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【ネタバレ】ウォンテッドマン|あらすじ感想と結末の評価解説。キャストのドルフ・ラングレンが監督・脚本も務めた究極のハードアクション|B級映画 ザ・虎の穴ロードショー122

  • Writer :
  • 秋國まゆ

連載コラム「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第122回

深夜テレビの放送や、レンタルビデオ店で目にする機会があったB級映画たち。現在では、新作・旧作含めたB級映画の数々を、動画配信U-NEXTで鑑賞することも可能です。

そんな気になるB級映画のお宝掘り出し物を、Cinemarcheのシネマダイバーがご紹介する「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第122回は、ドルフ・ラングレン監督が演出を務めた、映画『ウォンテッドマン』です。

カリフォルニア州とメキシコの国境付近。麻薬の取引現場で、麻薬取締局の捜査官が殺害される事件が発生。

アメリカの連邦保安局は、驚異の戦闘能力を有する凄腕警官ジョンハンセンに、事件のカギを握る目撃者のロサをメキシコから護送する任務を課しました。

しかし、ロサの身柄を引き受けた彼を待っていたのは、武装したメキシコ警察官でした。彼女を守るために、襲い掛かってきた同僚を手にかけたジョハンセンは、警官殺しの容疑で指名手配されてしまうのです。

映画『ウォンテッドマン』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

映画『ウォンテッドマン』の作品情報


(C)2023 America’s Most, Inc.

【公開】
2024年(アメリカ映画)

【脚本】
ドルフ・ラングレン、マイケル・ワース、ハンク・ヒューズ

【監督】
ドルフ・ラングレン

【キャスト】
ドルフ・ラングレン、クリスティナ・ビヤ、ケルシー・グラマー、マイケル・パレ、ロジャー・クロス、アーロン・マクファーソン

【作品概要】
「エクスペンダブルズ」シリーズや「ユニバーサル・ソルジャー」シリーズのドルフ・ラングレンが製作・監督・脚本・主演を務めた、アメリカのアルティメット・ハード・アクション作品です。

『トランスフォーマー ロストエイジ』(2014)のケルシー・グラマーや、『沈黙の監獄』(2013)のマイケル・パレら豪華ベテラン俳優陣が出演しています。

映画『ウォンテッドマン』のあらすじとネタバレ


(C)2023 America’s Most, Inc.

アメリカ・カリフォルニア州とメキシコの国境付近。麻薬の取引現場で、麻薬取締局(DEA)の捜査官が2人殺害される事件が発生しました。

事件のカギを握るのは、目撃者である2人の売春婦。行方不明だった彼女たちは、メキシコで万引きで逮捕されました。

この事件の被害者遺族とアメリカ連邦検事が手続きをし、彼女たちのアメリカへの入国が許可されました。

カリフォルニア州サンディエゴ。デルビスタ市警のヘルナンデス署長は彼女たちの身柄を確保するため、部下のトラヴィス・ジョハンセン巡査部長に、麻薬組織が巣食うメキシコへの派遣を命じます。

理由は、3日前にジョハンセンがメキシコからの不法移民労働者に暴行したせいで、今じゃ批判のネタとなっているデルビスタ市警の評判を回復するため。

ジョハンセンは、警官となる前はアメリカ海軍兵として国を守ってきました。愛国主義者でもあるため、アメリカに汚い足で入り踏みにじるメキシコ人の不法移民が許せず憎んでいます。

そんな彼の気持ちを理解している相棒のアダム・ヒルツと、彼の昔の相棒ブリナーは、メキシコに行かず退職を勧めます。

しかし勤続20年以上の職を簡単に失うわけにはいかず、翌日、ジョハンセンは重い足取りでテカテ国境検問所へ向かいました。

そこで女性たちの身柄引き渡し担当のメキシコ連邦警察のデラクルスと合流。彼の案内で車で3時間かかる刑務所に行き、彼女たちの身柄を引き受けました。

彼女たちの名は、レティシア・ゴメスとロサ・バランコ。先週殺されそうになった彼女たちはひどく怯えていました。

2人を連れて戻る道中、武装したメキシコの警官2人がジョハンセンたちを襲撃。デラクルスが射殺されました。

ジョハンセンは2人を守るため、やむを得ず同僚たちを手にかけました。レティシアは銃撃戦の流れ弾に当たって死亡。

ジョハンセンはヘルナンデスに現状を報告し応援を要請します。その時、自分も脾臓のすぐそばを撃たれていることに気がつきました。

ロサは葛藤の末、ジョハンセンの指示に従ってパトカーから救命キットを持ってきて、負傷した彼に応急処置を施しました。

メキシコ・ラリニャ。次に目を覚ました時、ジョハンセンはロサのいとこのサルバドルの家のベッドに手錠で拘束されていました。

状況が上手く呑み込めない彼に、ロサは少しずつ情報を明かしていきました。

自分にはミゲルという警官の兄がいること。襲ってきた警官たちも本物だが、警察バッジをつけているだけで実は麻薬組織の密売人であること。

ジョハンセンの携帯はここへ移動するために使って壊したこと。

ジョハンセンの傷は医者に処置してもらい、銃弾は摘出したものの1週間の安静が必要であること。

事件の犯人は、アメリカの警官たちであること。それを目撃した自分も、ジョハンセンも彼らのターゲットであること。

事件の犯人がアメリカの警官である根拠は、覆面の男がDEAの捜査官に気づいた上で撃っち、なぜそうしたのか尋ねる仲間に「仲間だったヤツに気づかれた」と言っていたのを見聞きしたからであること。

自分が万引きで逮捕された後、麻薬組織に警官の誰かが密告したから居場所がバレて、麻薬組織に買収された警官たちに襲われたのだと…。

それを聞いて何とか現状を打開しようにも、ロサによって連絡手段を断たれた上、常に誰か見張り役がいるため脱出することも困難な状態のジョハンセン。

自分が現地警官を殺し証人と逃げたと、ニュースで報道されていることなど知る由もありませんでした。

ロサは悩み、自分を保護してもらうことを条件に、ジョハンセンと一緒にアメリカに行くと決めました。

その条件を飲んだジョハンセンは、ロサから手渡された携帯を使ってヘルナンデスと連絡をとり、彼女から聞いた話をした上でメキシコ脱出のための協力を求めました。

そこへミゲルがやってきて、ジョハンセンはお客として、おもてなしの昼食をいただきました。その時、ロサから自分が警官3人を殺した容疑で指名手配されていることを聞きます。

以下、『ウォンテッドマン』ネタバレ・結末の記載がございます。『ウォンテッドマン』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2023 America’s Most, Inc.

その事実に怒ったジョハンセン。ミゲルは妹を介して、彼を手錠でつないでいるのは家族のため、傷が回復しアメリカに連れていくまで隠れていないと皆殺されると言いました。

しかしミゲルは、妹をアメリカに連れて行く気はありません。麻薬組織と繋がっている警官はアメリカにもいるからです。

ロサもアメリカに行きたいと言い、兄を説得しようとしていたその時、麻薬組織の武装した男たちが、彼女とジョハンセンの身柄をこちらに寄越せとやってきます。

ミゲルは母と妹を守るため、サルバトルと共に男たちに立ち向かいました。

しかし数も武器も劣勢のため、ミゲルたちはやむを得ず、ジョハンセンの手錠を外し解放することにしました。

激しい銃撃戦の末、ジョハンセンの活躍により敵の襲撃を退けることが出来ましたが、1人取り逃がしてしまいました。

ミゲルがこの銃撃戦で右目を負傷。サルバトルは、ジョハンセンの手錠を外そうとした時に背後にいる敵に銃撃され死亡しました。

これを受け、ミゲルは妹をジョハンセンに託すことにしました。アメリカへの道中、ジョハンセンは25年の付き合いであるヘルナンデスにもう一度電話をかけようとします。

しかし、彼に電話した直後に敵に襲われ、サルバトルが死んだことを考えてやめました。その後、ロサはコヨーテという伝手を頼り、母から貰ったお金で国境までの2人分の料金8000ドルを支払いました。

その日の夜、ジョハンセンたちはモーテルに泊まりました。ジョハンセンは最も信頼するブリナーに連絡を取り、国境を越えたら迎えに来て欲しい旨を伝えました。

自分や家族を救ってくれた彼に少し心を開き始めたロサは、自分の身の上話をしました。

母親と祖母が何者にもなれず、生活するのを見て育った親友がいたこと。アメリカに希望を見出した親友は仲介人に依頼したこと。

彼女のロサンゼルスのいとこがロサを進学させる予定だったこと。けれど親友はアメリカまであと90mのところで亡くなり、そんな彼女の顔に気持ちの悪い仲介人たちが息をかけたこと。

自分は親友と同じ目に遭う前に逃げたこと。だから16歳で、不法滞在者となったロサは、路上生活をしていくうちに悪いことも覚えてしまったこと。

ジョハンセンも、自分の名前はマイクで、2回離婚していて子供もいないことをロサに話しました。

翌朝。ジョハンセンたちが泊まるモーテルにヒルツがやってきました。

ヒルツはヘルナンデスに言われて来たのではなく、ジョハンセンが幹線道路から13キロの村で電話したことから、そこから国境までにある3軒のホテルまで絞り込み、ブリナーと彼の仲間(警察OB)と一緒に危険を冒してメキシコまで助けに来たのです。

しかしヒルツが持ってきたのは、彼らが助けに来たという朗報だけではありません。今日、デルビスタ市警の監察部とFBIがジョハンセンを逮捕しにくるという悪い知らせも…。

頼れる味方がきてくれて安堵するジョハンセン。対してロサは、車を運転するブリナーの仲間の男の手首にある「常に忠実」と彫られたブレスレットを見て、嫌な予感がしました。

そのブレスレットは、事件の犯人の1人も着けていたからです。

ロサから、彼らが事件の犯人グループであると聞いたジョハンセンは、真偽を確かめるべくブリナーと車を停めて話をすることに。

ジョハンセンから、ロサが事件の犯人は警官だったと聞いたブリナーは、ヒルツの制止をきかず、仲間と共に彼に銃口を向けます。

ジョハンセンが素直にブリナーたちに銃を渡すと、ヒルツが真実を明かしました。

確かにブリナーら3人は事件の犯人グループで、誰も殺さずに楽に麻薬の取引現場から金を奪うはずだったこと。

その動機は、アメリカを汚す麻薬組織が許せなかったから。警官としての犯人追跡や取締り・権力が恋しかったから。

まさか麻薬の取引現場にDEAの捜査官がいるとは思わなかったと、ヒルツたちは言いました。

そしてあの日の夜をなかったことにするため、ブリナーとその仲間は目撃者であるロサを殺そうとするのです。

ロサを殺して何事もなかったかのように仲間とアメリカに帰るか、それともロサともども殺されるか。選択を迫られたジョハンセン。

相棒を殺そうとするブリナーに反抗したヒルツは、揉み合いの際の発砲で腹を負傷。

相棒が目の前で撃たれた怒りで彼らと戦うことを決心したジョハンセンは、横にいたブリナーの仲間に肘鉄をくらわして奪われた銃を取り返し、動揺するブリナーに銃を発砲。

死闘の末、ジョハンセンはかつての仲間と、ロサを殺そうとした元相棒を手にかけました。

すると車に残っていたブリナーの仲間が、ジョハンセンに向かって銃を発砲。ジョハンセンはロサにそのまま地面に伏せているように言い、反撃して殺しました。

瀕死の重傷を負ったヒルツは、最後の力を振り絞って駆け寄ってきたジョハンセンの腕を掴み、「悪かった」「メキシコは最悪だ」と言って息を引き取りました。

傷が痛むジョハンセンはロサに車の運転を任せ、彼らの遺体が転がるその場所から立ち去りました。

その日の深夜、ジョハンセンたちは、アメリカに向かう移民たちに紛れて国境へ。長い道のりを車と徒歩で移動し、日が昇るころにアメリカに渡ることが出来ました。

しかし喜びも束の間、ジョハンセンたちのもとにパトカー2台が到着。パトカーから2人の警官が降りてきて、そのうちの1人がジョハンセンたちに近づきました。

それから5か月後。ブリナーたちの悪事が明るみになり、ジョハンセンは容疑が晴れたどころか、名誉勲章をもらったのです。

ヘルナンデスは、汚職に殺人と過ちを犯したブリナーたちに起きたことはあれでよかったのだと、彼らのことは忘れられた方がいいと、腐敗した警察組織を粛正せねばならんとジョハンセンにいいました。

ヘルナンデスは、もうしくじるなよと言って、ジョハンセンを待つロサのもとへ彼を送り出し、ジョハンセンはロサと、弁護士が間に入ってから数か月ぶりの再会を果たしました。

ロサは地方検事との取引のおかげで、もうすぐ晴れてアメリカ国民になれると言います。

ハグをして、そのまま他人に戻ろうとした2人。ジョハンセンはロサに、アメリカンコーヒーを飲みに行かないかと誘います。

映画『ウォンテッドマン』の感想と評価


(C)2023 America’s Most, Inc.

大事な目撃者を守るため、同僚を手にかけてしまい警官殺しの容疑で指名手配されてしまったジョハンセン。

傷の手当てを受けるために保護されたロサの家族からも、命を懸けて守ったロサからも信用されておらず、まさに孤立無援状態の彼の姿は見ていて胸が苦しくなります。

そんな彼にやっと、信頼のおける味方が来てくれたと安堵したのも束の間、実は彼らこそがDEA捜査官殺害事件の犯人グループであったなんて………。これ以上ない絶望感が視聴者にも襲い掛かります。

その一方で、ジョハンセンvsメキシコ警官、ジョハンセン・ミゲルvs麻薬組織の人間、ジョハンセンvsブリナーたちによる激しい銃撃戦を描いたアクション場面はとても迫力があって格好良いです。

それに物語の終盤、不法にアメリカに入国したジョハンセンとロサに警察官が近づいていった時はもう、本当に終わったとヒヤヒヤしましたが、何とか2人とも無事に過ごせていて心底ほっとします。

対してブリナーたち。ヒルツはアメリカを汚す麻薬組織が許せないから、ブリナーとその仲間は警官時代の日々と権力が恋しくて、麻薬組織から楽に金を奪おうとしたことが彼らの口から明かされました。

あの日の夜、あの場所で麻薬の取引が行われると知った上での襲撃だったはずなのに、なぜ彼らはそこにDEAの捜査官がいるとは知らなかったのでしょうか。

少し情報収集の詰めが甘かったせいで、自分たちの正体が警官と元警官であることをDEAの捜査官に知られ、やむを得ず彼らを殺すことに………。

頼もしい味方となるはずだったヒルツとブリナーたちの裏の顔、もう後戻りできないゆえに助けようとした仲間も手にかけようとするブリナーたちの躊躇のなさは、背筋が凍るほど恐ろしいです。

まとめ


(C)2023 America’s Most, Inc.

DEA捜査官殺害事件の目撃者を守るため、現地警官と麻薬組織、そして信頼していた相棒と元相棒とその仲間と戦う羽目になってしまった元アメリカ海軍兵の凄腕警官ジョハンセンの活躍を描いた、アメリカのアルティメット・ハード・アクション作品でした。

本作の見どころは、ジョハンセンがメキシコで繰り広げる激しい銃撃戦の数々、そして思いもよらない人物たちの裏切りです。

絶体絶命のピンチを切り抜け、無事アメリカでの安全な生活を確保したジョハンセンとロサ。最初は互いを信用しておらず、衝突することも多かった2人が、逃亡生活の中で信頼関係を築いていきました。

しかも2人は心も惹かれ合っていったようで…。お互いに新たな関係への一歩をどう進めようかと、もじもじしているジョハンセンとロサの姿は、とてもいじらしく微笑ましいです。

本作は、ジョハンセン役を演じたハリウッド最強のアクションスターのドルフ・ラングレンをはじめ、ベテラン且つイケおじな俳優たちが魅せるド迫力のアクションが見たい人にオススメしたい作品となっています。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら




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