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Entry 2019/03/02
Update

映画『イップマン外伝マスターZ』ネタバレあらすじと感想。マックス・チャンの魅力さく裂!

  • Writer :
  • 松平光冬

ドニー・イェン主演の「イップ・マン」シリーズのスピンオフ

映画『イップ・マン外伝 マスターZ』は、2019年3月9日(土)より新宿武蔵野館ほかでロードショー!

ドニー・イェン主演の「イップ・マン」シリーズに登場した、チョン・ティンチを主人公にしたスピンオフ『イップマン外伝 マスターZ』が、満を持して登場。

町の平和を脅かす悪の組織に、詠春拳の鉄槌を食らわすティンチ!

痛快娯楽アクション巨編を、是非とも見逃すな。

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映画『イップ・マン外伝 マスターZ』の作品情報

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

【公開】
2019年(香港・中国合作映画)

【原題】
葉問外傳 張天志 Master Z: Ip Man Legacy

【監督】
ユエン・ウーピン

【キャスト】
マックス・チャン、デイヴ・バウティスタ、ミシェル・ヨー、トニー・ジャー、リウ・イエン、クリッシー・チャウ、ケビン・チェン、パトリック・タム、シン・ユー、ユン・ワー

【作品概要】
ドニー・イェン主演の『イップ・マン 継承』(2017)に登場した詠春拳の使い手、チョン・ティンチを主人公にしたスピンオフ作品。

ハリウッドにも進出したマックス・チャンが引き続きティンチを演じ、華麗かつ力強いアクションを披露します。

共演に、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズや『大脱出2』(2019)のデイヴ・バウティスタ、『グリーン・デスティニー』(2000)のミシェル・ヨー、『マッハ!』(2003)トニー・ジャーなど。

『ドランクモンキー/酔拳』(1979)の監督や、「マトリックス」三部作(1999~2003)のアクション監督を務めた、香港アクション映画界の巨匠ユエン・ウーピンがメガホンを取りました。

映画『イップ・マン外伝 マスターZ』のあらすじとネタバレ

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

1960年代の香港は、高度な経済成長に沸く一方で、街の裏側では犯罪組織の勢力争いが多発していました。

そんな中、詠春拳の正統争いでイップ・マンに敗れたチョン・ティンチは、その拳を封印。

生活のために請け負っていた闇の仕事からも足を洗い、息子フォンとの小さな食料品店を営む真っ当な日々を始めます。

しかしティンチは、フォンに連日お粥と揚げパンしか食べさせてあげられない不甲斐なさと、道場を失った挫折感に打ちひしがれていました。

ある日ティンチは、街を仕切る長楽グループの幹部で、アヘン窟を経営するキットとその手下に追われていた、ナイトクラブの歌手ジュリアとホステスのナナを救います。

ティンチに叩きのめされたキットは、逆恨みから自宅を兼ねたティンチの店を放火。

火傷を負うも、辛うじて逃げ延びたティンチ父子はジュリアに救われます。

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

ジュリアは、ナイトクラブを経営する兄フーを紹介し、ティンチの仕事と住居の世話をすることに。

ティンチは、キット一味によって放火されたと警察に訴えますが、長楽グループの顔色を伺うイギリス人の警察署長は失火として処理してしまいます。

一方、その長楽グループの女ボス・クワンは、裏稼業から撤退して組織を合法的企業にすることを幹部に告げます。

しかし、クワンの実弟であるキットはそれに反発、秘密裏に麻薬ビジネスを強行します。

そんな折、報復としてティンチは単独でキットのアヘン窟を放火。

クワンは、全てのトラブルの原因が弟にあると、ティンチに手打ち金を渡そうとしますが、彼は拒否するのでした。

そんな姉の思惑を知らないキットは、ステーキハウス経営者にして慈善家のデヴィッドソンと接触。

実はデヴィッドソンは、裏ではヘロイン密売組織の黒幕で、なおかつ警察をも操れる人物でした。

キットとデヴィッドソンにより、街にはヘロインが蔓延。

ティンチは、キットのヘロイン密売を止めさせるようクワンに忠告し、彼女もそれを了承します。

しかし、キットは姉の言葉を聞き入れず、ついにはナナにヘロインを過剰に与えて殺害してしまうのでした。

ティンチは、ナナの恋人だったフーと共にクワンとキットがいる組織本部に乗り込み、手下たちを交えての闘いとなります。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『イップ・マン外伝 マスターZ』ネタバレ・結末の記載がございます。『イップ・マン外伝 マスターZ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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闘いの最中、クワンは事件の罪滅ぼしとしてキットの腕を切り落とし、裏稼業から完全に手を引くことを、ティンチとフーに告げるのでした。

大量のヘロインを押収したとしてフーは街の英雄となり、クワンとキットは香港を離れて上海への移住を決めます。

しかし、裏稼業を邪魔されたデヴィッドソンは、警察署長に命じてフーに麻薬所持の濡れ衣を着せて逮捕させ、自らの手でフーを殺害します。

フーが残した証拠から、デヴィッドソンの仕業と察知したティンチは、敵討ちをしようとするジュリアを制止。

そして、「戻ってきたら一緒にお粥と揚げパンを食べたい」というフォンの声を背に、一人デヴィッドソンの元へと向かうのでした。

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

デヴィッドソンと対決するティンチですが、圧倒的パワーを持つデヴィッドソンを前に苦戦を強いられます。

しかし、ついに基本に立ち返った詠春拳の奥義を解き放ちます。

柔よく剛を制すティンチに成す術なく、逃亡を図るデヴィッドソン。

駆け付けた警察署長はティンチを不当逮捕しようとするも、証拠のヘロインを見つけた部下の刑事は、逆に署長を逮捕。

デヴィッドソンも、かつてティンチに仕事を与えていた謎の組織の殺し屋に、気絶させられることに。

全てを終えて戻ってきたティンチは、帰りを待っていたフォンやジュリアと共に食卓を囲むのでした――

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映画『イップマン外伝 マスターZ』の解説と見どころ

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

未熟ながらも人間味あふれる主人公

本作『イップ・マン外伝 マスターZ』は、ドニー・イェン主演の「イップ・マン」シリーズ第3作『イップ・マン 継承』(以下『継承』)に登場する、チョン・ティンチの後日譚です。

『継承』でのティンチは、自分が詠春拳の正統継承者であることを証明すべく、ドニー扮するイップ・マンとの対決に挑みますが、敗れてしまいます。

しかしながら、人格者のイップ・マンに対して未熟さを残すティンチは、敵ながらも魅力あふれる人物となりました。

そう感じていたのは製作スタッフも同じだったようで、『継承』の撮了後すぐに本作の脚本執筆に入ったとされます。

本作では、ティンチとフォンの親子愛がより強調されている上に、仲間との友愛にも焦点を当てます

本作は、『継承』を観ていなくても楽しめるよう作られてはいますが、まだ未見の方はこれを機に、『継承』も含む「イップ・マン」3作もご覧になってみてはいかがでしょうか。

なお、4作目にあたる『葉問4(原題)』も完成しており、2019年に中国公開予定です。

参考映像:『イップ・マン 継承』予告

大注目のアクションスター、マックス・チャン

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

主演のマックス・チャンは、本作の監督ユエン・ウーピンのアクション・チームに参加し、ドニー・イェンや本作にも出演するミシェル・ヨーのスタントなどを経て、徐々にキャリアアップしていきます。

マックスが一躍注目されたのは、ウォン・カーウァイ監督の『グランドマスター』(2013)での悪役から。

ここから、悪役演技に磨きをかけてきたマックスがついに開花したのが、『イップ・マン 継承』でのチョン・ティンチ役でした。

『継承』の撮影に向けて、3カ月間詠春拳の訓練を重ねていたマックスは、本作でもその見事な型を披露。

厳詠春という女性が創始者と云われるだけあって、しなやかな女性の動きを想像させる詠春拳は、細身で精悍な体格のマックスに適した拳法と言えます。

『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)でハリウッド・デビューも果たしたマックスは、次回作にシルベスター・スタローン主演の「大脱出」シリーズの新作『ESCAPE PLAN3:DEVIL’S STATION(仮題)』が控えます。

余談ですが、前作『大脱出2』(奇しくも、本作に出演するデイヴ・バウティスタが共演)は、日本でも2019年3月29日に公開。

ただ、スタローン本人は「『大脱出2』は最悪の出来だった」と語っているだけに、『大脱出3』はマックス出演がプラスに働くことを期待したいものです。

監督自ら「自己ベストの一本」と太鼓判

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

監督のユエン・ウーピンは、言わずと知れた香港功夫(クンフー)アクション映画の巨匠。

ジャッキー・チェンの『ドランクモンキー/酔拳』(1979)、『スネーキーモンキー/蛇拳』(1979)の監督や、ハリウッドに招かれ「マトリックス」3部作、『キル・ビル』(2003)などのアクション監督を務めてきました。

そんなウーピンが、自身が率いるアクション・チームで経験を積んできたマックス・チャンのために監督を務めた本作。

気に入っている自作品として、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー』(1993)などを挙げているウーピンですが、本作は「新たに加わったベストの監督作」と豪語しています。

詠春拳を駆使したクラシカルなアクションはもちろん、ウーピンお馴染みのワイヤーアクションや、ミシェル・ヨーの華麗な刀剣アクションも見られます。

加えて、プロレスラー出身のバウティスタのパワフルなアクション(現役時代の必殺技バウティスタ・ボムも披露!)もあり、クライマックスの詠春拳との対決は手に汗握ること必至です。

参考映像:『イップ・マン外伝 マスターZ』メイキング

映画『イップ・マン外伝 マスターZ』の感想と評価

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

本作は、悪党に殺された知人の敵討ちをすべく拳法で立ち向かうという、1970年代に乱造された香港クンフー映画のテイストを思わせます。

そのため、筋金入りのクンフー映画ファンなら大いに楽しめるのではないでしょうか。

一方で、裏稼業を舞台に、ワケありな人物が市井の人のために本性を発揮するというあらすじから、東映の任侠映画も連想します。

手打ち」や「落とし前」といった、任侠映画に付き物のフレーズが出てくるあたりも、余計に東映映画っぽいかもしれません。

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まとめ

(C)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved

ドニー・イェンの「イップ・マン」シリーズは、「罪を憎んで人を憎まず」精神を持つ、イップ・マンの問答無用な強さを堪能できる面白さがありました。

それに対し、『イップ・マン外伝 マスターZ』は、脆さを見せつつも、武術家として成長する男の生き様を描くヒューマンドラマとなっています。

また、正体不明な謎の組織の存在や、上海に渡ったクワンとキット姉弟の去就といった気になる要素も残していることからも、続編も大いに期待できます。

2019年3月9日(土)より新宿武蔵野館ほかでロードショーの本格クンフーアクション『イップ・マン外伝 マスターZ』、必見です!

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