Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ホラー映画

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』あらすじ感想と評価考察。おすすめオカルトホラーでシドニー・スウィーニーがスクリームクイーンとして覚醒

  • Writer :
  • 菅浪瑛子

シドニー・スウィーニー主演映画『IMMACULATE 聖なる胎動』は2025年7月18日(金)より公開!

『ANORA アノーラ』、『ロングレッグス』(共に2025)のNEON北⽶配給のオカルティック・ホラー。

イタリアの修道院にやってきて間もなく、処女であるのに妊娠していることが判明したセシリア。彼女は聖女マリアとして崇め立てられるようになりました。ですが、次第に周囲に異変が起き始め、セシリアは身の危険を感じ始めます。

そんなセシリアが知った修道院の秘密とは……。

ドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」シリーズで人気を博し、『恋するプリテンダー』(2024)などヒット作に出演が続くシドニー・スウィーニーが主演を務め、共演にはドラマ「ペーパー・ハウス」シリーズのアルバロ・モルテ、『トスカーナの幸せレシピ』(2019)のベネデッタ・ポルカローリなど。

監督を務めたのは、『観察者』(2021)でもシドニー・スウィーニーとタッグを組んでいるマイケル・モーハン。

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』の作品情報


(C)2024, BBP Immaculate, LLC. All rights reserved.

【日本公開】
2025年(アメリカ・イタリア合作映画)

【原題】
Immaculate

【監督】
マイケル・モーハン

【脚本】
アンドリュー・ロベル

【キャスト】
シドニー・スウィーニー、アルバロ・モルテ、シモーナ・タバスコ、ベネデッタ・ポルカローリ、ジョルジョ・コランゲリ、ドーラ・ロマーノ、ジュリア・ヒースフィールド・ディ・レンツィ、ジャンピエロ・ユーディカ、ベッティ・ペドラッツィ、ジュゼッペ・ロ・ピッコロ

【作品概要】
ドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」シリーズで人気を博し、『恋するプリテンダー』(2024)などヒット作に出演が続くシドニー・スウィーニーが主演を務め、共演にはドラマ「ペーパー・ハウス」シリーズのアルバロ・モルテ、『トスカーナの幸せレシピ』(2019)のベネデッタ・ポルカローリなど。

クラシカルな修道院を舞台に繰り広げられる恐怖を描いた本作は、ロマン・ポランスキーの『ローズマリーの赤ちゃん』(1969)をはじめとした往年のオカルティック・ホラーから、近年公開された『ベネデッタ』(2023)など様々なオカルティック・ホラーを彷彿とさせます。

配給は、『ANORA アノーラ』、『ロングレッグス』(共に2025)のNEON北⽶。

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』のあらすじ


(C)2024, BBP Immaculate, LLC. All rights reserved.

イタリアの田園地帯に佇む修道院に招待され、アメリカからやってきた敬虔な修道女・セシリア。

ある日、呼び出されたセシリアは、処女であるにも関わらず妊娠していることが判明します。

男性と関係を持った覚えはないというセシリアは、聖母マリアと同僚らから祝福されるようになります。

一方で、赤いフードを被った謎の集団や、修道女の自殺や拷問を目撃したセシリアは、次第に身の危険を感じるようになります。

病院に診てもらいたいというセシリアの要望を頑なに拒否し、修道院の外に出させないようにする神父らに対しても不信感を募らせるセシリアは、脱出を試みますが……。

セシリアが知った修道院の秘密と彼女の身に起こったこととは。

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』の感想と評価


(C)2024, BBP Immaculate, LLC. All rights reserved.

イタリアの修道院にやってきた敬虔な修道女・セシリアを襲う恐怖を描いた映画『IMMACULATE 聖なる胎動』

本作は、性的に抑圧された修道女の性の快楽や、悪魔に取り憑かれた姿を描くナンスプロイテーションの系譜にある映画と言えます。

『尼僧ヨアンナ』(1961)や『修道女』(1966)など60〜70年代から修道女を題材とした映画は制作され、ナンスプロイテーションの先駆けとみられてきました。70年代にはイタリアでナンスプロイテーションが多く制作されました。

そのようなナンスプロイテーション映画の要素も取り入れながら本作は、妊娠を通して女性の身体の問題や、宗教による女性の身体への抑圧を描いた映画と言えます。

その意味で、『ローズマリーの赤ちゃん』(1969)を彷彿させる映画とも言えるでしょう。宗教との関わりで言えば、聖女なのか魔女なのか観客をも惑わす『ベネデッタ』(2023)との関連を見出すこともできます。

それだけにとどまらない本作の魅力は、恐怖に怯えながら覚醒していくスクリームクイーンとしてのシドニー・スウィーニーの魅力です。

近年インパクトのあったホラー映画のヒロインといえば、『X エックス』(2022)、『Pearlパール』(2023)、『MaXXXineマキシーン』(2025)と強烈なインパクトを与えたミア・ゴスがあげられるでしょう。

「X エックス」シリーズも往年の映画を彷彿させつつも、新しいホラー映画になっていましたが、『IMMACULATE 聖なる胎動』も様々な映画をミックスさせた新生オカルティック・ホラーになっています。

本作が切り込んでいるのは、保守的な宗教団体と、女性の身体に関する権利です。リプロダクティブ・ライツについては、いまだに理解が広がっていない抑圧が至る所に蔓延っている現状があります。

シドニー・スウィーニー演じる主人公を襲う悪夢の果てにあるものとはクラシカルな雰囲気のオカルティック・ホラーにとどまらない魅力がそこにあるでしょう。

まとめ


(C)2024, BBP Immaculate, LLC. All rights reserved.

『ANORA アノーラ』、『ロングレッグス』(共に2025)のNEON北⽶配給のオカルティック・ホラー。

イタリアの修道院を舞台にした本作は、中世を舞台にした映画ではありませんが、薄暗い地下にはカタコンベがあり、いかにもな構成の修道院が見るものの恐怖を引き立てます。

突然の妊娠によって聖母マリアと崇め立てられるようになったセシリア。自分の身に何が起こっているのか、この修道院に隠された秘密とは何か

恐怖と鮮烈な血飛沫でおくる新生オカルティック・ホラー『IMMACULATE 聖なる胎動』は2025年7月18日(金)より公開!



関連記事

ホラー映画

『宇宙の彼方より』評価感想考察レビュー。ラヴクラフトの神髄を映画化した“古典でありながら新鮮”な怪作

映画『宇宙の彼方より』は2023年6月に封切り後、2024年1月5日(金)より高円寺シアターバッカスで劇場公開! 怪奇・幻想小説の先駆者と呼ばれるアメリカの小説家H・P・ラヴクラフト。 無名な小説家と …

ホラー映画

映画『透明人間(2020)』あらすじネタバレと感想。リーワネル監督のリメイク版はサイコスリラーの妙味

リー・ワネル監督×エリザベス・モス主演の最新作映画『透明人間(2020)』 映画『透明人間』(2020)は、1897年に出版されたH・G・ウェルズ原作の『透明人間』に登場するキャラクターを基に「ソウ」 …

ホラー映画

【ネタバレ考察】近畿地方のある場所について|映画あらすじ感想解説と結末評価。ラストシーンで実話もモデルも超越して描く“怪談が必要なところ”

見つけてくださって、ありがとうございます。 「このホラーがすごい!2024年版」第1位を獲得した作家・背筋による人気ホラー小説を、『ノロイ』(2005)などの上質モキュメンタリー・ホラーから『貞子vs …

ホラー映画

Netflix映画『殺人ホテル』ネタバレ感想と結末までのあらすじ。原題の意味から考察するヤーランヘルダル監督の“意図と演出”

Netflixオリジナル映画『殺人ホテル』は2020年10月22日(木)より配信開始 世界各地の様々な映画が、Netflixオリジナルとして配信されています。 そしてホラー映画ファンをザワつかせる映画 …

ホラー映画

新感染ファイナルエクスプレス|ネタバレ感想と結末考察【韓国ゾンビ映画を解説で深掘り】

生か死か!? 時速300km超のノンストップ・サバイバル! 韓国映画『新感染ファイナル・エクスプレス』が上映中。 カンヌ国際映画祭をはじめ各国の映画祭で絶賛され、ハリウッドリメイクも決定!超弩級のアク …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学