映画『パンク侍、切られて候』は、6月30日(土)より全国ロードショー。
芥川賞作家にしてサブカルチャーのキーパーソン町田康のベストセラー小説を監督石井岳龍、脚本宮藤官九郎という現時点で最高の布陣で映像化。
綾野剛、北川景子、東出昌大、染谷将太という若手実力派に交じり、監督の前名石井聰亙時代からお馴染みの浅野忠信や永瀬正敏も出演しているのも石井監督ファンにはうれしい並び!
CONTENTS
映画『パンク侍、切られて候』の作品情報
【公開】
2018年(日本映画)
【原作】
町田康
【脚本】
宮藤官九郎
【監督】
石井岳龍
【キャスト】
綾野剛、北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、永瀬正敏、村上淳、若葉竜也、近藤公園、渋川清彦、國村隼、豊川悦司
【主題歌】
セックス・ピストルズ「アナーキー・イン・ザ・U.K.」
【作品概要】
芥川賞作家として知られる町田康の2004年に発行した時代劇小説を、『新宿スワン』の綾野剛を主演に迎え、『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』などの人気脚本家の宮藤官九郎が脚本担当、名作『狂い咲きサンダーロード』の石井岳龍(聰亙)監督の演出で映画化。
綾野のほか、共演に実力派俳優が並び、北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、永瀬正敏たち豪華に集結。
映画『パンク侍、切られて候』のキャラクターとキャスト
掛十之進(綾野剛)
諸国流浪の浪人、自称超絶剣客、腹ふり党の専門家。
ろん(北川景子)
腹ふり党の元幹部茶山の元に身を寄せる美女。
黒和直仁(東出昌大)
黒和藩の藩主。超のつく堅物で機転が利かない。
幕暮孫兵衛(染谷将太)
黒和藩の藩士、次席家老大浦の部下、すぐに失神するゆとり世代。
茶山半郎(浅野忠信)
腹ふり党の元幹部、生まれついての極悪非道。
大臼延珍(永瀬正敏)
見た目は猿だが人語を操る、国中の猿を集められる。
真鍋五千郎(村上淳)
大浦の命で働く凄腕の刺客、実は掛十之進の幼馴染。
オサム(若葉竜也)
想像を絶する阿呆、食事を与える人間に逆らえない、念動力を使える。
長岡主馬(近藤公園)
偶然、十之進と知り合ったがゆえに騒動に巻き込まれる。
江下レの魂次(渋川清彦)
黒和藩筆頭家老の内藤の密偵。
大浦主膳(國村隼)
黒和藩次席家老、内藤と勢力を二分する。
内藤帯刀(豊川悦司)
黒和藩筆頭家老、掛と腹ふり党騒動を利用して藩政を牛耳ようとする
映画『パンク侍、切られて候』のあらすじとネタバレ
地方の小藩黒和藩の藩境の峠、浪人掛十之進が突然、物乞いの老人を切り殺す。
偶然、その場に居合わせた黒和藩の藩氏長岡主馬が十之進にその理由を聞くとこの男は周囲の藩を崩壊させて回る狂信的な集団腹ふり党の一員だというのだ。
自称、腹ふり党の専門家十之進はすでに黒和藩内に腹ふり党の勢力は侵入していると言う。
十之進は黒和藩への仕官を条件にアドバイザーになることを持ちかける。
黒和藩の堅物藩主直仁はその話を真に受けようとするが、それを次席家老大浦主膳は取り合わず、十之進を馬鹿にする。
十之進も大浦に無礼な態度ばかりを取る。
藩に推薦した手前は主馬は冷や汗を流すが、これは全部主席家老内藤帯刀の策略だった。
実は、内藤は密偵の江下レの魂次を使って腹ふり党はとっくに壊滅して、周囲の藩内は平和そのものだということを知っていた。
はったりがばれて焦る十之進だったが、内藤はそのうえである策略を十之進に命じていた。
内藤は腹ふり党の残党を集めて改めて危険分子を作って、それを自分で潰す自作自演の騒動を狙っていた。
堅物の直仁は十之進を軽んじた大浦を猿回し奉行に左遷、なぜか内藤の部下だった主馬がそのそば就くことに。
大浦は部下幕暮孫兵衛を介して、剣客真鍋五千郎に十之進暗殺を命じるが、二人は実は長奈々馴染みで暗殺はご破算となった。
自前のネオ腹ふり党を作るために十之進、孫兵衛、魂次、そして、阿呆で念動力を使うオサムの4人は、元腹ふり党幹部茶山半郎を訪ね、腹ふり党再建を持ちかける。
話に乗った茶山は黒和藩へ。そのそばには美女のろんが仕えていた。
茶山のそばにいるものの、ろんは魅力を振りまき魂次は骨抜きに、十之進も気になりかけていた。
茶山率いる一党は腹ふり党の教義と作法を、貧民街で語るとこれがなぜか大うけしてしてしまいネズミ算式に信者が溢れ、十之進も想像ができないほど勢力となってしまった。
気が付くと孫兵衛もオサムも腹ふりをはじめ大騒ぎとなっていた。
映画『パンク侍、斬られて候』の感想と評価
危ない題材に、石井岳龍(=聰亙)が返ってきたといってもいい怪作が出来上がった。
元々、自主製作映画作家として活動を始め、1976年に『高校大パニック』で注目を集め、日本芸術大学の卒業制作の強烈な熱量を持った『狂い咲きサンダーロード』(1980)が、いきなり全国公開されます。
その後も、常にロック魂とインディーズ精神を前提に作品を作り続けていました。
2009年に『狂い咲きサンダーロード』(1980)の主演俳優だった山田辰夫の死を受けて、岳龍に改名、その後は比較的静かなドラマ作品が続いていました。
そんな中メジャー長編第二弾『爆裂都市 BURST CITY』(1982)に俳優として出演していた(当時はミュージシャン町田町蔵名義)町田康のベストセラー小説を得てタイトル通り“パンキッシュ”に帰ってきた!
過去作でもおなじみの永瀬正敏、浅野忠信に加え、岳龍時代のドラマ作品に参加してきた綾野剛や染谷将太が参加。
商業デビューから40年を迎える中一つの集大成作が完成した!
まとめ
本作『パンク侍、斬られて候』は、江戸時代を舞台。
隠密企てをめぐって繰り広げられる十人の男たちの腹の探り合いと、美女ろんをめぐる恋の駆け引き!さらには謎の猿将軍が明かす驚きの真実も。
若手人気俳優の綾野剛が、超人的剣客にしてプータロー侍の掛十之進を綾野が演じ、石井岳龍監督の真骨頂とも言える狂気と活劇が入り交じる演技に注目!
石井岳龍の映画『パンク侍、切られて候』は、いよいよ6月30日(土)より全国ロードショー!