2人に対し、アガサは、事件の真相を暴いた自身の推理を話します。
「フロレンスが命を救ったケラー大尉が、ジェームズを殺した」「ケラー大尉は見殺しにされて当然の悪人だが、ハナッチの言うとおり、彼女はどんな人間も救った」
「ローズ夫人、あなたは隣の個室にいて、フランクリンに殺人を手引きしたわね?」
「フロレンスに汽車と車両を聞き、逃亡用のコートと帽子を座席の下に隠した」
そう話すアガサに、今まで黙っていたフランクリンが掴みかかり、彼女の首を絞めて殺そうとします。
そこへ、隣の部屋に待機していたディックス警部補たちが突入。アガサを救出後、ディックス警部補はローズ夫人たちに、「この屋敷の壁が薄いことで、壁越しにミラー氏の死を知ったお前たちが、ダフネを脅迫しメイベルを犯人に仕立て上げたのだろう」と糾弾します。
さらにディックス警部補は、ローズ夫人をウェイド殺しの犯人として逮捕。その理由は、ザキが「ローズ夫人がウェイドの鞄から銃を盗んだ」と証言したからです。
すると、ローズ夫人に助けを求められたダフネも、「ドア越しに見えたの。彼(フランクリン)が殺した」と証言しました。
フランクリンはフロレンス殺害の容疑で、ローズ夫人はウェイド殺害の容疑でそれぞれ逮捕され、2つの事件は解決しました。
アガサたちは屋敷から解放され、それぞれ帰路につくことに。その際、ランドルフはメイベルを長年疑い、毛嫌いしていたことを詫びるため、メイベルをお茶に誘いたいとアガサに伝言を託しました。
メイベルと駅の待合室で列車を待つアガサは、メイベルにアーチボルトとは離婚することと、失踪した理由は記憶喪失で覚えていないことにするつもりだと話しました。
そこへディックス警部補も現れ、彼とメイベルはアガサに、「次回作には今回の事件のことを書いたらどうだ」と助言します。
帰宅後、アガサは2人の助言をもとに、早速次回作の執筆に取り掛かり、「ナイルに死す」という作品の原稿を完成させました。
映画『アガサと殺人の真相』の感想と評価
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本作は、実際にアガサ・クリスティが1926年に11日間失踪した件について、その失踪理由がこうだったのではないかと考察してできた作品となっています。
実際に失踪した理由は分からないものの、アガサがメイベルに事件の真相を暴くために協力して欲しいと依頼され、数日間家を空けただけで失踪騒ぎに発展したという展開は面白いです。
それに物語の序盤では、次回作の執筆に難航しスランプに陥り、夫婦生活も上手くいかず苦悩するアガサでしたが、フロレンス殺害事件の捜査ではどこか生き生きとしています。
世界的推理作家であるアガサの推理は、どれも観る人を驚かせ、楽しませてくれるものばかりです。物語の中盤では、アガサの言う通り、ウェイドがフロレンス殺害の犯人だと推理した人が多いことでしょう。
しかしウェイドは、ダフネと自身の妻に暴力をふるい続けてきた罪はあれど、フロレンス殺害には一切関与していません。
フロレンス殺害の真犯人は、ローズ夫人とフランクリンです。計画を考えたのはローズ夫人で、ミラー親子の問題を薄い壁越しに盗み聞きしていた彼女は、メイベルを陥れようと画策します。
実行犯は、ローズ夫人と同じく、大事な家族を殺したケラーを救ったフロレンスに恨みを抱く、フランクリンです。その彼がアガサを殺そうとする場面は、観ているこちらもハラハラドキドキしてきます。
早合点してしまったせいで、ウェイドが殺されてしまったアクシデントはあったものの、たった数日間の調査で真犯人を暴いたアガサの推理力は、本当に素晴らしくて感服させられます。
まとめ
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世界的推理作家アガサ・クリスティが、元従軍看護師メイベルからの依頼により、6年前に起きた迷宮入りの殺人事件の真相を推理していく、イギリスのミステリードラマ作品でした。
推理作家ならではのアガサの推理は、どれも観ている人を楽しませ、時にスリルと興奮を味わわせてくれます。
アガサと執念深く事件を独自で調査したメイベルは勿論素晴らしいのですが、アガサの正体を早々に見破ったディックス警部補の活躍も見逃さず観て欲しいです。
ディックス警部補も最初、ランドルフたち同様、メイベルがフロレンス殺害の犯人だと思って逮捕してしまいます。
アガサと手を組んだ後は、ディックス警部補はフランクリンとローズ夫人の逮捕に大きく貢献し、アガサの次回作に関しても助言してくれるのです。
世界的推理作家と元従軍看護師、警察官が手を組み、迷宮入りした事件の真相を暴いていくミステリードラマ映画が観たい人に、とてもオススメな作品となっています。