ゴジラとコングの勇姿再び!
新たな強敵に両者はタッグを組む!
人類と怪獣が共存する世界を描く「モンスター・ヴァース」シリーズの映画として第5弾になる本作『ゴジラ×コング 新たなる帝国』が、日本に上陸しました!
前作『ゴジラvsコング』(2021)で両者は戦い、ゴジラは地上、コングは地下空洞とお互いにテリトリーを分けました。
しかし本作では、地底の奥底で新たな敵が全世界を手に入れようと行動をおこします。危険を察知したコングとゴジラは手を組み、怖ろしい敵に立ち向かっていきます。
監督は前作同様にアダム・ウィンガードが務め、主要キャストも前作メンバーですが、ケイリー・ホトル演じるイーウィス族の少女ジアが大切な役割を担い、ケイリーの演技に注目です。
『ゴジラ×コング 新たなる帝国』その結末はいかなるものか。ネタバレを含めてご紹介します。
映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』の作品情報
【日本公開】
2024年(アメリカ映画)
【原題】
Godzilla × Kong:The New Empire
【原案】
テリー・ロッシオ、アダム・ウィンガード、サイモン・バレット
【監督】
アダム・ウィンガード
【脚本】
テリー・ロッシオ、サイモン・バレット、ジェレミー・スレイター
【撮影】
ベン・セレシン
【キャスト】
レベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ダン・スティーブンス、ケイリー・ホトル、アレックス・ファーンズ、ハンレイチェル・ハウス、ファラ・チェン
【作品概要】
「モンスター・ヴァース」シリーズの通算5作目となる作品であり『ゴジラvsコング』(2021)の続編。
怪獣と人類が共生する世界。前作で激突したゴジラとコングが、地上世界と地底世界の2つのテリトリーで平和に暮らしていました。ですが、地底の奥深いところにいる新たな敵が動き出したため、ゴジラとコングが協力して敵と戦います。
監督は、前作と同じくアダム・ウィンガード。キャストも前作から続投となるレベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ケイリー・ホトルのほか、『美女と野獣』(2017)のダン・スティーブンス、『シャン・チー テン・リングスの伝説』(2021)のファラ・チェンらが出演する。
映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』のあらすじとネタバレ
前作『ゴジラvsコング』(2021)から3年後。ゴジラは地上に棲息する怪獣の脅威を抑え込み、コングは故郷の地下空洞で生活していました。
ある日、地下空洞のモナーク・第1前進基地(コング観察班)で不審な波形の電波信号が感知されました。同じ頃、イーウィス族の生き残りである少女ジアも、同じ波形をイメージとして受け取っていました。
ジアを養子にしていたモナークのアンドリュース博士は、波型の奇妙な一致の理由を探るため、ポッドキャスト「大怪獣の真実」を配信するバーニーに協力を求めます。
2人がモナークの基地へ行くと、虫歯になって思うように力が出ないコングが、地下空洞から来ていました。“怪獣の獣医”トラッカーがコングの虫歯治療にあたり、抜歯した後のコングには人工歯がはめ込まれました。
やがてバーニーは、電波信号が発信されてから休眠中だったゴジラが活動を開始したことからも、それは地下空洞から怪獣たちに送られている救護信号ではという仮説を立てます。
信号の出所を探るため、アンドリュース博士、ジア、バーニー、トラッパーは、パイロットであるミケルの操縦のもと探査機で地下空洞へと向かいました。
一方、虫歯治療を終え地下空洞へ戻ったコングはそこで新たな土地を発見しますが、巨大類人の群れに襲われ、これを撃退。群れに加わっていたミニコングのスーコに、類人たちの棲息地へと案内させます。
地上では、ゴジラが核施設や他の怪獣の放射能エネルギーを吸収し、急速にパワーアップしていました。アンドリュース博士一行は第1前進基地に到着しますが、そこは破壊されていてコングに類似した巨大類人の手形が残されていました。
得体の知れない怪物の襲撃におののく一行。森の中を歩き回っている間にミケルが人食い樹木の餌食になり、ますます恐怖心は募ります。
やがて彼らは輝くベールへと導く遺跡を発見し、その中の寺院で古代に怪獣たちが戦った伝説を描いた壁画を見つけます。
その後、彼らがベールを通り抜けると、イーウィス族に取り囲まれていました。ジアはイーウィス族の「最後」の生き残りではなかったのです。
一行はイーウィス族の故郷であるマレンカに連れられ、女王に謁見。これまでの経緯がわかってきます。
今から1000年前、イーウィス族をほとんど全滅させた怪獣シーモをゴジラが撃退しました。そのシーモを巨大な類人のスカーキングが見つけ、シーモを世界へ解き放そうとしているとしているのです。
この戦いを予期したゴジラは、戦いに備え自身をパワーアップさせていたのです。
映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』の感想と評価
映画冒頭、コングの住む弱肉強食の地下空洞の様子が映し出され、コングと怪獣たちの激しい戦いシーンにその場から動けなくなります。
さらに地上でも静かに眠るゴジラが目を覚まし、次第に動きが活発に……コングと手話で会話ができる少女ジアも地底からの信号を察知し、地底へ向かったモナークの一行は全世界の破滅を招く恐るべき敵と遭遇。全てを理解したコングは、ゴジラに助けを求めました。
1つ目の見どころは、このゴジラとコングの共闘です。
前作『ゴジラvsコング』(2021)で、双方譲らない激しい戦いぶりをみせた2頭が、今回では全世界を救うために手を組んで、地底の奥底に潜んでいた恐るべき敵と戦います。
ゴジラは危険を察知して自らエネルギーをため込んでパワーアップを図ります。一方のコングも、負傷がきっかけで腕に「ビースト・グローブ」という新たな力を手にし、パンチ力は一段とアップ。前作よりも一段とパワーアップした2頭ですから、その迫力や雄叫びも強化されています。
そしてセリフなしの感情表現も見もの。怪獣たちのそれぞれの気持ちは感情豊かに表情に表され、何とも親近感の湧くゴジラとコングになっていました。
2つめの見どころは、ジアによるモスラの復活が挙げられます。
地底の奥底に書き記されていたイーウィス族の伝説では、地上のイーウィス族の生き残りがモスラを復活させることができるというのです。
「地上のイーウィス族の生き残り」とは必然的にジアを指します。コングに力を与える役割をするモスラの復活を、ジアは厳かにしかも神秘的にやり遂げました。モスラがゴジラとコングの前に登場するシーンは、圧巻の美しさを持っています。
また、本作には仲間を求めるコングの「寂しさ」も随所に組まれています。
それゆえ、コングとミニコングのスーコとのやりとりは微笑ましく、敵対視していたスーコが次第にコングへ味方するようになっていくさまにホッとすることでしょう。
戦が終結すれば、ゴジラは地上に戻り、コングは再び地下空間へ。大団円のラストに拍手喝采。
コングとスーコのコンビもまた何かやってくれそうな予感がし、次回作への期待が高まります。
まとめ
前作『ゴジラVSコング』(2021)同様、激しい戦いシーンが続く『ゴジラ×コング 新たなる帝国』。ですが、今回は対決(VS)ではなく、共闘(×)でした。
こんな最強コンビの敵は、やはり最強といえます。ゴジラ&コングに対して、邪悪な巨大猿人のスカーキングとすべての物を凍らせる衝撃波を放つ怪獣シーモ。4頭がぶつかり合う大迫力の決戦は必見です。
また、はらはらする迫力満点の戦いの場は、地下空洞だけにとどまらず、ローマ、フランス、北極海、エジプト、リオデジャネイロと世界各国に展開し、スケールの大きさにも驚くことでしょう。