日本映画界の新たなる異才・岡部哲也監督の初監督作品『歯まん』は2019年3月2日よりアップリンク渋谷ほかで全国順次公開!
映画『歯まん』は“生と性と愛”がテーマのダークファンタジー。
自らの肉体の変化によって、愛する人を殺してしまった少女の悲痛な叫びから、愛とは何か?生きると何か?
普遍的な問いかけを観客に突き付けてくる作品です。
3月2日の公開に先立ち、特別先行上映がアップリンク渋谷にて行われ、上映後にはトークイベントも開催されました。
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特別先行上映と上映後トークイベント
2019年1月28日(月)に東京都渋谷のアップリンク渋谷で、特別先行上映が行われました。
19時30分から95分の上映が終了。その後のトークイベントには前枝野乃加、小島祐輔、水井真希、中村無何有、そして監督を務めた岡部哲也監督が登壇しました。
さらにスペシャルゲストとして、映画『町田くんの世界』の公開が控えている石井裕也監督が登壇。石井監督は『歯まん』の魅力をたっぷりと語りました。
主演女優はとても謙虚
石井監督から「なぜこの役を受けたんですか?」と尋ねられた映画初主演の前枝野乃加。
次のように岡部哲也監督の熱意について語りました。
「岡部監督の熱意に触れて、この人にならついていけると思った。観た人に「がんばったね」、「体張ってたね」と言って頂けることが多いんですが、私の頑張りよりも、監督が伝えたいことややりたいことが一番なので、監督の伝えたいことを表現できるようにとがむしゃらにやりました」
初主演でとても衝撃的なキャラクターを演じた前枝野乃加に、熱い岡部哲也監督の思いが伝わったということですよね。
スクリーンを通しても、きっと熱意も伝わるのではないでしょうか。
マルチな才能を見せた女優や共演者からも高評価
馬場野々香が演じるヒロインと相対する女性を演じた水井真希は、前枝野乃加について次のように語りました。
「すごく演技上手だったよ。もっと自分のことアピールしてください」
水井真希のこの発言に会場に詰めかけた客席からは、どっと笑いが上がりました。
ヒロインと衝撃のシーンを展開させる男性役の小島祐輔は、前枝野乃加の芝居を絶賛。
「岡部さんは自分をイメージして当て書きしてくださったので、自分自身はフラットに演じられました。自分の役よりヒロインの前枝さんがどうしたらもっと引き立つのだろうかと、彼女の演技を間近で見ていたので考えながら演じました」
小島祐輔は前枝野乃加との演技の掛け合いが、ごく自然にできたようですね。また小島自身でも、どう演じたら物語の中で互いに引き立つのか、考えを巡らせたようです。
謙虚な姿勢の岡部哲也監督
本作『歯まん』が監督作として初の全国公開となる岡部哲也監督。
「みんなが頑張って力を貸してくれて、撮影した時には考えられないようなたくさんの人に見てもらえるようになった」
キャストやスタッフを労った感謝の意を述べ、作品をアピールしました。
さらに絶賛コメントも寄せた石井裕也監督は、『歯まん』についての魅力を次のように語ってくれました。
「自主で自分の監督作をつくるということは、自分の生活や色々なものを削らなきゃできないこと。『歯まん』は大きい劇場では観られない特別なものを観られる映画。理不尽で横暴で、それでいてとても繊細な映画です」
石井監督は『歯まん』は大きい劇場では観られないと語り、“特別なものを観られる映画”と評価をしまいた。
また、“それでいてとても繊細な映画”とも付け加えているので、ますます映画『歯まん』の内容が気になりますね。
このようなやり取りのなか、岡部哲也監督やキャストを交えた熱弁もあって、場内の雰囲気もヒートアップ。
トークセッションの最後は、大きな拍手に包まれ『歯まん』のヒットを予感させる雰囲気に満ちたようでした。
岡部監督とスタッフ、また前枝野乃加はじめとしたキャスト陣、みんなで支えあって完成にこぎつけた作品だということが伝わってきますね。
岡部監督の熱意が俳優の演じる心にも火をつけ、キャストの熱演がスクリーンを通して観ている観客に伝わる、『歯まん』はそのような1本なのではないでしょうか。
映画『歯まん』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【監督・脚本】
岡部哲也
【キャスト】
馬場野々香(現在は前枝野乃加に改名)、小島祐輔、水井真希、中村無何有、宇野祥平、泉水美和子、坂井天翠、古川真司、瓜生真之助、大石結介ほか
【作品概要】
これまでフリーの助監督として中村義洋、豊島圭介、三池崇史、山下敦弘など多くの監督の作品に従事してきた岡部哲也の初監督作品。
変わった体質が原因で彼氏を殺してしまった遥香と、彼女と出会い恋をする青年のファンタジック・ラブストーリーです。
主人公の女子高生遥香を演じるのは今回が映画初主演の馬場野々香(現在は前枝野乃加に改名)。難しい役を体当たりで演じました。
共演は舞台を中心に活躍中の小島祐輔。彼が演じる裕介の姉みどり役には、映画監督やグラビアアイドルなどマルチな才能を見せる水井真希。
そのほか主人公遥香の彼氏役に中村無何有や、八百久のおやじ役に宇野祥平など個性的な俳優が顔を揃えています。
本作は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭をはじめ、モントリオール世界映画祭、シッチェス映画祭など数々の映画祭に招待され各賞を受賞しました。
主演を務めた前枝野乃加
映画『歯まん』の撮影当時、前枝野乃加は本名の馬場野々香で芸能活動していました。
その後、映画公開となりましたが、2016年所属していた事務所の倒産に伴い、フリーとして活動。
現在は前枝野乃加と改名し、新たに多くの仕事もこなしているようです。
【ご報告】
27歳になりました🎂!そして本日7月2日より、わたくし馬場 野々香は前枝 野乃加(マエダ ノノカ)へと名前を改め活動させていただくことになりました。(結婚発表ではございません)
気持ちを新たにこれまで以上に頑張っていきますので、どうぞ覚えていただければ幸いです✨ pic.twitter.com/IZePNYSr1b
— 前枝 野乃加 まえだ ののか (@m_nonoka72) 2017年7月1日
改名したことで運命が良い方向に傾き始めたのでしょうか?!
映画『歯まん』が注目を浴びることで、これからの活躍に益々期待と注目ですね!
【馬場野々香の公式ブログ】
【前枝野乃加の公式ブログ】
【前枝野乃加の公式Twitter】
映画『歯まん』のあらすじ
女子高生の遥香は、初めてのセックスの最中に恋人を殺してしまいました。
原因は自らの肉体の変化で、恋人の局部を食いちぎってしまうというものでした。
突然吹き出す血飛沫に呆然とし、恐怖に駆られた遥香はその場から逃げ出してしまいます。
家族、友人、誰にも言えない不安と孤独が日々遥香を蝕んで行きます。
そんな日々の中、遥香は一人の男性と出会います。工事現場で働く裕介です。
裕介と言葉を交わす機会が増えていく中で徐々に惹かれていく遥香でしたが……。
遥香は肉体にかかった呪いを乗り越えることができるのか…。
まとめ
この作品は『ハード・コア』(2018)の山下敦弘監督や演技派俳優の池松壮亮など、映画界の著名人からも多くのコメントが寄せられている注目作です。
一番最初にこの映画がお披露目されたのは、2015年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭でした。
それ以来様々な映画祭で上映され、2018年新宿シネマカリテで行われたカリテ・ファンタスティック!シネマコレクション(通称:カリコレ)2018では、連日満席を記録した超話題作です。
映画のタイトルや設定には衝撃を受けますが、内容の根本的なところは実にシンプルです。
禍々しくも繊細な愛と性を切り取った、ファンタジック・ラブストーリー。
遥香に幸せになってほしいと願いながら観てしまう、そんな作品です。
国内外が注目する岡部哲也監督の初監督作品映画『歯まん』は2019年3月2日(土)よりアップリンク渋谷ほかで全国順次公開!
ぜひ、お見逃しなく!