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Entry 2020/11/02
Update

平成ゴジラシリーズの巨大ロボット考察と比較解説!歴代防衛組織と主戦力を徹底解剖|邦画特撮大全77

  • Writer :
  • 森谷秀

連載コラム「邦画特撮大全」第77章

今回の邦画特撮大全は平成ゴジラシリーズに登場した巨大ロボットを紹介します。

現在放送中のウルトラシリーズ最新作『ウルトラマンZ』(2020)にはセブンガーやウィンダム、キングジョーと過去のロボット怪獣たちが、主人公ナツカワハルキ/ウルトラマンZが所属する防衛組織ストレイジの戦力“特空機”として登場しています。

平成ゴジラシリーズには『ウルトラマンZ』同様に、過去の作品に登場した巨大ロボットたちが防衛組織の主力戦力として登場しています。そんな東宝怪獣映画の巨大ロボットたちを振り返って行きましょう。

【連載コラム】『邦画特撮大全』記事一覧はこちら

悪のロボットから人類の希望へ・メカゴジラ:『ゴジラ対メカゴジラ』

『ゴジラVSメカゴジラ』(1993)予告編

東宝のロボット怪獣として最初に名前が挙がるのがメカゴジラでしょう。『ゴジラ対メカゴジラ』(1974)での初登場以降、ゴジラシリーズには計5回登場し、その度にゴジラと激戦を繰り広げてきました。近年ではスティーブン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』(2018)にも登場しています。

初登場時のメカゴジラは宇宙からの侵略者・ブラックホール第3惑星人が作り出したロボット怪獣、つまり悪役でした。しかし『ゴジラVSメカゴジラ』(1993)での再登場以降は、ゴジラへの対抗手段として人類が建造したロボット兵器として登場しています。

『ゴジラVSメカゴジラ』に登場したメカゴジラは、アールデコ調の曲面が主体のフォルムで、対ゴジラ用戦闘マシン「ガルーダ」と合体し「スーパーメカゴジラ」へと変貌を遂げます。『ゴジラVSキングギドラ』(1991)に登場した23世紀の未来人が造り上げたサイボーグ怪獣“メカキングギドラ”の頭部を回収し、そのオーバーテクノロジーを利用して開発されました。

ちなみに余談ですが、メカゴジラのオペレーションシステム名は“REIKO”。これは大河原孝夫監督のデビュー作『超少女REIKO』(1991)から取られたものです。

『ゴジラVSメカゴジラ』の作品情報


(C)1993 TOHO

【公開】
1993年(日本映画)

【監督】
大河原孝夫

【特技監督】
川北紘一

【脚本】
三村渉

【出演】
高嶋政宏、佐野量子、小高恵美、原田大二郎、宮川一郎太、佐原健二、ラサール石井、中山忍、武野功雄、上田耕一、高島忠夫、中尾彬、川津祐介

合体変形ロボットの魅力・モゲラ:『ゴジラVSスペースゴジラ』

『ゴジラVSスペースゴジラ』(1994)予告編

『ゴジラVSメカゴジラ』の続編『ゴジラVSスペースゴジラ』(1994)に登場した巨大ロボットがモゲラです。“Mobile Operation G-Expert Robot Aerotype”の略称で、メカゴジラに代る対ゴジラ兵器として開発されました。

上半身は地底戦車ランドモゲラー、下半身は戦闘機スターファルコンに変形が可能。ロボットアニメや東映のスーパー戦隊シリーズで良く見られるロボットの変形と合体・分離機構が、東宝特撮映画の本作にも積極的に導入されたのです。

モゲラの初登場は『地球防衛軍』(1957)という作品で、この時は侵略者ミステリアンが尖兵として使用する巨大ロボットでした。悪役ロボットから人類の味方へと変貌を遂げた流れは先に紹介したメカゴジラと共通しています。

『ウルトラマンZ』のメイン監督・シリーズ構成を務める田口清隆監督は本作『ゴジラVSスペースゴジラ』を敬愛しており、『ウルトラマンZ』のストレイジ整備班のリーダー・イナバコジロー(通称・バコさん)役に本作の主演・橋爪淳をキャスティングしています。

『ゴジラVSスペースゴジラ』の作品情報

(C)1994 TOHO

【公開】
1994年(日本映画)

【監督】
山下賢章

【特技監督】
川北紘一

【脚本】
柏原寛司

【出演】
橋爪淳、小高恵美、米山善吉、吉川十和子、斉藤洋介、佐原健二、上田耕一、宮坂ひろし、木下ほうか、小堺一機、松村邦洋、中尾彬、柄本明

ロボット×美女の魅力・3式機龍:『ゴジラ×メカゴジラ』など

『ゴジラ×メカゴジラ』(2002)予告編

前述したメカゴジラが再登場したのが『ゴジラ×メカゴジラ』(2002)で、特生自衛隊(対特殊生物自衛隊)の主力兵器として開発されました。本作のメカゴジラは劇中で“3式機龍”と呼ばれます。過去のメカゴジラと機龍の大きな違いは、回収された初代ゴジラの骨格をベースにした生体ロボットであるという点でしょう。

『ゴジラ×メカゴジラ』で機龍を操縦(遠隔操作)するのは釈由美子演じる「機龍隊」の女性隊員・家城茜。続篇『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003)でも機龍を操縦していたのは吉岡美穂演じる女性隊員の如月梓です。

こうしたゴジラに立ち向かう女性のキャラクターは、上記2作品でメガホンをとった手塚昌明監督のデビュー作『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』(2000)から継承されたキャラクターです。『ウルトラマンZ』でもストレイジの女性隊員・ナカシマヨウコがこのキャラクター像を継承し、セブンガーやウィンダムを操縦しています。

こうした女性とロボットの組み合わせはアニメーション作品で良く見られるものです。『ゴジラ×メカゴジラ』の家城茜が機龍へ感情移入する点から、特にアニメ『機動警察パトレイバー』シリーズからの影響を強く感じさせます。

女性が操縦するロボット以外にも信頼できる隊長の人物造形や整備班の活躍など、この『メカゴジラ』2部作には『機動警察パトレイバー』と共通する要素が多く登場していました。『ウルトラマンZ』にもこれらの要素が作品の魅力として導入されており、その影響を強く感じさせます。

『ゴジラ×メカゴジラ』の作品情報


(C)2002 TOHO

【公開】
2002年(日本映画)

【監督】
手塚昌明

【脚本】
三村渉

【特殊技術】
菊地雄一

【出演】
釈由美子、宅麻伸、高杉亘、友井雄亮、中原丈雄、加納幸和、小野寺華那、上田耕一、白井晃、六平直政、萩尾みどり、水野純一、森末慎二、永島敏行、田中美里、谷原章介、吹越満、村田雄浩、柳沢慎吾、藤山直美、中村嘉葎雄、松井秀喜、水野久美、中尾彬

『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』の作品情報


(C)2003 TOHO

【公開】
2003年(日本映画)

【監督】
手塚昌明

【脚本】
横谷昌宏、手塚昌明

【特殊技術】
浅田英一

【出演】
金子昇、吉岡美穂、虎牙光揮、高杉亘、益岡徹、中原丈雄、長澤まさみ、大塚ちひろ、上田耕一、清水紘治、升毅、六平直政、友井雄亮、釈由美子、水野純一、峰岸徹、飯星景子、渡辺典子、小泉博、中尾彬

まとめ

平成ゴジラシリーズに数多く登場してきた巨大ロボットたち。そのDNAは確実に『ウルトラマンZ』に受け継がれています。『ウルトラマンZ』と一緒に今回紹介した巨大ロボットたちの活躍を楽しんで見てはいかがですか。

次回の『邦画特撮大全』は…


(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

次回の邦画特撮大全は現在大きな盛り上がりを見せる吾峠呼世晴のマンガ『鬼滅の刃』から、鬼を退治する特撮映画を紹介します。お楽しみに。

【連載コラム】『邦画特撮大全』記事一覧はこちら


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