『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)のレンタルと、『アントマン&ワスプ』(2018)の劇場公開が始まり、活気が収まることのないマーベルヒーローの世界。
実はNetflixで公開中のマーベルヒーローたちも、「アベンジャーズ」のように結集して戦った作品があります。
今回は、そんなNetflix版「アベンジャーズ」とも言える、『ザ・ディフェンダーズ シーズン1』のあらすじと魅力をご紹介します。
CONTENTS
海外ドラマ『ザ・ディフェンダーズ シーズン1』の作品情報
【公開】
2017年(Netflix独占配信)
【原題】
Marvel’s The Defenders
【キャスト】
チャーリー・コックス、フィン・ジョーンズ、マイク・コルター、クリステン・リッター、シガニー・ウィーバー
【作品概要】
ドラマ「デアデビル」、「ジェシカ・ジョーンズ」、「ルーク・ケイジ」、「アイアン・フィスト」の主人公が結集するNetflix独占配信ドラマ。
各ドラマの主要人物を演じた俳優に加え、『エイリアン』(1978)の主人公リプリーを演じた大女優シガニー・ウィーバーが敵役を演じ話題となった。
海外ドラマ『ザ・ディフェンダーズ シーズン1』の登場人物紹介
マット・マードック/デアデビル(チャーリー・コックス)
ヘルズ・キッチンを拠点とする盲目の弁護士。
正義のため、赤いコスチュームに身を包み悪と戦うクライムファイターとしての顔も持つが、親友の強い願いと恋人の死によって現在は引退している。
別名「ヘルズキッチンの悪魔」。
ダニー・ランド/アイアン・フィスト(フィン・ジョーンズ)
世界有数の大企業「ランド社」の役員であり大富豪。
クン・ルンでの修行の結果、「アイアン・フィスト」としての力を身に着け、悪の組織「ヤミノテ」との果ての無い戦いを繰り広げている。
ルーク・ケイジ(マイク・コルター)
人体実験の結果、銃弾をも通さない鋼の肉体となった「ハーレムの英雄」。
恩人の死をめぐるハーレムでの騒動で街を守る想いに目覚め、出所後ハーレムへと帰還し、若者の連続不審死を知ることになる。
ジェシカ・ジョーンズ(クリステン・リッター)
ヘルズ・キッチンで探偵業を営む女性。
驚異的な身体能力を持つものの、口が悪く酒浸りな毎日から貧乏生活が長引いている。
クレア・テンプル(ロザリオ・ドーソン)
ルークの恋人であり、ダニーやマットとも面識を持つ看護士。
ある事件を調べるルークから「手の光る男」の話しを聞き、ダニーと引き合わせる。
アレクサンドラ(シガニー・ウィーバー)
悪の組織「ヤミノテ」の実質的なリーダーを勤める女性。
病気による自身の死が目前に迫り、ニューヨークの存亡を揺るがす計画を実行に移すため、「アイアン・フィスト」の確保に動き出す。
エレクトラ・ナチオス/ブラック・スカイ(エロディ・ユン)
マットの元恋人であり、戦闘経験も豊富な令嬢。
「ヤミノテ」との戦いで死亡したはずだが、アレクサンドラにより蘇り、「ヤミノテ」の武器として行動する。
海外ドラマ『ザ・ディフェンダーズ シーズン1』のあらすじとネタバレ
キルグレイブとの戦いで街でも一目を置かれるジェシカ、ハーレムを救った英雄として釈放が認められたルーク、弁護士としての才覚を存分に発揮するマットはそれぞれの生活を送っていました。
「ヤミノテ」を追いカンボジアに行っていたダニーとコリーンは、「ヤミノテ」の手先と戦い死亡した男が最期に残した言葉をもとに、ニューヨークへと戻ります。
失踪した夫、ジョンの捜索を依頼する親子がジェシカを頼りますが、気分の悪いジェシカは断ります。
しかし、留守番電話に声を変えた音声で「ジョンの捜索はするな」と録音があったことで、ジェシカは依頼とは関係無しにジョンの動向を探ることにし、独自の調査でジョンの部屋を見つけ出すジェシカですが、その部屋は無人で、代わりに大量の爆薬が置かれているのを発見します。
一方、ルークはハーレムに戻り、恋人であるクレアと刑事のミスティと再会し、ハーレムの街で立て続けに7人の若者が不審死していることを知り、不審死した男の弟であるコールのもとを訪れますが、彼は何かを隠したままルークの助言を聞き入れようとしません。
現代医学では治療不可能な病気にかかり余命を宣告されたアレクサンドラは、自身に残された時間が短いことを悟り「ヤミノテ」の幹部であるガオに計画を実行に移すように命じます。
深夜、ニューヨークを大地震が襲います。
クライムファイターとしての行動を辞めていたマットですが、大地震の最中、火事場泥棒の声を聞きつけ、着の身着のままの姿で現場に駆け付け、銃を持った男を撃退してしまいます。
翌日、親友のフォギーから連絡を受け、久々に二人でバーに行くマットはフォギーがホガース弁護士事務所で働いていることを聞きます。
秘密を知るフォギーに、手の傷から昨夜の地震の際にクライムファイターとして活動したことを気づかれるマット。
フォギーはマットの身を案じ、自身が抱えている大量の案件の一部をマットに委託し彼を忙殺させることで「デアデビル」としての活動をさせないようにとします。
失踪したジョンの行方を追うジェシカは彼の勤めていた会社を突き止めますが、会社はいわゆるペーパーカンパニーで、更にその経営権は数百年にも渡り、幾度となく他人に譲渡された記録しか残されておらず、実態が見えませんでした。
1820年よりも前の情報にさかのぼろうとするジェシカですが、ジェシカを庇護する弁護士ジェリー・ホガースが、調査を辞めるようにと言います。
ジェリーが言うには、大量の爆薬が発見されたことによってジョンはテロリストとしてFBIの指名手配となっているとのことでした。
ハーレムで地震の後片付けを手伝うルークは、同じく負傷者の治療を無償で行うクレアから悪者が集まるバーの事を聞きます。
ルークはバーで「ホワイト・ハット」と名乗る男がコールに危険な仕事を斡旋していたと言う情報を得るのでした。
ダニーとコリーンは、カンボジアで死亡した男の発言から、ニューヨークに「ヤミノテ」と戦う同士がいるのではないか、と考え仲間探しを始めます。
カンボジアの男が持っていた「ツカモト」と言う刀からニューヨークの工房を訪れるダニーとコリーンでしたが、工房では何者かに襲われ死亡している無数の死体とクン・ルンの絵が描かれた掛け軸があるだけでした。
「ホワイト・ハット」の行方を見つけたルークは、コールたちが白い帽子の男に何か指示を受けていることを確認し、コールたちを救うことを決めます。
工房に現れた無数の死体を片付ける男たちを急襲するダニーとコリーンですが、ダニーが逃げた男を締め上げようとすると、突如現れたルークに投げ飛ばされます。
死体処理の仕事をするコールを追いかけてきたルークと、ダニーはお互いの素性も知らぬまま激しい殴り合いが始まります。
鋼の肌を持つルークに全く攻撃が通らないダニーですが、拳に「気」を集めた「アイアン・フィスト」の力を使うことでルークを吹き飛ばすことに成功します。
なおも立ち上がるルークと対峙するダニー。
お互いの「異能の力」に困惑する2人でしたが、警察が到着し、それぞれ別の方角へと逃げていきました。
自宅に戻ったジェシカは、隣人のマルコムが失踪していたジョンによって捕らわれ、ジェシカに対し警告に従わなかったことを責めます。
大物建築家であるジョンは何者かに従わされたことや、地震を止めようとしていたことをジェシカに話しますが、突如部屋に入ってきた謎の女に襲われ、銃を使って自殺します。
謎の女を追うジェシカですが、現場に駆け付けたミスティによって逮捕されてしまいます。
ミスティの取り調べを受けるジェシカのもとに、フォギーから渡された案件の1つとして現れた弁護士のマットがジェシカの釈放手続きをすませ、何かがあったらすぐに連絡を寄こすように言うのでした。
デアデビルと恋仲になり、共に「ヤミノテ」と戦い命を落としたエレクトラを秘術を使いよみがえらせたアレクサンドラは、記憶を失ったエレクトラを自分の子供のように愛し、殺しの技術を再度教え込みました。
「ヤミノテ」に立ち向かう組織「チェイスト」の一員であるスティックは、アレクサンドラとエレクトラにより、「ヤミノテ」に捕らわれています。
拷問を受け、ダニーの居場所を聞かれるスティックでしたがアレクサンドラたちの隙を突き、拘束された手首を切り落として、逃亡に成功します。
手の光る男に殴られ吹き飛ばされたことをルークから聞いたクレアは、以前「ヤミノテ」と共に戦ったダニーのことであると確信し連絡を取ります。
クレアの手引きで対面することとなったダニーとルーク。
他愛のない会話でお互いの距離を縮める2人でしたが、スラム街で生まれたルークと大企業の社長の息子として生まれたダニーの考え方の違いで決裂し、ルークはその場を去ってしまいます。
ルークから諭された自身の拳以外の力であるコネで、「ヤミノテ」との戦い方を模索するダニーは自身が重役を勤めるランド社で、「ヤミノテ」が経営していると思われる金融会社の情報を入手し、乗り込むことを決意するのでした。
一方、ジョンの家を訪ねていたジェシカは帰り道にマットに尾行されます。
マットの尾行を巻き、逆にマットを尾行するジェシカですが、盲目のはずのマットの恐るべき身体能力を目にします。
その後、ジェシカはジョンが勤めていた会社で、ジョンが直近で設計した建物がヘルズ・キッチンに立つ高層ビル「ミッドランド・サークル」であると言う情報を得ることに成功します。
ダニーとの初の攻防のあと、拘置所内で事故に見せかけられ殺されたコールの残した言葉から「ミッドランド・サークル」に辿り着いたルーク。
一方その頃、「ミッドランド・サークル」の上層階では、この建物が「ヤミノテ」の基地であると気づいたダニーが代表取締役として現れたアレクサンドラに宣戦布告。
アレクサンドラの企む計画に必要不可欠な「アイアン・フィスト」の力を手に入れるため、アレクサンドラはダニーを生け捕りにするように部下に命じ、激しい戦いが始まります。
余りの敵の数に、不利となるダニーの前にルークが現れ共闘が始まり、ジョンの足取りを追い「ミッドランド・サークル」を訪れていたジェシカと、彼女を尾行していたマットも戦闘に加わることになります。
4人の余りの強さにアレクサンドラはエレクトラを戦闘に投入。
エレクトラに刺される寸前でダニーに助けられたマットは、匂いで敵が以前死亡したはずのエレクトラであることに気が付くのでした。
「ミッドランド・サークル」から脱出した4人は、追跡から逃れるため中華料理店に身を隠します。
頼りになる仲間を手に入れたと考えるダニーは「ヤミノテ」との全面戦争を提案しますが、かつて「ヤミノテ」との戦いを経験しエレクトラを失ったマットは、自身の正体がまだバレていないこともあり、この戦いから抜け出そうとします。
ジェシカは彼の異常な身体能力と、突然の戦いでも自身の正体を隠そうとする行動から、未だ正体がバレていないヒーロー「デアデビル」であることを見抜いており、現状を切り抜けるために協力を求めます。
しかし、合法的に切り抜けることのみを目指すジェシカとそもそも戦う気の無いルークとマット、そして「ヤミノテ」の殲滅にこだわるダニーの4人の話しは噛み合うわけもなく、話しは平行線のまま続くのでした。
以前話しのまとまらない4人のもとに、「ヤミノテ」から逃げたスティックが現れます。
スティックは、「ヤミノテ」はソワンデ、バクト、ムラカミ、ガオの4人を幹部、そしてアレクサンドラを筆頭として、それぞれの国で権力を握っており、ポンペイ火山の噴火もチェルノブイリの原発事故も彼らの仕業であり、野放しにしていたら必ず大災厄に見舞われると警告し、4人に今は協力して戦うべきだと語ります。
中華料理店で相談を続ける彼らのもとに、直接アレクサンドラが乗り込んできます。
ダニーを引き渡せば、全員の命を助けると語るアレクサンドラ。
バクトを除く「ヤミノテ」の3人の幹部とアレクサンドラ、そしてエレクトラが中華料理店に揃い、スティックは協力しなければ切り抜けられないと4人に言います。
しかし、エレクトラにこだわるマットが連携を乱し、各自はバラバラに戦うことになります。
ソワンデによりルークが連れ去られ、マットにより一瞬正気を取り戻したエレクトラもどこかへと去ってしまい、ダニー、ジェシカ、マット、スティックの4人は下水道を通り、コリーンの経営するチカラ道場へと身を隠すことにしますが、彼らのもとに、ソワンデに連れ去られたはずのルークが帰還、そしてなんと、彼はソワンデを逆にとらえることに成功していました。
捕らえられたソワンデは一切の動揺を見せず、逆にルークたちの身近な人物が危ないぞ、と脅しをかけてきます。
危機感を覚えたルークはクレアを保護。
一方、その付近で待機していたダニーとコリーンは、「ヤミノテ」の車両を追う内にかつて殺したはずの「ヤミノテ」の幹部バクトと再会することになります。
ダニーとルークが力を合わせてバクトを撃退しますが、バクトは未だ何かを計画している様子でした。
マットは自身の正体がまだ敵にバレてはいないとはいえ、いずれの時を考えて、かつての同僚だった記者のカレンに身を隠すように言います。
「デアデビル」としての活動を辞めていたと思っていたカレンは、マットが再び「デアデビル」となったことに不満を隠せない様子でしたが、自身の命を守るため身を隠すことに同意します。
ジェシカはラジオキャスターの友人トリッシュをレストランから連れ出そうとしますが、突如ムラカミに襲われ窮地に陥ります。
しかし、そこに「デアデビル」のコスチュームを身に纏ったマットが現れ、共にムラカミを撃退するのでした。
4人の知り合いは全て、刑事のミスティの監視のもと警察署で保護することになります。
一方、「ヤミノテ」の仲間に、デアデビルがダニーの仲間として加わったことを報告するムラカミ。
「ヤミノテ」の目的は、彼らを不死の存在とするために必要な「蘇りの物質」を手にすることで、そのために何としても「アイアン・フィスト」の力が必要不可欠でした。
アレクサンドラが仲間への相談無しに、エレクトラの復活のため残りの「蘇りの物質」を全て使ってしまい、今は蘇ることが不可能なことや、エレクトラがデアデビルに対し躊躇したこと、アレクサンドラが自身の死に怯えていることを理由に、アレクサンドラは徐々に「ヤミノテ」で求心力を失っていきます。
一方、拘束から逃れたソワンデはダニーを人質に取りますが、スティックにより首を斬られ死亡します。
スティックの言葉から、「ヤミノテ」が狙うものがダニーの生け捕りであることが分かり、ダニーの「アイアン・フィスト」の能力が「ヤミノテ」に渡ればニューヨークを危険に晒すかもしれないと考えるマット、ジェシカ、ルークはダニーをどこかに隠すことを提案しますが、当のダニーはそれを受け入れず交渉は決裂します。
強制的にでもダニーを止めるためマット、ジェシカ、ルークは協力し、抵抗するダニーを昏倒させ拘束します。
その後、かつて「ヤミノテ」との戦いで、建設途中の「ミッドランド・サークル」内に深い縦穴を見たことを思い出したマットはそのことをルークたちに話します。
ルークは昏睡したダニーを見張るために残るといい、ジェシカとマットは深い縦穴の意味と、敵の目的を探るため建築士のジョンがどこまで知っていたのかを確かめることにしました。
ジョンの家にたどり着いた2人はジョンの家にあるピアノの中から「ミッドランド・サークル」の設計図を見つけ、縦穴の下にドーム状の建造物があることを知ります。
設計図に記載されていた文字からジョンが、「ヤミノテ」の計画を阻止するため爆弾を集め、「ミッドランド・サークル」を爆破することで縦穴を塞ごうとしていたことを確信する2人。
一方、目を覚ましたダニーを見張るルークは、スティックが炊いた謎の香により昏睡してしまいます。
ダニーを「ヤミノテ」に渡さないため先手を打ち、ダニーを殺害しようするスティックを突如現れたエレクトラが刺殺。
異変に気付き駆けつけたマットとジェシカ、そして目を覚ましたルークを撃退したエレクトラはダニーをどこかへと連れ去ってしまいました。
海外ドラマ『ザ・ディフェンダーズ シーズン1』の感想と評価
それぞれのドラマで主人公を勤める4人のマーベルヒーローが集結した今作。
およそ50話にも及ぶ各ドラマの知識があることを前提としたドラマであるため、かなり敷居が高い作品ではありますが、その完成度は他に類を見ないほどでした。
それぞれの目的で動く4人のヒーローが「ミッドランド・サークル」と言う、物語の拠点となる建物に導かれていく様子や、各キャラクターのイメージカラーを使った視点切り替えの演出など、クロスオーバーのさせ方がとにかく上手で、全ての登場人物が活かされた作りになっています。
もともと戦闘シーンの殺陣に定評のあるシリーズではありますが、4人の共闘シーンでは見栄えも含め格好良さはさらにパワーアップし、最初から最後まで飽きを感じさせないドラマでした。
まとめ
本国での評判も高く、「アベンジャーズ」と同じ世界観を共有したMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)ドラマとしての人気を確立させ、今後様々な展開が期待される「ディフェンダーズ」の物語。
既に今作の後「ジェシカ・ジョーンズ」、「ルーク・ケイジ」、「アイアン・フィスト」は好調に続シーズンを発進させ、「ディフェンダーズ」の続シーズンも確実視されています。
1から見始めるのが厳しいと感じている方も、逆に今がチャンスだと見始めてみてはいかがでしょうか。