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Entry 2021/09/02
Update

映画『ウルフチームX 特殊救出組織』ネタバレ結末あらすじと感想評価。マイク タイソン演じるギャングボスが傭兵軍団と激突!|B級映画 ザ・虎の穴ロードショー48

  • Writer :
  • 秋國まゆ

連載コラム「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第48回

深夜テレビの放送や、レンタルビデオ店で目にする機会があったB級映画たち。現在では、新作・旧作含めたB級映画の数々を、動画配信U-NEXTで鑑賞することも可能です。

そんな気になるB級映画のお宝掘り出し物を、Cinemarcheのシネマダイバーがご紹介する「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第48回は、ラウフ・アブデル・アジズ監督が演出を務めた、映画『ウルフ・チームX:特殊救出組織』です。

ラウフ・アブデル・アジズが監督を務めた、2019年製作のエジプトのアクション映画、『ウルフ・チームX:特殊救出組織』。

武装組織に幼い息子を攫われてしまったエジプト最大のギャングのボスが、超絶スキルを持った特殊チームを結成し、攫われた幼い息子の奪還に挑む姿とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。

エジプト最大のギャングのボス率いる超絶スキル持ちの特殊チームと、極悪の傭兵軍団が激突するド迫力アクション映画、『ウルフ・チームX:特殊救出組織』のネタバレあらすじと作品情報をご紹介いたします。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

映画『ウルフ・チームX:特殊救出組織』の作品情報


(C)2020 El-Sobky Film.

【公開】
2019年(エジプト映画)

【脚本】
カリーム・ハッサン・ベシール

【監督】
ラウフ・アブデル・アジズ

【キャスト】
マイク・タイソン、アムル・サード、ハフソル・ユリウス・ビョルンソン、モハメド・ルトゥフィ、ルビー、ラメズ・アミール

【作品概要】
ラウフ・アブデル・アジズが監督を務めた、エジプトのアクション作品です。

ロッキー・ザ・ファイナル』(2006)や『リベンジ・マッチ』(2013)、『沈黙の大陸』(2017)などに出演する伝説のボクサー、マイク・タイソンが主演を務めています。

共演は、『キックボクサー ザ・リベンジ』(2018)や「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズに出演する、ハフソー・ユリウス・ビョルンソンです。

映画『ウルフ・チームX:特殊救出組織』のあらすじとネタバレ


(C)2020 El-Sobky Film.

灼熱の砂漠の地、エジプト。元軍人のリックは、シリアの難民たちを率いて砂漠を歩き、爆撃がない安全地帯へ避難しようとしていました。

安全地帯まであと少しというところで、突如リックのかつての仲間であり、傭兵のフランク率いる傭兵軍団(以下、フランク一味と表記)が襲来。

フランクとその一味は、人身売買のため、シリアの難民たちの中から子供たちとラナという女性を拉致しました。

リックはそれを阻止しようとしますが、フランクに1人の子供を人質に取られてしまい、身動きが取れなくなってしまいます。

フランクたちはリックを無力化した後、CIAから懸賞金がかけられたリックとラナと子供たちを、レバノンにあるアジトへ連れて行きました。

拉致された子供たちの中には、エジプト最大のギャングのボス・エヒアが愛する13歳の息子アブダラーもいました。

エヒアは元妻ラグダから、アブダラーが拉致されたことを聞かされます。エヒアはアブダラーを溺愛しており、刑務所から出て4年間、ラグダに連れて行かれた息子を、血眼になって捜し回っていました。

ラグダはアブダラーに、このままではエヒアと同じようになってしまうのではと危惧し、エヒアと離婚した後に、彼を連れて逃げていたのです。

エヒアは一刻も早く息子を取り戻すべく、刑務所帰りの相棒アルジェンティニアンと一緒に、アブダラー救出計画を始動。

彼らはかつての仲間に会いに行き、「ラグダの亡くなった雇い主である大商人の家の下に、1000万ドル埋められている。その土地を占領するフランクを殺し、1000万ドル手に入れよう」という話を持ち掛けます。

この話に乗っかって、エヒアの仲間になったのは、彼のかつての仲間でありエジプト一番の弓の名手ラーディ。

今も刑務所に収監されている仲間サイードの代わりに、爆弾や地雷作りに長けた彼の息子ハタータ。

そして最後は、高い身体能力を持つ麻薬の売人ユニースでした。ラグダの友人であり、エヒアが彼女と再婚する前の妻ダバブは、お金欲しさに仲間に加わろうとしますが、エヒアに悉く拒絶されます。

金曜日。エヒアは集まった仲間たちと一緒にベイルートへ行き、武器の調達や敵地レバノンへの密入国を手引きしてくれる男、アブジャミルと合流します。

エヒアたちは、武器弾薬が山ほどあるアブジャミルの隠れ家へ向かい、武器弾薬を調達。その際、エヒアはアブジャミルから、ある有力な情報を手に入れます。

アブジャミルの話によると、ある村の出身の男ファハドは、家族を守るためにフランクの手下になりました。

しかしファハドは、フランクに村人を殺すよう強要されましたが、これを拒絶。するとフランクは村人を1人殺し、その罪をファハドになすりつけ、彼を村へ帰れなくするために裏切り者扱いしたのです。

ファハドはフランクの元から去り、アサードにいる血の気の多い連中が集まった部隊「アサード部隊」に加わりました。

そんなファハドたちがいるのが、エヒアたちがいる隠れ家の裏手に見える谷でした。エヒアはアブジャミルが言うように、ファハドとアサード部隊を仲間に引き入れようとします。

以下、『ウルフ・チームX:特殊救出組織』ネタバレ・結末の記載がございます。『ウルフ・チームX:特殊救出組織』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2020 El-Sobky Film.

土曜日。エヒアたちはアブジャミルの手配により、レバノンへ密入国し、ファハドたちと直接交渉しに行きました。

アサード部隊の1人を人質に取ったエヒアが、それを解放した瞬間、ファハドたちはエヒア目掛けて一斉射撃を開始。

それを皮切りに、エヒアたちとファハドたちは、廃墟内で銃撃戦と肉弾戦を繰り広げていきます。

激闘の末、アサード部隊を制圧したエヒアは、ファハドに再度交渉しました。

「フランクに拉致された、ラグダの子を救い出したい。フランクはお互いに共通の敵だろう?だから手を組まないか」

「村へ帰って、家族と会いたいだろう?なら俺たちと手を組んで、フランクを倒そう」

しかしエヒアは、招集したアルジェンティニアン以外の仲間には、息子が拉致されたことは伝えておらず、死んだと伝えていたのです。

ファハドとの話し合いの際、「ラグダの子」と言ったエヒアの言葉に、ラーディは「彼の息子は本当に死んだのか?」と疑問を抱くようになりました。

ラーディに疑いの目を向けられているとは知らないエヒアは、ファハドの協力を得て、彼と一緒にフランク打倒のため、敵地へ向かいます。

一方、フランク一味は、エヒアたちがアサード部隊と接触し、ファハドを人質に取ったことを知りました。

彼らによると、フランクが村人を脅すのは、エヒアたちのような外部の人間を匿うのを防ぎたいからでした。

フランク一味のジャックは、武装した仲間を引き連れて、ファハドの妹ジャリーラがいる村へ襲来。アサード部隊と接触したエヒアたちがいないか、村中を捜索します。

その様子を少し離れた場所から、双眼鏡で見ていたエヒアたち。その夜、彼らは村に忍び込み、村人を24時間監視しているフランク一味に戦いを仕掛けていきます。

機関銃やハンドガン、車に仕掛けた爆弾を使い、エヒアたちはフランク一味を撃破。ファハドは久しぶりに村へ帰りましたが、裏切り者扱いの彼を、ジャリーラは強く非難します。

そこでエヒアたちは、フランクがファハドにしたことを話し、フランクへの仇討ちに協力してくれないかと提案しました。

「俺たちと団結して、フランクを倒そう。フランクは敵だ、敵の敵は味方、そして敵の味方は敵だ」

自分たちを支配し、村を滅茶苦茶にしたフランクへの不満を日々募らせていた村人たちは、エヒアたちに協力することにしました。

ジャリーラは村の地図を書き、エヒア・ファハド・ダバブに、フランク一味がいつもどうやって村に襲来するのか説明します。

「敵勢の6割は、北西にある入り口から村へ入る。残りは北東と、南西・南北にある2つの入り口に組を分けて入ってくる」

「どの組が倒されても、他の組がそれをカバーする。そうやって敵は、この村の3つの入り口をふさぐの」「敵が来るのは週に一度くらいだけど、今回はすぐに来るはずよ」

自分たち仲間抜きに行われる作戦会議に、ますますエヒアへの不信感を募らせていくラーディ。アルジェンティニアンはそれを感じ取ったのか、彼に「何も心配することはない」と釘をさしました。

しかしそれでも、ラーディはエヒアのことを信じ切ることが出来ませんでした。そこでラーディは、ラグダに直接話を聞くことに。

「例の1000万ドルの話なんだが、その額に誤差はないか?1000万ドルは本当に1人で埋めたのか?」「ところで君の息子だが、埋葬場所は金と一緒か?」

そう聞かれたラグダは、エヒアに、「ラーディにあれこれ聞かれた。彼はあなたを疑っているから用心してね」と警告します。


(C)2020 El-Sobky Film.

翌日。エヒアは1人、村の中で椅子に座って煙草を吸いながら、ジャックたちフランク一味の襲来を待っていました。

村に来たジャックたちが、仲間がいないことに不審に思った瞬間、ラーディの狙撃を合図に、エヒアたちは攻撃を仕掛けていきます。

エヒアはハンドガン、ラーディはアサルトライフルとハンドガン、アルジェンティニアンは己の肉体と機関銃。

ハタータは手榴弾や爆弾、ファハドはロケットランチャー、ダバブとユニースはロープと己の高い身体能力を活かした戦い方で、それぞれフランク一味と戦っていきます。

ダバブとユニースによる連携プレイで、まずジャックを撃破。少数精鋭のエヒアたちは、次々とフランク一味を倒していきました。

銃撃戦が繰り広げられる中、ラグダもハンドガンを使って参戦しましたが、敵を1人倒した直後に、別の敵から銃撃されてしまいます。

ラグダはダバブの腕の中で、息子の名前を呟き、そのまま息を引き取りました。予想外のラグダの死に、愕然とするエヒアたち。

怒りに身を震わせる彼らは、フランク一味の1人を捕縛し、フランクへの宣戦布告として、「子供たちを返せば、手下を返してやる」と伝えるよう指示します。

エヒアたちはそのまま、フランク一味の1人を解放しました。その日の夜、シリアの難民たちやアブダラーが拉致されたことを知らないラーディは、そのことを隠し続けるエヒアを糾弾。

「子供たちとは何のことだ? もう1000万ドルの話なんて信じちゃいないよ。真の目的はなんだ?」

それに対しエヒアは、正直に「アブダラーが捕まった。だから俺は、息子を助けるために来た」と白状しました。

「俺たちを騙した挙句、お前の息子を助けるために、俺たちにも命をかけろというのか? だいたい、お前を裏切ったラグダのせいだろう」

そう言うラーディが、ついにエヒアに銃口を向けた瞬間、ダバブが間に入って彼を庇います。

それを見たラーディは、ダバブに「お前は俺ではなく、お前を捨てた男を選ぶのか」と憤慨。するとエヒアは、ラーディに自分を撃つよう言います。

ラーディは葛藤の末、エヒアに向けていた銃口を下ろしました。「こんな自分勝手な奴が友達とはな」「俺たちは友達といえないだろう」

この会話をきっかけに、ラーディはエヒアと袂を分かち、この計画から抜けることにしました。

その後に続くように、嘘をついていたエヒアに愛想を尽かしたユニースとハタータが離脱。アルジェンティニアンとダバブは、エヒアと一緒に戦うと、その場に残りました。

翌日。アブダラーを含む拉致してきた子供たちに、戦闘訓練を受けさせるフランクの元に、フランク一味の1人がエヒアの伝言を伝えに来ます。

伝言を聞いたフランクは単身、エヒアたちが待ち受ける村へ向かいました。自分に銃口を向け、交渉しようとするエヒアに、フランクは丸腰の状態で近づきます。

フランクの叫びに呼応するように、武装したフランク一味が登場。フランクは既に、エヒアの仲間を捕まえていたのです。

フランクとその一味は、捕まえたエヒアとその仲間をアジトへ連れて行き、尋問しました。

抵抗したエヒアたちはフランク一味にリンチに遭い、ファハドはジャリーラを庇って、フランクに撃たれ死亡。

父親を殺すよう強要されたシリアの難民の女性ラナは、フランクたちがエヒアたちに気を取られている隙に脱走し、別の場所に鎖で拘束されていたリックに、助けを求めました。

リックはラナのおかげで鎖から解放され、彼女と共に、拉致されたシリアの難民の子供たちを無事救出。

その間、フランクの組織壊滅のために1年半、レバノンに潜伏していたという男、セルゲイニ少佐が捕まったエヒアたちを救出していました。

セルゲイニ少佐の話によると、フランクはレバノンで行っていることを、エジプトでもやろうとしているとのこと。

セルゲイニ少佐は、そんなフランクの計画を阻止するために、エヒアたちに力を貸してほしいと頼みます。

理由は違えど、フランクとその一味を打倒するという目的は同じ。そのためエヒアたちは、セルゲイニ少佐と協力し、フランクたちに戦いを挑んでいきます。

そこに、アサード部隊による援軍が到着。エヒアたちはアサード部隊と一緒に戦い、ラナと子供たちがバスに乗って避難する時間を稼ごうとします。

しかし、その子供たちの中に、アブダラーの姿はありません。アブダラーは、フランク一味と一緒に、戦場を駆け抜けていたのです。

アブダラーがエヒアを狙撃しようとした瞬間、彼は父親と過ごした幼い頃の記憶が蘇りました。

アブダラーは、エヒアを殺そうとしたフランク一味の1人を射殺。その直後、彼はフランク一味に捕まり、フランクから尋問を受けます。

その結果、フランクはエヒアの目的がアブダラーの奪還だと気づき、彼にナイフを持たせてこう言いました。

「ゲームをしよう。お前が救った男を、お前が自分で殺せ」

その間、散り散りになって敵と戦っていたエヒアたちは、廃墟内で合流。今こそフランクを捕まえるチャンスだと言うセルゲイニ少佐に対し、エヒアは「俺にとって大切なのは息子なんだよ。まずは息子を取り戻すことが先だ」と叫びます。

日が沈み、夜になっても続くエヒアたち対フランク一味による銃撃戦。しかし、依然敵の数は圧倒的に多く、エヒアたちは苦戦を強いられてしまいます。

そこへ、チームから抜けたはずのラーディたちが登場。ラーディはエヒアに、「金も大事だが、友達も見捨てられない」と言い、共にアブダラーを救うために戦います。

戦いの最中、エヒアは1人戦うリックと遭遇し、彼と共闘することにしました。リック・ラーディ・アルジェンティニアンは協力し、フランク一味の巨漢の男を撃破。

ダバブはユニースと戦い、ハタータはアルジェンティニアンたちを援護するように、手榴弾を投げ込んだり、爆弾を仕掛け起爆させたりしていきます。

1000万ドルの隠し場所を知ったフランクは、金を独り占めするべく、仲間を殴り始めるのです。

ハタータは自爆覚悟で、敵が複数人いるバスに爆弾を仕掛け、起爆させます。ハタータの勇姿を見ていたのは、彼を援護していたラーディだけでした。

アルジェンティニアンは機関銃で敵を殺し、素手で倒した敵から、アブダラーの居場所を聞き出します。

しかし、アルジェンティニアンが「古い倉庫にアブダラーはいる」と、エヒアに伝えた瞬間、背後に迫った敵に撃たれてしまうのです。

その敵を2人で倒した後、アルジェンティニアンはエヒアの腕の中で、「過去のことは忘れて、今後はいい人生を歩め」と言い、息を引き取りました。

相棒を喪った悲しみを抱えながら、エヒアは彼の銃を使って敵を殺し、古い倉庫に向かって走っていきました。

その間、ラーディは銃で、リックは己の拳によるラッシュ攻撃で、フランク一味を撃破。ダバブとユニースは、フランクと対峙し、力を合わせて倒そうとします。

しかしフランクは、武器など使わずとも、己の肉体だけでも充分強く、まるで歯が立ちません。

フランクはユニースの首を絞め、彼の首の骨を折って殺害。その仇をとろうとしたダバブも、フランクに強く地面に打ち付けられ死亡。

その死を目撃したエヒアは、車で逃げるフランクを殺すべく、車で追いかけます。激しいカーチェイスの末、フランクの車は爆発し炎上。

車もろともフランクを殺したエヒアは、再びアジトに戻ります。するとそこへ、ラーディに連れられたアブダラーが声をかけてきました。

戦火が広がるアジトの中、アブダラーを強く抱きしめるエヒアに、ラーディがいつもアルジェンティニアンが彼に言っていた言葉、「俺がついているよ」と言いました。

後日、エヒア・ラーディ・アブダラー・リック・ラナ・ジャリーラは、フランクとの戦いで死んだ仲間たちを弔いました。

リックは、難民たちのために出来ることをしたいと言い、レバノンの地に残ることに。ラナ・リック・ジャリーラと別れたエヒアたちは、エジプトへと帰国しました。

映画『ウルフ・チームX:特殊救出組織』の感想と評価


(C)2020 El-Sobky Film.

13歳の息子アブダラーを取り戻すべく、フランク率いる傭兵軍団に立ち向かっていくエヒアたち。

激しい銃撃戦に、己の肉体を武器にした肉弾戦を繰り広げていく彼らの戦いは、大迫力かつ格好良いアクション場面ばかりです。

エヒアたちは、フランク一味相手でもアサード部隊相手でも、敵より圧倒的に少ない人数で戦い、圧倒していきます。

その少数精鋭の部隊が、倍以上いる敵を次々と倒していく様は、観ているこちらが感嘆するほど爽快感満載です。

かつての仲間と協力し、フランク一味を倒していくエヒアたちですが、エヒアがこの計画の真の目的を仲間に隠していたことにより、仲間割れが生じてしまいます。

さらに少なくなった人数で戦わなければならなくなったエヒア。そこへ新たにフランクに捕まっていた元軍人のリックと、フランクの計画阻止のために潜伏していたセルゲイニ少佐が仲間に加わるのです。

同じ敵を倒そうとするエヒアたちの共闘は、より一層アクション場面に迫力が増していくので、アクション映画好きにはたまらなく興奮することでしょう。

それに物語の終盤、ピンチに陥ったエヒアたちを助けるべく、土壇場で駆けつけたラーディたちの姿には、彼らの間にある強い絆と友情を感じて感動します。

大迫力なアクション場面とは打って変わり、全員揃って敵を倒して帰国するものとばかり思っていたアルジェンティニアンたち、エヒアの仲間が次々と戦死していく様は、とても悲しくて涙が止まりません。

まとめ


(C)2020 El-Sobky Film.

エジプト最大のギャングのボスが、愛する息子を取り戻すべく、かつての仲間と現地の協力者と一緒に、息子を拉致した傭兵軍団と戦っていくエジプトのアクション作品でした。

本作の見どころは、エヒアたち超絶スキルを持つ特殊チームと、フランク率いる極悪武装集団が激突するアクション場面です。

エヒアは別れた元妻たちには冷たいものの、アルジェンティニアンたち仲間や息子にはとても愛情深く、強い絆で結ばれています。

ユニースの高い身体能力と、エヒアの仲間の息子ハタータの爆弾技術、ラーディの狙撃。アルジェンティニアンの肉弾戦でも銃撃戦でも強い戦闘力の高さ。

また、愛するエヒアのために参戦したダバブの、ロープを使った格闘術。そのどれもが素晴らしいスキルばかりなので、本作を鑑賞の際は、終始画面から目を話すことなく観て欲しいです。

超絶スキルを持った特殊チームの御業に感嘆を、大迫力の戦いの数々に興奮するアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品となっています。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

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