映画監督にしてアーティスト、デニス・ホッパーの実像に迫るドキュメンタリー
映画監督、写真家、そしてアートコレクターと、多彩な顔を持っていた俳優デニス・ホッパー(1936~2010)。
彼の激動の半生を追ったドキュメンタリー映画『デニス・ホッパー/狂気の旅路』が、2020年12月20日(金)より新宿シネマカリテにて公開されます。
映画公開に先駆け、ティザービジュアルおよび予告編が解禁となりました。
CONTENTS
映画『デニス・ホッパー/狂気の旅路』について
本作は、稀代の俳優デニス・ホッパーに憧れ取り憑かれた、1978年生まれのニック・エベリング監督によるドキュメンタリーです。
エベリングが、同じくホッパーに魅了され、約40年にわたり右腕的存在とだった人物サティヤ・デ・ラ・マニトウと共に、彼と縁の深い多くの友人知人たちを訪ねます。
実弟のデヴィッドから、ヴィム・ヴェンダース、デヴィッド・リンチといった監督たち、さらには建築家のフランク・ゲーリー、画家兼映画監督のジュリアン・シュナーベルといったアーティストたちの証言を交えつつ、エベリングが収集した貴重な未公開映像をもとに、ホッパーの激動の半生をひも解いていきます。
1960年代には写真家としても活躍し、当時の新進気鋭アーティストであったアンディ・ウォーホルらとの親密な交流や、美術コレクターとして多くの作品を所有していたなど、ホッパーが備えていた美のセンスが、本作で明らかとなります。
映画『デニス・ホッパー/狂気の旅路』の予告編
このたび解禁となった予告編は、監督のエベリング自ら編集。
『ラストムービー』の舞台となったペルーのチンチェロを、サティヤが再び訪れるシーンから始まり、『ラストムービー』のシーンは勿論のこと、ホッパーが出演した『アメリカの友人』(1977)、『地獄の黙示録』(1979) の一部シーンや、『ブルーベルベット』(1986)でのデニス・ホッパーとデヴィッド・リンチ監督とのオフショットも公開。
さらには ホッパーの自宅のアートコレクションも垣間見れる内容となっています。
映画『デニス・ホッパー/狂気の旅路』の作品情報
【日本公開】
2019年(アメリカ映画)
【原題】
Along for the Ride
【監督】
ニック・エベリング
【製作】
ニナ・ヤン・ボンジョヴィ、シェリー・アン・ティンモンズ
【キャスト】
デニス・ホッパー(アーカイブ出演)、サティヤ・デ・ラ・マニトウ、デヴィッド・ホッパー、ステラ・ガルシア、ジュリー・アダムス、フランク・ゲーリー、ヴィム・ヴェンダース、デヴィッド・リンチ、エド・ルシェ、ジュリアン・シュナーベル
映画『デニス・ホッパー/狂気の旅路』のあらすじ
俳優、映画監督、写真家、アートコレクターなどの多彩な顔を持っていたデニス・ホッパー。
狂気にも似た欲望に取り憑かれた彼の人生は、常に多くの挫折と苦難、依存症の苦しみが付きまといました。
本作は、そんなホッパーの生涯の長きにわたる右腕だった、サティヤ・デ・ラ・マニトウの視点から、この希有なアーティストの半生をたどります。
同時公開はデニス・ホッパー監督第2作『ラストムービー』
本作と併せて、ホッパーが1971年に製作・監督した『ラストムービー』も同時公開されます。
この映画は、処女作『イージー★ライダー』(1969)の成功の勢いを借りたホッパーが、最終編集権を含む完全なクリエイティヴの自由を得て製作。
しかし、編集作業に1年も要するなどの混迷を極めた末に、その難解な内容と前衛的な構成に困惑した映画会社ユニヴァーサルとホッパーが衝突。
作品自体は最終的に完成はするも、短期間での公開の後にお蔵入り状態となり、ハリウッドから干されたホッパーは酒とドラッグに溺れ、長らくの低迷期を迎えることとなりました。
日本では1988年に劇場公開されるも、その後のVHS発売以降は一度もソフト化やテレビ放送もされていなかった、この幻ともいえる作品が大スクリーンで見られます。
まとめ
ハリウッドの異端者にして鬼才と評されたデニス・ホッパー。
そうした異名が独り歩きする中、はたして彼の実像とは一体どういう姿だったのか?
ドキュメンタリー映画『デニス・ホッパー/狂気の旅路』と、彼の才気が爆発した監督作『ラストムービー』は、そんな彼をひも解くことのできるまたとないチャンスとなっています。
映画『デニス・ホッパー/狂気の旅路』は、2020年12月20日(金)より新宿シネマカリテにて、デニス・ホッパー監督『ラストムービー』と同時公開。