メイワク、カケテ、スマナイ……。
伝説の殺し屋ジョン・ウィック、決着の時。
キアヌ・リーブス主演の人気アクション映画「ジョン・ウィック」シリーズの第4弾。伝説の殺し屋ジョン・ウィックが、ニューヨーク、ベルリン、パリ、そして大阪を舞台に暴れまくります。
組織の掟を破り、裏社会の主席連合から追われるジョン・ウィック。高官グラモン侯爵は、これまで聖域としてジョンを守ってきたニューヨーク・コンチネンタルホテルを爆破し、ジョンを追い詰めます。
友を頼り日本へと上陸するジョン。大阪・コンチネンタルホテルでシマヅと会えたジョンの元へ、思わぬ刺客が放たれます……。
ガン・フー、ナイ・フー、カー・フー!伝説の殺し屋ジョン・ウィックのアクション炸裂!映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』を紹介します。
映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の作品情報
【日本公開】
2023年(アメリカ映画:R15+指定)
【原題】
John Wick:Chapter 4
【監督】
チャド・スタエルスキ
【キャスト】
キアヌ・リーブス、ドニー・イェン、ビル・スカルスガルド、ローレンス・フィッシュバーン、真田広之、シャミア・アンダーソン、ランス・レディック、リナ・サワヤマ、スコット・アドキンス、クランシー・ブラウン、ナタリア・テナ、マルコ・サロール、イアン・マクシェーン、田代良徳、ジョージ・ジョルジウ
【作品概要】
『ジョンウィック』(2015)『ジョン・ウィック チャプター2』(2017)『ジョン・ウィック パラベラム』(2019)に続くシリーズ第4弾。
キアヌ・リーヴス演じる伝説の殺し屋ジョン・ウィックの復讐劇を描いた本シリーズは、銃とカンフーを組み合わせたアクション“ガン・フー”が話題に。本作では掟を破り追われるジョンがついに、裏社会の主席連合との決着へ挑みます。
監督はシリーズ全作を手がけてきたチャド・スタエルスキ監督。アクション・スタントコーディネーターとして『マトリックス』シリーズに参加し。自らスタント・俳優として出演を果たすなど、大作アクション映画には欠かせない監督です。
共演には、イアン・マクシェーン、ローレンス・フィッシュバーンらお馴染みのキャストに加え、シマヅ役で真田広之、シマズの娘アキラ役でリナ・サワヤマが登場。そして最強の刺客ケイン役には、ドニー・イェン。日本を舞台に繰り広げられる格闘シーンにも注目です。
映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のあらすじとネタバレ
「ドス!ドス!ドス!」柱を拳で叩く音が響き渡っています。バワリー・キングが姿を現し「ジョン、準備はいいか?」と語りかけました。
「あぁ、準備はできてる」……伝説の殺し屋ジョン・ウィックは、喪服さながらの黒い防弾スーツに着替えます。戦いの始まりの合図です。
裏社会を仕切る主席たちで構成された《主席連合》。いくつかの掟がある中、“聖域”と呼ばれる《コンチネンタルホテル》にて殺しをおこなったジョンは、賞金首となっていました。
若き高官グラモン侯爵は、これまでジョンを守ってきたニューヨーク・コンチネンタルホテルを爆破。新たな刺客を送り込みます。
その刺客こそ、ジョンの旧友である盲目の殺し屋ケインでした。ケインは裏組織を引退し、娘の成長を陰ながら見守っていました。
娘を盾に脅されたケインは、グラモン侯爵の命令に背くことはできませんでした。ジョンの行動を誰よりも理解するケインは、日本の大阪へと飛びます。
ジョンは友であるシマヅを頼り、大阪・コンチネンタルホテルを訪ねていました。危険を承知でジョンを温かく迎えるシマヅ。
シマヅの娘アキラが心配した通り、主席連合がやってきます。聖域の一部であるはずの大阪・コンチネンタルホテルを舞台に、容赦なく戦闘が始まります。
日本刀を振り下ろすシマヅ。自由自在に弓を使いこなすアキラ。しかし次から次へと襲いかかる敵にアキラが傷を負ってしまいます。一旦、戦闘を離れるシマズ親子。
ジョンは、せめてものお礼にと、ひとりでも多くの敵を殺し脱出を図ります。待ち受けていたのは最強の刺客ケインでした。
激闘の末、賞金稼ぎのトラッカーの乱入により戦いは停戦。その後、梅田の地下鉄に乗り込んだジョンの元へアキラがやってきます。アキラの報告によると、父コウジはケインによって倒されたと。
日本を後にしたジョンは、ニューヨーク・コンチネンタルホテルの支配人だったウィンストンと落ち合います。
ウィンストンはジョンに、主席連合から自由になるためにある提案をします。それは、連合の古いルールを上手く利用し、一対一の決闘を申し込むことでした。
ただ、組織同士の全面戦争を防ぐため設けられたこのルールは、決闘者が連合が認めたファミリーに属していることが条件であり、どこの組織にも属していないジョンには資格がありません。
そこでジョンは、ベルリンに拠点がある古巣《リスカ・ロマ》を訪ねます。リーダーのカティアは、そう簡単には受け入れてくれませんでしたが、依頼をこなしたジョンを再びファミリーとして認めます。
主席連合に、グラモン侯爵との一騎討ちを申し込むジョン。運命共同体となる介添人はウィンストン。勝てばニューヨーク・コンチネンタルホテルの支配人へと返り咲き、負ければジョンとともに死あるのみです。
時間と場所、武器、そしてグラモン侯爵の代理人としてケインが戦うことが決定。
戦いの前夜、深夜のラジオ番組からDJのささやきが聞こえます。今夜ジョンを仕留めれば、多額の懸賞金が手に入ります。
一斉に動き出すニューヨークの裏社会。ジョンは、夜明けまでに決闘場所である寺院にたどり着くことができるのでしょうか。
映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の感想と評価
キアヌ・リーブス主演の人気アクション「ジョン・ウィック」シリーズの第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』。愛犬を殺された際には暴れまくり、家を爆破された際にはマフィアを殲滅し、掟を破っても生還してきた男が、遂に自由を求め決着へと向かいました。
もはやコメディ!?しかし、そんな設定はどうでもいいと思えるぐらい、とにかくアクションが素晴らしい。ただのアクション映画ではない“ジョン・ウィック映画”としか言いようがありません。
『マトリックス』では銃弾が止まって見えていたキアヌ・リーヴスが、バンバン銃弾を受けて、バンバン撃ちまくっています。銃アクションもこんな風に進化しているのかと驚くばかり。そこにキアヌが習得しているカンフーが融合され「ガン・フー」たるアクションが誕生しました。
手数の多さと隙のない動き、銃で撃って体術で締める。スピード感はマックス。カンフー好きも楽しめる爽快アクションとなっています。
さらに「ガン・フー」だけでは終わらない。ヌンチャクも登場し、ナイフを使った接近戦「ナイ・フー」や、凱旋門をドリフトしながら銃をぶっ放す「カー・フー」と、どのアクションも迫力満点で目が離せません。
廃墟ビルでは、火炎放射銃がボンボン火を噴く中を、ジョンがかいくぐり敵を倒していく様子を、天井アングルで見せるなど、まるでバトルアクションゲームをみているような仕掛けもあります。
そんな中、特に印象深いアクションシーンと言えば、日本の大阪・コンチネンタルホテルを舞台に繰り広げられる激闘シーンです。
ギラギラのネオンに、スシ、スモウ、サムライ、ニンジャと、いわゆる海外の人が想像する一昔前の日本といった装いですが、この毒々しさがむしろテンションを上げてくれます。
ホテル内に現れる主席連合の手下たちに、立ち向かう日本勢。手裏剣、弓矢、銃に刀にヌンチャクに「相撲」までも登場し、戦国時代さながらに血が流れます。
そして、危険を承知でジョンを迎え入れる旧友のシマヅ役を真田広之、父を心配し腕っぷしも強い娘アキラ役をリナ・サワヤマが演じ、見事なアクションを見せてくれます。
日本のアクション俳優を代表するひとりである真田広之の安定感はもちろん、ロンドンを拠点に活躍するシンガーソングライターながら、長編映画初出演でアクションも華麗にこなすリナ・サワヤマの存在感が、これまたカッコイイ。
また本作の欠かせない見どころといえば、ジョンを追い詰める最強の刺客である盲目のケイン。演じるのは、『ブレイド2』『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』など、ハリウッドアクション映画でも活躍するドニー・イェンです。
銃と杖を自在に操り盲目とは思えない動きを見せながら、同時に音のなる装置を仕掛けたりと、聴覚を研ぎ澄ます一連の流れに圧巻です。座頭市、現代に蘇りパワーアップ。
旧友を殺そうとする非情な人物かと思いきや、娘を愛する父であり、敵となったジョンを友として助けるイキな一面もあります。
決闘場へと続く石畳みの長い階段。ジョンが一番下まで蹴落とされ、もう時間がないという場面でケインが登場。共に上を目指すも、登った先には2人の決闘が待っている。なんとも切なさがこみ上げるシーンとなっています。
一対一の決闘を終えたジョンとケイン。「呪われているんだ、俺もお前も」のセリフがじわりとくる、それぞれの殺し屋の結末にも注目です。
まとめ
キアヌ・リーヴス演じる伝説の殺し屋ジョン・ウィックが、裏社会を牛耳る主席連合との決着へ挑む。超絶アクション映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』を紹介しました。
男同士の熱い友情と白熱のバトルアクション、たまにワンちゃんも参戦。そして伝説の殺し屋の宿命は、戦いの果ての勝敗とは別に、映画最後で描かれた“真の自由”とともに決着しました。
度肝を抜かれるアクションラッシュに、観終わった後の爽快感がたまらない。まさに一見の価値ありの作品です。