中国・香港合作映画『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』は8月18日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー。
香港警察爆弾処理班VS凶悪テロリスト!
アンディ・ラウが制作・主演を務め中国、香港、東南アジアで大ヒットした超爆破アクション『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』をご紹介します!
CONTENTS
映画『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』の作品情報
【公開】
2018年(中国、香港映画)
【原題】
拆弾専家 Shock Wave
【監督】
ハーマン・ヤウ
【キャスト】
アンディ・ラウ、チアン・ウー、ソン・ジア、フィリップ・キョン、ロン・ン、ワン・レオズイ、フェリックス・ウォン、チャン・シェクサウ、ルイス・チャン、ベイビージョン・チョイ
【作品概要】
アンディ・ラウがテロリストと戦う爆発処理班の隊長チョン役を演じ、プロデューサーも兼任したアクション大作。
大規模な爆弾を使い、海底トンネルに多くの人質をとって立て篭もるテロリストとの壮絶な闘いを描く。監督、撮影、脚本は『イップマン 最終章』のハーマン・ヤウ。
映画『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』のあらすじとネタバレ
香港警察の爆弾物処理局(EOD)のチョン警官は、爆弾を使い強盗を働く犯罪組織に潜入し、ボスのホンの信頼を得ることに成功。彼らが犯罪を決行する日に、車に同乗します。
一味は爆弾を積んだ3台のタクシーを先に発車させました。チョンは警察にそのナンバープレートを通報します。
しかし慎重なホンは、部下にナンバープレートを変えることを支持していました。警察は問題のタクシーを発見することが出来ません。
犯人グループは二台の車で大手銀行を襲い、金庫の扉を爆弾でふっとばし、大金をまんまとせしめました。
すぐに警官が追跡を始めますが、予め配置していた爆弾に巧みに誘導し、パトカーを爆破し警官の追跡を振り切ります。タクシーもこのために用意されていたのです。
後部座席に座っていたチョンは、運転するホンの弟を攻撃し、内と外から攻撃されたホンの弟たちは逮捕されました。
しかし、ホンの乗っている車は逃してしまいます。
6ヶ月後、チョンは小学校教師のカルメン・リーと知り合い一年後には恋人同士となっていました。
その頃、タイに潜伏していたホンが香港に戻ってきました。
彼は香港市内の広場にC4爆弾を設置。チョンが処理して事なきを得ますが、それは明らかに警察への挑発でした。
さらにホンたちは九龍半島と香港島を結ぶ紅磡トンネルの両出口にC4爆弾を積んだトラックを横付けし、多数の人質を取り、40名以上の武装した部下とともにトンネルを占拠しました。
彼らは人質から携帯を取り上げ、トンネル内の監視カメラを破壊しました。ホンの目的は自分を裏切ったチョンへの復讐と、弟の奪還でした。
「弟を連れて来い」と要求するホンにチョンは、連れてきたら女性と子ども100人を開放するよう迫り、ホンはそれを受け入れました。
もし12時までに連れてこなかったら10分たつごとに人質を一人ずつ殺すとホンは宣言します。
ホンの弟を釈放し車で現場に向かうチョンたち。ホンの弟は服役中に改心し、兄のもとに行くのを拒んでいました。
しかし彼を連れて行かなければ大勢の命が奪われてしまいます。
その時、チョンたちの乗る車にトラックが横から突っ込んできました。
車は横転。弟は大怪我を追い、チョンは彼を病院に運ぼうとしますが、ホンはそのまま連れてくるよう要求します。
トラブルで到着が遅れ、ついに12時を過ぎてしまいました。人質が一人殺されてしまいます。
さらに10分が経とうとしていました。ホンは観光バスに乗り込み、時計を見ながら乗客の女性に銃をつきつけます。
ホンが引き金を引こうとしたとき、弟を乗せた車が到着。女性は間一髪で難を逃れました。
約束通り、人質の開放が始まりました。しかし開放されるのは成人男性ばかり。おまけに50人しか開放されていません。
約束を守るようチョンはホンに抗議します。
人質の男性一人が犯人グループから車を出るよう指示されました。
車を降りる際、彼は警察の身分証を落としてしまい、警官だということがバレてしまいます。
彼は父親たちと合流し、フィアンセのもとに行く途中でした。
チョンたち警察の前に爆弾でぐるぐる巻きにされたその警官が姿を表します。
まだ爆弾は起動しておらず、チョンが導線を切っていきますが、ホンは冷酷に起爆装置を押します。
時間は2分と数秒。その間に導線を8本切るのは不可能です。
救えないと判断したチョンは警察なら一番被害が少ない方法を選べと警官に告げ、無念の気持ちを胸にその場を離れました。
直後に爆発が置き、警官たちの間に絶望感が湧き上がります。
その頃株式市場ではマンジョン社の関連銘柄が高騰していました。
テロリストたちはトンネルを政府が買い戻すよう要求しており、西区のトンネルを所有しているマンジョン社に注目が集まっていました。
実はマンジョン社の社長とホンとの間に話が出来ており、儲けの一部をホンの口座に振り込む算段となっていたのです。
映画『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』の感想と評価
冒頭、いきなり、カーチェイス、銃撃戦、鮮やかな銀行強盗と続いて、パトカーを爆弾におびき寄せての爆発、また爆発。これが全編を貫きます。
前半は爆弾物処理局(EOD)が爆弾の処理をする手順を丁寧に見せ、観客にはここでは爆発しないだろうと確信させながらも、何が起こるかわからないという緊張感が場面、場面に漲っています。
これは香港映画だからこそ。容赦ない展開は香港映画の独壇場ですから、どんな場面でも油断できないのです。
爆発の規模や回数、人質の数など何もかもが「過剰」であり、これでもかとばかりの展開。途切れることのない緊張感と根底に流れるサディスティックさに、ハラハラドキドキを超えた息苦しさを感じるほどです。
事前に監督は『イップマン』の監督と聞いていたので、てっきり、ドニー・イエンの『イップマン三部作』のウィルソン・イップだと勘違いしていたのですが、正しくはデニス・トー主演の『イップマン 誕生』(2010)、アンソニーウォン主演の『イップマン 最終章』(2013)を撮ったハーマン・ヤウが監督をしています。
ハーマン・ヤウといえば、あの伝説の『八仙飯店之人肉饅頭』(1993)を撮った人。あとで知って道理でと納得してしまいました。この息苦しさ、逃げ出したくなるような緊迫感。過剰な凶悪さ。全てが腑に落ちた感じがします。
ちなみに近々公開される『SPL 狼たちの処刑台』の監督がウイルソン・イップです。
もっとも、映画は堂々たるエンターテイメントに仕上がっていて、決してホラー的ではありませんのでご安心を。
まとめ
香港映画が一時の威力を失ったと言われて久しいですが、そのような評判を払拭するような壮絶な作品に仕上がっています。
中国で興行収入60億円を記録したのを始め、アジア各地で大ヒット。香港のアカデミー賞である第37回香港電影金像奨で7部門にノミネートされ、最優秀助演男優賞を受賞しました。
主演のアンディ・ラウはプロデューサーも務めています。それにしてもアンディ・ラウ、いつまでも若々しく、やはり香港映画にはこうした大スターが必要なのだ、と改めて思い知らされた気がします。
フィリップ・キョンの存在感も素晴らしく、ラスト近くの活躍に胸がすく思いです。
大ヒットを受けてアンディ・ラウの主演でPart2の制作も決定しているそうです。
本作のラストから考えるとPart2の内容がまったく想像できませんが、さらなる緊迫感とスリルに満ちた作品が生まれるに違いありません!
『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』は8月18日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー。