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Entry 2021/11/02
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映画『エクソシスト』ネタバレ考察感想と結末あらすじの解説。名作ホラーはトラウマ級の悪魔は少女に憑依する|SF恐怖映画という名の観覧車156

  • Writer :
  • 糸魚川悟

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile156

人を堕落させることを目的とし、時に犯罪や非人道的行為を扇動する「悪魔」と言う存在。

イスラム教や仏教などさまざまな宗教で「悪魔」は登場しますが、その中でもキリスト教における「悪魔」は宗教に疎い人にもイメージが湧きやすい存在です。

そんな「悪魔」のキリスト教的イメージを全世界に浸透させたのは、ひとつのホラー映画の存在でした。

今回は悪魔との壮絶な戦いを描いた名作ホラー映画『エクソシスト』(1974)を、ネタバレあらすじを含めご紹介させていただきます。

【連載コラム】『SF恐怖映画という名の観覧車』記事一覧はこちら

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映画『エクソシスト』の作品情報


TM &(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

【公開】
1974年(アメリカ映画)

【原題】
The Exorcist

【監督】
ウィリアム・フリードキン

【脚本】
ウィリアム・ピーター・ブラッティ

【キャスト】
リンダ・ブレア、エレン・バースティン、ジェイソン・ミラー、マックス・フォン・シドー、リー・J・コッブ、マーセデス・マッケンブリッジ

【作品概要】
ウィリアム・ピーター・ブラッティが執筆した同名小説を『フレンチ・コネクション』(1971)でアカデミー監督賞を受賞したウィリアム・フリードキンが映画化した作品。

悪魔に憑かれた少女の母親クリスを演じたのは、後にドラマシリーズ「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」でエミー賞を受賞したエレン・バースティン。


映画『エクソシスト』のあらすじとネタバレ


TM &(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

イラク北部、遺跡の発掘に同行するランカスター神父は出土した像を見て大きく動揺します。

足腰も不自由になってきたランカスターは、その像が悪霊パズスの像であることから何かを感じ取り、発掘の同行を取り止めて帰国することにしました。

ジョージタウン、一人娘のリーガンと暮らす女優のクリスは家の中で鳴る不思議な音に悩まされていました。

クリスは音の正体がネズミだと考え使用人のカールに駆除を命じますが、カールは家でネズミを見たことがなく彼女の考えを疑問視します。

クリスは別居する夫との関係は険悪であり、その一方で彼女が現在撮影中の映画の監督であり友人でもあるバークに惹かれていることを、リーガンに見抜かれていました。

カールがネズミ捕りを設置して以降も家の中の音は鳴り止まず、リーガンはベッドが揺れるとクリスに訴えます。

認知症を抱える年老いた母親を持つ神父のデミアンは、母の孤独を癒す方法が見つからず自身の力不足を日々感じていました。

ある日、デミアンの母は叔父によって無理矢理、精神病棟に入院させられた挙句、退院後まもなく孤独死しました。

一方、自宅で映画関係者を招いた大規模なパーティを開いたクリスでしたが、リーガンが普段は使わないような汚い言葉で暴言を放ち客前で失禁したことに動揺します。

自身のしたことに狼狽えるリーガンを落ち着かせベッドに寝かせると、彼女のベッドが揺れ始め、異常な気配を覚えました。

クリスはリーガンを病院に連れて行くと、医者に脳の障害であると診断されますが、ベッドの振動がリーガンの痙攣と言う医者の説明に納得はできませんでした。

その後、あらゆる検査を行っても障害は見つからず、日が経つごとにリーガンは白目を剥き激しく上半身を揺さぶり、強い暴力性を見せるなど悪化を続けます。

ある日、クリスが家に帰るとバークが彼女の家の前にある石段で死体となって発見されたと聞かされます。

付き人のシャロンが家を開けている間に、バークがリーガンの様子を見ていたと知ったクリスが催眠術士を雇い、彼女の様子を見せますが、強い凶暴性を見せるだけで詳細は判明しませんでした。

刑事のキンダーマンはデミアンを訪ね、バークの死体が首が完全に真反対に折れていだことを教え、悪魔的思想を持った人間が犯人ではないかと話します。

デミアンが神父でありながら聖職者を専門とした精神科医としてカウンセリングを行っていると知るキンダーマンは、危険思想を持った教会関係者を聞き出そうとしますが、デミアンの口は堅く目論見は失敗に終わります。

一方、クリスは医師たちから最後の手段として悪魔払いを提案されます。

クリスは悪魔の存在を信じてはいませんでしたが、部屋の置物がひとりでに飛び散り、リーガンの首が真逆に回る様子を目撃した上に、彼女がバークを殺したと別人の声で告白したことから、知人を辿りデミアンに相談を持ちかけます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『エクソシスト』のネタバレ・結末の記載がございます。『エクソシスト』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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TM &(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

クリスは悪魔祓いをデミアンに依頼しますが、現代に悪魔憑きがいると考えていないデミアンは、イエズス会への許可が必要だと固辞。

しかし、クリスの切羽詰まった様子を見て断ることのできなかったデミアンはリーガンに接見すると、彼女が知るはずのないデミアンの母の死を知っていたことを疑問に感じます。

その一方でただの水道水を聖水と偽り使用しても効果があったことからデミアンは詐病を疑いますが、リーガンの発する言葉を録音し逆再生を行うと言語となっていることや、腹に浮かび上がった「help me」の文字を見て悪魔の存在を確信。

デミアンは教会に悪魔祓いの許可を取ると、教会は悪魔祓いの経験者としてランカスターを呼び出します。

デミアンと合流したランカスターは直ちに悪魔祓いを実行に移しますが、悪魔の抵抗は激しく、2人は大きく消耗してしまいます。

悪魔はデミアンに亡くなった母の幻覚を見せることで動揺させ、部屋を追い出します。

その間もランカスターは1人で悪魔祓いを続けますが、心臓に持病もあったランカスターは死亡。

部屋に駆けつけたデミアンはランカスターの死を確認すると怒り、リーガンを力任せに組み伏せると、悪魔に対し自分に乗り移るようにと命じます。

悪魔はデミアンに乗り移り、リーガンを殺害しようとしますが、我を取り戻したデミアンは窓を突き破り自身を石段に叩きつけ死亡しました。

後日、デミアンの命を掛けた行動によって救われたリーガンが悪魔に憑かれていた期間の記憶を失いながらも回復し、クリスと共に街を離れることになりました。

デミアンの友人のダイアー神父の姿を見て、自身を救ってくれた存在を思い出したリーガンは、ダイアーの頬にキスすると車に乗り込みその場を離れます。

ダイアーは彼女たちを見送るとデミアンの死んだ石段を静かに見下ろしました。

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映画『エクソシスト』の感想と評価


TM &(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

実在の事件を基にしたホラー映画の金字塔

1973年に公開された映画『エクソシスト』は、アメリカ国内だけでなく全世界で大ヒットを記録しました。

本作は1943年にワシントンポスト紙に記載された「メリーランド悪魔憑依事件」を題材としており、映画の大まかな流れは実在の事件を踏襲しています。

この映画によって「悪魔」と言う存在の認識は全世界へと広まり、自分の周囲で起きる怪現象を「悪魔」の仕業と考える人が、悪魔祓いの依頼を聖職者に行うケースが多発しました。

本作により悪魔が人に憑くイメージは一般化し、後に「死霊館」シリーズでも取り上げられた「悪魔に憑かれた人間が犯した殺人事件」が全米で話題になった裏には本作の存在があり、人々の認識を変えた作品として長く語り継がれる映画と言えます。

25年を経て変更されたラストシーン

本作のラストでは神父と悪魔による「悪魔祓い」での対峙が繰り広げられ、悪魔を少女から取り除くことに成功はしたものの、多くの人間が犠牲となります。

犠牲となった人間に対する物憂げな印象が目立つラストシーンによって「悪魔の勝利」と捉える見解が広まり、原作を執筆し本作の脚本家も務めたウィリアム・ピーター・ブラッティの意向とは異なるものとなってしまいました。

このことを憂いた関係者によって、ラストシーンの変更は幾度となく計画され、25年を経て1998年にはラストシーンが変更された25周年記念版が公開。

25周年記念版では亡きデミアンの友人ダイアーとキンダーマン刑事との交流が描かれており、その後を生きる人間たちにスポットをより当てたラストは、命を犠牲にその他の人間を救ったデミアン神父による行動が「人間の勝利」を際立たせていました。

まとめ


TM &(C)Warner Bros. Entertainment Inc.

大ヒットを記録した本作は続編となる『エクソシスト2』(1977)や前日譚の『エクソシスト ビギニング』(2004)など多くの続編作品が作られました。

静寂と陰鬱、そして「悪魔」と言うこの世ならざるものの恐怖を強く感じる本作は、今観てもなお脳内に鮮烈に響き渡ります。

そんな「ホラー」映画の金字塔と言っても過言ではない映画『エクソシスト』をこの機会に鑑賞してみてはいかがでしょうか。



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