『ナイトライド 時間は嗤う』は2022年11月18日(金)よりヒューマントラスト渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
危険過ぎる駆け引きがノンストップで展開する緊迫のクライム・スリラー『ナイトライド 時間は嗤う』が2022年11月18日(金)よりヒューマントラスト渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開されます。
窮地に陥り真夜中を奔走する主人公の姿を94分間ワンショット撮影しています。
監督は本作が2作目となる北アイルランド出身のスティーヴン・フィングルトン。
好演が光る主演のモー・ダンフォードは、本作でアイルランドのアカデミー賞と評されるIFTA映画&ドラマ賞・最優秀主演男優賞を受賞しました。
二転三転する見事なストーリー展開を見せる本作の魅力についてご紹介します。
映画『ナイトライド 時間は嗤う』の作品情報
【公開】
2022年(イギリス映画)
【脚本】
ベン・コンウェイ
【監督】
スティーヴン・フィングルトン
【編集】
マーク・タウンズ
【出演】
モー・ダンフォード、ジョアナ・リベイロ、ジェラルド・ジョーダン、キアラン・フリン、スティーヴン・レイ
【作品概要】
電話の向こうの《姿なき》登場人物たちとの危険過ぎる駆け引きがノンストップで展開する緊迫のクライム・スリラー。
恋人との未来を手に入れるため、裏社会から足を洗おうと最後の賭けに出たドラッグ・ディーラーが窮地に陥り真夜中の北アイルランド・ベルファストを奔走する姿を、94分間ワンショット撮影で映し出します。
監督を務めるのは、長編デビュー作“THE SURVIVALIST” (2015/未)で、第69回BAFTA映画賞・新人賞ノミネートのほか、第18回BIFA新人監督賞を始めとする数々の賞を受賞した北アイルランド出身の俊英スティーヴン・フィングルトン。
ロックダウン下のベルファストで、1日11時間のリハーサルを連日1週間重ねた末、6晩で全6テイクの撮影が敢行されました。奇跡のワンテイクを体感しスリリングな犯罪世界に没入できる一作です。
主演は『リベンジャー・スクワッド 宿命の荒野』(2018)のモー・ダンフォード。本作でアイルランドのアカデミー賞と評されるIFTA映画&ドラマ賞・最優秀主演男優賞を見事受賞しました。
『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(2018)のジョアナ・リベイロが共演。
映画『ナイトライド 時間は嗤う』のあらすじ
麻薬の密売に手を染めるドラッグ・ディーラーのバッジは、恋人のソフィアと裏社会から足を洗うために最後の大口取引を画策していました。
ウクライナ人プッシャーから50キロのブツを仕入れ、倍の値段で売り抜けるつもりでいるバッジは、いろいろな人物と電話で話しながら車を走らせます。
途中で尾行に気づいた彼は、裏社会で恐れられているジョーから借りる10万ポンドをビジネスパートナーのグレアムに受け取りに行かせ、弟分のレフティにブツを積んだバンを取りに行かせました。
売り先も確保しすべては順調に思えましたが、レフティのヘマからバンが何者かに乗り去られ、怒った買い手にも逃げられてしまいます。
それらの事態はすぐにジョーに知られてしまいました。0時の返済期限まで1時間を切る中、バッジは車を走らせバンを探し回りますが、事態は思わぬ方へ転がり始め…。
映画『ナイトライド 時間は嗤う』の感想と評価
二転三転する緊迫のクライム・スリラー
練りに練った脚本が光る、手に汗握る緊迫のクライム・スリラー『ナイトライド 時間は嗤う』。
愛するソフィアとカタギになって出直すために大口取引に挑む麻薬ディーラーのバッジが、思わぬトラブルをきっかけに窮地に陥り奔走する姿をノンストップで描き出します。
驚くべきは奇跡の94分に渡るワンショット撮影です。観る者は皆、主人公・バッジと同じ時間軸で物語を追うこととなります。
バッジはひとり運転してブツの取引場所に向かいますが、自身が尾行されているのに気づいたことから、手下やビジネスパートナーに代わりに行かせることにします。
車内からあちこちに電話しながら仕事を進めるバッジ。恋人のソフィア、手下のレフティ、ビジネスパートナーのグレアム、金を借りた裏社会のボスのジョー、取引相手、そこに15歳の娘・コズも入り、緻密な会話劇が繰り広げられます。まるで舞台劇を観ているかのようです。
見事なセリフの応酬に見入っているうちに、バッジの魅力あふれる人間性も浮き彫りになっていきます。
取引は簡単に成功するはずだったのが、間抜けな手下たちのミスで窮地に陥ったバッジは、消えたバンと新たなヤクの買い手探しに奔走。しかし、状況をいち早く知った冷血なジョーにより、さらなる思いがけない恐ろしい事態に巻き込まれていきます。
借金返済期限の0時のリミットを前に、観客は皆バッジと一緒に緊迫の時間を体験することになります。
一度観始めたら面白くて目が離せなくなる最高にスリリングな作品です。ぜひご覧ください。
まとめ
愛する女性との未来のために、裏社会から足を洗おうと大勝負に出るドラッグ・ディーラーを描くクライム・スリラー『ナイトライド 時間は嗤う』。
窮地に陥りながらも必死で智恵をしぼり、電話の向こうの見えない敵と危険な駆け引きをしながらベルファストの街を奔走する主人公のバッジ。
94分のワンショットで映し出されるバッジを見ているうちに、観る者はその場に自分もいるかのような錯覚を覚えるようになっていきます。
摩訶不思議な臨場感を味わうことのできる秀作です。最後に笑うのはいったい誰なのか、ぜひ劇場で見届けて下さい。
『ナイトライド 時間は嗤う』は2022年11月18日(金)よりヒューマントラスト渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開です。