映画『4つの出鱈目と幽霊について』は2023年12月1日(金)よりシモキタ-エキマエ-シネマK2ほかで全国順次公開!
『ボディ・リメンバー』(2021)の山科圭太監督による長編第2作『4つの出鱈目と幽霊について』が2023年12月1日(金)よりシモキタ-エキマエ-シネマK2ほかで全国順次公開されます。
「視覚」に捉われ過ぎる私たちに、世界にひっそりと潜む物語たちが囁きかけるようなヒューマンドラマです。
「街を彷徨う小説家」「父親のオバケを探す姉妹」「『幽霊になった』と告げる居候」「盲目の旅人と出会う就活生」の4つの物語が紡がれる本作。
『PLASTIC』(2023)『石がある』(2022/第73回ベルリン国際映画祭出品)主演の小川あん、⻘山真治監督作品の常連俳優である⻫藤陽一郎、『サマーフィルムにのって』(2021)の祷キララ、演劇界で活躍する伊東沙保らが出演。
4つの異なる味わいを持つ物語が、異空間との境目にある世界を映し出します。
映画『4つの出鱈目と幽霊について』の作品情報
【日本公開】
2023年(日本映画)
【監督】
山科圭太
【脚本】
三宅一平、山科圭太
【キャスト】
小川あん、⻫藤陽一郎、祷キララ、伊東沙保、吉田正幸、今野誠二郎、アイダミツル、生実慧、長井短、用松亮、森優作
【作品概要】
『ボディ・リメンバー』(2021)で監督デビューした俳優の山科圭太監督による第2作。幽霊の「出現」ではなく、幽霊を「語る」という行為に焦点を当てた4つの物語を描き、寓話性を伴いながらも世界の在り⽅を仄めかします。
『PLASTIC』『石がある』主演の小川あん、⻘山真治監督作品常連の⻫藤陽一郎、『サマーフィルムにのって』の祷キララ、「チェルフィッチュ」「ロロ」「モダンスイマーズ」などの数々の舞台に出演する伊東沙保、TVドラマ・舞台作品で独特の存在感を放つ⻑井短など、個性溢れるキャストが集結しました。
映画『4つの出鱈目と幽霊について』のあらすじ
第1話「CAT IN THE FOG」
小説家の渡辺は、ある郊外の街に滞在し執筆していました。野良猫を探している男と話したり、夫のいる恋人と会うなどして過ごしています。
「この町に野良猫はいない」と聞かされた渡辺でしたが、その後猫の鳴き声が聞こえてきました。渡辺はその街に取り憑かれ、彷徨うことになり……。
第2話「SISTERʼS VIEW」
ミドリは「森の奥で⽗親のオバケを⾒た」と、姉のアオイを連れていきます。
しかし、見つけた相手は⽗親ではなく……。
第3話「幽霊を愛する⽅法」
ユタカは、亡きパートナーの弟マコトと共同⽣活を送っていました。ユタカはマコトに、早く仕事を見つけて出ていくようにとハッパをかけます。
ところが突然、マコトが「兄ちゃんの幽霊になった気がする」と告げ……。
第4話「むかしむかし、ある国で」
就活⽣の真希は、⾃分の⽣き⽅や社会に対して疑問を持っていました。
そんな時、盲⽬の旅⼈ナカダと出会います。真希は、目が見えない中で真実を見つけようとする仲間と行動をともにするようになり……。
映画『4つの出鱈目と幽霊について』の感想と評価
小さな迷宮に迷い込んだかのような人たちを描いた作品です。見えない幽霊を挟んで、人と人の心が深く通じ合っていくさまがサラリと描かれます。
いないはずの猫を探す幽霊と出会った小説家、父親の幽霊を探しに行って違う誰かを見つけた姉妹、死んだ恋人の弟と暮らす女性、目が見えないことで真実の世界を追い求める若い女性。
彼らはみんなオバケの存在を素直に受け入れ、彼らについて語ったり、躊躇なく追いかけたりします。その姿からは、オバケがいることを認めることで、現実と非現実はごく自然に境界をなくしていくかのようです。
登場する人々にとって、幽霊は人生のひとつのパートに過ぎず、幽霊を通して彼らは自身の人生を見つめ直していきます。それぞれの思いが沁みてくるヒューマンストーリーです。
まとめ
「幽霊」とともに生きる人々を描いた4つの物語を映し出す『4つの出鱈目と幽霊について』。
第4話「むかしむかし、ある国で」の主演を務める小川あんをはじめ、それぞれの作品に登場する俳優たちが丁寧に寓話的な物語を紡ぎます。
胸にじんわり沁みる人間ドラマをどうぞ最後までお楽しみください。
映画『4つの出鱈目と幽霊について』は2023年12月1日(金)よりシモキタ-エキマエ-シネマK2ほかで全国順次公開されます。