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Entry 2021/12/05
Update

映画『真実の穴』ネタバレあらすじと結末の感想評価。ラストに待つのは覗き込んだ闇の真相|Netflix映画おすすめ74

  • Writer :
  • 山田あゆみ

連載コラム「シネマダイバー推薦のNetflix映画おすすめ」第74回

映画『真実の穴』は2021年12月2日(木)にNetflixで配信開始された、タイのサスペンスホラーです。

母親の交通事故をきっかけに突如現れた祖父母と暮らすことになった姉妹が、祖父母の家で次々に恐ろしい出来事に巻き込まれるという物語になっています。


Netflix 『真実の穴』

監督を務めるのは、ウィシット・サーサナティヤン。2001年の『怪盗ブラックタイガー』の監督から着実に実績をあげ、2011年にはオムニバス映画も手掛けた監督です。

【連載コラム】「Netflix映画おすすめ」記事一覧はこちら

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映画『真実の穴』の作品情報


Netflix 『真実の穴』

【配信】
2021年(タイ)

【監督】
ウィシット・サーサナティヤン

【キャスト】
スタッター・ウドムシン、ナッタパット・ニムジラワット、ソンポーブ・ベンジャティクル

【作品概要】
監督のウィシット・サーサナティヤンは、主にCM界で活動していましたが、2001年にタイ映画として初めてカンヌ映画祭に正式出品されたアクションコメディ映画『怪盗ブラックタイガー』で監督デビューを果たしました。

日本公開された映画『ナンナーク』(1999)では、脚本を手がけています。

2011年韓国の釜山映画祭企画で行定勲、韓国のチャン・ジュヌァンらとともにオムニバス映画を手がけたことでも知られています。

映画『真実の穴』ネタバレあらすじ


Netflix 『真実の穴』

母のマイと娘のピムとその弟のパットは3人で暮らしています。母親のマイが会社で昇進して喜んでいました。

チア部の部長をしている姉のピム。弟のパットは片足を骨折してギブスをつけていました。

パットの友達のフェイムが家に遊びに来ました。ピムは着替えを覗かれて怒ります。どうにかして部屋から締め出したものの、フェイムはパットの秘密の動画を元にパットを脅してから帰っていきました。

車で仕事から帰っていた母親は、ピムからの着信を確認するために目を離したせいで正面から来た車と衝突してしまいます。

マイの帰りを待っていたピムとパットのもとにマイの父親、ふたりにとっての祖父だと名乗る男が尋ねてきて、事故のことを知らされました。

病院に連れて行かれたふたり。重度の脳震とうで病院に入院しているマイの元に行くと、意識不明のマイがいて祖父と一緒に祖母だと名乗る女性が現れます。

祖母はピムのことを抱きしめますが、パットのことをにらみつけたのでした。自分の孫だと祖父に言われて笑いかけますがどこか不気味です。

ピムとパットには祖父と祖母の記憶はありませんでしたが、促されるままに祖父母らの家に行くことになりました。

祖父母の家に行ったピムとパット。マイが使っていたという部屋には一部がちぎられたマイの写真が飾られた写真立てや赤ん坊の写真がありました。

翌朝、朝食にいくと顔の形に並べられた目玉焼きとホットサンドとウインナーが用意されていました。

食卓で祖父から、祖母は認知症だから、マイが目覚めるまで一緒に暮らして世話をしてほしいと頼まれます。

マイは脳を損傷していて、目覚める確率は50%のみ。経過を見るしかないと診断を受けました。一ピムたちの家で飼っていた猫のラテと荷物をもって祖父母の家に向かったピムとパット。

パットは家の壁に穴が空いているのを見つけます。

覗き込むと、ボロボロのソファーが置かれた部屋が奥にあり、女性の姿が見えました。ピムに話しても後で祖父に伝えようと言うだけでした。

祖父母の家で夕食をとるパットとピム。ラテを外に出したと言う祖母に怒るパット。夕飯を残すことを許してもらえませんでした。

穴があることを祖父母に伝えますがふたりとも見えないと言います。確かにピムとパットには見えているのに。

その晩、ベッドでピムとパットは祖父母は本当に自分たちの祖父母なのかという話になります。マイは2人に祖父母の話を一度もしたことがなかったからです。

翌朝、大量の牛乳を飲み切るように言われるパット。昨夜見つけた穴はふさがっていました。祖母はかかっていない壁時計をみて時間を読み上げます。

学校でパットは、フェイムから家に行くと脅されます。ピムに会うためです。いびられるパットをかばい家には来るなと言うピムでしたが放課後にフェイムは家に来ました。

穴が再び現れ、パットが覗き込むとそこには黒い肌の少女が黒い液体を口から吐き出して立っていました。

驚くパットは穴を覗き込むようにフェイムに促します。フェイムにはその穴は見えませんでしたが壁に目を近づけた途端にフェイムは顔を強く壁に打ち付けました。

鼻を切り、パットが押したからだと怒るフェイム。フェイムはピムのシャワーを浴びる動画を持っていて、それを種にパットとピムを脅していたのでした。

帰宅した祖母は血痕をみてパニックを起こします。パットのことをクリットと呼んで、早く片づけるように怒鳴ります。ピムがなだめて祖母は落ち着きました。

元警官だった祖母は警察に向かいます。マイの事故の相手は不動産王アピワットの息子でチャイユットだということが分かります。

当時チャイユットは飲酒していて、友人が運転したという事でしたが、祖父は信じませんでした。

ピムとパットがふたりで家にいるとき、壁の中から音がしました。ピムが穴を覗き込むと少女が血を流して地面を這っていました。

隣の家に助けに行こうとするピム。パットが覗き込むと頭に穴が開いた少女が手をこまねいていました。

ピムがもう一度穴を覗くと、赤ん坊を抱いた少女が黒い液体を口から吐き出していました。もう二度とこの穴は覗かないようにしようと2人は決めます。

ソファにフェイムが落としていった携帯電話を見つけたピムとパット。ピムは自分のシャワー中の動画があることを確認しました。

その晩、ピムとパットの部屋に穴の中にいた少女が現れます。眠るピムの隣に座り顔を触ろうとする少女。

驚いたパットがシーツをかぶり、もう一度覗くと目の前に少女が立っていました。悲鳴をあげたパットに驚いて起きたピムでしたが、もう少女はいませんでした。

翌朝鼻血を出して寝込むパット。祖母が牛乳をもって部屋にやってきます。祖母がパットのスケッチブックを見ていると、パットが描いた覚えのない少女の絵が描かれていました。それを見てパニックになる祖母。

祖母が部屋から出て行ってからパットは牛乳をこぼしてしまいます。こぼれた牛乳を猫のラテがなめていました。

学校でチア部のキャプテン発表が行われました。現キャプテンのピムが引き継ぐことになります。その後、親友のパエウが実はピムのシャワー動画を撮って、フェイムに送っていたことをフェイムの携帯アプリの履歴から知ったピムは問い詰めます。

ピムに嫉妬心があり、やったのだと白状するパエウ。コーチからも糾弾されて、パエウは黙り込みます。

祖父は飲酒運転中のチャイユットを追い詰め、殴ったうえ制裁だと言って火をつけます。

一方でマイが病室で目覚めます。父親がお見舞いに来たことや、ピムとパットが彼らと一緒に暮らしていることを聞いて、早く助けなければとパニックを起こします。

家にいた祖父母とパットとピム。穴の裏から音が聞こえ始めます。ピムが穴を覗き込むと、15年前の家の中の様子が見えました。

マイにはピムを生む前にピニャという名前の娘がいました。顔半分が奇形で腫れていたその少女は穴から見えていた少女でした。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『真治の穴』ネタバレ・結末の記載がございます。『真実の穴』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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祖母が15年前のことを語り始めます。祖父母とマイが出けていた日に、ピニャは家で画家として絵を描いていた父親のクリットとかくれんぼをしていました。

しかし、酒を飲んだクリットは眠ってしまい、ひとりで長時間クローゼットに隠れていたピニャは、祖母が置いておいた殺鼠剤を間違えて飲んで死んでしまったのでした。

そのショックでクリットは拳銃で自殺してしまったと祖母は話しました。

大量に吐血してぐったりとするパット。そこへ、外でラテが死んでいるのを見たマイが慌ててやってきます。

無理やりパットに牛乳を飲ませようとする祖母を制して家に帰ろうとするマイたち。そこへ祖父が銃を持って帰ってきます。

マイは自分が病院にいる間になにをしたのか問い詰めます。クリットはあの日父さんの銃を奪ったのか、とマイは問い詰めます。

具合の悪そうなパットを見て、ピムは祖母が牛乳に毒を盛っていたのではないかと問い詰めます。

自分が飲んでみると言うピムにやめるよう声を荒げる祖母。飲もうとした瞬間、牛乳の器が吹き飛びました。祖母の目線の先にはピニャが見えました。うろたえる祖母。

祖母がピニャに毒を持っていたことをマイも気付き、責めます。奇形の孫のことを良く思っていなかった祖母はひそかにピニャを殺そうとしていたのです。

完璧な娘を愛しすぎた異常な母親の怒りはパットにも向けられ、片足が不自由なパットを殺そうとしていたのでした。

マイは、今後自分たちに関われば祖父母がやったことを公表すると言って家に帰っていきました。

自分たちの家に帰ったマイとピム、ピニャ。マイはクリットやピニャのことを黙っていたことをピムとパットに謝りました。ピニャが妹のピムを愛していて、いつも抱いて子守歌を歌っていたと話します。

しかし、ピムは自分たちが知っていることだけが真実でないのではないかと話します。真実の全容を知っている訳ではないと。父親についてだとパットはマイに言います。穴の中を覗いて真実を見たのです。

マイはあの穴が嫌で実家を出たと話します。穴を覗いたことは一度もなかったと。

その晩、祖母はうなされて目覚めます。警部からの電話で祖父はチャイユットがマイの事故を起こしたとき、本当に運転しておらず友人の運転で事故が起きたことを知ります。15年前のクリットの件も警察は知っていました。

リビングに行き、クローゼットの鍵を開けるとピニャの亡霊が現れ、祖母に抱きついた後大量の血を吐き掛けました。祖母が様子を見に行くと床でもだえ苦しんでいました。傍らには殺鼠剤の瓶が。

祖父は彼女のことがチャイユットに見えてしまい、銃で打ち殺してしまいました。そしてそのままその銃で自殺したのでした。

マイが穴を覗き込んだ記憶に戻ります。ピニャが死んだその日。ピニャがクローゼットに入ったことに気付かず祖母が鍵をかけて出かけていきました。

酒を飲んで眠っていたクリットの頭を掴み、ピニャを見ていなかったことを責めながら酒を浴びせる祖父。

その傍らから祖父の銃をもちクリットの頭を打ちぬいたのはマイでした。

自分の部屋で眠るピム。ピニャが歌ってくれた子守歌を口ずさみます。その片手にはピニャの幽霊がピムの手を握り眠っていました。

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映画『真実の穴』の感想と評価


Netflix 『真実の穴』

覗いた穴の中で見えたおそろしい光景。その裏に隠された謎に迫るとともに、家族の秘密が明かされていくサスペンスホラー映画となっています。

今まで会ったことのなかった祖父母宅で巻き起こる恐怖というと、設定がよく似たM・ナイト・シャマランの『ヴィジット』を連想させます。

特に前半は、姉のピムと弟のパットの前に現れた祖父母らの不気味さが際立っていました。家に母親のマイの写真があったことや、特徴的な朝食が共通点で祖父母なのだろうと考えられるものの、もし赤の他人だったら…という恐怖心が駆り立てられます。

祖母の奇怪な行動や支離滅裂な発言はいかにも不気味で、主人公の姉弟がまだ学生なこともあって自力では逃げ出せないという緊張感が張り詰めていました。

ただ『ヴィジット』と違うのは、穴の中に恐ろしい光景が見えることで、そこから家族の秘密や過去に物語が展開していくところです。

そして中盤には姉ピムと弟パットの2人が隠していた秘密が明かされます。本作のテーマはタイトルにもなっている「真実」です。

家族誰もが持っていた秘密の真相が少しずつ明かされていくので、先が気になって食い入るように観てしまうかと思います。

クライマックスにかけて明かされる驚愕の事実。この種明かしがひと筋縄ではいかないところが見どころです。

ホラーらしいぞっとするような映像もありつつ、人間の醜さやしたたかさを描いたサスペンスとしても楽しめる作品だといえるでしょう。

まとめ


Netflix 『真実の穴』

全体的に不穏な展開が漂い、先の展開が最後まで読めないのが本作の魅力の一つです。

タイ映画独特のエンタメ感は、派手なアメリカンホラーやじっとりしたジャパニーズホラーとも違った面白みがあります。

濃厚なサスペンスに考えを巡らせているうち、ぞっとさせられる快感を味わえる映画だといえるでしょう。ラストシーンの何とも言えない感覚は絶品です。

【連載コラム】「Netflix映画おすすめ」記事一覧はこちら

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