映画『2分の1の魔法』は2020年8月21日(金)より全国ロードショー公開!
ディズニー&ピクサーがおくる、内気な少年と陽気な兄の冒険と絆を描く感動作『2分の1の魔法』。『リメンバー・ミー』や「トイ・ストーリー」シリーズで知られるピクサーアニメーションの最新長編作品でもある本作が、2020年8月21日(金)より全国ロードショーを迎えました。
監督と脚本は『モンスターズ・ユニバーシティ』を手がけたダン・スキャンロン。またボイスキャストをトム・ホランドとクリス・プラットが、日本語吹き替え版では志尊淳と城田優が務めています。
映画『2分の1の魔法』の作品情報
【公開】
2020年(アメリカ映画)
【原題】
Onward
【脚本・原案】
ダン・スキャンロン、ジェイソン・ヘッドリー、キース・ブーニン
【監督】
ダン・スキャンロン
【声のキャスト】
トム・ホランド、クリス・プラット、ジュリア・ルイス=ドレイファス、オクタヴィア・スペンサー、メル・ロドリゲス、カイル・ボーンハイマー、リナ・ウェイス、アリ・ウォン、グレイ・グリフィン、トレイシー・ウルマン、ウィルマー・バルデラマ、ジョージ・パサラ、ジョン・ラッツチェンバーカー
【日本語吹替え版キャスト】
志尊淳、城田優、近藤春菜(ハリセンボン)、浦嶋りんこ、新谷真弓、丸山壮史、立木文彦、村治学
【作品概要】
ヒット作・話題作を生み出し続けるピクサーの長編アニメーション作品。監督・脚本は『モンスターズ・ユニバーシティ』で長編デビューで果たしたダン・スキャロン。兄弟のボイスキャストをトム・ホランドとクリス・プラットが、また日本語吹き替え版では志尊淳と城田優がそれぞれ務めます。
「魔法」の存在が忘れられてしまった世界で、幼い頃に死に別れた父親を「魔法」によってよみがえらせようとする兄弟の奮闘と冒険を描きます。
映画『2分の1の魔法』のあらすじとネタバレ
世界が魔法に満ち溢れていたのははるか昔。今は魔法の存在はすっかり忘れされてしまいました。
魔法が消えかけた世界で、母のローレルと魔法オタクの兄のバーリーと3人で暮らすイアンは自分に自信が持てず、何をやってもうまくいかないことばかりです。
そんな彼が心の奥でいつも抱えている願いは死に別れた父親と再会すること。イアン16歳の誕生日、母のローレルから誕生日プレゼントとして父親が託した魔法の杖が入った箱を渡されます。
そこには死者を一日だけ蘇らせる呪文と、呪文に使うアイテムの不死鳥の石が納められていました。さっそくバーリーが呪文を唱えて父親をよみがえらせようとしますが、何も起きません。
それを見ていたイアンが同じように呪文を唱えると、なんと父親の姿が現れ始めます。イアンには魔法の素質があったのです。
しかし、バーリーが手を貸そうとしたときに誤って不死鳥の石を落として壊してしまいます。その結果、魔法の効力は半分だけになり、父親は下半身だけの姿で復活しました。
イアンとバーリーは父親の「全身」をこの世によみがえらせるために、「下半身だけ」=「2分の1」の父親を車に乗せて、不死鳥の石を探す冒険に出かけました。
まずは、不死鳥の石の在りかを記した地図を求めて、マンティコノアが経営する酒場へ向かいます。
何とか、地図は手に入れますが、酒場では火事が起きてしまいます。さらに車のガス欠、魔法の失敗でバーリーが小さくなってしまったりとトラブルが続きます。
さらに立ち寄ったガソリンスタンドでは妖精の暴走族と揉め事を起こしてしまったりで、なかなか旅は進みません。
カギとなる場所“カラス岳”へ向かう兄弟、そのあとを母のローレルやケンタウロス警官コルトが追います。
イアンとバーリーは襲い掛かる多くの試練を乗り越えて、父親を完全によみがえらせることができるのでしょうか?
映画『2分の1の魔法』の感想と評価
「トイ・ストーリー」(1995)シリーズではおもちゃの世界、「モンスターズ・インク」(2001)シリーズでモンスターの世界、『ファインディング・ニモ』(2003)では魚の世界という“IF”の世界を創り上げてきたピクサー。
「舞台」であり「物語への入り口」となる世界そのものはファンタジーに満ちていますが、そこで語られるのは家族・兄弟・親子・友人と言った最小単位の関係性の重要さです。作品に込められたメッセージは意外な程に普遍的なものが多く、それゆえに国境を超えて、世代を超えて支持されているのでしょう。
映画『2分の1の魔法』の舞台は、科学と「現実」がより重要視され続けたことで、かつては共存していたはずの魔法や伝説、いわゆる「ファンタジー」の力とそれを信じる想いがほとんど失われてしまった世界です。
そこにファンタジーを信じる兄と引っ込み思案な弟が、幼い頃に死に別れた父親との再会のために魔法と伝説をめぐる冒険に出ます。
魔法といったファンタジックな存在の重要性を問うというよりは「目に見えないもの、心によるものを信じられるかどうか?」という問いかけが重要になっています。
そして、そういった「信じる力」の源流として、兄弟愛と親子愛、そしていつまでも少し冒険する心を持ち続けることの重要さを知ることができます。
まとめ
監督のダン・スキャンロンは『カーズ』『トイ・ストーリー3』などの脚本を務めたピクサー&ディズニーの生え抜き組です。またそれ以前には、ディズニーのオリジナルアニメーションでアニメーターも務めていたとのことです。
キャラクターの造形やクライマックスの展開を見つめると、彼もまた「ピクサー節」と「ディズニー節」をそれぞれが受け継いできた作り手なのだと理解できます。二転三転する展開、間に込められている「笑い」、クライマックスに登場する「ある存在」の意外性など、多くの「驚く」に満ちています。
そして、「毎回うまいタイトルをつけるなと思う」のが邦題。
『2分の1の魔法』の作中には、色々な「2つ」と「半分」が映画の中に登場します。映画を観終えたその時、まるで魔法がかけられたかのように多くの意味が込められた、味わい深いタイトルへと姿を変えるのです。