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Entry 2019/06/07
Update

映画『ジョンウィック3』ネタバレ感想/パラベラム結末解説。続編公開にむけて制作決定!

  • Writer :
  • 奈香じゅん

『ジョン・ウィック:パラベラム』は、2014年に初公開された大人気「ジョン・ウィック」シリーズの2019年最新作。

最強の殺し屋である主人公ジョン・ウィックを描いたアクション映画です。

主要登場人物に加え、本作ではアカデミー賞主演女優賞を受賞しているハル・ベリーが新キャラクター・ソフィアを演じています。

また、ジョン・ウィックが対峙する最終決戦の相手は、忍術を使う日本人という設定!幅広い年齢層が楽しめる令和元年必見の映画です。

映画『ジョン・ウィック:パラベラム』の「制作秘話8つのトリビア」記事はコチラ!

映画『ジョン・ウィック:パラベラム』の作品情報


(R), TM & (C) 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

【公開】
2019年(アメリカ映画)

【原題】
John Wick:Chapter3-Parabellum-

【監督】
チャド・スタエルスキ

【キャスト】
キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、イアン・マクシェーン、ランス・レディック、アジア・ケイト・ディロン、マーク・ダカスコス、アンジェリカ・ヒューストン、ハル・ベリー

【作品概要】
デレク・コルスタッドが継続して脚本を担当し、アンジェリカ・ヒューストン扮する新キャラクター“指導者”を考案したジェイ・ハッテン等も共同執筆。

監督は、チャド・スタエルスキが引き続き務めました。劇場公開から僅か2週間で2億ドルを超える興行収入を記録し世界中で大ヒットしている本作は、批評家からも高い評価を得ています。

映画『ジョン・ウィック:パラベラム』のあらすじとネタバレ


(R), TM & (C) 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

前作の直後、5時10分。ニューヨーク・コンチネンタル・ホテルでサンティーノを射殺したジョン・ウィックは、雨の降るタイムズ・スクエアを犬と逃走しています。

聖域であるコンチネンタルで殺人を犯したため破門宣告を受け、千4百万ドルの懸賞金が掛けられたジョンを無数の殺し屋達が命を狙っています。ジョンに対する粛清が解禁されるのは、午後6時。

ジョンは、コンチネンタルのコンシェルジェ・シャロンに自分の犬を預けるよう、タクシーの運転手に金貨を渡します。

5時40分。公共図書館へ到着したジョンは、書棚から本を1冊抜き取り、中に隠しておいた十字架のネックレス、金貨、そして誓印を取り出します。

そこへ、2メートル以上ある大男の暗殺者が現れます。ジョンは、まだ6時ではないと忠告しますが、大男は「バレやしない」と言い、ナイフを握りジョンに襲い掛かりました。

6時過ぎ。持っていた本で大男を撃退したジョンはチャイナタウンの銃器店に来ます。店にある銃弾に合うよう2丁の拳銃を分解して改造。しかし、ジョンの姿を見て後を追って来たアジア人の殺し屋グループが襲撃します。

刃物店に全員なだれ込み、近接戦闘に発展。複数の敵全員を倒したジョンですが、厩舎近くでイタリア人の殺し屋に襲われます。

馬に乗り車が往来する道路を走るジョンの後方から、オートバイに乗った刺客達が追い掛けます。体を側面に倒し馬を盾にしたジョンは、銃を抜いて正確に敵を射殺。後方で、車に衝突したオートバイが宙を舞います。

大きな劇場に辿り着いたジョンは、十字架のネックレスを見せて中へ入ります。檀上でグランフェッテ (スピンの一種 )が上手く出来ないバレエリーナを“指導者”が叱責しています。

ダンサーの背中には、ジョンと同じ刺青。指導者は側に来たジョンに気付いてジャルダーニと呼び、主席連合の手前頼られるのは迷惑だと険しい表情。

ジョンは跪いて十字架のネックレスを指導者の前に揚げ、自らの過去に触れて懇願します。

少数民族のロマ人としてベラルーシに生まれたジャルダーニ(ジョン・ウィック)。指導者は、孤児だった彼を引き取りました。多くの技術を習得した彼は、指導者の命令を実行する暗殺者となったのです。

絶体絶命のジョンは、その時の貸しを返して欲しいと訴えます。

指導者は、主席連合からは逃げ果せないと言いますが、仕方なく協力することに同意します。

カサブランカへの逃走経路を求めたジョンに、指導者は鎖を千切り取って十字架を手下に渡します。

暖炉の火で十字架を熱した手下は、シャツを脱いだジョンの背中にある祈りの刺青の上に十字架を逆さにして当てます。

皮膚が焼け、唇を噛みしめるジョン。指導者は、これで借りは無いと告げました。

その頃、コンスタンチン・ホテルに主席連合の審判者が現れます。

ジョンに1時間の猶予を与え逃げる機会を作ったウィンストンの行動は全て知られており、7日以内に辞任するよう命じ、後任がホテルの運営を仕切ると通告します。

続いてバウリー・キングを訪れた審判者は、ジョンが主席連合に逆らうことを承知で7つの弾丸を込めた銃を提供したことを責め、7日以内に座を退くよう命じました。

抵抗を見せるバウリーに対し、主席連合の定めたルールには全員服従してもらうと睨みつけます。

以下、『ジョン・ウィック:パラベラム』ネタバレ・結末の記載がございます。『ジョン・ウィック:パラベラム』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(R), TM & (C) 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

一方、カサブランカに到着したジョンは、旧知の仲であるソフィアに会います。現地のコンチネンタルを仕切るソフィアは、娘を危険な目に遭わせたくないため、ジョンを助けられないと断ります。

ジョンは、ソフィアが血で拇印した誓印を開けて見せ、助けを求められた時、自分は拒絶しなかったと説得。

ソフィアの元上司ベラダに面会したいというジョンの頼みをソフィアは渋々受け入れました。

護衛犬を伴うソフィアに連れられ、ジョンはベラダに会います。主席連合の権力者・エルダーに会う方法を尋ねるジョンに、自分が会いたい人間としかエルダーは会わないとベラダは説明します。

夜空の星を頼りに砂漠の果てまで歩き、力尽きるその時に、エルダーが望めば会えるだろうとベラダはアドバイス。

お礼を述べて立ち去ろうとしたソフィアとジョンを呼び止めたベラダは、情報の見返りにソフィアが連れた護衛犬の中で気に入った1頭を要求します。

ソフィアが断固拒絶すると、ベラダは目の前でその犬を射殺しました。怒ったソフィアはベラダを銃で撃ち周囲の手下にも発砲。ジョンも加勢し激闘に発展します。

圧倒的な数の敵を相手に、ソフィアの護衛犬達が目を見張る大活躍。2人は窮地を脱しました。

砂漠まで送ってくれたソフィアに、ジョンは誓印を取り出し、針で刺した親指の血で押印し、彼女に渡します。

その頃、審判者はマンハッタンの平家という寿司屋を訪れます。フグをさばく殺し屋ゼロに、審判者は、ジョンと手助けした者達の裁きを命じます。

ゼロはお手伝いしますと頭を下げ、フグの肝を審判者に提供しました。審判者は、肝を口に入れ味わいます。

劇場の警護を音も立てずに刀で殺害したゼロの部下達に囲まれた指導者は、指導者に命じられるまま両手を併せて差出し、ゼロが刀で突き刺します。

続いてバウリーの地下アジトを襲撃した審判者は、抵抗を続けるバウリーに対し、ジョンに渡した弾丸の数と同じ7回、ゼロに刀で切らせました。

何日も砂漠を歩いたジョンは遂に倒れ込みます。そこへラクダを引いたエルダーの従僕が現れます。

目を覚ましたジョンに飲み物を勧めたエルダーは、一度足を洗った殺し屋に再び戻ったジョンの奮闘に感服していました。

何故生きたいのか問われたジョンは、妻・ヘレンと自分の思い出の為だと答えます。

エルダーは、もう一度だけ生きるチャンスを与えるが条件を提示します。

ジョンが自由契約で仕事を請け負うことを禁じ、一生主席連合の暗殺者として生き、更に自分が生きるための代償として、忠誠を反故にしたウィンストンの殺害を実行すれば、破門を解消しジョンに対する粛清も無くなると説明。

ジョンは躊躇するものの服従します。そして、誓いの証として求められるまま、自ら左手の薬指を切断します。

指から結婚指輪を抜き取り、ジョンはエルダーに献呈しました。

ニューヨークに戻ったジョンをゼロが待ち構えます。オートバイに乗り刀で襲い掛かるゼロの部下達を交わし、ジョンは辛くもコンチネンタル・ホテルへ辿り着きます。

シャロンがジョンを招き入れ、そのすぐ後をゼロが着いてきます。コンチネンタルの中では、殺し屋はビジネスを控える掟がある為、ゼロは手出しができません。

相好を崩したゼロはジョンのスキルを褒め称え、実は長い間大ファンでジョンに会えるのを楽しみにしていたと捲し立てます。

そこへジョンの犬が走って来て嬉しそうにジョンの膝にジャンプ。ゼロは、「噂のジョンさんの犬?僕はどっちかって言うと猫派なんです」と更に話し続けます。

シャロンの案内でウィンストンに再会するジョン。ウィンストンは、主席連合の命令に応じずコンチネンタルの支配人を辞めるつもりが無いと言います。

それを聞いたジョンは、戦争を覚悟したウィンストンの決意に心を動かされます。

ジョンが自分を殺害しに来たことを察したウィンストンは、敵の手では無く友に殺されることを望むと語り、このままブギーマンとして死ぬのか、或いはヘレンを愛し愛された人間として死ぬことを望むのかジョンに問い質します。

そこへ審判者が現れ、もう一度ウィンストンに意向を確かめます。辞めるつもりがないウィンストンに対し、審判者はジョンに射殺せよと指示します。

しかし、ジョンも命令を拒絶。審判者はニューヨーク・コンチネンタルの聖域を抹消し、2人に命は無いと言い残します。

ゼロに始末を命じた審判者は、主席連合の精鋭部隊をバックアップに寄こすと告げます。

ウィンストンに何が欲しいのか訊かれたジョンは、「銃。どっさりと」と答えます。

ウィンストンがバイオメトリックス認証に手の平をかざして金庫室を開け、ジョンとシャロンは保管されていた武器で準備をします。

大型車2台が到着し、全身防弾服に身を包んだ部隊がコンチネンタルに攻め込みます。

ジョンとシャロンを見送るウィンストンは、「平和を望むなら、戦争に備えよ」と呟きました。

ホテルのロビーを舞台に激しい銃撃戦が勃発。戦闘に立つジョンの後方でウィンストンの部下を率いたシャロンも応戦しますが、防弾服に手こずります。

金庫に戻ってきたジョンは、もっと火力が必要だと訴えます。続いて入って来たシャロンがショットガンを手に取り、専用の弾丸は防護服を貫通すると目を光らせます。

2人のショットガンは凄まじい威力を発揮。弾に当たった敵の体は大きくのけ反ります。ジョンは素早く弾を込め、正確なヘッドショットを続けながら体術と併せて部隊を殲滅しました。

しかし、そこにゼロの部下が立ちはだかります。全面ガラスで装飾されたフロアで、忽然と姿を消して見せる複数のカンフーマスター相手にジョンは苦戦を強いられます。

「のろいな」「5年も引退してたから」と敵が嘲笑う中、ジョンは倒されても立ち上がり、遂に全員倒します。

その様子を見つめていたゼロに挑むジョン・ウィック。甲冑を収めたガラスケースを挟み睨み合います。刀と刀を突き合わせた近接戦闘をお互い一歩も譲らない攻防の果て、ジョンに刀を奪われたゼロが敗北します。

負けを知った審判者はウィンストンに会合を打診。ホテルの屋上に集まり、そこへジョンもやって来ます。

ウィンストンは自分の権力保持を要求し、やり過ぎを認め主席連合への忠誠を誓います。

顔色を変えるジョン。審判者はウィンストンの要求を飲みますが、掟を破り更にエルダーとの誓いさえ反故にしたジョンに対し眉をひそめます。

ウィンストンが死ぬべきだと叫び、突然ジョンを銃で連射。ジョンの体は屋上から真っ逆さまに落ち、地面に叩きつけられました。

満足した審判者は、コンチネンタルの聖域復活を約束しその場を後にします。シャロンは、「上手くやりましたね」と上司を称えます。

死体と薬莢で埋められたロビーに来たウィンストンとシャロンの下へ、出発を取り止めた審判者が現れ、ジョンが姿を消したと鋭い視線。

フロントデスクの側でうずくまっていたジョンの犬が顔をもたげ、ホテルの外へ走って行きます。

審判者は、ジョンが生き延びれば、お互い大きなダメージを被る為、必ず始末するようウィンストンに厳しく申し渡しました。

審判者の背中を見送った後、ウィンストンは「ブギーマン」と呟きます。

カートにジョンを乗せたホームレスの男性が地下道に1人根城を移したバウリーの所へ連れて来ます。その横をジョンの犬もぴったり着いてきました。

刀で切られた顔の傷が生々しいバウリーは、ウィンストンがコンチネンタルを取り戻すため、ジョンが責めを負ったことを読んでいました。

バウリーは、自分もウィンストンの立場なら同じことをやったと独りごち、7回も切られた恨みを口にし、主席連合に対する怒りを露わにします。

お前も腸が煮えくり返るだろう?とバウリーが目をむいてジョンに尋ねます。ジョンは、血に塗れた顔を上げ勿論だと答えました。

映画『ジョン・ウィック:パラベラム』の感想と評価


(R), TM & (C) 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

必見のカサブランカでの戦闘!

過去に前例の無いアクションを映像化した『ジョン・ウィック:パラベラム』

見所の1つはカサブランカでの戦闘シーンです。ソフィアの護衛犬として登場するベルジアン・シェパード・マリノア犬達が仰天の潜在能力を見せます。

驚異的なアクロバット、且つ美しく勇ましい犬達の攻撃は、驚嘆と感服が入り混じる大興奮の連続です。

カメラの長回しにより、主演のキアヌ・リーブスや本作の新キャラクター・ソフィアを演じるハル・ベリーが実際に激しい戦闘を行っているのが明確に分かり、劇場に居ることを忘れる臨場感です。

また、「ジョン・ウィック」シリーズは、主人公が銃とカンフーを同時に駆使して闘うため、ガンフーと言う新造語が生まれています。

本作では、馬に乗った主人公対オートバイの銃撃戦、逃げる主人公を刀で襲い掛かるオートバイ軍団等、場所とフォーマットを変えた大仕掛けのアクションを敢行

そして、終盤に精鋭部隊との圧巻ガンフーやゼロの決戦を迎えます。

なぜジョン・ウィックは相手を2回撃つのか?


(R), TM & (C) 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

動く敵を止めるために体に1発、そしてヘッドショットで止めを刺す為です。

銃は距離がある相手に使うものですが、ジョン・ウィックは至近距離でもヘッドショットする所が特徴です。

『ジョン・ウィック:パラベラム』の特筆すべき点は、何と言ってもペース配分です。

アクションとアクションの間に適宜笑いを混ぜ、ジョンの素性も少し明かしながら、新キャラクター・審判者を有効に使い殺し屋の暗黒世界は更に広がりを見せて行きます。

その結果、観客の集中が途切れず、笑うことで興奮した脳を休ませながら、興味は一層掻き立てられます。

これは、監督を務めたチャド・スタエルスキが重要視したことの1つであり、大変効果的に機能していました。

まとめ


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独自の通貨を持ち殺し屋だけが住む封建的な闇の世界へ観客を誘う『ジョン・ウィック:パラベラム』。

出演俳優陣が限界に挑んで到達したアクションは、まるで美しいダンスのようです。

「楽しんでもらいたい」そう望んだキアヌ・リーブスとチャド・スタエルスキが二人三脚で原案を練った本作は世界中の人々を虜にしており、製作スタジオのライオンズゲートは2021年5月21日に続編を劇場公開すると発表しました。

カンフー映画に馴染みの無い人でも、東西の文化が融合した最高品質のアクションを堪能できる作品です。

また、『ジョン・ウィック:パラベラム』に込めた『マトリックス』へのオマージュや撮影秘話

そして副題・パラベラムが意味する伏線等、マーシャルアーティストが結集して制作した舞台裏も含め、次回の『ジョン・ウィック:パラベラム』特集の8つのトリビア解説で引き続き、ご紹介します。


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