『劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット前編 Wandering; Agateram』ネタバレ感想と考察。
大人気のスマートフォン向けゲームアプリ「Fate/Grand Order」が、初の劇場アニメ化した作品、『劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット前編 Wandering; Agateram』がついに、2020年12月5日㈮に公開されました。
この映画は原作者の奈須きのこが、全体の構成を担当し、自らシナリオを手掛けた人気エピソード「第六特異点」をもとに描かれています。
果たしてこの作品、「劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット前編 Wandering; Agateram」は、どういった内容が描かれているのか、FGOファンの方はもちろん、この映画が気になるアニメファンの方は知りたい情報ですよね。
そこで今回は、『劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット前編 Wandering; Agateram』のネタバレありのあらすじと作品解説についてご紹介していきます。
CONTENTS
映画『劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット前編 Wandering; Agateram』の作品情報
【公開】
2020年(日本映画)
【原作】
奈須きのこ
【監督】
末澤慧
【キャスト】
宮野真守、島崎信長、高橋李依、坂本真綾、川澄綾子、水島大宙、沢城みゆき、置鮎龍太郎、内山昂輝、安元洋貴、子安武人、田中美海、小松未可子、鶴岡聡、稲田徹、千本木彩花、鈴村健一、櫻井孝宏
【作品概要】
原作者の奈須きのこと「TYPE-MOON」による、大人気アニメ・小説・漫画の「Fate」シリーズがスマートフォン向けアプリゲームした作品を、初の劇場アニメ化したファンタジーアニメ映画。
監督は末澤聡、全体構成とシナリオは奈須きのこが担当した本作は、「Fate/Grand Order」作品の中で人気エピソード「第六特異点」をもとに、物語の核心に迫るエピソードが描かれています。
映画『劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット前編 Wandering; Agateram』のあらすじとネタバレ
砂漠で石化していた遍歴の騎士「ベティヴィエール」は、花の魔術師によってサーヴァントとして目覚め、彼から右手にケルトの戦神が用いたとされる人造兵器の模造品と、獅子王と円卓の騎士による蛮行を止めるという使命を与えられました。
科学だけでは計れない『世界』を観測し、人類の決定的な絶滅を防ぐために設立された人理継続保証機関「カルデア”」の最後のマスター「藤丸立香」と、彼のサーヴァント「マシュ・キリエライト」「レオナルド・ダ・ヴィンチ」は、六度目の聖杯探索の舞台であるエルサレムの地を訪れます。
何故なら第九次十字軍が終了し、多くの人々の侵攻の寄る辺となる聖地「エルサレム王国」が地上から消したこの時代に、獅子王によって全く別の「聖都」が築かれ、第六特異点であるこの時代そのものがあってはならない歴史になりつつあったからです。
藤丸たちあらゆる願いを叶える願望器「聖杯」を回収し、あるべき歴史に戻すために獅子王を止めようと、砂の大地の中央に築かれた聖都キャメロットを目指します。
サーヴァントとして目覚めたベティヴィエールは、聖都キャメロットの周辺で古代ペルシャの伝説の大英雄「アーラシュ」と出会い、彼から今の聖都キャメロットについて話を聞きました。
アーラシュはベティヴィエールに、「聖杯を手にした十字軍が街を砂漠に変えたせいで、住処を追われた難民が多くいること」や「その十字軍は獅子王と円卓の騎士が倒し、聖都を築いたこと」を教えます。
アーラシュはダ・ヴィンチたちに、月に一度の新月の日の夜、獅子王が難民を聖都へ迎え入れる「聖抜の儀」の時しか聖都へは入れないと話します。
これを聞いたベティヴィエールはその場を立ち去り、物乞いの親子と遭遇した際に、親子を代わりに助けた藤丸とマシュに出会いました。
ベティヴィエールが人混みに紛れて消えてしまった後、藤丸たちは物乞いの親子から一宿一飯の恩義を預かり、聖抜の儀が行われる翌日の夜、物乞いの親子と一緒に聖都へ入城します。
物乞いの親子の家に泊まった際、ダ・ヴィンチはカルデアにいるロマ二・アーキマンへ、「西には太陽王がおり、聖都に入城した獅子王は聖杯を持っていなかった」ことを報告しました。
太陽の騎士「ガウェイン」と共に現れた獅子王は、「最果ての地に行けるものは限られている。人の根は腐り落ちるもの。故に私は選び取る」と告げた後、難民の命を選別し、選ばれた3人の難民を聖都に迎え入れろとガウェインに命じました。
騎士たちは獅子王の統治に適応できる「魂」を持つ難民3人を連れ、それ以外の難民には「聖罰の儀」と称した一方的な虐殺を行っていくが、選ばれた1人の女性が殺されそうだった息子を庇ったせいで死んでしまいます。
その光景を目にした藤丸は息子を助け、ダ・ヴィンチとマシュはガウェインを止めようと攻撃を仕掛けるのです。
しかし、太陽の恩恵を受けたガウェインの宝具「転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)」を、英霊ギャラハットの依り代となったマシュの宝具「仮想宝具 擬似展開/人理の礎(ロード・カルデアス)」では防ぎきれず、後ろにいた難民は焼け死んでしまいました。
そしてマシュがやられそうになった瞬間、ベティヴィエールがガウェインの前に立ちはだかり、宝具「剣を摂れ、銀色の腕(スイッチオン・アガートラム)」を放ちます。
何とかガウェインを戦闘不能にした藤丸たちは、ダ・ヴィンチがこじ開けた扉から外へ脱出しようした際、何者かが放ったナイフが矢の攻撃から助けてくれました。
藤丸はそのナイフを拾い、マシュたちや難民と一緒に聖都を出て、一旦砂漠の方へ逃げます。
一方その頃、獅子王の前で円卓の騎士が揃った城内の部屋では、聖罰の儀を失敗した罰として、獅子王はガウェインを殺そうとするほどの一撃を放っていました。
獅子王が去った後、円卓の騎士であり獅子王の補佐官を務める、黒き手の騎士「アグラヴェイン」は「カルデアの者が来るという星読みの予言が当たった、次はランスロット卿を呼べ」と他の円卓の騎士たちに命じるのです。
藤丸たちと一緒に聖都を脱出したベティヴィエールは、彼らに「自分は獅子王の最期を看取り、エクスカリバーを湖に変換した円卓の騎士であること」「エルサレムに他の円卓の騎士たちとは遅れて召喚されたサーヴァントでもあること」「獅子王たちが築いた今のエルサレムはあるべき姿に正すという使命がある」という事を話しました。
その話をしていると、湖の騎士「ランスロット」率いる部隊による追手がきて、遠くから彼の宝具「無毀なる湖光(アロンダイト)」が放たれます。
ダ・ヴィンチは藤丸たちに西にいる太陽王の元へ行かせるため、1人でランスロットに戦いを挑み、互いの宝具をぶつけ合う途轍もない衝撃がはしりました。
ダ・ヴィンチが心配だが西へ向かうことにした藤丸は、ベティヴィエールに獅子王に会って彼らの蛮行をとめようと協力を要請し、彼の協力を得るのでした。
映画『劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット前編 Wandering; Agateram』の感想と評価
大人気ゲームである「Fate/Grand Order」の中で、この「第六特異点:神聖円卓領域キャメロット」が劇場アニメ化したのは、多くのFGOファンが歓喜したことでしょう。
ベティヴィエールが、変わってしまった獅子王と円卓の騎士によって築かれた聖都キャメロット、そこで行われる蛮行に1人で立ち向かおうとするなんて、辛すぎる使命だと感じました。
かつて自分が仕えた王と、共に戦った仲間を倒さなくてはならないのからです。そんなベティヴィエールの気持ちを知って、協力を申し出てくれた藤丸たちが仲間になってくれたことが、とても頼もしく嬉しかったです。
獅子王のセリフが前編だと少なかったのがすこし残念でしたが、代わりにランスロットたち円卓の騎士の宝具が沢山見られて感動しました。映画鑑賞後には思わず皆の宝具を真似するほど、どれもがとても格好良かった。
しかも、獅子王と円卓の騎士だけでなく、オジマンディアスやアーラシュ、呪腕のハサンたち、豪華サーヴァント勢の登場にもファンなら感激でしょう。
早く皆が皆、「宝具を展開して命懸けで戦う後編を観たい!」と、待ち遠しくなるほど、前編のストーリーは最初から最後まで最高のアニメに仕上がっています。
まとめ
本作の前半に語られるのは、獅子王と円卓の騎士が築いた聖都キャメロットの変わってしまった実情、変わってしまった獅子王たちの「聖罰の儀」と称した蛮行がどんなものかが描かれており、ベティヴィエールの気持ちを考えると少し胸が痛くなる場面です。
その後には獅子王と円卓の騎士に対し、密かに叛逆の機会を狙っている山の民と太陽王との接触、これが後に公開される後編に繋がる重要なシークエンスでしょうから、余計にテンションが上がること間違いなし!
そこからはもう、円卓の騎士同士やサーヴァント同士の戦いと、アクションシーンが満載なのでFGOファンだけでなく、アクション映画好きにもたまらない描写ばかりで、上映時間89分があっという間に感じるほど魅力的な作品となっています。
サーヴァントや円卓の騎士が戦う、ファンタジーアニメ映画である本作は、FGOファンはもちろん、アクションやアニメ好きなファンにもオススメしたい、2020年公開のアニメ映画作品です。