Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

アクション映画

Entry 2022/07/07
Update

007私を愛したスパイ|ネタバレあらすじ感想と結末の感想評価。ボンドカーはロータスエスプリで“悪役ジョーズ”登場も必見!

  • Writer :
  • 秋國まゆ

大人気スパイアクション映画「007」シリーズ第10作!

ルイス・ギルバートが監督を務めた、1977年製作のイギリス・アメリカ合作の大人気スパイアクション映画『007/私を愛したスパイ』。

「007」ことMI6の敏腕諜報員ジェームズ・ボンドが、ソ連の情報機関・秘密警察「ソ連国家保安委員会(KGB)」の女スパイと共に、英ソの弾道ミサイル原子力潜水艦が行方不明になった事件を調査していく姿とは、具体的にどんな姿だったのでしょうか。

ロジャー・ムーアが3代目ジェームズ・ボンドを演じた「007」シリーズ第10作、『007/私を愛したスパイ』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

映画『007/私を愛したスパイ』の作品情報


(C) 1977 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

【公開】
1977年(イギリス・アメリカ合作映画)

【原作】
イアン・フレミングの小説『私を愛したスパイ』

【監督】
ルイス・ギルバート

【キャスト】
ロジャー・ムーア、バーバラ・バック、クルト・ユルゲンス、キャロライン・マンロー、リチャード・キール、バーナード・リー、デスモンド・リュウェリン、ロイス・マクスウェル、ウォルター・ゴテル、ジェフリー・キーン、ジョージ・ベイカー、マイケル・ビリングトン、ロバート・ブラウン、オルガ・ビセラ、ヴァーノン・ドブチェフ、ナディム・サワラ

【作品概要】
アルフィー』(1966)のルイス・ギルバートが監督を務めた、イギリス・アメリカ合作のスパイアクション作品。

原作であるイギリス人のスパイ小説・冒険小説家イアン・フレミングの小説『私を愛したスパイ』をもとに描かれた、「007」シリーズ第10作目です。

「007」シリーズのロジャー・ムーアが3代目ジェームズ・ボンドを、『タランチュラ』(1970)のバーバラ・バックが本作のボンドガールであるアニャ・アマソヴァ役を、『悪の決算』(1955)のクルト・ユルゲンスが本作の悪役であるカール・ストロンバーグ役をそれぞれ演じています。

映画『007/私を愛したスパイ』のあらすじとネタバレ


(C) 1977 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

核ミサイル「ポラリス」を16発搭載した英国海軍の原子力潜水艦「レンジャー」と、ソ連海軍の原子力潜水艦「ポチョムキン」が突如消息を絶ちました。

これを受け、英国情報局秘密情報部「MI6」とソ連の情報機関・秘密警察「ソ連国家保安委員会(KGB)」は、「007」ことMI6の敏腕諜報員ジェームズ・ボンドと、「トリプルX」ことKGBの女スパイであるアニヤ・アマソヴァに調査を命じました。

その時、ボンドは英国海軍とMI6の特務装備開発課「Q課」の課長であるQからある情報を得ます。

英国海軍とQの推測によると、「レンジャー」が突如消息を絶ったのは、何者かが人工衛星の熱感応センサーを使って核ミサイルと潜水艦を追跡するシステムを開発し、東西の防衛戦略を妨害しようとしているからです。

しかも、その潜水艦追跡システムを売ろうとした者がいると言います。潜水艦追跡システムについて知る人物に接触するため、ボンドとアマソヴァはそれぞれエジプト・カイロへ向かいました。

カイロ到着後、ボンドは潜水艦追跡システムについて知る人物、アジズ・フェケシュに接触します。その際、ボンドは同じ目的で彼に接触したアマソヴァと出会いました。

しかし2人が情報を聞き出す前に、フェケシュは謎の暗殺者に襲われ殺されてしまいました。

その後、フェケシュの手帳から、彼が潜水艦追跡システムのマイクロ・フィルムを売ろうとしている男マックス・カルバと会う約束をしていたことを知ったボンドは、2人が待ち合わせした場所「モジャバ・クラブ」へ向かいました。

そこでボンドは、再びアマソヴァと遭遇します。2人の目的は、モジャバ・クラブのオーナーを務めているカルバに接触することです。

しかし、2人がカルバからマイクロ・フィルムを回収する前に、カルバはフェケシュを殺した大男の暗殺者に殺され、マイクロ・フィルムを奪われてしまいます。

マイクロ・フィルムを取り返すため、フェケシュとカルバを殺した暗殺者ジョーズが偽装した、電話の修理屋のライトバンに忍び込み、ジョーズを追跡するボンドたち。

ルクソールのカルナック神殿での格闘戦の末、2人は協力してジョーズからマイクロ・フィルムを奪取し、ライトバンを使って何とかジョーズから逃げきりました。

ですがカイロまで戻る道中、ボンドはアマソヴァのハニートラップに引っかかってしまい、回収したマイクロ・フィルムを持ち去られてしまいます。

その後、ボンドはアブシンベル神殿内部にあるMI6の秘密事務所(Qの研究施設も併設されている)に向かいました。

そこにはアマソヴァと、アマソヴァの上司であるKGBのゴゴール将軍もいました。MI6の部長であるMにその理由を尋ねると、今回利害が一致した英ソ両政府は、力を合わせて消息を絶った両国の原子力潜水艦を捜すことになったと言います。

ゴゴール将軍は、敵対関係にあった英ソが協力する時代になったことへの誠意を示すため、アマソヴァがボンドから持ち去ったマイクロ・フィルムを彼に返そうとしました。

しかしボンドは、マイクロ・フィルムの返却を辞退します。カイロまで戻る際に使った舟で、マイクロ・フィルムの中身を確認したボンドは、肝心の中枢の技術情報が抜けていることに気づいたからです。

マイクロ・フィルムが本物かどうか確かめるべく、Mに調べてもらった結果、マイクロ・フィルムの中に入っているデータには世界の大富豪であり、西側の大搾取資本家である海洋学者カール・ストロンバーグの海洋研究所のマークが記されていました。

ストロンバーグが怪しいと睨んだMとゴゴール将軍は、ボンドとアマソヴァにストロンバーグを調査するよう命じます。

以下、『007/私を愛したスパイ』ネタバレ・結末の記載がございます。『007/私を愛したスパイ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C) 1977 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

調査を命じられたボンドたちは、ストロンバーグの海洋研究所があるイタリア・サルディーニャ島へ向かいました。

その道中、ボンドたちは再びジョーズに襲われます。狭い列車内の個室での死闘の末、体格とパワーに差があるジョーズに苦戦を強いられたものの、ボンドはジョーズの鋼鉄の歯に電流を流し、怯んだ隙をついて窓の外へ蹴り飛ばしました。

この一件を経て、ボンドたちはいがみ合うのをやめ、協力して任務に挑むことにしました。

一方ストロンバーグは、潜水艦追跡システムを外部の者に売った裏切り者を粛清しました。

さらにストロンバーグは、潜水艦追跡システムを開発したベコマン博士とマーコビッツ教授を乗せたヘリを爆破し殺害。

手下のシャンドアとジョーズに、潜水艦追跡システムのマイクロ・フィルムの奪還と、それを邪魔する者たちの排除を命じました。

しかしシャンドアは、1人でボンドを殺そうとするも返り討ちにされてしまいました。

翌日。サルディーニャ島に到着したボンドたちは、まずQから新しいボンドカー、ロータス・エスプリ(愛称はウェットネリー。潜水艇に変形できる)を受け取り、宿泊先のコスタ・スメラルダのホテル「カラ・ディ・ボルペ」に荷物を置きに行きました。

その後、ストロンバーグとの謁見が許されたボンドたちは、海洋生物学者とその妻に扮し、ストロンバーグの秘書ナオミに連れられ海洋研究所へ向かいました。

ストロンバーグの海洋研究所があるのは、ボンドたちが来る前に海底からサルディーニャ島の沖合に浮上した海中基地「アトランティス」です。

ボンドはストロンバーグに接触し、彼が夢見た海中都市が間もなく実現しようとしていることを知ります。

ですがこの時、ボンドは気づきませんでした。ボンドが謁見する前から、ストロンバーグがボンドたちの正体に気づいていることを………。

アトランティスに帰還したジョーズに確認した上で、ストロンバーグは彼に2人を始末するよう命じました。

アトランティスから去った後、ボンドたちは消息を絶った英ソの原子力潜水艦がどこにあるのか探すべく、陸からアトランティスを調べることにしました。

その道中、ボンドたちはジョーズとストロンバーグの手下たちに襲われます。カーチェイスの末、ボンドの華麗なるドライビングテクニックと、ボンドカーに搭載されたセメント散布装置を駆使して、ボンドたちは敵を撃退しました。

ですがその直後、ナオミが操縦するヘリが襲来。ボンドは港から海へ飛び込み、ボンドカーを自動車型から潜水艇に切り替え、海中からボンドカーに搭載された地対空ミサイルを発射し、ヘリを爆破させ撃退します。

ナオミを撃退後、ボンドたちはそのままアトランティスへ向かい、海中からアトランティスを調べ、ストロンバーグがしようとしていることを探ることに。

しかしそこへ、再びストロンバーグの手下たちが襲来。水中戦の末、ボンドたちはボンドカーに搭載された小型魚雷・水中煙幕・小型爆雷をフル活用して敵を撃退しました。

その後、アマソヴァと共に無事カラ・ディ・ボルペに帰還したボンドの元に、Qからの手紙が届きました。

実はボンドは、Qにアトランティス内で見たストロンバーグ所有の世界最大のタンカー「リパラス号」の調査を依頼していました。Qからの手紙には、その調査結果が記されていました。

調査の結果、リパラス号が完成して9ヶ月経つというのに、どこの寄港地にも寄港していないことが判明。

これを不審に思ったボンドたちは、リパラス号を見つけ出し、詳しく調べてみることにしました。

その後、ボンドは一服しようとするアマソヴァに、オーストリア・アルプスで拾ったオーストリア製のライターをスッと出し、彼女の煙草に火をつけました。

アマソヴァにライターを拾った場所と日にちを尋ねられ、ボンドは「3週間前にアルプスのスキー場で拾った」と答えました。

これに対しアマソヴァは、鞄からある写真を取り出し、「この人が誰か知ってる?」と尋ねます。

実は3週間前、ボンドはアルプスの山小屋で美女と休暇を楽しもうとしていました。そこへMからの緊急招集がかかり、ボンドは急遽英国海軍の艦隊にある司令部へ向かうことに。

その際、ボンドは複数の男たちに襲われ、その内の1人を射殺しました。ちょうどその時、アマソヴァの恋人が任務のため、アルプスに滞在していました。

そう、アマソヴァが尋ねた写真の人物は、ボンドが射殺した彼女の恋人でした。それをアマソヴァから聞いて知ったボンドは、「我々の仕事に死はつきものだろ。それは彼も承知のはずだ」と言いました。

これに対しアマソヴァは、「この任務が終わったら、あなたを殺すわ」と宣言しました。

その後、ボンドたちは米海軍のカーター中佐に協力を仰ぎ、リパラス号を捜索。航海中のリパラス号を見つけ出します。

しかしリパラス号に接近した瞬間、英ソの原子力潜水艦を襲った怪信号による攻撃を受け、電気系統にやられソナー室が作動しなくなってしまいました。


(C) 1977 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

やむを得ず緊急浮上した米海軍の潜水艦は、いつの間にか背後に迫っていたリパラス号の船内に取り込まれてしまいます。

そこには、消息を絶った英ソの原子力潜水艦が係留されていました。リパラス号に乗船していたストロンバーグは、潜水艦にいるカーター中佐に「今すぐ潜水艦を明け渡して降伏しろ。さもなくば艦内に青酸カリを散布する」と脅迫します。

やむを得ずカーター中佐とその部下たち、ボンドたちは潜水艦から出ることに。カーター中佐たちは英ソの乗組員たちが捕らわれている牢屋へ、ボンドたちはストロンバーグがいる司令室へ連れて行かれました。

再び相まみえたボンドたちに、ストロンバーグは強奪した英ソの原子力潜水艦の核ミサイルを使ってニューヨークとモスクワを攻撃し、核戦争を勃発させ、世界を壊して自らの夢である海中都市を築こうとしていることを明かします。

ストロンバーグはアニヤを連れて、アトランティスへと帰還。ボンドはリパラス号にある牢屋に監禁されそうになりましたが、リパラス号の乗組員たちを複数名倒して逃走。

そのまま牢屋に監禁されていた英ソの原子力潜水艦の乗組員たちと、カーター中佐たちを救出しました。

ボンドは彼らと一緒にリパラス号の武器庫から武器をとり、リパラス号の乗組員たちと銃撃戦を繰り広げていきます。

銃撃戦の末、ボンドたちはリパラス号のドックを制圧しました。しかし、いくら銃撃しても手榴弾を投下しても、司令室の防御壁を破ることができません。

そこでボンドたちは、武器庫に格納されていた核ミサイルから起爆装置を取り出し、それにプラスチック爆弾を取り付け、司令室の防御壁を破壊することにしました。

その作戦は見事成功し、ボンドたちは司令室の防御壁を突破。司令室に突入し、瞬く間に司令室を制圧しました。

しかし、既にリパラス号の乗組員によって英ソの原子力潜水艦はリパラス号を離れ、それぞれの核ミサイルは米ソに照準を定めていました。

核ミサイルが発射されるまで残り3分。ボンドたちは急いで英ソの原子力潜水艦の位置を特定し、それぞれの核ミサイルの標的の変更に取り掛かります。

これにより、英ソの原子力潜水艦から発射された核ミサイルは、向き合った英ソの原子力潜水艦にそれぞれ着弾し爆発。ボンドたちはストロンバーグの野望を打ち砕きました。

安堵するボンドたちでしたが、船内での戦いの衝撃を受け、リパラス号は崩壊寸前。急いで潜水艦に乗り込んだボンドたちは、魚雷を使ってリパラス号を内部から破壊した上で、リパラス号から脱出しました。

リパラス号が沈没した後、ボンドたちが乗る潜水艦は潜航しながらアトランティスに再接近。するとそこへ、国防省から連絡が入り、ボンドたちは国連安全保障理事会から5分以内にアトランティスを破壊するよう命じられました。

ボンドはQから届いたジェットスキーを使って、アマソヴァの救出に向かいました。ストロンバーグはボンドにエレベーターに乗るよう促し、サメのいる水槽に落として殺そうとしますが、すぐに感づかれてしまい失敗に終わります。

ですがストロンバーグは諦めず、長いダイニングテーブルの裏に隠した銃を使い、向かいの席に座らせたボンドを殺そうとしました。

しかしそれをボンドに逆に利用されてしまい、ストロンバーグは股間を撃たれ死亡。ストロンバーグを倒した後、アマソヴァを探しに行ったボンドはジョーズと遭遇します。

ジョーズとの死闘の末、ボンドは産業用磁石クレーンを利用して、ジョーズをサメのいる水槽に落としました。

そのままサメの餌になるかと思いきや、水槽に落ちたジョーズは鋼鉄の歯でサメに咬みつき、逆に噛み殺したのです。

ボンドがアマソヴァを救出した直後、潜水艦から魚雷が発射され、アトランティスを爆破。アトランティス内部に一気に海水が流れ込み、海底へと沈んでいきます。

間一髪のところで脱出ポッドに乗り込み、アトランティスから脱出したボンドとアマソヴァ。そこにあったドン・ペリニョンの栓をボンドが開けようとした瞬間、アマソヴァは彼の銃を奪い、彼に銃口を向けました。

自分を殺そうとするアマソヴァに、ボンドは「僕の国では、死刑の前に希望がかなえられる」と言いました。

これにアマソヴァが了承すると、ボンドは「濡れた服を脱ごう」と言い、彼女を抱きよせ熱い口づけを交わしました。

その後、ボンドたちが乗った脱出ポッドはMたちが乗艦する潜水艦に無事回収されました。

ですがそれと同時に、Mとゴゴール将軍に愛し合っている姿を見られてしまいます。彼らに何をしているのか尋ねられ、「英国の任務遂行中です」と答えたボンドは、カーテンをおろして自分たちの姿を隠しました。

この時、ボンドたちは誰も気づいていませんでした。アトランティスから脱出したジョーズが、どこかへ泳ぎ去っていったのを………。

映画『007/私を愛したスパイ』の感想と評価


(C) 1977 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

共闘する英ソのスパイ

作中では、ボンドたちMI6がある英国と、アマソヴァたちKGBがあるソ連は敵対関係にあります。ですが物語の中盤で、利害が一致した英ソの両政府は、協力して自国の原子力潜水艦と核ミサイルを奪還することになりました。

協力して任務に当たることになっても、元々敵同士であるため、ボンドたちは潜水艦追跡システムのマイクロ・フィルムを巡って争い、常に相手を出し抜こうとスパイならではの策を講じていきます。

しかも、本作のボンドガールであるアマソヴァは、これまでの「007」シリーズ作品に登場したボンドガールたちとは違い、ボンドと対等な関係にある女性です。

そのためボンドたちのスパイ同士の駆け引き、英ソのスパイが協力して悪党たちに立ち向かっていく場面はとても新鮮なものであり、また刺激的で観ているだけでワクワクドキドキさせられます。

核戦争勃発を目論むストロンバーグ


(C) 1977 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

本作の悪役であるストロンバーグの目的は、自身が所有する世界最大のタンカー「リパラス号」を使って、英ソの原子力潜水艦を強奪。

そこに搭載されている核ミサイルを米ソ両国の主要都市に発射し、核戦争を勃発させ世界を破壊し、念願の海底都市を築くことです。

そうまでして海底都市を築きたい理由は、作中でストロンバーグがボンドに語っていたとおり、ストロンバーグ自身が海と、そこに暮らす海洋生物たちをこよなく愛しているからでした。

その証拠に、ストロンバーグが研究所としているアトランティスには、様々な海洋生物が住んでいました。そのため海を汚染する世界と、腐敗した文明に嫌気がさしたのだと考察できます。

海と海洋生物への愛が強すぎてしまったが故に、悪の道へと進んでいってしまったストロンバーグ。彼の夢は最初こそ、純粋なものだったことでしょう。

まとめ


(C) 1977 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

「007」ことMI6の敏腕諜報員ジェームズ・ボンドが、「トリプルX」ことKGBの美しき女スパイと協力して、海底都市を築くために核戦争を勃発させようとしている海洋学者の野望を阻止する、イギリス・アメリカ合作のスパイアクション作品でした。

本作の見どころは、ボンドたち英ソのスパイvs世界の大富豪であり西側の大搾取資本家でもある海洋学者ストロンバーグとその手下たちの戦い、そして敵対関係にあるボンドたちが恋に落ちていくラブロマンスです。

また、世界一巨体な俳優として知られているリチャード・キールが、鋼鉄の歯で標的を嚙み殺す殺し屋ジョーズ役を演じているのも見どころの1つとなっています。

作中で登場した新しいボンドカー、ロータス・エスプリによるカーチェイス、潜水艇に変形した時の水中戦は、車好きにはたまらないアクション場面です。

そしてなんといっても、物語の終盤で繰り広げられるリパラス号での戦い。これまで米国と英国が協力することはありましたが、まさか米英ソの3か国の海軍が共に戦うことがあるなんて思いもしませんでした。

米英ソの海軍がリパラス号の乗組員と銃撃戦を繰り広げていく姿は、「007」ファンも軍隊が好きな人も楽しめるアクション場面となっています。

「007」シリーズ最大のスケールで放つ、ロジャー・ムーア演じる3代目ジェームズ・ボンドの新たな戦いを描いたスパイアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。

関連記事

アクション映画

『ダイハード3』ネタバレあらすじ結末と感想の評価解説。アスピリンがブルース・ウィリス演じるマクレーン刑事を手助けする

ブルース・ウィリスが災難に巻き込まれる刑事ジョン・マクレーンを演じた人気シリーズ第3弾。 ジョン・マクティアナンが監督を務めた、1995年製作のアメリカの大ヒットノンストップ・アクション映画『ダイ・ハ …

アクション映画

【結末ネタバレ】映画キングダムの評価感想と考察。佐藤信介の特徴はスタッフ総出の実現力!

映画『キングダム』は2019年4月19日(金)ロードショー! 日本映画の枠を超えた大スペクタクル巨編『キングダム』。 夢のために戦う2人の少年の熱い物語、圧倒的スケール感のロケーション、大迫力のアクシ …

アクション映画

007死ぬのは奴らだ|ネタバレあらすじ感想と結末の解説評価。ジェームズボンド3代目をロジャームーアが最初に演じた作品!

大人気スパイアクション映画「007」シリーズ第8作! ガイ・ハミルトンが監督を務めた、1973年製作のイギリス・アメリカ合作の大人気スパイアクション映画『007/死ぬのは奴らだ』。 カリブ島の島国サン …

アクション映画

【ネタバレ】パイレーツ・オブ・カリビアン1呪われた海賊たち|あらすじ感想結末と評価解説。ジョニー・デップ代表作は“海賊映画とジャック・スパロウ”を世界に知らしめた海洋アクション!

大人気映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ第1作目! ゴア・ヴァービンスキーが監督を務めた、2003年製作のアメリカのアクションアドベンチャー映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊た …

アクション映画

映画『300スリーハンドレッド』ネタバレあらすじ感想とラスト結末の解説。ザックスナイダー監督が史上最強のスパルタ軍を描く

300のスパルタ軍が100万のペルシア軍に挑む歴史スペクタクル・アクション ザック・スナイダーが監督を務めた史上最強の男たちの勇姿を描いた、2007年製作のアメリカのR15+指定の歴史スペクタクル・ア …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学