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【ネタバレ感想】劇場版『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』3戦隊13人の戦士が夢の共演!|邦画特撮大全65

  • Writer :
  • 森谷秀

連載コラム「邦画特撮大全」第65章

現在放送中の『騎士竜戦隊リュウソウジャー』と、昨年度のスーパー戦隊で人気を博した『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(2018~2019)。総勢3戦隊、13人の戦士が共演するクロスオーバー作品『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』(2020)。

今回の邦画特撮大全は『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』を紹介します。

【連載コラム】『邦画特撮大全』記事一覧はこちら

映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の作品情報


スーパー戦隊MOVIEパーティー(C)テレビ朝日・東映AG・東映 (C)2020 テレビ朝日・東映AG・東映

【公開】
2019年2月8日(日本映画)

【原作】
八手三郎

【脚本】
香村純子、荒川稔久

【監督】
渡辺勝也

【キャスト】
一之瀬颯、綱啓永、尾碕真花、小原唯和、岸田タツヤ、兵頭功海、伊藤あさひ、濱正悟、工藤遥、結木滉星、横山 涼、奥山かずさ、元木聖也、田牧そら、てらそままさき、竹内良太、高木渉、草尾毅、M・A・O、白石涼子、釘宮理恵、大塚明夫

映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の作品概要


スーパー戦隊MOVIEパーティー(C)テレビ朝日・東映AG・東映 (C)2020 テレビ朝日・東映AG・東映

2019年度のスーパー戦隊『騎士竜戦隊リュウソウジャー』(2019~)と、前年度の戦隊『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(2018~2019)が共演するクロスオーバー作品。

監督は『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992~1993)で監督デビュー以来、数多くの東映特撮作品に演出している渡辺勝也。脚本は『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のメインライターである香村純子と、両作品に参加している荒川稔久の2人による共同執筆。

同時上映は2020年3月から放送が開始される新戦隊の前日譚『魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO』。さらにエンディングにはなんとプリキュアたちも登場します。

映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のあらすじとネタバレ


スーパー戦隊MOVIEパーティー(C)テレビ朝日・東映AG・東映 (C)2020 テレビ朝日・東映AG・東映

些細なことで喧嘩してしまったコウ/リュウソウレッドと騎士竜ティラミーゴ。ティラミーゴと別れたコウは、ルパンコレクションを探していた高尾ノエル/ルパンエックスと出会います。しかし、その時ティラミーゴの悲鳴が響きます。

リュウソウジャーとノエルの前に姿を現したのは、ギャングラーの残党ガニマ・ノシアガルダ。ガニマは金庫を5つ持つ“ステイタス・クインティプル”で、ティラミーゴら5体の騎士竜を金庫に閉じ込めてしまいました。騎士竜の能力をコピーしたガルマは強大な戦闘力で、リュウソウジャーたちを圧倒します。さらにガニマと組んだクレオンは、ガニマの体からグリフォンマイナソーを精製していたのです。

バンバ/リュウソウブラックとトワ/リュウソウグリーンの2人は、グリフォンマイナソーを追うため別行動に。しかし2人は不審人物として、国際警察の朝加圭一郎/パトレン1号と陽川咲也/パトレン2号に逮捕されてしまいました。

残ったコウ、メルト、アスナの3人はガニマと激戦になりますが、ガニマの力はやはり強大。コウはガニマに吹き飛ばされてしまいました。

倒れたコウを助けたのは、夜野魁利/ルパンレッドでした。しかしそこへグリフォンマイナソーが来襲します。

一方、戦闘に参加していなかったカナロ/リュウソウゴールドは知り合った明神つかさ/パトレン3号に一目ぼれ。2人がお茶をしに入った店では宵町透真/ルパンブルーが働いていました。偶然の再会に驚く透真とつかさの2人でしたが、こちらにもマイナソーが来襲!!

ノエルから連絡をもらった早見初美花/ルパンイエローもリュウソウジャーの元へ向かいます。道中でカナロの妹・オトと出会いますが、2人はクレオンに追われる身に。

バンバは「怪物が現れた」という国際警察のやり取りを耳にし、国際警察から逃走してしまいます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』ネタバレ・結末の記載がございます。『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


スーパー戦隊MOVIEパーティー(C)テレビ朝日・東映AG・東映 (C)2020 テレビ朝日・東映AG・東映

現場でカナロとつかさの2人と会ったバンバ。そしてバンバを追ってきた圭一郎と咲也、トワ。それぞれの事情を理解したリュウソウジャーとパトレンジャーはガニマと戦闘になります。

一方、ノエルから連絡を受けたルパンレンジャーの面々は、ガニマの金庫を開けるために駆けつけます。しかしガニマは“ステイタス・クインティプル・ゴールド”にパワーアップ。これでは金庫を開けるためのダイヤルファイターが足りません。さらにガニマはそれを見越して、グリフォンマイナソーを刺客としてルパンレンジャーの元へ送っていたのです。

強大な力を持つガニマから世界を救うには、金庫の中の騎士竜ごと倒すしかないと苦渋の決断を下したリュウソウジャーたち。しかし作戦に対して迷いがあるコウは、自分の気持ちを無理やり納得させようとします。そんなコウに対して、「大事な仲間を助けたいなら自分の正しさを貫くべき」と魁利は告げます。

そして、リュウソウジャーの6人はガニマとの決戦へ。6人は騎士竜ごと一気にガニマを葬ろうとしますが、やはりコウは見殺しにできず途中で攻撃をやめます。コウの強い思いに他のリュウソウジャーも同意し、仲間である騎士竜と世界の両方を守ると改めて決意します。

そこへルパンレンジャーとパトレンジャーが助けに駆けつけました。総勢3戦隊・13人のスーパー戦隊は、ガニマたちと激戦になります。

ノエルはルパンレンジャーのソウルを注入したリュウソウルを、コウたちに渡します。コウ、メルト、アスナの3人はルパンレンジャーの姿に変身。3人と魁利、ノエルはダイヤルファイターを使ってガニマの金庫から騎士竜を救出。リュウソウジャー、ルパンレンジャー、パトレンジャーの3戦隊はガニマを撃破するのでした。

映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の感想と評価


スーパー戦隊MOVIEパーティー(C)テレビ朝日・東映AG・東映 (C)2020 テレビ朝日・東映AG・東映

TVシリーズに登場したギャングラーを超える強敵ガニマ・ノシアガルダの登場や、騎士竜を敵に奪われてしまうなど、緊迫感に満ちた本作『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』。

ルパンレンジャーの正体がパトレンジャー側にバレているという描写から、本作はTVシリーズ『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』最終回以後の世界観のようです。

スーパー戦隊のクロスオーバー作品の場合、新旧それぞれの戦隊をどのように絡めるかが肝になってきます。やはりクライマックスのアクションで見せた同じカラーの戦士のタッグや、アイテムを交換しながら戦う様子は胸が熱くなります。

またドラマ部分でも堅物の同士の圭一郎/パトレン1号とバンバ/リュウソウブラックの絡みや、婚活中のカナロと一目惚れされたつかさの2人のやり取りなど、両作の設定や良さを細かい点も含め、巧みにかけあわせています。

特に一番重要なのが、ティラミーゴを敵に奪われたコウと魁利のやり取りです。「大事な仲間のティラミーゴを取り戻したい」というコウの意志は、「大事な人を取り戻す」という魁利たちルパンレンジャーが快盗になった動機と重なっていきます。2人の心が通じることで、登場人物の感情と物語が非常に有機的に結びつきます。

さらに「世界を守る」というリュウソウジャーの使命が、圭一郎たちパトレンジャーの「市民の安全を守る」という使命と重なります。TVシリーズではそれぞれの正義を最後までぶつけ合っていたルパンレンジャーとパトレンジャーでしたが、それぞれに対してシンパシーを抱いたリュウソウジャーが仲介することで3大戦隊の共演が無理なく可能となったのです。

まとめ


スーパー戦隊MOVIEパーティー(C)テレビ朝日・東映AG・東映 (C)2020 テレビ朝日・東映AG・東映

『騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』はお祭り的なクロスオーバー作品というだけでなく、登場人物それぞれの感情と物語を巧みにリンクさせて構成した上質なプログラムピクチャーといえるでしょう。

ファンをニヤリとさせる描写もふんだんに登場するため、未見の方は劇場へ急ぎましょう。

次回の『邦画特撮大全』は…


(C)2020 石森プロ・ADK EM・バンダイ・東映ビデオ・東映 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映

次回の邦画特撮大全は2020年2月28日(金)より期間限定上映される『仮面ライダージオNEXT TIME ゲイツ、マジェスティ』(2020)を紹介します。

お楽しみに。

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