日本・ベトナム国際共同製作映画『海辺の彼女たち』(藤元明緒監督)が
第68回サンセバスチャン国際映画祭 新人監督部門に選出!!
2021年に公開が予定されている、藤元明緒監督の最新作『海辺の彼女たち』(英題:Along the Sea)。
この度、本作『海辺の彼女たち』が、2020年9月18日~26日にスペイン・バスク地方で開催される第68回サンセバスチャン映画祭の新人監督部門に選出されました。※スペイン現地時間8月4日発表。
あわせて、ティザービジュアル、海外用のポスタービジュアルが解禁となります。
サンセバスチャン映画祭とは?
サンセバスチャン映画祭 (スペイン語: Festival Internacional de cine de Donostia-San Sebastián、バスク語: Donostiako Nazioarteko Zinemaldia) は、1953年の開幕から今年で68回目を迎える、カンヌ、ベルリン、ヴェネチアに次いで重要とされる映画祭です。
スペイン北東部の都市サン・セバスティアンで毎年9月に開催されています。
サン・セバスティアンは北大西洋に面した人口約20万人の港町であり、スペインを代表する観光地としても知られています。年間を通して音楽や演劇、映画など様々な文化イベントが開催されており、2016年に欧州文化首都に指定されました。
国際映画製作者連盟公認のコンペティション形式の映画祭であり、各部門の優秀作品には賞や賞金が贈られ、毎年の上映数は約200作品、来場者数は約20万人を記録しています。
今回の映画祭では、メインコンペティション部門にて、日本からは河瀨直美監督『朝が来る』と佐藤快磨監督『泣く子はいねぇが』の出品が発表されています。
この度、映画祭よりラインナップが公式発表され、日本・ベトナム国際共同製作映画『海辺の彼女たち』が、新人監督部門に選出されたことが開示
されました。
映画『海辺の彼女たち』について
参考:藤元明緒初監督作『僕の帰る場所』(2017)
藤元明緒監督の2作目となる本作『海辺の彼女たち』では、より良い生活を求めて来日したベトナム人女性労働者たちの苦悩と葛藤が描かれています。
藤元明緒監督の初監督作は、2018年に劇場公開された日本・ミャンマー合作映画『僕の帰る場所』(2017)。
日本とミャンマー両国で引き裂かれる在日ミャンマー人家族の実話を描き、2017年第30回東京国際映画祭「アジアの未来」部門にてグランプリを獲得。その後、国内外の評価を受け、5つの国際的な賞を受賞、33の映画祭にて上映されました。
本作では、藤元監督と前作の制作チームが再び結集し、前作に引き続き日本に住む移民に焦点を当て、当事者やその関係者たちに入念な取材を行い、監督はオリジナルの脚本を執筆。
2020年2月、青森県・外ヶ浜町にて1ヶ月間の撮影が行われ、2021年に公開を予定しています。
藤元明緒監督のコメント
参考:藤元明緒監督のTwitter
よく取材で「ミャンマーは暮らしやすいですか?」と聞かれるが、あまりネガティブな事言うと怒られそうなので、快適きわまりませんと今度から答えよう。 pic.twitter.com/Lfe6rjH2TQ
— 藤元明緒/映画『僕の帰る場所』全国公開中! (@akio_fujimoto) October 13, 2018
4年前、地方に住むとある外国人技能実習生の女性からインターネットを通じてSOSを受けました。彼女は早朝から深夜まで休みもなく働く過酷な生活を送っていたそうです。私は力になりたいと幾度か連絡を取り合いましたが、「東京に行く」という言葉を最後に、突然連絡が途絶えてしまいました。その後どう過ごしているのか。不法滞在者となり危険な目にあってはいないだろうか。それからずっと頭から離れず、彼女の姿を追うように、故郷から遠く離れた場所でいつ捕まるかも分からない生活を送る女性達を取材し、この物語を書き始めました。今回、世界中の人々が集う映画祭という場で、”彼女たち”の声が届くことを願っています。
映画『海辺の彼女たち』の作品情報
【日本公開】
2021年(日本・ベトナム合作映画)
【英題】
Along the Sea
【脚本・監督・編集】
藤元明緒
【キャスト】
ホアン・フォン、フィン・トゥエ・アン、クィン・ニュー
映画『海辺の彼女たち』のあらすじ
技能実習生として来日した三人の若いベトナム人女性。
不当な扱いを受けた職場から逃れ違法な存在となった彼女たちは、ブローカーを頼りに新たな職を求めて雪降る港町に辿り着き…。
まとめ
サンセバスチャン映画祭新人監督部門(New Directors Section)は1985年(第33回)に創設されました。監督作が2作目までの監督が賞を競いあうコンペティション部門です。
同部門の過去出品作は、高橋陽一郎監督『水の中の八月』(1998)、濱口竜介監督『PASSION』(2008)、砂田麻美監督『エンディングノート』(2011)、奥山大史監督『僕はイエス様が嫌い』(2018)、土井康一監督『よあけの焚き火』(2019)。
次いで、藤元明緒監督『海辺の彼女たち』は、6人目の日本人監督のノミネートです。
映画『海辺の彼女たち』は2021年の公開を予定しています。