Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

映画『話したりない夜の果て Days gone by』あらすじ感想と評価解説。コロナ禍を経験した演劇仲間たちの絆に胸打たれるヒューマンドラマ

  • Writer :
  • 谷川裕美子

映画『話したりない夜の果て Days gone by』は2025年11月15日(土)〜池袋シネマ・ロサにて上映!以降も全国順次公開予定!

1988年生まれの女性6人によって結成された演劇映像創作団体「88生まれの女たち」の初長編映画。東京の片隅に生きる同級生たちの10年間を描いたヒューマンドラマ『話したりない夜の果て Days gone by』。

本作は2025年11月15日(土)〜池袋シネマ・ロサにて上映後、全国にて順次公開予定です。

『書くが、まま』(2019)の上村奈帆が監督・脚本を手がけました。出演は矢島理佐、安楽涼。

あることをきっかけに心折れてしまった主人公の妙子。そんな中コロナ禍が訪れます。大きな渦に巻き込まれていった妙子と恋人のコタロウ、そして学生時代の仲間たちの絆に胸打たれる本作の魅力をご紹介します。

映画『話したりない夜の果て Days gone by』の作品情報


(C)88生まれの女たち

【公開】
2025年(日本映画)

【監督・脚本・編集】
上村奈帆

【キャスト】
矢島理佐、安楽涼、菅原雪、仲村唯、二見悠、日高ボブ美

【作品概要】
『書くが、まま』(2019)『三日月とネコ』(2024)の上村奈帆が監督・脚本を手がけたヒューマンドラマ。

1988年生まれの女性6人によって結成された演劇映像創作団体「88生まれの女たち」の初長編映画です。

大学時代に共に演劇に打ち込んだ同級生たちが、卒業後コロナ禍にそれぞれ苦しみながらも支え合う姿を描きます。

出演は『ミは未来のミ』(2020)の矢島理佐、『1人のダンス』(2019)の安楽涼。

映画『話したりない夜の果て Days gone by』のあらすじ


(C)88生まれの女たち

あることで心が折れて立ち直り方を忘れ、生きる気力を失ってしまった31歳の妙子。

無職で自堕落な毎日を過ごす彼女は、同棲している恋人のコタロウに生活面でも精神面でも依存しきっていました。

そんな中、コロナ禍をきっかけに妙子の日常にも少しずつ変化が起こりはじめます。

コタロウとの関係も変わっていく中で、彼女はようやく自身の心と向き合うようになり……。

映画『話したりない夜の果て Days gone by』の感想と評価


(C)88生まれの女たち

何かに傷ついて動けなくなり、電池が切れたように潜って過ごす時が誰にでもあるでしょう。そんな時は、友人とおいしいものでも食べながら、悩みを聞いてもらい、寄り添ってもらい、励ましてもらうのが一番の薬になりますよね。

しかし、コロナ禍においては、そんなごく普通のことが許されませんでした。それでも、人は絆を求め、リモートを駆使してつながりを保つ努力を世界中でしていたように思います。

本作の主人公の妙子は、コロナ前にとあることが理由で心が折れてしまいます。優しい彼氏・コタロウが支えてくれていましたが、コロナ禍でリモートワークになったことで心労が重なり、今度はコタロウ自身が動けなくなってしまいました。

ふたりでいられる幸せを実感しながらも、それだけではどうにもできない心の苦しみ。もつれ合いながら、どこまでも深い闇の中に飲み込まれていく妙子とコタロウ。

しかし、思いもかけない出来事によってふたりの心は突然解放され、大きく息を吸えるようになります。静かな爽快感に胸打たれる作品です。

学生時代と現在の妙子を、目の輝きひとつで演じ分ける矢島理佐の姿に、何度もハッとさせられますまっすぐな視線が若さの特権なのだと気づかされることでしょう。

また、いつも大切な言葉をポツリと呟く繊細なコタロウを、安楽涼が好演しています。

まとめ


(C)88生まれの女たち

人と人のつながりこそが、人間を再生させてくれる大きな力であることに気づかせてくれるヒューマンドラマ『話したりない夜の果て Days gone by』

長かったコロナ禍で傷ついた人達がどれほどたくさんいることでしょう。今でも沈んだまま苦しんでいる人もいることを思うと、やり切れない思いにかられます。

しかし、どんな厳しい世界でも私たちは生きていかねばなりません。手を差し伸べて一緒に笑ってくれる存在のありがたさに気づかされ、暗闇に差しこむ小さな光を大切に生きていきたいと思わせてくれる一作です。

映画『話したりない夜の果て Days gone by』は2025年11月15日(土)〜池袋シネマ・ロサにて上映!以降も全国順次公開予定!



関連記事

ヒューマンドラマ映画

Netflix映画『シカゴ7裁判』ネタバレ感想と評価レビュー。豪華キャストで演じられる大陪審裁判のヒューマンドラマ

ベトナム戦争の是非を問う党大会で起きた反対デモによる惨事の原因に迫る 2020年はアメリカ大統領選の年。ニュースを見るとアメリカ国内では、共和党や民主党の“党大会”という言葉をよく耳にします。 今回は …

ヒューマンドラマ映画

沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家|感想評価とレビュー解説。”パントマイムの神様”マルセル・マルソーの知られざる戦争体験

ユダヤの孤児123人を救った“パントマイムの神様”の実話 映画『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家』が、2021年8月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開されます。 “パ …

ヒューマンドラマ映画

映画『母という名の女』あらすじと感想レビュー。上映館情報も

映画『母という名の女』は、6月16日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開。 メキシコのリゾート地区にあるバジャルタ。海辺に建つ別荘には2人きりで住む姉妹のもとに、長い間疎遠になっていた美しい母親は …

ヒューマンドラマ映画

映画ニドナツ村上虹郎は本当にギターを弾いてる?演技評価や感想も

若手俳優として実力とともに人気のある村上虹郎。彼の主演する『二度めの夏、二度と会えない君』は2017年9月1日より全国劇場にて公開! 篠原智役を演じていた主演の村上虹郎は、本当にバンドメンバーとしてギ …

ヒューマンドラマ映画

映画『喜望峰の風に乗せて』あらすじネタバレと感想。ヨット世界一周の実話にコリン・ファースが挑戦

監督:『博士と彼女のセオリー』のジェームズ・マーシュ×主演:コリン・ファースの最強タッグ! 1968年、ヨットによる単独無寄港世界一周レースに挑戦したドナルド・クローハースト氏の実話を基にした海洋ヒュ …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学