Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2025/04/02
Update

『異端者の家』あらすじ感想と評価レビュー。脱出サイコスリラー映画で名優ヒュー・グラントを起用!紳士の仮面を被った悪役を演じる⁉︎|映画という星空を知るひとよ251

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第251回

ミッドサマー』(2019)や『LAMB/ラム』(2021)など規格外の狂気を提示し続けてきたA24と、『クワイエット・プレイス』(2018)の脚本コンビであるスコット・ベックとブライアン・ウッズが、タッグを組んで生み出した脱出サイコ・スリラー『異端者の家』。

映画『異端者の家』は、2025年4月25日(金)TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開

ヒュー・グラント演じる天才的な頭脳を持つ男の家に2人のシスターがやって来ます。男と話すうちに不穏な空気を感じた2人は帰ろうとしますが、家の扉は開かず、完全に屋敷内に閉じ込められてしまいます。

2人のシスターの運命はどうなるのでしょう。脱出サイコスリラー『異端者の家』をご紹介します

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

映画『異端者の家』の作品情報


(C)2024 BLUEBERRY PIE LLC. All Rights Reserved

【日本公開】
2025年(アメリカ・カナダ合作映画)

【原題】
Heretic

【監督・脚本】
スコット・ベック、 ブライアン・ウッズ

【編集】
ジャスティン・リー

【音楽】
クリス・ベーコン

【キャスト】
ヒュー・グラント、ソフィー・サッチャー、クロエ・イースト

【作品概要】
クワイエット・プレイス』(2018)の脚本で注目を浴びたスコット・ベック&ブライアン・ウッズのコンビが、本作『異端者の家』の監督・脚本を務めました。

布教に訪れたシスターを並外れた頭脳で翻弄する謎の男を演じるのは、『ラブ・アクチュアリー』(2003)『ノッティングヒルの恋人』(1999)「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001)シリーズなど、多数のヒット作で世界を虜にしてきたヒュー・グラントです。

家に閉じ込められる2人のシスターには、フレッシュな魅力を持つソフィー・サッチャーとクロエ・イースト。

本作は、第82回ゴールデングローブ賞や第78回英国アカデミー賞など名だたる賞にノミネートされました。

映画『異端者の家』のあらすじ


(C)2024 BLUEBERRY PIE LLC. All Rights Reserved

シスター・パクストンとシスター・バーンズの2人は、布教のため森に囲まれた一軒家を訪れました。

ドアベルを鳴らすと、出てきたのはリードという気さくな男性。妻が在宅中と聞いて安心した2人は家の中で話をすることにします。

早速説明を始めたところ、天才的な頭脳を持つリードは「どの宗教も真実とは思えない」と持論を展開。

不穏な空気を感じた2人は密かに帰ろうとしますが、玄関の鍵は閉ざされており、助けを呼ぼうにも携帯の電波は繋がりません。

教会から呼び戻されたと嘘をつく2人に、表玄関のドアは朝まで開かない。帰るには家の奥にある2つの扉のどちらかから出るしかないとリードは言いました。

扉を一つずつ開けてみれば、一つは地下へ、もう一つは崖へと続いていました。逃げ場がないとわかり途方にくれる彼女たち。

信仰心を試す言葉の書かれた扉の先で、彼女たちに待ち受ける悪夢のような「真相」とは……。

映画『異端者の家』の感想と評価


(C)2024 BLUEBERRY PIE LLC. All Rights Reserved

ホラー映画『クワイエット・プレイス』(2018)の脚本コンビが、その魅力を再び発揮したと言える本作『異端者の家』。

布教に訪れたシスターたちを巧みに自宅に招き入れ、宗教の意味を追求する謎の男が、逃げ出そうとするシスターたちの自転車の鍵を取り上げ、玄関の扉を固くロックして、家から出られなくしてしまいます。

男の目的は何なのか。ラストまでその意図は隠されたままなのですが、これから何が起こるのかと不信感と疑惑が終始付き纏い、シスターたちならずとも男の一挙一動から目が離せなくなります。

異端者とは、正統な考え方や常識から外れた人、またはその考え方を指す言葉ですが、この男はまさに異端者でした。

異端者の家にそれと知らずに入り込み、閉じ込められたら、どうなるのか。

罠に堕ちたシスターたちが知恵と信念を持って試みる脱出劇に勇気すらもらうことでしょう。

綿密に計算された罠を作る頭脳明晰な異端者を演じるヒュー・グラントの演技も見応えたっぷりで、その恐怖はラストまで続きます。

まとめ


(C)2024 BLUEBERRY PIE LLC. All Rights Reserved

布教活動で訪れた家で、頭脳明晰な男から究極の選択を迫られるシスターたち。小鳥のように可憐な彼女たちを前にして、にこやかに宗教の意味を問いただすのは、ジェントルマンスマイルを浮かべた非情冷酷な男です。

物語はシスターたちと男との会話から始まり、閉じ込められた家からの脱出を図るクイズ合戦のような展開を見せます。

果たして無事にシスターたちは魔の家から逃げ出せるのでしょうか。

ロマンティックな恋愛作品に多く出演してきたヒュー・グラントが、凄みのある悪役に扮しています。不気味な彼の新しい役どころにゾッとすることでしょう

映画『異端者の家』は、2025年4月25日(金)TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。


関連記事

連載コラム

映画『裏窓』ネタバレ感想と解説評価。カメラワークを駆使したヒッチコックがグレースケリーの美しさを覗き見る|電影19XX年への旅10

連載コラム「電影19XX年への旅」第10回 歴代の巨匠監督たちが映画史に残した名作・傑作の作品を紹介する連載コラム「電影19XX年への旅」。 第10回は、『めまい』や『白い恐怖』など、多くの名作を映画 …

連載コラム

『駒田蒸留所へようこそ』あらすじ感想と評価解説。早見沙織主演作はアニメ映画で“幻のウイスキー”の震災からの復活を描く|映画という星空を知るひとよ175

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第175回 P.A.WORKSの‟お仕事シリーズ”第5弾映画『駒田蒸留所へようこそ』が2023年11月10日(金)より全国ロードショーされます。 崖っぷち蒸留所 …

連載コラム

【ネタバレ】KIMIサイバートラップ|結末あらすじ感想と評価解説。映画監督ソダーバーグ最新作は”ヒッチコック風”サスペンスで魅了|増田健の映画屋ジョンと呼んでくれ!10

連載コラム『増田健の映画屋ジョンと呼んでくれ!』第10回 第10回で紹介するのは、スティーブン・ソダーバーグ監督の『KIMI サイバー・トラップ』 。一見いかにも”現代風”のハ …

連載コラム

『毒舌弁護人 正義への戦い』あらすじ感想と評価解説。香港の国民的コメディアンで俳優ダヨ・ウォンによる“法廷ドラマ”|映画という星空を知るひとよ171

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第171回 映画『毒舌弁護人〜正義への戦い〜』は2023年10月20日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー! 本作は、香港で大ヒットを飛ばした法廷劇 …

連載コラム

『愛してるって言っておくね』ネタバレあらすじと感想。実話結末の解説でアカデミー賞最優秀短編賞受賞作が描いた“家族の愛”とは|Netflix映画おすすめ35

連載コラム「シネマダイバー推薦のNetflix映画おすすめ」第35回 『トイ・ストーリー4』(2019)の共作者でもあった俳優ウィル・マコーマックが手掛けたNetflixオリジナル短編映画『愛してるっ …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学